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広島県庄原市JR芸備線の備後西城駅 謎の類人猿ヒバゴン一色に

  • 2022年10月18日

    約50年前の1970年、庄原市西城町の比婆山のふもとで目撃され、謎の類人猿として話題になったヒバゴン。ヒバゴンが目撃された地元のJR芸備線、備後西城駅を「ヒバゴン駅」にしようという取り組みが始まりました。地元、県立西城紫水高校の生徒たちも一役買っています。
                                (三次報道室 下井田和恵) 

    JR芸備線の備後西城駅。集まった西城紫水高校の生徒に「町の人気者といえば?」と尋ねてみました。すると、生徒たちは口々に「ヒバゴン」「ヒバゴン」「ヒバゴン」。

    ヒバゴンは、およそ50年前の1970年、庄原市西城町の比婆山のふもとで目撃されました。当時の目撃者の話では、体長が160センチくらい、顔が逆三角形、全身が毛で覆われていてゴリラやサルに似ている、ということです。謎の類人猿として話題になり、全国から多くの人がヒバゴンを探しにやってきました。問い合わせの電話が殺到し、合併して庄原市になる前の当時の西城町役場には急きょ、「類人猿相談係」も設置されました。

    その後、目撃情報は途絶え、ブームは下火に。そしていまでは、ヒバゴンは庄原市のマスコットキャラクターになっています。庄原市西城町で栽培されているネギにも「ヒバゴン」。交通安全を呼びかけるのも「ヒバゴン」。ヒバゴンは庄原市の町おこしの重要な任務を担っています。

    さらに、いま進んでいるのが、「ヒバゴン駅化プロジェクト」。JR芸備線の備後西城駅を、ヒバゴンであふれさせようというものです。利用客の低迷が続く芸備線を使ってもらい、地域活性化につなげようと、西城町観光協会が中心となって取り組んでいます。

    西城町観光協会事務局長 岡崎優子さん
    備後西城駅を、西城のシンボルであるヒバゴンにしたいよねというところからプロジェクトが始まって、みんなでデザインを考えていま制作にあたっているところです。

    お手伝いをするのは、地元、県立西城紫水高校の生徒たち。「西城地域貢献活動講座」という授業の一環で定期的に活動しています。この日は、思い思いのヒバゴンを描きました。

    車掌の姿をしたヒバゴン。自転車に乗ったヒバゴン。リボンをつけたヒバゴン。そして、逆さになったヒバゴン。

    みんなが描いたヒバゴンを絵を駅の壁にさっそく貼り付けます。さらに、ホームに設置されたイスにはヒバゴンの焼き印が押されました。駅を利用する人や、列車の乗客に楽しんでもらおうと、壁や柱などにさまざまなヒバゴンが現れました。

    高校生
    備後西城駅、変わったなと思ってもらいたい。また来てみたいとか、また利用してみたいとか、西城町にとってプラスの感情を持ってもらいたいです。

    高校生
    備後西城駅の利用率が少しでも上がって欲しいという思いでやっています。自然に恵まれた駅だよってPRできたらいいなと思っています。

    高校生
    いつも通学で使っている駅に自分のデザインしたヒバゴンが残るのがすごくうれしいです。日頃の感謝を込めて頑張りました。

    このあと高校生たちは、駅の壁に貼った絵に色をぬります。プロジェクトは11月中に完成する予定で、どんな「ヒバゴン駅」になるのか、楽しみです。

    西城町観光協会事務局長 岡崎優子さん
    備後西城駅というところがヒバゴン一色になって利用者の皆様にとって名物、観光スポットになっていったらいいなと思っています。ぜひみなさん芸備線を利用して西城町に遊びに来ていただけたらと思います。

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