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NHK広島 前川キャスター いくつ知っとる?広島弁の手話

手話からわかる 広島の歴史も
  • 2022年09月27日

広島弁の手話、知っとる?

手話にも「方言」があること、知っていますか?同じ言葉でも共通語と広島弁の手話では、別の表し方をするんです。昔から使われてきた「広島弁の手話」とは・・・。
                     (広島放送局 キャスター 前川夏生) 

 

広島といえばカープ。手話では、鯉が滝を登るように表します。

 

そして、もみじ饅頭。手話では、葉の形を表してから、両手でお饅頭を丸める動きをします。

 

こうした広島の特産や地名、ゆかりの人物などの手話をまとめたのがこちらの本。約280の手話がイラストとともに紹介されています。

この本は広島県ろうあ連盟の職員などが中心になって作りました。12年前から毎月、会報誌に広島弁の手話を載せてきました。
 

広島県ろうあ連盟 遠藤麻利子さん
昔の古い手話はとても特徴があって本当に情景そのままに表す。写像性っていうんですかね。そういう手話がどんどん減ってきている。それを残して後世に伝えていきたいという気持ちがありました。

手話からみえる広島の歴史

手話の魅力の1つは、その土地ならではの歴史的背景があること。例えば、広島市の似島は。

全国共通の手話では「似」と「島」の漢字2文字で表します。

 

一方、広島弁の手話では、ドイツ兵のヘルメットの形を表した「ドイツ」という手話に「島」の漢字をつけて表します。第一次世界大戦中にドイツ兵などの捕虜収容所があったことが由来です。

 

続いて、広島市にあるデパート「福屋」は。

これも全国共通の手話では、漢字の「福」に50音の「や」で表します。

 

一方、広島弁の手話では、広島で初めてエレベーターが設置されたことに由来し、手を上下させてエレベーターの動きで表します。

ここで、この記事を見てくれたあなたにクイズ!

こちらの広島弁の手話、広島の有名な観光名所ですが、どこかわかりますか?

正解は…

全国的には、こちらも漢字の「宮」と「島」を表した手話が主流ですが、
広島弁では、大鳥居を描いた後、2回手のひらをたたいて拝む動作をします。

残していきたい 広島弁の手話

本の作成には、高齢のろうあ者の協力もありました。微妙な手の角度や表情、体の向きなどを確認しました。

(昔の手話は)見た物をそのまま出すようにするので非常に魅力的でおもしろい。昔の手話をそのまま伝えていってほしいと思います。

 

本のイラストもろうあ連盟の職員が担当。何度も修正を重ねました。

表情はまだいいんですけども手の角度、手の動き、これを書くのにとても時間がかかります。喜んだり悲しんだり怒ったり、それぞれ(表情も)手話の一部になります。

遠藤さんは、この本を通じて、手話にも個性があることを知ってほしいといいます。

広島県ろうあ連盟 遠藤麻利子さん
聞こえない人が作った手話っていうのは、その人たちの歴史があるんですね。広島にも生活や歴史に合った手話が昔から作られてきて今につながっている、そういうことを知ってほしいなと思いました。

今回の取材を通じて、昔から使われている手話には、手話が分からない私でも古典落語を見ているかのような豊かな表情、景色が思い浮かぶような魅力があると感じました。(前川夏生)

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