2015年08月05日 (水)平和な天気予報
江波山気象館という、全国でも珍しい天気の博物館を御存知ですか?
(画像をクリックすると拡大します)
いろんな実験装置や展示があって、子どもさんだけでなく
大人も楽しめるんじゃないかなと思います。
今は、雨の強さを体感できる装置がありますよ!
夏休みの自由研究などにも役立つ施設だと思います!
この江波山気象館は、70年前 気象台だった場所です。
原爆が投下された日も、ここで天気の観測や予報の仕事が行われていました。
8月30日まで、その当時の記録が展示されています。
70年前のきょう8月5日と、翌8月6日の朝の天気図です。
きょうと同じように夏の高気圧に覆われて、広島には晴れていたというマークが記録されています。
ところが、8月7日になると・・・
気象台の方は怪我をしながらも観測を続けましたが、東京へ連絡する手段がなくなり
広島が抜け落ちた、空白の天気図になっているんです。
日々の業務を書き残した日誌もあります。
私の目にとまったのは、終戦から少したった8月22日のページ。
気象電報の暗号化をやめる、と書いてありますね。
戦争中、天気予報は敵に知られてはいけない重要な秘密の情報になります。
ラジオなどの放送もなくなりますし、気象台の人たちも暗号で連絡していたのです。
今、私が毎日 天気予報をお伝えしているのは
平和があってこそのことなんだと、改めて感じることができました。
日ごろ当たり前だと思っていることが どんなにありがたいことなのか、
それを感じる8月6日が ことしもやってきます。
投稿者:かつまるきょうこキャスター | 投稿時間:19:10