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【認知症にやさしいまち】「認知症を"見える化"する」東京町田市のDカフェの取り組み

2018年02月16日(金)

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認知症=人生の終わり、認知症って怖い、と思っていませんか?

それは、かつて、認知症を痴呆症、認知症の人を呆け老人、と読んでいた古い時代の常識です。診断技術は格段に向上し、50代60代で認知症と診断されることも当たり前、笑顔で活動的に過ごすことが一番の“薬”であることもわかってきました。

でも、私たちはいまだに、認知症って怖い、と思いがち。
そういうイメージが頭に染みついてしまっているからです。(私たちメディアのせいかもしれません。)

そんな認知症のイメージを変えていくために、何が必要なのでしょうか。
そう考えたときに、一番の特効薬は、認知症の人と実際に接することです。

日本でただひとつの認知症の本人による団体「日本認知症本人ワーキンググループ」共同代表の藤田和子さん(55)も、認知症になっても当たり前に生きていきたい!と活動をするなかで、繰り返し、「(隠れているのではなくて)わたしたち本人が目に見える存在になろう。」と訴えてきました。

そんな力強い言葉を、まさに実践しているのではないかとおもったのが、東京町田市の認知症カフェ「Dカフェ」です。

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2017年にはじまったばかりのこのカフェ。
町田市とNPO、スターバックスコーヒーが一緒になって行っています。

町田市のDカフェ(認知症カフェ)は、ちょっと変わっています。
月に8回、市内のスターバックスコーヒーをまわって行っているのです。
スタバと言えば、10代20代、ビジネスマンから主婦まで、あらゆる年代、あらゆる立場の人が利用する、そのまちの顔のような場所。
そこで、ごくふつうに、認知症の人が集まって、お茶をしています。

そして、その前を通りかかる人たちは、
看板を見ては「へえ~」という顔で通り過ぎていきます。

外に出て本人たちが交流するという意味(認知症カフェの本来の目的)に加えて、
「私たちがふだん行く場所、日常の中に、認知症の人がいる」という体験を通して、無意識のうちにひとりひとりの意識を変えていく。
そんなことが、町田市の街角で、事前に実現しているのです。

スターバックスコーヒージャパン 町田金森店 ストアマネージャー 林健二さん
「この取り組みは、やろうとおもえばどこでもできます。地域に密着したカフェであるために何ができるか。店にとっても、午前中の比較的すいている時間、コーヒーを飲んでくれるいい常連さんです!」。



ディレクター 平田知弘

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