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【チエノバ】荻上チキさん「依存症を"医療の問題"とする体制作りが必要」

2017年11月13日(月)

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 2017年11月2日放送
 WEB連動企画“チエノバ” “依存症”—家族はどうすればいい?


特定の物質や行動に不適切にのめりこみ、健康や生活に支障が生じているのにやめられない“依存症”。本人がなかなか問題を認めなかったり、治療を勧めても受け入れようとしなかったりするのが特徴です。そのため、疲弊し、追い詰められていくのが身近にいる家族。その背景には、社会のどんな問題があるのでしょうか。放送後、チエノバコメンテーターの荻上チキさんに詳しくお話を伺いました。

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【チエノバ】荻上チキ「やっと置き去りになってきたケアラーに焦点が当てられた」

2017年08月23日(水)

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 2017年8月3日放送
 WEB連動企画“チエノバ” ダブルケア


8月のチエノバでは、育児と介護を同時に行うなど「ダブルケア」について考えました。時間的・身体的・精神的に追い込まれる当事者が多くいる一方で、対策がおくれている現状をお伝えしました。なぜこんなに遅れてしまっているのか、その社会的背景や今後の対策など、チエノバコメンテーターの荻上チキさんにお話を聞いてきました。


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【チエノバ】荻上チキ「性暴力という概念を見直していく必要がある」

2017年07月21日(金)

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 2017年7月6日放送
 WEB連動企画“チエノバ” 性暴力被害

2017年6月16日、性犯罪に関する改正刑法が国会で可決・成立しました。これまで女性に限っていた強姦罪の被害対象者が性別を問わない形となるなど、明治40年の制定以来110年ぶりの大幅改定となり、今後の運用に注目が集まっています。しかし、そもそも100年以上も前に作られた法律がそのままにされてきたのは何故なのか。今回改正された刑法はどういったことをカバーできているのか/できていないのか、などについて、チエノバコメンテーターの荻上チキさんに聞きました。

荻上チキ

 

【チエノバ】荻上チキ「知識をストックするだけの学習機会を失い続けてきた」

2017年06月09日(金)

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 2017年6月1日放送
 WEB連動企画“チエノバ” 障害のある子どもと学校・反響編
 

通常学級や通級、特別支援級、特別支援学校などさまざまな子どもにあわせて用意されてきた教育。しかし、区別があることで、そのどこかに子どもを所属させようとしている矛盾がうまれているようでした。大人になると地域で暮らしたり、一般企業で働いたりする障害者がたくさんいます。大人になったら共に暮らしていくのに、子どもの時だけ障害児と健常児を分ける必要があるのでしょうか。いつからそうなってしまったのか、また今後どうしたらよくなるのか、そんな疑問をチエノバコメンテーターの荻上チキさんにきいてみました!

写真・荻上チキ

 

【薬物報道ガイドライン】薬物報道を考える

2017年03月07日(火)

薬物ガイドラインを前に話す荻上チキさんと久保純子さんWEB連動企画"チエノバ"コメンテーターの荻上チキです。

2016年、芸能人やスポーツ選手の薬物問題についての報道が相次ぎました。
中には薬物依存症への偏見や誤解を助長する内容も少なくないと感じました。
そこで、薬物報道のあり方について、専門家や当事者の方々と議論を重ね、次のようなガイドラインを作りました。

【出演者インタビュー】荻上チキさん「小さな"困っていること"にきちんと応えていくことが重要」

2016年06月09日(木)

20160602_o.jpg6月2日放送(6月9日再放送)
WEB連動企画“チエノバ”
知ってほしい 被災時の悩み
ご出演の荻上チキさんにメッセージをいただきました。

 

《荻上チキさん プロフィール》

1981年生まれ。評論家。ニュースサイト「シノドス」編集長。メディア論をはじめ、政治経済や福祉、社会問題から文化現象まで幅広く取材し分析。著書に『ウェブ炎上』『ネットいじめ』『僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか』など。


――熊本地震から約1か月半。番組では障害のある被災者からのさまざまな声を取り上げましたが、支援の状況や課題など、チキさんはどのように感じましたか。

 

抱えている障害によって困ることもそれぞれ違うので、課題はまだまだたくさんあります。ただ、今回の熊本地震では、小さな「困っていること」というのをもっと発見しよう、もっと伝えなくちゃ、という動きが東日本大震災のときと比べてよりスピーディーに行われているような感覚があります。現地ではまだまだ対応が難しい状況は多くありますが、意識の面での変化というのも起こっているのではないでしょうか。たとえば、「女性目線での避難所運営も必要ですよね」とか、「障害で声をあげられない方もいるかもしれない」とか。そういった“気付き”が過去の教訓から得られて、「今回もそういう人がいるかもしれない」と声を上げる方が多くいらっしゃったように感じます。そういう意味では、震災を経験するたびに得てきた教訓が活かされた部分もあったのではないかと思いますね。
ただ、やはり現地では、人手などのリソースが足りないということは依然としてあります。ですから、そうした状況もしっかりと発信していき、今ある小さな「困っていること」に対してきちんと応えていくことが重要だと感じています。



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【出演者インタビュー】荻上チキさん「学校以外でも"教育を受ける権利"を実現できるよう社会は用意しなければいけない」

2016年04月14日(木)

20160407_o.jpg4月7日放送(4月14日再放送)
WEB連動企画“チエノバ”
シリーズ「不登校」 第2回“学校”って何だろう?
ご出演の荻上チキさんにメッセージをいただきました。

 

《荻上チキさん プロフィール》

1981年生まれ。評論家。ニュースサイト「シノドス」編集長。メディア論をはじめ、政治経済や福祉、社会問題から文化現象まで幅広く取材し分析。著書に『ウェブ炎上』『ネットいじめ』『僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか』など。


――「日本は学校以外の選択肢が弱い」というお話がありましたが、現在、学校のほかにはどのような選択肢があるのでしょうか。

 

たとえばフリースクール、オルタナティブスクールと呼ばれるものは選択肢として有名ですね。そのほかにもアメリカやイギリスを始めとしたいくつかの国では、ホームエデュケーション、ホームスクーリング、ホームベースドエデュケーションと呼ばれる家庭を中心とした学習のやりかたというのもすでに行われています。学校に通う以外の手段でも「教育を受ける権利」を実現できるよう社会は用意しなければいけませんが、日本はまだまだ少ないのが現状です。ですから、その状況が変われば、不登校と言われる児童・生徒たちにとってもより生きやすい、より学びやすい社会になるのではないでしょうか。


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【出演者インタビュー】荻上チキさん「薬物依存症は刑務所では治らない。医療機関や自助グループにつなげて治療することが大切」

2016年04月06日(水)

20160225_o.jpg2月25日放送(3月3日再放送)
WEB連動企画“チエノバ”
緊急特集!薬物依存
ご出演の荻上チキさんにメッセージをいただきました。

 

《荻上チキさん プロフィール》

1981年生まれ。評論家。ニュースサイト「シノドス」編集長。メディア論をはじめ、政治経済や福祉、社会問題から文化現象まで幅広く取材し分析。著書に『ウェブ炎上』『ネットいじめ』『僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか』など。


――チキさんは薬物問題におけるメディアの報じ方について、どのような課題があると感じていますか。

 

これは薬物問題だけに限らないんですが、本来であれば「どういった支援が必要なのか」という議論こそが必要な分野において、メディアは「犯罪報道の方法論」でのみ取り上げることが多いです。今回の薬物問題はその代表的なケースで、この問題において重要なのは、当事者たちがどういった支援につながればいいのか、どういった回復の道があるのかという情報をより広く届けることによって、より多くの当事者を救済することなんです。しかし、多くのメディアは、どういう入手経路で薬物を手にしたのだろうかとか、なぜあの人がこうなってしまったのだろうかという不幸話を紹介するような仕方で薬物問題を取り上げます。ですから、もっと当事者たちの命綱になる報道を増やしてほしいですね。


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不登校の子どもをめぐる基礎情報 第8回「教育義務と就学義務」

2016年03月10日(木)

WebライターのKです。

日本の義務教育は、第2次世界大戦をまたいで、その意味が大きく変わりました。戦前は教育勅語に基づき、「国家が与えた教育を受ける臣民の義務」とされていましたが、戦後の日本国憲法では「国民が受けることのできる権利」とされています。

しかし、「権利」へと転換がはかられたのに、なぜいまでも「義務教育」という言い方をするのでしょうか。それは、子どもの教育を受ける権利を守ることが、国家や国民に義務として課せられているからです。国は学校で学びたいという子どもたちのために学校を設置する義務があり、保護者は学校で学びたいという子どもの意思を、例えば児童虐待や児童労働などによって妨げてはならないという義務があります。これらを日本では「学校に通わせる義務=就学義務」として制度化しています。

この「就学義務」の規定は大変厳格で、正当な理由がなく7日間欠席した児童生徒がいれば、学校長は市町村の教育委員会に通知しなければなりません。通知を受けた教育委員会は児童生徒の保護者に対して、出席を督促します。もし、督促されながら子どもを学校に通わせなかった場合は、保護者に対して「10万円以下の罰金」という行政罰が加えられます。それほど厳格に子どもの教育を受ける権利は保障されています。

それでは、不登校の児童生徒の場合、この教育を受ける権利については、どのように考えればいいのでしょうか。長期欠席という事実だけからすれば、教育を受ける権利が妨げられ、就学義務が履行されてないように見えますが、そうは判断されません。例えば、いじめや精神的な不安によって通学が困難なケースでは、無理に学校に通わせることが、必ずしも子どもの教育を受ける権利の保障にはつながらないからです。「就学できない不利益」よりも、「就学を強制される不利益」の方が大きいのであれば、子どもの人権の観点から不登校は就学義務を履行しない「正当な理由」と解釈されます。

 

不登校の子どもをめぐる基礎情報 第7回「不登校とひきこもりの差異」

2016年02月16日(火)

「不登校」と「ひきこもり」とは別の概念ですが、不登校からひきこもりへと移行するケースもあることから、並置されて論じられることが多く、しばしば同じイメージで語られます。しかし、不登校の子どもの多くは毎日学校に行くことが難しいだけで、ひきこもりのように外部との接触を絶ち、社会生活に支障が出るようなケースとは異なります。


不登校の定義
対象:児童期や思春期の子ども

何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しない、
あるいはしたくともできない状況にあるため年間30日以上欠席した者のうち、
病気や経済的な理由による者を除いたもの(文部科学省)。

 

ひきこもりの定義
対象:15歳以上の年齢層

自宅にひきこもって学校や会社に行かず、家族以外との親密な対人関係がない状態が
6か月以上続いており、統合失調症やうつ病などの精神障害が第一の原因とは考えにくいもの(厚生労働省)