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2015年4月特集「スタート"新"セーフティーネット」:インタビュールポ「貧困の現場から」①

2015年03月27日(金)

いきなり個人的な話で恐縮ですが、私が貧困の現場を本格的に取材するのは3年ぶりです。
前回はリーマンショック以降、注目を集めた“貧困”の実態をみつめようと、シリーズ「貧困拡大社会」に携わりました。
 

あれから3年。政権は交代し、時代の空気も大きく変わりました。
経済再建を旗印に大胆な金融緩和が行われ、株価は上昇。
平均賃金や有効求人倍率も高い水準を維持しています。
バブル崩壊を経験した日本が、再び“浮き足立っている”ようにみえます。

しかし、その一方で貧困を裏付ける深刻なデータもあります。
生活保護受給者数は増加を続け、約217万人(平成26年12月時点)。
また、生活保護を受給できるレベルの生活を送っている人のうち実際に受給している人(捕捉率といいます)は1~2割と言われています。
生活保護受給者217万人はいわば“氷山の一角”であり、日々の暮らしに苦しむ人はまだまだたくさんいると考えられます。
景気回復という空気が流れる世間に裏で、貧困はより見えにくく、しかしより深く社会を巣くっているのです。


3年前取材を通して知り合った、その日を生きるお金がなく誰も頼る人さえいなかった若者は何をしているんだろう・・・
自立した生活は送れているのだろうか。
登録していた携帯電話の番号に久々に連絡しましたが、繋がりませんでした。

今、私たちの足下で何が起きているのか。
我々制作チームは何を伝えるべきか、模索を続けてきました。
取材の成果は3月31日から3日間のシリーズで放送しますが、このブログでは番組ができあがるまでの“過程”を紹介したいと思います。
29分という短い番組では入りきれない取材相手の生の声を知ってもらうため、インタビューベースの記事です。

今回の記事が、“見えない”と言われる貧困を知り、生活困窮している人に思いを巡らせるきっかけになればと願っています。


20150327.jpg
3年前の取材中に路上生活のおじさんからもらった缶コーヒー。
その人間味あふれる優しさに感動し、飲めずにずっと持っています。
番組の“お守り”です。



その2インタビュールポ「貧困の現場から」②へ続く


◆2015年4月特集「スタート“新”セーフティーネット」
本放送:夜8時00分~8時29分
再放送:午後1時5分~1時34分

2015年3月31日(火) 第1回 生活困窮者をどう救う?
2015年4月1日(水) 第2回 声を上げられない困窮者たち
2015年4月2日(木) 第3回 私たちにできる 地域づくり(生放送)

コメント

52歳パートで、息子二人
都営暮らし。年収140万離婚
上の息子は、奨学金で、薬学部。奨学金では足りない。昨年脳挫傷で、私は入院命はとりとめたが、血圧高いから内科に行け。
お金がなくて内科に行く事が、出来ない。
実家は、外車乗り、生活保護は、迷惑だから受けないでよ。


投稿:しのぶ 2015年08月05日(水曜日) 22時08分