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【出演者インタビュー】SUGIZOさん「世界には未だに戦時中の日本のような状況下にいる人たちがいる。僕はそこに寄り添いたい。」

2016年08月02日(火)

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『シリア難民であり障害者である私たち』にご出演されたSUGIZOさんにメッセージをいただきました。



《SUGIZOさんプロフィール》
LUNA SEA、X JAPANのギタリスト、ヴァイオリニストであり作曲家。今年3月にヨルダンのシリア難民キャンプを訪問した。



――SUGIZOさんがこのような社会問題に目が行くようになったのは、娘さんの誕生がきっかけだそうですね。

今年娘が成人したので20年前、だから90年代後半からです。それまでは絵に描いたような荒れたロックンローラー的な生活で、どちらかと言えばネガティブなタイプでした。でも、自分の子どもが生まれて、だんだん大きくなっていって、僕とコミュニケーションがとれるようになったときくらいかな、娘だけじゃなく、娘の友だちも同じように大切に思えてきたんです。すると、その年代の子どもたち全員が愛おしくなって、次は海外の子どもたちが愛おしくなって。そうなると難民の子どもたち、当時ならアフリカの飢餓に苦しむ子どもたちに意識がシフトしていきました。成人できないうちに命を落とすような世界で生きている子どもがたくさんいる……。だから、目が行くようになったきっかけは子どもたちの存在ですね。どうすればこれからの未来を担う彼ら彼女らがより安全に、健全に、幸せに成長して生きていける世界になるか。90年台後半からそういう意識にフォーカスするようになりました。


――
現在のSUGIZOさんはポジティブな力をすごく信じているように感じますが、そういう意識はされているのですか。

生きているということだけでポジティブなんですよ。問題を持っていても、苦しい社会にいても、なぜ自分は生き残ってしまったのだと思っていたとしても、生きていることには意味があって、必ず役目がある。だから、命を取り留めている、この場に居させてもらえるんだということに感謝する。その気持ちをどう表すかというと、人に助けを与えたり、できることをお互いにわかち合うことだと思います。結局人はいつか死ぬ。僕は死んだあとに本当の自由や開放が待っていると思うので、それまでの今生は修行期間なんです。その修業を楽しみながら、自分が進化し、世の中と良い関係を作れるようにすべきだと思っています。

――人生は修行。でも、それは我慢するというネガティブなことではなく、ポジティブな意味。鍛錬するというような。

自分を高める、磨き上げる、それが生きている意味だと思います。その最終目標は、自分がどこまで高まって次の次元に行けるか、要するに死を迎えられるかということです。少し話が飛びますけど、僕はある意味、死がとても楽しみなんです。いつか必ず訪れるその瞬間が僕の人生の結果なんですよ。そのときによかったと思えるのか、悔しかったと思うのか。できればよかったと思いたいので、そのために今僕のなかでできる善を積み上げているとも言えます。そう考えると、自分の自己顕示欲を満たすことや、自分だけが特をしたり、いい思いをしたり、成功したり、お金を得たりすることに魅力を感じなくなってきたんです。逆に、それらを人と分かち合うこと、幸せを共有することが喜びになってきました。

そして、もうひとつ僕なかで大きなことが、戦争、紛争、武器に対して嫌悪と言ってもいいくらいのアレルギーです。90代は真逆の意識でいた時期もありましたが、今なぜここまで自分がそこに引っ張られるのか、近年考えました。実は僕の祖父は終戦間際に戦死しているんです。医師だった祖父が当時、徴兵制で自分の意思とは関係なく戦地に赴かなければいけなくなり、結局どのように最期を迎えたのかわからないままです。亡くなったのはブーゲンビル島なんですが、被弾したのか、飢えたのか、拷問なのかはわからない。結婚して2年後、僕の父が1歳のころの話です。だから、祖母は結婚して息子が1歳のときに夫を亡くし、戦後を生き抜いて、僕の父を育て、僕が生まれ、2年前に102歳で他界しました。僕の大好きなおばあちゃん。やっと70年前に死に別れた旦那さんのところに行けました。よかったねって。。。そういうこともあり、いつの間にか戦争が許せなくなった。いかに戦争が一市民の小さな幸せを無残に奪っていくのか、そして、人の人生を決定づけるのか。まだ祖父が亡くなった島へ行ったことはないですが、いずれ必ず訪れたい。そういう考え方になって十数年。だから、もちろん障害者、難民、飢餓、様々な問題が世の中にあるけども、特に今回のシリア難民や今起きている南スーダンの問題のような紛争の被害にあった人に対する思い入れは強いです。

――おばあちゃんに聞いた話がSUGIZOさんのなかに強く残っているのですね。

ええ、当時の世の中に翻弄された親やおばあちゃんなので、日本で二度とそういうことを起こしたくないという気持ちがあるし、未だに71年前の日本のような状況下であえいでいる国や弱者の人たちもいる。そこに寄り添いたい。それは自分が強いからとか、自分に能力があるからというわけじゃなくて、たまたま今僕は不自由なく生活ができる状態なので、本来そういう人が生活の苦しい人に寄り添うべきなんです。弱者、強者ということではない。

――今回の番組をご覧になった方が、そこで終わりにしないために、どういう模索の可能性があると思いますか。

もしこの番組で感銘を受けてくれたなら、世の中で何が起きているのかを自分で能動的に調べてほしい、知ってほしい、追求してほしい。そして大事なことは、できればコミットしてほしい。現地に行くのは大変だとしても寄付や募金はできるし、あなたたちのことを見守っているよ、幸せを祈っているよと伝えることはとても重要だと思います。

逆に番組や僕ら側が今以上にできたらいいなということは、そういう問題のなかでも根幹にはポジティブな意思があるんだということをきちんと伝えること。戦争、紛争、日本で言うと被爆というのは、やっぱりネガティブに映るし、実際ネガティブなことなんだけど、それを乗り越えて今を生きて、ポジティブに未来を構築するんだということにちゃんと結実するように番組を作り、意識を持っていくべきだと思います。もちろん痛みを学ぶことは大事なんですが、それだけだとおそらく普通の人には重たすぎてその先にはなかなか行くことができない。だから、最終的にはポジティブに向かうんだということをわかりやすく発信することは大切だと思います。そして、おこがましいですけど、そのために音楽というのはとてもいいツールだと思うんですよね。内容はヘヴィでもみんなで盛り上がれたり、意識を共有できたりする。それはとても重要で、音楽やアート、スポーツをいい意味でもっと利用していいと思います。今回、僕自身も番組を通していい体験をさせてもらいました。これからも継続して意思を伝える番組を作っていってもらいたいですし、僕はその意識を音楽を通して伝えていきます。

コメント

恐怖と激怒は、実によく似た感情です。
激怒を感じる人は、最高の勇気を持ち合わせていません。

完全な勇気は、多くの興味を持った人の中に見いだされます。
彼は、自分の自我など世界のほんの小さな部分でしかないと感じているが、
それは、自分を軽蔑するからではなく、
いろいろ自分でないものを大事にするから。

人生の幸せを与えるものを失いはせぬかと恐れる人は、
すでにそれを失っているのだと思います。
他の事柄と同様に、愛情においても、恐れを持たないことが知恵の本質。

情熱は、あまりにもしばしば知性を殺してしまう。
反対に、知識人にあっては、知性がときに情熱を殺してしまう。

SUGIZOさんの様々な活動、応援しています。私も「死」を楽しみにしてます。
その先にあるものを確かめたいからかもしれません。

投稿:erina 2016年08月03日(水曜日) 22時17分

放送見させて頂きました。戦争により自身の体の自由家族や
親戚また知人を亡くし一瞬にして人生が変わった。
とてつもない苦しみまた悲しみに襲われながらも
前向きに今を生きる。また未来に向けて動く姿また笑顔に
胸が熱くなりました。
私の父も戦争で父親を奪われました。
まだ父が2歳か3歳。父は自分の父親の記憶がありません。
あるのは仏壇にあるモノクロの写真。
おじいちゃんは海外の島で襲撃され農具小屋で
亡くなったそうです。戦争は本当に悲しみしか残りません
SUGIZOさんの言葉に感銘受けました。
世界中から戦争がなくなり心から平和が訪れる事を
心から願います。

投稿:大阪のたま 2016年08月03日(水曜日) 14時27分

感謝します。

投稿:3 2016年08月03日(水曜日) 13時26分

8月2日の放送を拝見し、SUGIZOさんのインタビューも拝読させていただきました。
私は、再生不良性貧血という病を持って生まれ、13歳の時に骨髄移植を受けました。現在は、33歳。もう、20年が経ちます。
本当に苦しくて、痛みを恨み、時には親をも憎んでしまう時もありましました。

それでもなお、私が生きることをあきらめないでいてくれたすべての人たちのおかげで、もっと生きたいという希望を持つことができ、今ではほぼ完治とよんでもいいほど、元気に生きています。

SUGIZOさんのお話の中でもありましたが、私のおばあちゃんもまた、戦争によって人生を狂わされた一人でした。当時の日本は、戦争のための教育を行い、命という何よりも重たく、大切なものへの価値観が軽視されていた時代。
おばあちゃんは、その、教育者として働き、終戦後、私も戦争の加害者だったのかと、自責の念に長い間苦しみましました。

そんな人生を歩いてきたことを、おばあちゃんの手記を読んで、私は衝撃を受け、病の苦しみと戦い、今この瞬間生きていられることがどんなにすごいことかを学んだ私に、何かできることはないかと、考えて、今は、国連高等難民弁務官事務所を通して、毎月募金を行わせていただいております。

私の入院中もまた、同じく様々な病と戦い続けた戦友が亡くなりました。

生きたくても、生きられなかった人がいたことを伝えたい。

これは、私の人生のテーマの一つとも言える、生きていく土台となっています。


日本も、この先、国内での国際化が進んでいくことになるかと思います。
日本のよき文化を守りながら、異文化との調和を創っていく。

そこを焦点に当てながら、それぞれが努力を重ねていくことが、ますます重要になることと感じています。


長文になって申し訳ありません。

最後に、SUGIZOさんにお伝えいただければありがたいです。
私が病と戦い続けてこられた希望の大きなひとつは、LUNA SEAの『MOTHER』という曲があったからです。今でも、大好きな曲です。
生きる意味を問いていく苦しみの先にこそ、希望が湧いてくることを示してくれる、大切な一曲です。
もし可能であるなら、いつか、LUNASEA五人で、ヨルダンやシリアで生きる方々にMOTHERを聴かせてあげてほしい。

これからも、音楽は救いであることを、示していってください。
応援しています。

投稿: 陽 2016年08月03日(水曜日) 08時02分

番組は観れませんでしたが、インタビューでSUGIZO氏の思いが分かり良かったです。
僕などは今現在、困窮してる状態なので(結局、世の中金か…)と思ってしまう時があります。
それはある意味事実でしょう。
SUGIZO氏が出会ったシリア難民の子供たちに関わらず、世の中の困窮した人たちの根本原因は生まれた環境や国によって様々でしょうが、経済面も重大な問題であるはずです。

お金があれば、酷い生活をしなくても済む人は沢山いる…というか、それが殆ど全てと言っても過言ではないでしょう。

悲しい話しですが、それが事実だと思います。

しかし、お金を持っている、地位がある人が弱者を切り捨てる世の中はいくらなんでも寂しすぎます。
そういう立場の人が、何か行動を起こす事によって、触発される人は沢山います。
SUGIZO氏の行動は意味があると思います。

もしかしたら私の意見はSUGIZO氏の考えと剥離があるかもしれませんが、私はそう思いました。
行動を取る…と言う事はそれだけで尊い事だと思います。

投稿:章之 2016年08月03日(水曜日) 06時54分

自分さえ良ければ、自分さえ幸せならそれでいいと思っている人が多い今の時代、SUGIZOさんの様な考え方の人が1人でも多くいればこの世の中は必ず変わると思います。
人は何かと損得で物を考え、自分だけは損をしたくないと思っています。でもそれは、その人がと言うより、日本がそうさせているのかも知れません。平和ボケしている日本で、本当に傷ついている人を目の当たりにしていないから。
私は1年前に癌になりました。そして、治療、手術、リハビリと今も戦っておりますが、それまで当たり前の様に出来ていたことが出来なくなる、そして、生きている事が決して当たり前ではないということを日々痛感しております。でも、これも私に与えられた修行だと思っております。
SUGIZOさんの考え方にとても感銘を受けました。

投稿:らんまる 2016年08月02日(火曜日) 23時41分

とてもとても共感しました。
知っているようで知らないことがたくさんあると思います。
情報を取り入れる意識をもって、私に出来ることをしていきたいです。
SUGIZOさんの想い、たくさんの人々に届きますように!!

投稿:さなえ 2016年08月02日(火曜日) 23時03分