【認知症の父が見せる意思表示】京都府　50代男性

今、父が認知症が末期に達して、
目も開かず、何の感情も示さなくなっているのですが、
食事の好き嫌いだけは最後まで残っているようです。
甘いものが好きで、好きなものを食べるときは大きな口を開け、
まだ飲み込んでいないうちに次のものを欲しがります。
ささいなことですが、これが今、唯一、家族に見せる意思表示です。
 

【大好きなお寿司！】愛知県　50代女性

認知症を患っていた母が、
介護食も段々と刻み食からミキサー食へと移行していったとき、
お寿司屋さんが来て、にぎってくれ、
その場で頂けるサービスは良かったです。
日頃はお寿司屋さんには、なかなかいけませんものね。
 

【美味しいものを食べさせてあげたい。】沖縄　50代女性

料理も上手で、食べる事が大好きだった父が、
飲み込みの違和感で検査をすると、
食道癌で余命二ヶ月弱の宣告を受けました。

あまりのショックと自責とで私もやつれ、
すかさず父は痩せたんじゃないかと、
癌で蝕まれてる自分より娘の心配をし、
切なく、私は泣いて出勤していました。

せめて経口で美味しいものを、と思っている時に、
食道のステント手術説明を受け、
二ヶ月程、口から食事出来たときは父も嬉しそうで、
見てる家族も幸せでした。
ですが、進行につれ、
軟菜食から、高カロリー栄養食を補給しながら、
きざみ、トロミをつけたり、
ミキサー、最期は、点滴だけになりました。
自然に経口摂取するのが基本的欲求であり、
胃ろうまではいかなかったのは、
今となれば良かったかもと思ったりします。

沖縄の久米島で、アレルギー対象のお客様に、
細心の注意と食材、盛り付けを考慮し、
家族で食することができる創意工夫をしているホテルがあります。
病院食も、普通に、
院外レストランでも、美味しく、
共有できるレストランがあると、いいですね。
 

【旨い旨いと食べてくれたあんぱん】山形県　40代男性

生まれて初めて入院して父は
「ご飯がまずい」とこぼしておりました。
父は栄養失調でしたので、
隠れて飲むヨーグルトやチーズ、
後は好物のお饅頭などをこっそり食べさせました。
父は
「どうせ先が長くないんだから、栄養学的に完璧でなくてもいい、
旨いものを食べたいんだよ、年寄りは。」
といつも言っておりました。
特に著しく減塩された食事を「味気がない」と言い、
栄養失調だったにも関わらず
残してしまうことが多かったです。

一旦退院し、介護付き老人ホームに入居した父は、
そこのご飯の粗末さを嘆いておりました。
最後の外出となったペインクリニックへの通院の日、
昼ご飯を断って買っていったパンを一緒に食べました。
あんぱんに笹かまパンなど、
何の変哲もないパンでしたが、
父は「旨い、旨い」と本当に喜んで食べ、
「あんたも食べさい（食べなさい）」と
わたしにもパンを半分に割って分けてくれました。

父が亡くなってしまった今、
あんぱんを見ると涙が流れます。
もう一生あんぱんは食べられそうにありません。
 

【配食サービスにもひと工夫を】長野県　60代男性

病院食は栄養バランス等よく考えられていますが、
自宅（療養中）は母の趣向に合わせたものが
主体となってしまいます。
食事の一部でも良いのですが、
かかりつけ（医師）病院のアドバイスを取り入れた
メニューの配食サービスがあると助かります。

  

10月シリーズ　ワザあり“介護”　 旅・食・アートの力　　放送予定
（本放送＝夜8時、再放送＝午後1時5分）

第１回 ―旅―
2013年10月1日（火）再放送10月8日（火）

第２回 ―食―
2013年10月2日（水）再放送10月9日（水）

第３回 ―アート―
2013年10月3日（木）再放送10月10日（木）

第４回　視聴者の皆さんからの反響から（１）
2013年10月21日（月）再放送10月28日（月）

第５回　視聴者の皆さんからの反響から（２）
2013年10月22日（火）再放送10月29日（火）