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【出演者感想】的場元弘さん「大事なのは、緩和ケアという言葉のイメージを変えていくこと」

2013年09月04日(水)

9月4日放送
シリーズ がんサバイバーの時代
第3回 人生を生き切るために
にご出演の的場元弘さんに感想を聞きました。

 

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――番組では、家族に支えられながら自宅で終末期を迎える方たちを見ていきました。その中でも“自分らしく”というのがポイントでしたが、どのような感想を持ちましたか。

在宅医療というと、自分にできるんだろうかと心配されるご家族の方もいると思いますが、在宅だからこそ自分らしく過ごせる患者さんも多いんですね。ですから、在宅療養について在宅療養に携わっている医師や看護師に話を聞いていただきたい。そして、自分らしさとは何だろう。自分らしく過ごすにはどうしたらいいだろうかということを一緒に考えていただくといいのかなと思います。私たちはそのために障害となること、つらい症状のためにできないことや困っていることを少なくして、満足して過ごせるお手伝いをしたいと思っています。

 

――支える側としての難しさもあると思います。
在宅医療を行うにあたって、距離感や言葉の掛け方であるとか、
どういうことに特にお気をつけて接していらっしゃるのでしょうか。


病院だと、どうしても「医療が主役」になりがちです。
呼び方も、そこでは“患者さんの○○さん”というかたちになる。
しかし、ご自宅では私たちが、その人の生活の場のなかに入っていく、
訪問者です。
ですから、訪問診療をされている先生方や看護師さんは、
そのことにとても配慮されていると思います。
あくまでもその人の生活が中心で、
必要なときに手を差し伸べるというかたちで生活を見守る医療です。

 

――緩和ケアは終末期ではなく、術後のなるべく早い時期から
始めることが大事だというお話がありました。
そのために今後どういう取り組みが必要になっていくのでしょうか。


ひとつは、緩和ケアという言葉のイメージを変えていくことだと思います。
言葉を変えたから変わるというものでもないかもしれませんが、
ただ正確に内容を知っていただくのはとても大切なことだと思います。
緩和ケアの役割は、終末期の痛みやつらい症状を和らげることだけでなく、
診断された後のショックや落ち込み、手術後の痛み、
抗がん剤や放射線治療による吐き気などの症状を緩和することもすべて
緩和ケアの一部です。
ですから、がんと診断されてから、治療の間も、治療が終わった後でも、
ずっと続いていくもの。緩和ケアとはそういうものだと思っています。
いきなり最後に付け足されるものではなく、
がんの療養土台のようなものだと考えていただければと思います。

 

――今回の番組、どのように見て欲しいと思いますか。

緩和ケアというのはご本人だけではなくて、
医師や看護師はもちろん、ご家族の協力であったり、
働いている会社のサポートであったり、
さまざまな力が合わさって支えていくものだと思います。
同時に、患者さんにしてみても、
周りの人になにかやってもらうということではなくて、
自分も参加するというような気持ちでいていただければ。
「私はこうしたい」ということを明確に伝えてもらうことが、
緩和ケアをいいかたちで進めていくための第1歩です。

 

《的場元弘さんプロフィール》
国立がん研究センター中央病院 緩和医療科長。

コメント

終末期の方が自宅で余生を送る為には、しっかりしたインフォームドコンセントとコミュニケーションが大切だと感じた。
番組を見るまでは、痛みと呼吸困難と不安で介護者のご家族が辛さを感じているのではないか。家族内が荒れるのではないかと思っていた。
実際の生活では疼痛コントロールを上手に行って普通に生活できることで患者本人も余生の中、しっかりと生きている様が観れて良かったです。

投稿:アダムの友達 2013年09月05日(木曜日) 20時18分