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【出演者感想】岸本葉子さん「誰にとっても働きやすい世の中とは」

2013年09月03日(火)

9月3日放送
シリーズ がんサバイバーの時代
第2回 がんを抱えて“働く”
にご出演の岸本葉子さんに感想を聞きました。


P1090181.JPG――未だに「がん=仕事はできない」という社会の認識は強いように思います。岸本さん自身も仕事のことを考えて、がんを2年間隠していたそうですが、今回番組でどのようなことを伝えたいと思いますか。

これはがんの人だけの問題ではないんだということを伝えたいですね。たまたまここではがんだけれども、出産や育児、介護などで、「人生の途中でそれまでと同じ働き方ができなくなる」場面は誰しもあるはず。だから例えば今、マタニティハラスメントというのが問題になっていますけど、そういうものと根っこは同じだと思うんですね。番組をご覧になる方の中には、不況で健康な人でさえ就労がままならないときにどうしてがんの人だけ支援しなければならないの?といった疑問を持たれる方もいるかと思いますが、そうではなくて、番組を見て誰にとっても“今の社会の働き方のままでいいのでしょうか”ということを問い直すきっかけになってくれたら良いなと思います。今、職場で心の病を抱えている人だとか、非正規雇用の人がいろいろな理由で解雇されてしまうといった問題を考える入り口にもなれば良いですね。

 

――そのときハードルとなるのが、番組でもあったように、
医療者と会社と本人の考え方の差かと思います。


そうですね。逆に、会社と本人と医療とがタッグを組んで連携していけば、
社会の病気に関するイメージを変えていけるっていう、
そういうところに期待したいですね。

 

《岸本葉子さんプロフィール》
エッセイスト。
アジア各地の旅の様子や身近な日常生活をつづったエッセイが人気。
2001年に虫垂がんを患い体験記を発表。
病気と心のありようについても綴(つづ)り、共感を得ている。

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