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【出演者感想】佐々木掌子さん「知識を持った上で、子どもの話をゆっくり聴き、決して侵襲的にならずに、そして日常生活はセクシュアルマイノリティ・ポジティブに」

2013年06月04日(火)

シリーズ 多様な“性”と生きている
第2回「セクシュアル・マイノリティーの子どもたち ―成長を支える―
に出演された、佐々木掌子さんに感想を聞きました。

 

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――収録に参加されて特に印象に残っている点はありますか。

VTRに出てきた養護教諭の柔らかくて温かい雰囲気がすごく印象に残りました。あのような人なら、セクシュアル・マイノリティーであるなしにかかわらず、悩みを持つ子どもは話しやすいでしょうね。女性であることに違和感のある生徒が「女の子が好きで…」と打ち明けたときの、「あ、あの子可愛いもんね」という言葉がパッと出てくる、その自然な返し方の上手さなどは、こちらが学ばせてもらったなという感じです。

 

――多様な性ということに関して、学校で先生やカウンセラーの方が
子どもたちと向き合うにあたってのアドバイスがあればお願いします。


まず大切なのは知識を持つということです。
ただ同時に、なんて言うのかな、知識を持ったうえで、
それをまず口にするというのではなく、
「聴く」という姿勢に徹して欲しいと思います。
つい、「先生知ってるよ、性同一性障害って
これこれこういうことなんでしょう」
と言ってしまいそうになる気持ちもわかります。
しかし、思春期は、そもそも自分のセクシュアリティについて
探求が始まる時期です。
セクシュアルマイノリティかもしれないと思っている生徒さんであれば、
なおさら混乱しています。本人がゆっくり探求する時間が必要なんです。
そのためには、大人がしゃしゃり出ないこと。
セクシュアルマイノリティってこういうことなんでしょうと
先走ったり当てはめたりしないこと。
結局は、ステレオタイプではなく、
子どもひとりひとりのことを考えるということです。
その子の言いたいこと話したいことをちゃんと聴くということが大事。
でも、どっしりと構えて聴くことって知識がないとできないことです。
知識を持ったうえで、判断せずに、ただただゆっくり話を聴いてみてください。

また、本人がセクシュアリティのことを話してくるまでは、
先生から水を向けないほうが無難だと思います。
それよりも、学校の日常生活でセクシュアルマイノリティに肯定的な姿勢を
端々に出していくことのほうが大切のように思います。
誰も先生に相談してこなくても、学校には必ずいるのですから。

 

《佐々木掌子さんプロフィール》
立教女学院短期大学専任講師。臨床心理士。
都内の病院やクリニックで性障害、性同一性障害や性別違和の
カウンセリングを行っている。GID(性同一性障害)学会理事。

コメント

思春期直前に臨んでいる大部分の人は,自分は男(女)であると自明のこととしてトキメイているのでしょう。でも何か他の人と違うなと感じている人はあれこれ考えているのだと思う。固定観念を持ってしまいがちなおとなが,筋道を作って誘導してしまってはいけないのだろう。揺れ動く気持ちが自然に落としどころを,一番落着くところを探し出すのを待つ、それを支える人が居ることが大事なのだと思った。思春期を過ぎた性同一性障害の人に対するのと違った柔らかさが必要なのではないか。
そう,思春期の子どもに対するには,ステレオタイプであってはいけないのです。

投稿:ニコチャン大王 2013年06月04日(火曜日) 23時52分