本文へジャンプ

【出演者インタビュー】杉山文野さん「LGBTの理解が広まって"話題になることもなくなる"世の中に」

2015年05月11日(月)

20150430_sugiyama.jpg

4月30日放送(5月7日再放送)
WEB連動企画“チエノバ”
―「LGBT “理解者”になれますか?」―
ご出演の杉山文野さんにメッセージをいただきました。


《杉山文野さんプロフィール》
トランスジェンダー(FtM)。NPO法人「ハートをつなごう学校」代表。


――今回は「LGBT “理解者”になれますか?」をテーマに、LGBT支援者(アライ)のことやFTX、MTXなど「男性とも女性とも規定しないあり方」について取り上げて考えました。生放送中に来たTwitterのつぶやきで特に印象に残っているものはありますか。

「アライが増えてくれたらいいな」、「Xの話をNHKがしてくれるんだ」という声は印象に残っていますね。あとは、「この番組を親と見れたらな」とか、「親に理解があったらな」という言葉もありましたよね。やっぱり家族へのカミングアウトにまだ課題があるというのは改めて思いました。

詳細は「続きを読む」をクリックしてください > > >
 

――番組の中では伝えきれなかったことなどはありますか。

あげるときりがないですが(笑)、ひとつは今、日本にいるLGBTの人の割合は7.6%という数字が出ました。大事なのはその7.6%の人たちが変わるというよりも、残りの92.4%の人たちに少しでも理解をしてもらうことだと思います。ですから、当事者としての活動と平行して、92.4%の人たちにどんどん伝えていくことも必要だと感じました。
あとは、お互いの歩み寄りですね。当事者としても「理解してくれない」で終わらせないで、どう言ったらより伝わるかということを工夫して、お互いに歩み寄っていくことが大事だと考えています。

――チエノバでは3月、4月と続けてLGBTを取り上げました。この間には社会全体としてもLGBT問題についていろいろな動きがありましたが、杉山さん自身もこの2か月での変化は感じますか。

そうですね。単純にメディアへの露出も増えていますし、毎日のように何かしら話題になっていますから、セーラー服を着ていたころの自分には想像もできないような世界です。でも最終的には理解が広まって、“話題になることもなくなる”世の中になればいいですね。

――なかでも特に印象的な出来事は何ですか。

やっぱり渋谷区の同性パートナーシップ証明書に関する条例ですね。画期的なことだと思います。その内容ももちろん大事ですけど、それが全国でニュースになることでやっと議論が始まりました。批判的な意見もありますが、やっと批判が出るようになったという感じです。提案がなければ批判もないですから、そういう意味ではいいスタートを切ったなと思いますね。

――今悩んでいる方たちへはどのようなことを伝えたいですか。

「ひとりじゃないから大丈夫だよ」ということです。世の中にはいろんな人たちがいる。悩んでいるときは、自分はひとりなんじゃないかと感じてしまうかもしれないけど、そうじゃない。でも、ちょっとだけ勇気を振り絞って、webサイトにアクセスしてみたり、仲間が集まる場所に行ってみたりして、自分も歩み寄ってみてほしいな。そうして怖がらずにお互いが歩み寄ることは大切だと思います。


【放送予定】
WEB連動企画“チエノバ”
3月26日(木) ―今日は「LGBT 職場、学校の悩み」を中心に― (前編)
4月30日(木) ―今日は「LGBT 職場、学校の悩み」を中心に― (後編)

コメント

※コメントはありません