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春画×社会心理学

めくるめく男女の愛の営み…ちょっと恥ずかしくなってしまう描写も盛りだくさんの江戸時代の春画。でも当時は、男も女も、子どもまでもが見ていたんだとか。どんな気持ちで見ていたの!?

「“西洋目線”が 日本の“エロ”を変えた!?」

  • ナレーション:増田明美さん
  • アニメーション:オタミラムズさん

しかし、江戸末期、西洋との交流が盛んになると、日本人の価値観は大きく揺らぎ始めます。当時日本を訪れたアメリカ人商人・フランシスは、当時の日記にこう記しています。「彼らは、春画が下劣で品性に欠けるとわかっていないようだった」。こうした西洋の価値観を取り入れた日本。明治初期には、これまでの様々な習慣を禁止する条例が出されました。その一つとして、「春画を売ること」も罪に問われるようになったのです。こうした規制によって性に対する恥ずかしさの感覚が変わったのではないかと、上智大学の心理学科教授で社会心理学が専門の樋口匡貴さんは言います。

(樋口さん)
「隠されることによって、一般的ではなくなるわけですよね。隠される事で、それに対するつきあい方が分からなくなったり、あるいはそれが“変なこと”として意識されるようになったのかもしれないと思います。」

しかし、令和の今、春画の見られ方にある変化が起きています。春画の魅力にはまり、コレクションをしている春画-ルさん。4年ほど前から「面白い!」と思った作品を、SNSで発信するようになりました。すると、時には4万を超える「いいね」が寄せられるほど大きな反響があったのです。

(SNSの反響の声)
「天を仰ぐ女性の表情に最上級のエロスを感じます。」
「ものすごい表現力ですね。こころを掴まれてしまいます。」
「春画、好き。風情がある。今の日本のセックス事情より、自由でおおらか。」

(春画-ルさん)
「江戸時代の春画は、こういった表現が許されたけど、今のそういった表現はどんどん厳しくなってしまって、自分のセクシャリティだったり、そういう性表現とかっていうものに不満があったり、ストレスがあると思うんです。性は喜びとしてあってほしいみたいなのが根底に皆さんあるのかなと思います。」

(上智大学心理学科教授 樋口匡貴さん)
「最近では、いろんなメディアで性のことを発信している芸能人やインフルエンサーがいるので、“別にああいうふうに発信しても変じゃないじゃん” “しゃべってもおかしいと思われないんだな”という風に客観的に見ることができるし、そういう風にしていけば、だんだん恥ずかしくなくなるかもしれませんね。」

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