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みんなのQ&A

更新日時:2023年1月17日

場面緘黙Q&A 中学生の子どもが場面緘黙です。症状の改善には何ができますか?

Q 中学生の子どもが場面緘黙です。症状の改善には何ができますか?

小学校高学年から場面緘黙を発症し、中学生になっても続いています。年齢的にも思春期になり家庭での声かけも難しくなっていると感じます。症状の改善に向けてどんなことができるか教えてください。

専門家による回答

A 本人の勇気あるチャレンジを尊重して。二次的な問題の予防に焦点を当てる方が良いことも

10歳を過ぎて中学卒業までの時期は、症状の改善が進みにくい時期と言われています。10歳以降は症状改善のためのスモールステップは、本人のチャレンジ意欲を保ちながら、本人主導で行うことが大切です。この時期の小さな症状改善は、本人の勇気あるチャレンジによるものです。

今できている発話を維持し、症状改善よりも二次的な問題への予防に焦点を置く方がよいことも多いです。本人の興味や関心を大切にして、人とのつながりを保ちましょう。学校外での活動参加、お店での買い物、外食、塾やお稽古事での発話を伸ばしていきましょう。発話チャレンジを行えない状態の場合は、筆談や、選択肢から選ぶコミュニケーションを伸ばしましょう。不安症について、思考パターンに働きかける認知療法や適度な運動や呼吸法などの身体的アプローチもよい影響があります。

家庭では日常的な雑談を大切にし、子どもへの指示や批判を控え、子どもができている行動に注目し、肯定的な声掛けを心がけることが大切です。親の不安と子どもの不安を区別するよう心がけ、親の心配を子どもにぶつけないようにします。

中学を卒業して新しい環境に入るとき、本人の心身状態が安定しており、話せるようになりたいという意欲があれば、「話せない自分」というレッテルから解放されて新しい環境で話せるようになることも多くあります。

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