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みんなのQ&A

更新日時:2023年1月17日

場面緘黙Q&A いじめや不登校につながることが多いと聞きますが、支援のポイントを教えてください。

Q いじめや不登校につながることが多い?支援のポイントは?

クラスに場面緘黙の子どもがいます。発話だけでなく動作も抑制されているようで、体育でも動けません。場面緘黙の子どもがいじめられたり不登校になったりすることもあると聞きます。場面緘黙特有のつらさや支援のポイントを教えて下さい。

専門家による回答

A 周囲の理解がない環境では緊張状態が続き、無力感や自責感を感じる中で二次的問題が生じます

社交不安が高い子ども、発話だけでなく動作の抑制がある子どもは、クラスで孤立しないように支援することが必要です。少しだけ話せる場合も、わざと話さないと誤解されやすく、配慮が必要です。

子どもは、自分でも自分がなぜ話せないのか、なぜ動けないのかわかりません。それなのに、「なぜ話さないの?」と問われたり「『あ』って言ってみて」などと言われます。周囲の理解やサポートがない幼稚園や学校の生活は、緊張の連続です。先生のサポートがなければ、いじめを受けるリスクも高くなります。
誤解や理不尽な扱いによって、無力感、自責感、孤立感が生じたり、腹痛や頭痛などの身体症状が出たりします。自己評価が下がり、疲弊してうつや他の不安症状、不登校などの二次的な問題が生じやすくなるのです。

家庭と学校が話し合い、先生がクラスメイトにその子の状態を話して理解を求めましょう。本人の自己理解が進んでいるならば、先生がいつクラスで話すか(本人不在時がよいか等)、何を話すか(場面緘黙という言葉を使うかどうかも含めて)を書いて示し、本人の気持ちを確認しながら、クラスメイトに理解をもとめる方法が望ましいです。
本人がクラスメイトにメッセージを出せれば、双方向コミュニケーションが生まれてさらに効果的だった事例もあります。自分でメッセージを考えて発信することは難しいため、サンプルを示して先生や親とメッセージを考えます。

動作の抑制がある子どもは、発話の改善よりも動作についての支援がまず必要です。特別支援学級や通級指導教室の利用についても検討しましょう。

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