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みんなのQ&A

更新日時:2023年1月17日

場面緘黙Q&A 自閉スペクトラム症(ASD)とは違うのですか?

Q 自閉スペクトラム症(ASD)とは違うのですか?

小学1年生の男子の保護者です。学校ではほとんど話すことができません。先生には、必要なことは話すことができ、授業中の発表も小さな声で話せることもあるようです。幼稚園の時から一人遊びが好きで、お遊戯に参加しませんでした。家ではおしゃべりですが、自分の思い通りにいかないとかんしゃくを起こすことがあります。小児クリニックでは自閉スペクトラム症(ASD)と診断されました。場面緘黙とは違うのでしょうか。

A 異なる疾患ですが、場面緘黙の子どもの中にはASDなどの神経発達障害やその傾向をあわせもつことも

場面緘黙と自閉スペクトラム症(ASD)は、異なる疾患です。ただ、場面緘黙の症状がある子どもの中には、ASDなどの神経発達障害やその傾向をあわせもつ子どもがいます。

ASDの症状や行動は子どもによって様々ですが、興味や関心の幅が狭く、ソーシャルスキルの自然習得が難しいために、人との相互交流を楽しむ経験がもちにくい場合があります。また、感覚情報処理や感情統制の困難さがあり睡眠や覚醒の調節の苦手さがあることもあります。

話さないために発達特性が見えにくく、ASD等の他の神経発達障害の確定診断が難しいことが多いです。不安や緊張の高い状態で過ごした子どもは、心身の不調が生じてASDと似た状態となる子どももいます。ASDなどの神経発達障害の有無にとらわれることなく、どのような枠組みでとらえると子どもの状態を理解し支援しやすいかを考えましょう。話せないことだけに注目せず、より広い視点で子どもの特性をとらえ、その子の状態に応じて発達を促す支援が必要です。

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