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みんなのQ&A

更新日時:2023年1月17日

場面緘黙Q&A 場面緘黙の児童をどのように支援するべきでしょうか?

Q 場面緘黙の児童にどんな配慮や支援が必要?

小学2年生をうけもつ担任です。クラスに場面緘黙の児童がいます。クラスメイトとも教師とも話せず、授業中も話したことがありません。自信がもてないのか動作がゆっくりなこともありますが、発話以外は特に問題はなく、絵が上手で作文が得意です。担任としてどのような支援を心がけたらいいか教えて下さい。

A ひとりだけ特別な方法をとるのではなく、みんなと同じに見える「目立たない支援」が大切

場面緘黙の子どもは、人に注目されることに不安や緊張を感じます。先生が話しかけるときは面と向かって話すよりも、横並びに座って視線をはずして支援する方がよいでしょう。カードによる支援やホワイトボードを使える子どももいますが、「目立たない支援」がよいことが多いです。たとえば出欠をとるときは、場面緘黙の子どもだけでなく全員に対して、発言と同時に手を挙げる方式をとります。

スピーチや発表は、クラス全員が紙に書いてから発表する(場面緘黙の子どもは友だちと一緒に読む)方法はどうでしょうか。歌や九九のテストは、家庭や別室で録音・録画したものを先生だけに聞いてもらったり、教室で流したりできないかを、親子で相談してもらうのもいいでしょう。不安度を1~5までの数字の5段階で示してもらうなどして、子どもの気持ちを確認しながら、チャレンジする行動を親や先生といっしょに決めていく方法もあります。

絵や作文が得意なのですね。お子さんのよい部分に注目して、子どもを褒めてあげてください。不安が高い子どもは、自分のできなかった行動に注目し、自分を責めたり劣等感を感じたりしがちです。
先生との交換日記もお勧めです。信頼感や親しみが増して、先生との筆談へと発展できることもあります。「話せない=心を開かない」ではありません。自分のことを知らない他人との方が、緊張感が下がり話しやすい子どももいて、好きな先生ほど話せない場合があることも心にとめておきましょう。

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