更新日時:2023年1月17日
場面緘黙Q&A 人見知りや恥ずかしがり屋とはどう違うの?
人見知りや恥ずかしがり屋との違いは?
小学1年生の息子は家ではよくしゃべるのですが、学校ではあまりしゃべりません。ただ恥ずかしがっているだけで、人見知りが強いのかなとはじめは思っていましたが、学校の先生からは場面緘黙かもしれないと言われました。場面緘黙は人見知りとは違うのでしょうか。また、場面緘黙とはどんな症状なのかも教えてほしいです。
専門家による回答
場面緘黙とは自分の意思と関係なく話せなくなる症状です
人見知りや恥ずかしがり屋との違いは、「特定の場面で話せない状態が1か月以上長く続くこと」「リラックスできる場面でも話せないことが続くこと」です。入園や入学で新しい環境に入って、慣れるまでは口数が少ないことはよくあることです。しかし、人見知りや恥ずかしがり屋の子どもでも、学校に慣れて緊張がなくなれば話すことができます。
場面緘黙の症状がある子どもは、家庭ではごく普通に話すのに、家族以外や学校で話せないことが続きます。不安症の一つとされています。例えば、友だちや先生とあまり話せなかったり、クラスメイトの前で発表したりすることができません。家から一歩出ると全く話せなくなる子もいます。本来持っている力を、人前で発揮することができず、学校生活や社会生活に支障が出ます。場面緘黙の症状をもつ子どもの中には、話すことだけでなく、「かん動」といって動作が抑制される子どももいます。人前で食事することやトイレに行くこと、人前で動作することに、強い緊張や不安を感じる社交不安症をあわせもつと考えられています。
人見知りや恥ずかしがり屋の子どもでも、学校で緊張が極端に高い子どもやコミュニケーションが苦手な子どもの場合は、場面緘黙にあたらなくても、環境調整や支援が必要です。