鈴木ちなみさんスペシャルインタビュー
ステージの興奮を色とりどりの折り紙で

障害のある人がつづった詩と、その詩に込められた思いを表現したアート作品を展示する「ハート展」。アート作品を手がけた著名人・アーティストの方々に、詩から受けたイメージや作品のポイント、詩からアートへバトンをつなぐ「ハート展」の取り組みについての印象などをうかがいました。

Q「ハート展」参加のお話が来た時の印象は?

絵が上手いとか、創作活動を今までしてきたわけではないので、アート作品を作ることができるのかなという不安がありました。けれども、大箸ゆめのさん(17歳)のピュアでとてもパワーを感じる詩を見て、ぜひやりたいと思いました。

Q詩を初めて読んだ時どのように感じられましたか

私は3歳からモダンダンスをやっているのでその時のことを思い出しました。暗い舞台袖から、ステージに出る瞬間のパッと明るい世界へ行く興奮を表現できたらいいなと思いました。

Qどのようにイメージを形に落とし込んでいきましたか

まず、舞台上の明暗を分ける“ステージカーテン”を入れ込みました。そして、ミュージカルに不可欠な「音楽」を表現する“楽器”や“音符”など、詩に合うものを少しずつ足していきました。もともとは「ちぎり絵」と「貼り絵」を混ぜた作品にしようと思っていましたが、この詩にマッチさせるには色や形をはっきりさせたいと思い「貼り絵」スタイルに変更しました。ゆめのさんへのプレゼントという思いを込めて作り上げたので、ゆめのさんにぜひ喜んでもらえたら嬉しいですね。

Q作成中に苦労された点は?

“音符”は、細かいので切り出すのが大変でしたし、“虹色の流れ星”は、色を重ねてしまうと出したい色がくすんでしまうので、何回も作りなおしました。間近で見ると、苦労が垣間見えるかもしれません(笑)。また、「ハート展」にちなんでハートを入れようと試みたのですが、場所に悩みました。ゆめのさんの詩や私が作りたいものから浮かないように、リスにハートを持たせることでこの世界観にそっと溶け込んでいると思います。

Q「貼り絵」スタイルを選んだ理由は?

私らしい表現を考えた時に、昔から大好きだった「貼り絵」を取り入れたいと思いました。小学校の時から集めていた和紙や千代紙を引っ張り出してきて、久しぶりに切り貼りしてみると童心に返ったようで本当に楽しかったです。

Qここを見て欲しいというポイントは?

詩を初めて読んだ時の感動を味わっていただきたいので、まずゆめのさんの詩を読んでから、私の作品も堪能して、また詩を読んでいただきたいですね。詩と絵を行ったり来たりをしながらじっくり鑑賞してもらいたいです。ステージに立ったことがない人でも、ドキドキワクワクする世界観を感じ取っていただけるとうれしいです。

Qハート展からどんな影響を受けましたか

今まで言葉や表情で表現することはありましたが、手を使って何かを形にすることがあまりなかったので、いつもと違う感覚が刺激されました。制作期間は常にアンテナを張って、いつもとは違うマインドになれたのは新鮮でしたし、ゆめのさんの素敵な詩が創作のエネルギーになっていたので、楽しんで取り組ませていただきました。