渡り廊下

作詩者

若いころどうして精神疾患の患者はアタマを揺らさない独特な歩き方をしているのだろうと思っていたら三年後アタマが痛くなって自分がそういう歩き方をしていたのです若い女の看護師さんたちに面白い話でしょと尋ねたらみんな、そうですねと笑っていた降りそそぐ秋の日ざし精神科病棟へ近道となる総合病院の渡り廊下でのこと

吉川 博
〈千葉県 49歳 精神障害〉

この年になって、初めて精神科に入院しました。
若い患者さん、スタッフさんに囲まれて、僕も若返りしました。
ヒロチャン退院しましたか?

作画者

作画

冨永 ボンド
〈画家〉

複雑な自虐的心情と空虚感、哀愁漂う情景がうかがえます。
誰もが一度は感じたことのある胸懐(きょうかい)、私は好きな詩です。
ハート形は心臓を表すシンボル。時の流れと気づき、異性との対話の中に
確かにあった吉川さんの震える心の鼓動を描かせていただきました。

木材に木工用ボンド、アクリル絵の具
449mm×449mm×9mm