「妊娠/出産/出生」 関連情報

もくじ

ハートネットTVでご紹介した、妊娠・出産・出生に関連するさまざまな情報についてお伝えします。

不妊治療

不妊治療・検査については、およそ5.5組に1組の夫婦が経験したことがあると言われています。しかし、これまで健康保険などの公的な医療保険でできる不妊治療・検査はかなり限られていました。2022年4月から、国の少子化対策の一環として、不妊治療への保険の適用範囲の拡大がはじまりました。保険適用になったのは、多くの人に効果があると認められた治療技術・検査・薬などです。

出生前検査

科学技術の急激な進歩により、人類が長い間当たり前のように捉えてきた「いのち」や「生きること」をめぐって、さまざまな問題が起きています。例えば、出生前検査では、生まれる前の赤ちゃんに何らかの障害がある可能性が予測できるようになりましたが、近年はさらに技術が進み、妊婦の血液を採取するだけで赤ちゃんの染色体異常の可能性を判定する「新型出生前検査」を、希望するすべての妊婦が認定を受けた医療機関などで受けることができるようになりました。検査の結果をもとに、一部の疾患については、子宮内の胎児や出生後早期の新生児に対して治療を行うことも可能ですが、その一方で、障害が予測される胎児の出生を排除することによって、障害がある人の生きる権利を否定することにつながるとの懸念も指摘されています。

AID(非配偶者間人工授精)

男性不妊の夫婦のための不妊治療、AID(非配偶者間人工授精)。夫以外の第三者の精子で、妻が人工授精を行う技術です。日本では精子提供者は匿名が条件。医師と夫婦の間で、AIDのことは子どもには秘密がよいとされてきました。日本でAIDが始まっておよそ70年。生まれた子どもは、2万人以上いると言われています。その多くが、親からAIDで生まれたことを隠されてきました。しかし近年、事実を知って、出自を探し求める子どもたちもいます。子どもが安心して出自を知る権利を行使できるためにも、親の告知をサポートする支援が必要、と支援者は言います。

相談窓口・支援団体※NHKサイトを離れます

不妊治療に関する制度
不妊治療の保険適用

令和4年4月から、人工授精等の「一般不妊治療」、体外受精・顕微授精等の「生殖補助医療」について、保険適用されています。

※不妊治療の保険適用に関する資料集『不妊治療に関する支援について』をご覧ください

不妊治療に関する相談窓口・支援機関
不妊に関する相談窓口

各都道府県、指定都市、中核市が設置している「不妊専門相談センター」では、不妊に関する医学的・専門的な相談や不妊による心の悩み等について医師・助産師等の専門家が相談に対応したり、診療機関ごとの不妊治療の実施状況などに関する情報提供を行っています。

出生前検査に関する情報など
母体血を用いた新しい出生前遺伝学検査について

2013年4月から始まった新しい血液検査で、13番、18番、21番染色体トリソミーの有無を推定できるものです。検査を受けるためには、「母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査に関する指針」に基づき、高齢妊娠など5つの条件のいずれかを満たしていることが必要となっています。なお、検査の実施施設に関しては、日本医学会臨床部会運営委員会のホームページで情報が随時更新されています。

出生前検査に関連する当事者・家族の会など
公益財団法人 日本ダウン症協会

ダウン症候群に関する、当事者およびその家族を中心とした全国的な組織。啓発、情報提供、相談事業などを実施。出生前検査に関しても、様々な意見を表明しています。

13トリソミーの子供を支援する親の会

13トリソミーの子どもとその家族を支援する、当事者が運営している団体。メールをベースとした、会員間の交流や情報共有を行っています。

18トリソミーの会

18トリソミーの子どもを持つ親のための会。掲示板上のコミュニケーション(ピアカウンセリング)が中心です。18トリソミーとはどういう病気なのか等、情報提供も行っています。

AID(非配偶者間人工授精)で生まれた子どもの当事者の会など
任意団体 非配偶者間人工授精で生まれた人の自助グループ (DOG)

夫以外の第三者の精子提供によって生まれた子どもたちの当事者グループです。誰にも打ち明けられない心の悩みを当事者同士だからこそ語り合うことができます。詳しくはHPの「お問い合わせ」から連絡してみてください。

精子・卵子の提供により生まれた人のためのライフストーリーワーク研究会

生い立ちや出来事などをサポーターと一緒に過去を振り返るライフストーリーワークを通じて、一度崩れてしまったアイデンティティや自分の気持ちを整理していくことを目指している研究会です。ずっと秘密にされ、成人してから、精子提供で生まれたことを知った方々が、社会福祉士や大学教員と一緒に立ちあげました。

一般社団法人 AID当事者支援会

無精子症など男性不妊の夫婦が悩みを聞いたり、悩みを話せたりする場を提供しています。また、AID(非配偶者間人工授精)で子どもを授かり育てる中で、子どもにどのように「真実告知」をしたらよいか、相談することができます。

すまいる親の会

すまいる親の会は、無精子症と診断された夫婦が子どもを授かりたいと希望した時に相談しあえる自助グループです。AID(非配偶者間人工授精)で家族になることを検討している方(男性不妊のカップル・FTMカップル)、AIDで親になった方および家族になった方が情報交換を行っています。

(民間の支援団体等については、番組の取材先を中心に掲載しています)

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