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明日が、ゆううつな君へ。~対談 中川翔子×生駒里奈~

記事公開日:2020年02月28日

4月、進級や進学など、環境が大きく変わる季節。「新生活が不安」「将来やりたいことがない」先のことを考えると、ゆううつな気持ちになる人も多いかもしれません。10代のころ「明日がゆううつ」だったという、20代の生駒里奈さんと30代の中川翔子さんが、春を前に、自分の10代の頃を振り返り対談しました。

ちょっとネガティブな元10代の2人

中川 私と生駒ちゃんはちょうど10歳差らしいんだよね。

生駒 ええー。全然そんな印象ないですね。しょこたんさんは、ずっと変わらないでかわいいなって思って。

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中川 生駒ちゃーん!焼肉おごりたくなる。
でもさ、大人になってみて思うのが、10代のとき思ってた大人と今が全然違いすぎて。

生駒 全然違いますね。こんなんで大人として生きてていいのかなって。もっと大人ってすごいもんだと思ってましたね。

中川 それこそ30代の人とか、別の星の生き物ぐらい遠い存在だと思ってた。けど意外と、ちっちゃいころの自分も、中学ぐらいの自分も、高校卒業したぐらいの自分も全部いるなって感じがするかも。

生駒 外見だけ年を取って、中身は全く変わらず魂はそのままみたいな。

中川 (笑)

生駒 10代のときのほうがストレートに、まっすぐなネガティブだったんですけど。大人になった瞬間にもっとこじらせて。ポジティブに考えるとアレルギーが出ちゃうぐらいに、今もネガティブですね。

“新生活”への不安

―― 番組に寄せられた10代からのメッセージを2人に読んでもらいました。

【メッセージ1人目】
春から大学生、新生活、1人暮らし。
リタイアしてしまうのではないか不安がやまない。
やりたいことあるから、夢があるから大学に入ったのに。
ともちゃんさん 10代以下 福岡県

中川 不安だよね。

生駒 まず、1人でできるかって不安だし。やりたいことに対して、それ以上にいろんなことが不安になるっていうのは、私もいろいろなところで経験してきました。

中川 期待すると怖いよね、傷つくのが怖いから。

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生駒 傷つきたくなくて期待しないけど、でも、夢のために選択したことなのにネガティブに考えてしまう。そういうことを考えちゃう自分もだめなんじゃないか、なんでこういうことしか考えられないんだろうって思って。どんどん深みにはまって、パーンってなって天井見てましたね。

中川 天井見てたんだ(笑)。
でも、ともちゃんさんは、すでに夢って思えることがあるのがすごい。

生駒 すごいですね。

中川 こうなったらどうしようって思うことは、未来に向かって心が備えてるっていう、すごくいいことでもあるし。今回、このチャレンジをともちゃんさんがしてるのって、すごい、いいエネルギー溜まってる感じがするな。

「将来無理!でも、やりたい」10代のころの2人

中川 15歳から18、19歳が、私、一番くさってたな(笑)。
もう嫌だ、大人嫌だ、未来知らない、将来無理。なんもできない、怖い。「でも、やりたい」みたいな。

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生駒 「でも、やりたい」ってある。

中川 「でも、やりたい」はあるんだよね。

生駒 私も20歳になるとき結構、考えたんですよ。それこそ成人式までこの仕事を続けられるのか。20歳すぎたら辞めるんじゃないか。でも、辞めたくない。でも、自信がないっていう。

中川 分かる。分かる。分かる。

生駒 続けたいんだけど、でも、続けられる魅力もないし。どうすればいいか分かんないなって、ぐるぐるぐるぐる、そのループにはまってましたね。

【メッセージ2人目】
将来やりたいことがない。
というか、自分なんかに何もできる気がしない。
働いている人は本当にすごいと思う。何もできない人には何もできないよ。
ノゾミさん 10代以下 東京都

中川 すっごい同じことを10代のとき、ベッドの上で考えてたのが、今よみがえった。

生駒 私もこれ、考えてましたね。自分なんか勉強できないし、足遅いし、友達少ないし。そんな人が、お父さんみたいにお金稼げない。お母さん料理できるし、うちは何もできない。できる人が言ってるからできんじゃん。できないから言ってんじゃんみたいな。
でも、何もできないって思えれば思えるほど、きっと何かつかんだ瞬間に成長も早いと思うし。私はそういうタイプだった。

中川 みんなと同じことができない、コミュ力もない。でも、絵を描くのが好き、歌を歌うのが好き。10代の頃は、それがイコールお仕事になるとは思ってなかったから。私は、お仕事イコールやりたいことだって思わないで、自分を今癒やしてくれることたちに癒やしてもらってきた。
なんか、早い段階からやりたいことを確定する必要ってない気がする。だんだんだったりするよね。何とか自分にご褒美を少しずつ与えてほしいな、くさりそうになったときに。

10代の“わたし”へ

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―― いま10代のときの自分に声をかけるとしたら、なんて言いますか?

中川 すごい難しいよね。

生駒 無責任に「そのままでいいよ」って言われたら、私は「なんでそんなこと言うんだよ」って思う。

中川 (笑)言うな、それ。

生駒 絶対、言うじゃないですか。「この大人め!」って(笑)。
だから、声をかけるとしたら・・・
好きなことなくても、朝ごはん食べる、昼ごはん食べる、夜ごはん食べるだけはやってねって。生きてたら、大人の自分が何とかするから。

中川 そうだね。何もしてないなって悩みながらも、今思うのは、思春期のときとか20代前半までに読んでた本の1文字ずつが、意外と経験値になってたりする。
今、くさってるな、何もしてないなっていう中で、意外と経験値を収集してたりするものじゃないかな。「無駄なんて1つもないよ、意外と」って声をかけたいかも。

ゆううつなとき、気持ちを言葉にしてきた

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生駒 私はいつもボールペンで書いて。

中川 SNSじゃなくて肉筆で書くんだ。

生駒 ここでは言えないような言葉を並べて、ろうそくとかおうちで焚いたりするので。

中川 えっ、なんか呪いの儀式みたいな(笑)。すごいシチュエーションだね、それ。

生駒 スッてやったりとか。(書いた紙をろうそくの火で燃やす)

中川 ええーっ。

生駒 そういうときはちゃんと換気しなきゃだめですよ。

中川 そうだね(笑)。どういう内容を書いてるの?

生駒 自分に対して「なんでできないんだ」「やれって言ったじゃん」とか。自分を攻撃してきた人に怒ってしまった自分に対して「心が狭い人間め!」みたいなことを書いて。

中川 ハハハハハッ。

生駒 これは残しちゃいけないと思って。スッ、パッ。(ろうそくの火で燃やす。)
お勧めですね。

中川 書くって私もいいなってすごい思う。マジでやりたいこと、いつか絶対叶えたいこと、ちょっと頑張れば叶うじゃんみたいなこととか、そういう方向のことを書けたら、それは捨てないで取っといたほうが、言霊パワーがお灸みたいにじわじわ発せられてる気もするな。

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将来が不安、明日がゆううつ ――
そんな風に感じたとき、あなたもその気持ち、言葉にしてみませんか?(→【特設サイト】#8月31日の夜に。

※この記事はハートネットTV 2020年4月1日放送「明日が、ゆううつな君へ。~春の『#8月31日の夜に。』~」に先だって行った、中川翔子さんと生駒里奈さんの対談を基に作成しました。

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