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障害者雇用のマッチング 「雇う側」と「働く側」のWin-Winは実現するか!?

記事公開日:2019年02月04日

障害者雇用の両思いを増やすためにはどうすればいいのかを探る「障害者雇用 もっと両思いを増やそう!プロジェクト」。最終回の今回は、1年の集大成。2日間にわたって行われた企業と当事者のマッチング大会に密着。「雇う側」と「働く側」がともにWin-Winとなる関係を目指します。

1日目前半 よりよいマッチングに向けた準備

1月上旬、東京・渋谷で行われたマッチング大会。経営者や障害者、総勢32人が集まり、さまざまなメソッドを使ってベストな組み合わせを探ります。

画像(プログラムのスケジュール表)

最初のプログラムは、企業と障害者それぞれに分かれて行われます。

企業は障害者雇用の新しい形を提唱する東京大学准教授の近藤武夫さんと相談しながら、仕事の「切り出し」を行います。仕事を細分化していくことで、今ある仕事の中から障害者に任せられる仕事を探していく作業です。

画像(東京大学 准教授 近藤武夫さん)

建設コンサルタント業を営む小林一雄さんも、技術者の仕事を細分化したところ、任せられる仕事を発見。これなら技術者の負担も減らせると、障害者雇用を前向きに捉えられるようになりました。

画像(技術者の仕事を細分化し、他の人に任せられる仕事を整理した図)

一方、当事者はグループワークと専門家によるヒアリングを行います。

グループワークでは、チームで紙タワーを作り高さを競います。この作業には、自己主張の強さや協調性など、対人関係の特性を見極めることと、細かい作業への適正を知るという2つの目的があります。

画像(グループワークの様子)

それぞれの特性が垣間見えたところで、次はヒアリング。
その際に就労支援員の岸田耕二さんたちが活用したのは、独自のアンケートです。

画像(就労支援員 岸田耕二さんとアンケートの一部)

子供の頃に好きだった遊びや得意の科目などから本人も気がついていない特性や強みを発見、よりよいマッチングにつなげていきます。

1日目後半 お互いに話しやすい関係を作るための懇親会

企業と当事者が初めて顔を合わせるのは食事を交えた懇親会。対等な立場で話し合い、お互いに気になることを知ることが目的です。

障害者は特性上、コミュニケーションが苦手な人も少なくありません。そこで、隣の席の人を紹介する「他己紹介」を実施。紹介のためにはリサーチが必要。自然とコミュニケーションのハードルが下がります。さらに、発表の内容やプレゼンの仕方などから個性も伝わります。

懇親会で、ひときわ楽しそうに話していたのが、統合失調症のある中島誠人さんと豊洲市場で包装資材販売を営む原幸恵さん。これまで、面接の場では緊張しやすく、なかなか話すことができなかったという中島さんですが、懇親会では共通の話題があったことでスムーズに話せて、自己PRもしっかりとできたと言います。

画像(懇親会で話す中島さんと原さん)

1日目の最後に行われたのは、専門家によるマッチング会議。企業が切り出した仕事内容と障害者の強みをジャッジ。本人だけでは気づきにくいマッチングを導き出します。

発達障害のある田中洋樹さんは「障害があっても戦力として必要としてくれる企業があるのか」という不安がありましたが、グループワークで紙タワーをたてる際、どう組み立てれば良いのか瞬時にイメージすることができ「空間把握能力」が高いことに気づきました。そこで専門家は、その能力を仕事にいかせる会社とのマッチングを提案しました。

2日目 面接&マッチング! 果たして、両思い雇用は増えるのか!?

プログラムの2日目、前半は面接です。労働相談をしている久保修一さんは、障害者雇用における企業と当事者双方の姿勢を、次のようにアドバイスします。

画像(就労支援員 岸田耕二さん、労働相談をしている久保修一さん)

「障害者の側は“配慮を求める”のではなく、『こうしてくれれば大丈夫なので、こうしていいですか』と“許可を求めよう”にする。一方で、企業側は『この仕事してもらいたい、どういう配慮があればできますか』という聞き方をすると、より後々もめないのかなという気はします。」(久保さん)

面接が終わると、いよいよマッチングの発表。懇親会で意気投合した中島さんは、包装資材販売を営む原さんの会社、田中さんは専門家たちが薦めた建設コンサルタントの会社を選び、見事マッチング。ほかにもいくつものマッチングが成立しました。

画像(マッチングできたと喜ぶ田中さん)

今回つながった縁がどのような広がりをみせるのか、今後も目が離せません!

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※この記事はハートネットTV 2019年2月4日放送「シリーズ ブレイクスルー2020→ 障害者雇用 もっと両思いを増やそう!プロジェクトAction6」を基に作成しました。情報は放送時点でのものです。

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