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もしかしたら、あなたの隣にいるかもしれない、マイノリティーの人たち。このクイズで、そんな彼らの「アライさん」(=“味方”)になれるかチャレンジ! クイズは全部で6問。答えると、最後にあなたの「アライさん度」がわかります!

クリーニング会社に勤めているトナリさん(あなた)。オフィスの隣の席に、新人のサトウくんがやってきました。上司によると、彼には100人に1人がかかる「統合失調症」があるとのこと。聞いたことのない病名。どう接すればいいの…?

監修:NPO法人 精神障害者ピアサポートセンターこらーるたいとう
代表 加藤真規子さん

第1問

サトウくんは、ときどき独り言を言っている。思い切って、「どうしたの?」って聞いてみたら、「うるさくてすみません。ずっと文句言ってくる人がいて」え…?誰もいないけど…。

  • A「それって幻聴じゃない?」と伝える
  • B「どんなこと言ってくるの?」と聞く

統合失調症の症状に、「周りの人に見えないものが見える/聞こえないものが聞こえる」というものがあります。多くの場合、背景には、孤独や不安があります。サトウくんの場合、聞こえてくるのは「過去の行いをネチネチと責めてくる刑事」の声。そこには「自分はダメな存在なのでは…」という不安があると考えられます。 大切なのは、聞こえる声も「本人にとっては」現実であるということです。よく「幻聴」という言葉が使われますが、あくまでも「周りの人にとっては」幻だということです。 まずは「どんなこと言ってくるの?」と話を聞いて、彼の感じ方を受け止めてみてください。そのうえで、「私には聞こえないけど、それ言われたら怖いね」などと伝えるのもよいですね。

第2問

お世話になっている取引先が来て、会議室で打ち合わせをしていたとき。突然、廊下から「うるせー!!」という大きな叫び声が。サトウくんだ。小さめの独り言ならいいんだけど、これは…。

  • Aたぶん真剣に誰かと話しているのでそっとしておく
  • B「私は、大きな声 こわいよ」と伝える

確かに、本人の感じ方を尊重することは大切です。しかし、それは周囲がいつも我慢しなければいけないということではありません。トナリさんが気持ちに蓋をして、緊張感のある関係になっていけば、いずれ彼の不安も増していきます。トラブルになる場合は、思いを伝えてもよいのです。 ただ、伝え方にポイントがあります。「<私>を主語にする」ということです。例えば、「私は、大きな声 こわいよ」など。そうすれば、彼に聞こえているものを否定せずに「怖い」を伝えられます。 逆に「サトウくんおかしいよ」など、相手を主語にした伝え方は、孤独が深まり、症状も強くなる可能性があります。 思いを正直に伝え合える関係があれば、お互いが安心できます。あなたの「怖い」「不安」「これ以上がんばれない」などの率直な思いも、大切にしてみてください。

第3問

サトウくんはよく早退する。今日も早退するらしい。病気で大変なんだろうけど、チームに迷惑をかけるのはよくないんじゃないかな…。本人のためにひとこと言った方がいい気がする。

  • A「責任感は大事だよ」と柔らかく伝える
  • B「お疲れさま」とだけ声をかける

統合失調症の症状には、何かが見える・聞こえるなどの「陽性症状」のほかに、気分がふさいだり、気力が湧かなかったりする「陰性症状」があります。これを、責任感がないなどの人格的な問題にしてしまうと、本人が自分を責めてしまい、さらに症状が苦しくなる可能性があります。 自分の心の状態を察知し、「早退」という決断をすることは、翌日以降に引きずらないようにという、むしろ責任感と勇気のある行動といえます。サトウさんは、精一杯1日を過ごしたはずだと、信頼を持ってください。 この選択肢ならBですが、サトウさんとあなたの関係しだいでは、「気持ちが苦しくなるようなことあった?」などと、いたわりをもって聞いてみるのもよいですね。あるいは「またね」と言うだけでも、責めていないということが伝わるでしょう。

第4問

上司からは、「統合失調症のある人は、複雑な段取りが苦手なので配慮するように」と指示があった。今度、仲のいい社員4人とタコパをやるから、サトウくんも誘いたいけど、タコ焼きって複雑?困らせちゃうかな?

  • A誘う
  • B誘わない

統合失調症には、複雑な段取りが苦手になるなどの症状(「認知機能障害」)もあります。しかし、料理ができなければ、タコ焼きパーティーに参加できないということはないはずです。おしゃべりして、食べて「おいしい~」などと言っていたら、それでもう「一緒に過ごせて楽しかった」となるのではないでしょうか。むしろ、誘われないことによる孤立感のほうが、症状を悪化させる可能性があります。あなたが彼を誘いたいなら、誘ってよいのです。 また、統合失調症には非常に幅があり、すべての人が複雑な段取りを苦手としているわけではありません。好きなことならできるという人もいますし、リハビリ(デイケア)の料理教室で経験を積んでいる人もいます。どんなふうに参加したいか、どんなふうになら参加できるか、本人の意志にゆだねることが大切です。

第5問

正月明け、サトウくんがしんどそうにしていたから、ランチに誘った。ゆっくり話してたら、ポロポロ泣き始めて、「社会の役に立ってないのに、皆さんと同じ空気を吸って申し訳ない。もう死にたい」って。

  • A「考えすぎだよ!」と励ます
  • B「そういうふうに感じるんだね」と受け止める

いわゆる「自責感」は、統合失調症のある人によくみられます。また、家族との関係で苦しんでいる場合、正月など家族との時間が増える時期に、調子が崩れることは珍しくありません。 大切なのは、彼が「周囲から否定され続ける人生を送ってきたのかもしれない」などと想像することです。多くの場合、統合失調症のある人は、見えるものや聞こえるもの、がんばれる量、そして何より「不安を感じている」という心情を、人から否定される経験をしています。 彼が伝えてくれたことを、まずはありのまま認めたうえで、「正直に話してくれてありがとう」とか「今は何て言えばいいか分からないんだ」など、あなたの気持ちを素直に伝えることで、彼にとっても気兼ねなく安心できる関係が生まれるのではないでしょうか。

第6問

私の親友のアイが、サトウくんと同棲して半年。彼の話をしてくれた。「優しいし、アニメの話してるときは目がキラキラしてて楽しい。けど彼、セックスはあまりしたがらなくて、ちょっと寂しい…」何て言おう…?

  • A「セックスはしんどい?って聞くのはどうかな」
  • B「誘いやすいように、もっと甘えちゃったら?」

彼がセックスをしたがらない(ように見える)理由は、様々な可能性が考えられます。そのひとつとして、薬の副作用があり得ます。統合失調症の治療で用いられる抗精神病薬のなかには、男女に関わらず、性機能を減退させるものがあります。彼はもしかしたら、副作用について医師から聞いているけれど、ひとりで抱え込んでいるのかもしれません。「私も一緒に考えたいよ」という気持ちを持っていることが伝わるように、アイさんから話をしてみてはいかがでしょうか。相手や自分を責めない姿勢は、病と向き合ううえでとても大切です。 また、副作用によるものらしいと分かっても、自己判断で薬を止めたり減らしたりすることは危険が伴います。とても勇気が要ることですが、本人が医師に相談できるよう、アイさんに応援してほしいところです。