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#8月31日の夜に。

生きるのがつらい
10代のあなたへ

精神科医・松本俊彦のコラム 10代のあなたへ…

いま「学校がつらい」「生きるのがつらい」と感じている皆さんの心が、ほんの少しでも軽くなりますように。
「#8月31日の夜に。」に寄せられたメッセージに対して、精神科医・松本俊彦さんが感じたことを綴るコラムです。

#1 「学校に行けない」「将来が不安」というあなたへ

寄せられたメールの中には、「学校に行けない」「学校に行くのがつらいけど、将来が不安で休めない」という声が数多くありました。

「中1の女子です。私は夏休み前から、学校に行けなくなりました。理由は、いじめです。
友達だと思っていた子がある日突然、無視してきたり、仲間はずれにされたり…。それからはずっと生きている事に対して、つらくなったり、死にたくなったりしました。」
(まりな・10代)

「今日から学校が始まり、受験生である私にとっては辛い日々が始まりました。
大人は大学が全てではないというけれど、私にとっては今は、大学が全てなのです。
周りに置いていかれるような怖さと将来が見えない苦しみがつらいです。」
(マヨ・10代。)

<松本医師より>

無理して学校に行かなくてもいいし、家に居づらかったら、学校に行くといって、別の場所、たとえば図書館にいって時間を潰すのもいい。そこで、面白そうな本を片っ端から読むのもいいし、昼寝をしていてもいい。たぶんそこには、あなたと同じように学校が嫌いな仲間が他にもいて、そういう気持ちを分かち合えるかもしれない。
現在がしんどいと、「いまをどう生き延びるか」で精一杯だから、将来なんて考えるゆとりはないよね。ただ、将来って、早くから考えていてもいなくても、どうせ予想外のこと、計算外なことばかり。やっぱり「いま」に集中して、欲張らず、いまできることだけを確実にやるってことができたらいいね。まあ、あんまり焦りが強いとそれも難しいんだろうけど。