Some people say smartphones are essential for keeping our lives in order. The latest winners of one of science's hottest spoof awards will tell you they often do the exact opposite.
和文
スマートフォンは秩序立った生活を維持するのに不可欠だと言う人もいます。科学で最も注目されているパロディー賞の1つの最近の受賞者たちは、往々にしてスマートフォンはその正反対のことをすると述べています。
解説
keep ... in orderは「~を整理整頓しておく」という表現です。keeping our lives in order「私たちの生活を整理整頓しておく、秩序立った生活を維持する」の部分は、先のセンテンスまで読み進むと、... in orderが伏線になっていることが分かります。
ここでのhotは「わくわくする、人気沸騰の」といった意味で使われています。
spoofは「(悪気のない愉快な)パロディー、もじり」です。映画やテレビ番組の「パロディー」という意味の名詞としてよく使われますが、本文ではspoof awards「パロディー賞」というフレーズで形容詞的な働きをしています。
they often do ...のtheyは、smartphones「スマートフォン」を指しています。
do the exact oppositeは、keep our lives in order「秩序だった生活を維持する」の「まさに正反対のことをする」という意味です。

Ig Nobel Prizes are handed out for "research that makes people laugh and then think."
和文
イグ・ノーベル賞は、「人々を笑わせ、そして考えさせる研究」に対して贈られます。
解説
the Ig Nobel Prizeは最初のセンテンスに出てきたノーベル賞のパロディー(spoof)で、賞の名称もNobelをもじっていると同時に、ignoble「品のない」とかけているとも言われています。1991年以来、毎年Improbable Researchという団体が、ユーモアがあり独創的で創意に満ちた科学的発見に「イグ・ノーベル賞」を授与しています。
hand outは「~を手渡す、分配する、配布する」です。目的語を必要とする句動詞ですが、その目的語が長ければhand out ...のように後ろに、短ければ間に入れてhand ... outとすることができます。なお、名詞handoutには教室や会議などで配布する「プリント、配布資料」や、貧しい人々への食べ物などの「施し」という意味もあります。
The ceremony, which usually takes place at Harvard University, was held online this year due to the global pandemic.
和文
授賞式は通常ハーバード大学で開催されますが、今年は感染症の世界的な大流行のためオンラインで行われました。
解説
take placeは「起こる、行われる」という表現です。多くの場合、偶発的な出来事というより、事前に計画された何かが「開催される、行われる」として使われます。
hold a ceremonyは「式典を開催する、執り行う」です。
due to ...は「~のため、~により」で、原因や理由を表します。
pandemicは「広域に広がる感染病などの大流行」を意味し、ここでのglobal pandemicは新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を指しています。

The Kinetics Prize was awarded to a Japanese, Swiss, and Italian team for studying the effects of mutual anticipation in human crowds.
和文
「動力学賞」が、人混みにおける相互予期の効果を研究したことに対して、日本・スイス・イタリア人のチームに贈られました。
解説
kineticsは「動力学」です。イグ・ノーベル賞にはこの他に、economics「経済学賞」やentomology「昆虫学賞」など全部で10の部門があります。最初のセンテンスでscience's hottest spoof awardsと複数形になっていたのは、このためです。
最初のセンテンスで「賞」という名詞として出てきたawardですが、ここでは「授与する」という意味の動詞として使っています。「賞を授与する」なら、award a prize、またはaward a prize to ...で表せます。受け身にするときは、本文のようにa prize is awarded to ...、または受賞者を主語にして... is awarded a prizeにします。
for ...以下は授賞理由を説明しています。
京都工芸繊維大学の村上久助教らのグループは、歩行者どうしがぶつかるのを自然に避ける仕組みを「歩きスマホ」を使って調べた研究で「動力学賞」を受賞しました。歩行者どうしが相手の動きを予期し合うことによって集団全体の自律的な組織化を促進していることを確かめたということで、イグ・ノーベル賞の主催者は、授賞理由について「周囲に注意を払うことが重要だということを気付かせた」としています。
Their research involved watching how two groups of pedestrians organized themselves. When three people were distracted by their smartphones, both they and the others had difficulty avoiding collisions.
和文
彼らの研究は、2つの歩行者集団がどのように自らの統制を取るかを観察しました。(片方の集団の)3人がスマートフォンで注意散漫になると、彼らとその他の人々の両方が衝突を避けるのに苦労しました。
解説
ここでのinvolveは「必要な(または重要な)一部として含む」という意味です。
distractは「気を散らす」です。
have difficulty ...ingは「~するのに苦労する」という表現です。この形で覚えておきましょう。
avoidは「避ける」で、collisionは「衝突」です。collisionの動詞形は、collide「衝突する」です。
研究チームは、27人からなる2つの歩行者集団を編成し、いわゆる「歩きスマホ」をしている人がいない状態でこの2つの集団がすれ違うときと、片方の集団の先頭を歩く3人が歩きスマホをしている状態ですれ違うときの様子を比較しました。研究の結果、歩きスマホで注意が散漫になると周辺の人の動きも乱れてぶつかりそうになったということです。
In fact, the group took nearly twice as long to form an orderly pattern.
和文
実際、その集団は整然としたパターンを形成するのに2倍近い時間を要しました。
解説
in factは「実際に」で、直前で述べたことを強調するためや、意外性のある事実を追加で伝えるときに使います。一方、混同されやすいactuallyは、例えばHe may look 30, but he's actually 45.「彼は30歳に見えるかもしれませんが、実際は45歳です」のように、相手の想定と異なる意外な事実や真実を強調するために使います。
ここでのtakeは「(時間・労力などを)要する」という意味です。
twice as longは後ろにもう1つのasが省略されている形で、twice as long as when no one was using a smartphoneのように補ってみてください。「誰もスマートフォンを使っていなかった場合と比べて2倍近い時間がかかった」という意味です。
本文のorderly pattern「整然としたパターン、秩序あるパターン」は、実験で集団がすれ違うときに相手を避けようと列を作る歩行者の動きを指しています。ここでのorderlyは、最初のセンテンスのin orderと対応しています。

This is the 15th straight year that Japanese researchers have won an Ig Nobel Prize.
和文
日本人研究者がイグ・ノーベル賞を受賞するのは、今回で15年連続です。
解説
ここでのstraightは「連続した、途切れなく続く」という意味です。他にも例えば、It rained for four straight days.なら「4日連続で雨だった」です。この場合のstraightは形容詞ですが、副詞として使って、It rained for four days straight.と言うこともできます。「~連続」はこの他にも、in a rowやconsecutive、runningなどを使って表すことができます。
スマートフォンは秩序ある生活を送るうえで不可欠だと言う人がいます。しかし、科学界で最も注目されるパロディー賞の1つを最近受賞した人たちは、スマートフォンは往々にして、それとは正反対の効果をもたらすと言うに違いありません。
イグ・ノーベル賞は、「人々を笑わせ、そして考えさせる研究」に対して贈られます。授賞式は通常ハーバード大学で行われますが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて、今年はオンラインで行われました。
このうち「動力学賞」は、人混みの中で互いの動きを予期する効果について研究した日本人とスイス・イタリア人のチームに贈られました。このグループの研究では、2つの歩行者集団がどのように自分たちの動きを組み立てるかを実験で観察しました。その結果、(片方の)集団の中の3人が(いわゆる「歩きスマホ」で)スマートフォンに気を取られていると、その3人だけでなく他の人々も衝突を避けるのが難しくなりました。実際、その集団は秩序立った動きを形作るのに、(スマートフォンを使っている人がいない集団の)2倍近い時間がかかりました。
日本人研究者がイグ・ノーベル賞を受賞するのは、今回で15年連続です。