Turning now to Belarus, where a dissident activist is in detention after the plane he was traveling on was forced to land in the capital. A number of Western countries are criticizing the move.
和文
次はベラルーシ(のニュース)です。ベラルーシでは首都に飛行機が強制着陸させられ、乗っていた1人の反政権派の活動家が拘束されました。欧米の多くの国々が、この措置を非難しています。
解説
Belarus「ベラルーシ」は旧ソビエトの国で、1991年のソビエト崩壊に伴って今の独立国になりました。
名詞のdissidentは「反対者、反論者」ですが、主に政府や体制側に強く異を唱える人を指す言葉です。本文では、形容詞として使われています。
detentionは「拘束」で、(be) in detentionは「拘束されて、拘留中で」です。後ろのセンテンスには、動詞形のdetainが出てきます。
force A to ...は「Aに~することを強いる」で、本文では受け身で使われています。the plane [he was traveling on] was forced to land「(彼が乗っていた)飛行機は着陸することを強いられた」と考えると分かりやすくなります。
動詞のlandは、自動詞としては「着陸する」、他動詞としては「着陸させる」です。本文では自動詞として使われています。
a number of ...は、「若干の~」という意味で使われることもありますが、通常は「多くの~、多数の~」という意味です。numberは形容詞を付けて、a large number of ...「多くの~」、a huge number of ...「膨大な数の~」、a small number of ...「少数の~」のように使うこともあります。
ベラルーシ当局は、爆発物が仕掛けられたという情報があったため緊急着陸させたとしていますが爆発物は見つかっておらず、国際社会からは当初から男性の拘束が目的だったのではないかとして批判の声が高まっています。

Roman Protasevich, a critic of Belarusian President Aleksander Lukashenko, was taken into custody.
和文
ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領の批判者、ロマン・プロタセビッチ氏が拘束されました。
解説
ここでのcriticは「批判者、反対者」です。芸術の「批評家、評論家」という意味で使われることもあります。
前のセンテンスに出てきたa dissident activistの名前が、Roman Protasevich(ロマン・プロタセビッチ氏)です。プロタセビッチ氏は、ベラルーシ生まれの反政権派ジャーナリストです。
President Aleksander Lukashenko(アレクサンドル・ルカシェンコ大統領)は、ベラルーシを四半世紀にわたって治めてきた人物で、欧米メディアからは“ヨーロッパ最後の独裁者”とも呼ばれています。
custodyは「拘束、拘留」です。take A into custodyは「Aを拘束する、拘留する」です。前のセンテンスのdetentionに代えて、a dissident activist is in custodyと言うこともできます。
The authorities reportedly told the aircraft to make an emergency landing in Minsk, citing a bomb threat. But no explosives were found on board.
和文
伝えられているところによりますと、当局は、爆弾の脅迫があるとして、その航空機に対しミンスクに緊急着陸するよう指示しました。しかし、機内に爆発物は見つかりませんでした。
解説
動詞landの名詞形が、landing「着陸」です。make a landingは「着陸する」で、make an emergency landingは「緊急着陸する」です。
Minskは、ベラルーシの首都「ミンスク」です。
動詞citeは「(理由・例として)挙げる、引き合いに出す」です。cite A as B「AをBとして挙げる」の形で用いられることが多く、Bにはreason「理由」、cause「原因」やexample「例」などが入ります。
bomb threatは「爆弾を仕掛けたという脅し」です。
explosiveは「爆発物」です。
on boardは「飛行機の機内(船・列車・バスの船中・車中)で」という意味の副詞句です。飛行機に乗ると、Welcome on board!という機内アナウンスが流れます。ほかにも、企業を船にたとえて、新しく入社した人に向けてWelcome on board.「我が社へようこそ」と言うこともあります。
The plane was eventually allowed to take off again.
和文
結局、飛行機は再離陸を認められました。
解説
前のセンテンスではthe planeをthe aircraftに言い換えていましたが、ここでは再びthe planeを使って変化をつけています。
allow A to ...は「Aが~することを許可する、認める」です。本文では受け身で使われています。
ここでのtake offは「離陸する」です。このほかにも「(商品やアイデアなどが)急に人気になる、(経済などが)急成長する」という意味もあります。名詞形はtakeoffで、「(飛行機の)離陸、(跳躍での)踏み切り、商品の滑り出し」などです。

The leader of the country's opposition says the move shows no critic of the president is safe.
和文
ベラルーシの反政権派リーダーは、この一件で大統領を批判する者は誰も安全ではないことが示されたと語りました。
解説
動詞oppose「反対する」から分かるように、名詞oppositionには「反対」や「対立」に加えて、政治上の「反対派」や「野党」という意味もあります。ここでは「反政権派」です。
the leader of the country's opposition「この国の反対派のリーダー」は、具体的にはベラルーシの反政権派リーダーのスベトラーナ・チハノフスカヤ氏のことです。チハノフスカヤ氏は、2020年のベラルーシ大統領選でルカシェンコ氏の対立候補でした。選挙に不正があったと訴え、国外から反政権活動を続けています。今回の事件についても、国際社会に向けてビデオメッセージを発信し、ルカシェンコ政権への圧力を強めるよう呼びかけています。
the moveは、今回とられた一連の「動き、措置」を指しています。


(Svetlana Tikhanovskaya / Belarusian opposition leader)
"Today, Lukashenko personally caused an international scandal, using military aircraft against civilians of Belarus and European countries to detain a single person."
和文
「本日、ルカシェンコ氏は、1人の人物を拘束するためにベラルーシとヨーロッパ諸国の民間人に対して軍用機を使い、自ら国際的な不祥事を起こしました」
解説
チハノフスカヤ氏の言葉を英訳したものです。
military aircraftは「軍用機」です。これに対し、「民間機」ならcivilian aircraft、またはcommercial aircraftで表せます。aircraftは複数形でもsを付けず、aircraftです。
civilianは、軍や警察に所属する人に対して、「民間人」です。形容詞としての用法もあり、civilian controlなら「文民統制、シビリアンコントロール(文民である政治家が軍隊を統制すること)」です。
ベラルーシ当局は、領空を飛行していたギリシャ発リトアニア行きの民間の旅客機を軍の戦闘機で誘導し、首都ミンスクの空港に着陸させてプロタセビッチ氏を拘束しました。


The International Civil Aviation Organization said it was "strongly concerned," adding the incident may have breached a treaty that established the rules for air travel.
和文
国際民間航空機関は、「強い懸念を抱いている」と述べました。さらに、今回の事件は空の旅に関するルールを定めた条約に違反している可能性があると発表しました。
解説
International Civil Aviation Organization「国際民間航空機関」(略称ICAO)は、民間の航空機に関するルールを定める国連の専門機関です。
(be) concernedは「懸念している、心配している」です。
may have+過去分詞は「~した可能性がある、~したかもしれない」を表します。
動詞としてのbreachは「(条約、法律、規則を)破る、(条約、法律、規則に)違反する」です。名詞としては「(法律・義務)違反、(約束)不履行」です。in breach of ...なら「~に違反して」です。
ベラルーシのニュースです。ベラルーシの当局は旅客機を首都に強制的に着陸させ、乗っていた反政権派の活動家を拘束しました。欧米の多くの国々が、この措置を批判しています。
拘束されたのは、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領を批判してきたロマン・プロタセビッチ氏です。伝えられているところによりますと、ベラルーシ当局は、プロタセビッチ氏が乗っていた旅客機に爆弾が仕掛けられたおそれがあるとしてミンスクに緊急着陸させたということですが、機内から爆発物は発見されず、旅客機は再び離陸を許可されました。
ベラルーシの反政権派のリーダーは、この一件は大統領を批判する者は誰も安全ではないことを示しているとして、「今日、ルカシェンコ氏は、1人の人物を拘束するために、ベラルーシとヨーロッパ諸国の民間人に対して軍用機を使うという行為によって、自ら国際的な不祥事を起こしました」と述べました。
ICAO=国際民間航空機関は「強い懸念」を表明し、今回の事件は空の旅に関するルールを定めた条約に違反している可能性があると発表しました。