Researchers in Poland say they have discovered for the first time an Egyptian mummy of a pregnant woman.
和文
ポーランドの研究者たちによると、彼らは妊婦のエジプトのミイラを初めて発見したということです。
解説
動詞discoverには「発見する」や「発掘する」という意味がありますが、ここではミイラそのものを発見・発掘したのではなく、すでに保管されているミイラが妊婦であったことを「解明する」という意味合いで使われています。
for the first timeは「初めて」を表す副詞句で、本文ではdiscoverとその目的語an Egyptian mummyの間に挿入されています。
mummyは「ミイラ」です。最後のセンテンスでは形を変えて、動詞mummify「ミイラにする」を受動態にしたmummified「ミイラにされた」も登場します。
pregnantは「妊娠した」という形容詞で、名詞の「妊娠」ならpregnancyです。

The team of researchers examined a mummy that was taken to Poland in the 19th century. It's now kept at the National Museum in Warsaw.
和文
研究者たちのチームは、19世紀にポーランドに持ち込まれたミイラを詳しく調べました。それは現在、ワルシャワの国立博物館に保管されています。
解説
動詞examineは「詳しく調べる」や「検査する」です。名詞形はexamination「調査、検査」で、学力や能力を詳細に調べる「試験」という意味もあります。
a mummy that was taken to Polandは「ポーランドに持ち込まれたミイラ」です。関係代名詞that以下がmummyを修飾しています。
take A to Bは「AをBに持ち込む」です。Aとなる目的語が先行詞a mummyとなって前に置かれる構造になっています。
2文目のitは、mummy「ミイラ」を指しています。ここでのit'sは、it isの省略形です。
ここでのkeepは「保管する」という意味で、その保管場所がthe National Museum in Warsaw「ワルシャワの国立博物館」です。keepの目的語であるit(ミイラ)が主語になるため、文全体が受動態の形をとっています。
The mummy was thought to belong to a man – an Egyptian priest who lived 2,000 years ago.
和文
そのミイラは男性のもので、2000年前に生きていたエジプトの聖職者のものだと考えられていました。
解説
be thought to+動詞は「~すると考えられている」という表現で、確実な証拠のない推定を表しますので、was thought to belong to a manは「男性に属すると考えられていた」です。think「考える」は、think-thought-thoughtと変化する不規則動詞です。
「~のミイラ」を表すときにbelong to ...を使うのは、その人のミイラであっても、その人とミイラは同じものではなく、生きている人間とは違う存在としてmummyを扱う感覚によるものです。古代エジプトの人々にとって、(内臓が取り除かれた)ミイラは「器」あるいは「魂の入れ物」のようなもので、肉体と霊魂が揃った「生きている人間」の一部でしかないということなのでしょう。似たような例はほかにもあります。例えば殺人などの事件現場で毛髪が見つかった場合は、the police analyzed the hair and determined that it belongs to suspect A「警察は毛髪を分析し、容疑者Aのものだと特定した」や、動物の足跡が見つかった場合に、the footprints are thought to belong to a new species of crocodile「その足跡は新種のワニのものだと考えられる」など、belong toを使います。
ダッシュ(―)以下で、そのミイラと考えられていた男性の詳細を説明しています。priestは宗教によって訳語が変わりえる単語で、カトリック教では「司祭」や「神父」ですが、ここではエジプトの話題であることから「聖職者」としています。
whoはan Egyptian priest「エジプトの聖職者」にかかる関係代名詞で、lived 2,000 years ago「2000年前に生きていた」ことを説明しています。
That presumption was based on inscriptions found on the coffin.
和文
その推定は、ひつぎに記された碑文に基づいていました。
解説
presumptionは「推定、推測、仮定」で、ミイラがエジプトの聖職者の男性のものと推定されていたことを示しています。
似た単語にassumption「推測、前提、仮定」がありますが、両者の違いはその確実度にあります。一般にpresumptionは合理的な根拠に基づく推定や仮定で、assumptionは根拠のない推定や仮定として区別されます。動詞presumeとassumeにも同様の区別が当てはまります。
inscriptionは「記されたもの、碑文」で、coffinは「ひつぎ」です。

But the team reported on April 29 that a CT scan revealed the mummy was that of a woman carrying a fetus.
和文
しかし研究チームは4月29日、CTスキャンがそのミイラが胎児を宿した女性のものであったことを明らかにしたと報告しました。
解説
医療の話題でもよく聞くCT scan「CTスキャン」は、computed tomography scan「コンピューター断層撮影」の略称です。
動詞revealは、今まで分からなかったことを「明らかにする」です。ここではthatが省略されていますが、revealed [that] the mummy was that of a woman ...と補足すると分かりやすくなります。
that of a womanのthatは、mummy「ミイラ」を指しています。同じmummyという単語を繰り返すことを避ける手法です。
動詞carryは「運ぶ」ですが、ここではfetus「胎児」を「宿す」と訳せます。
They say the woman was thought to be in her 20s and was probably between 26 and 30 weeks pregnant.
和文
研究者たちによれば、この女性は20代だと考えられ、おそらく妊娠26週から30週だったということです。
解説
ここでも推定の表現be thought to+動詞が用いられています。
in one's ...sは「(人の)~歳代に」という定型的なフレーズです。a man in his 30sなら「ある30代の男性」、those in their late 70sなら「70代後半の人々」となります。
... weeks pregnantは「妊娠~週」を表します。

The researchers plan to carry out further studies to understand why the mother and child were mummified together.
和文
研究者たちは、なぜ母と子が一緒にミイラにされたのかを理解するために、さらに分析を進めることにしています。
解説
plan to ...は「~することにしている、~する計画である」です。
carry outは「実行する」、studiesはstudy「研究、分析」の複数形です。
understand why ...は「なぜ~なのかを理解する」としてよく使われる表現で、reason「理由」を使ってunderstand the reason(s) why ...と言うこともできます。
前述のとおり、ここではmummy「ミイラ」が、mummify「ミイラにする」という動詞の受動態として用いられています。
ポーランドの研究者たちが、エジプトの妊婦のミイラを初めて発見したことを明らかにしました。
研究チームは、19世紀にポーランドに持ち込まれ、現在はワルシャワの国立博物館に保管されているミイラを詳しく調べました。そのミイラは、ひつぎに記された文字から推定して、2000年前にエジプトで生きていた男性の聖職者のものと考えられていました。
しかし研究チームは4月29日、CTスキャンで調べたところ、このミイラが胎児を宿した女性のものであることが分かったと公表しました。この女性は20代と見られ、おそらく妊娠26週から30週だったということです。
研究者たちは、母と子がなぜ一緒にミイラにされたのかを知るために、さらに分析を続けることにしています。