Japan's new business year kicks off next week, and companies are preparing to welcome their new hires.
和文
日本の新たな事業年度が来週始まるにあたって、企業は新入社員を迎え入れる準備をしています。
解説
business yearは、企業の「事業年度、会計年度」です。日本では3月を決算期とし、4月を新たな事業年度の始まりとする企業が多く、行政の年度とも一致します。暦年と合わせる欧米にとっては、日本の制度の分かりにくい部分ともなっています。
kick offは「始まる」という意味の句動詞です。
ここでのwelcomeは、動詞で「歓迎する、迎え入れる」です。
hireは「雇う」という動詞の他に、ここで使われているように名詞で「雇われる人、採用者」という意味があります。new hireは「新入社員」です。
The coronavirus pandemic has hit many employers hard, especially those in the travel industry.
和文
新型コロナウイルスの世界的なまん延は、多くの雇用主、特に観光業の雇用主に大きな打撃を与えています。
解説
pandemicは「(感染症などの)世界的なまん延」で、昨年来のコロナ禍を指しています。
hit ... hardは「~に大きな打撃を与える」という表現です。新型コロナウイルスの感染拡大が企業活動に大きな打撃を与えていることを表しています。
employerは「雇用主」です。反対に雇われる側の「被雇用者」なら、employeeと言います。
industryは「産業」で、travel industryは「観光業」です。
But a time-honored Japanese inn operator is refusing to take a step back, as it develops ambitious plans for the post-COVID era.
和文
しかし、ある日本の老舗旅館の運営企業は、コロナ後の時代のための野心的な計画を展開する中で、一歩引き下がることを拒否しています。
解説
time-honoredは「時間をかけて高く評価された」ということから、「昔から続いている、由緒ある」という意味の形容詞です。ここでは、日本語の「老舗」にあたります。
Japanese innは「日本式の宿」で、要は「旅館」のことです。
operatorは、事業の「運営者」です。鉄道やバスなどの「運行者」にも使われます。
refuse to take a step back「一歩引き下がることを拒否する」は、新型コロナウイルスによって後退させられることに抵抗している状況を表現したものです。
ambitiousは「野心的な」という形容詞です。ここでは肯定的な意味で使われていますが、文脈によっては「あまりに野心的で現実性がない」という否定的なニュアンスが強まることもあります。例えば、too ambitiousなら「無謀だ」に近い表現です。
post-は「~後の」という複合語を作る接頭辞です。よく知られる単語として、postwar「戦後」が挙げられます。

Kagaya Group on the Sea of Japan coast held a welcoming ceremony for 85 new employees on Wednesday. Its flagship property is a 115-year-old inn at a hot spring resort.
和文
日本海沿岸で営業する加賀屋グループは、85人の新入社員のための歓迎式典を水曜日に行いました。グループの旗艦となる施設は、温泉地にある創業115年の旅館です。
解説
Kagaya Group「加賀屋グループ」は、日本海に面する石川県七尾市の和倉温泉にある創業115年の老舗旅館「加賀屋」や、系列の旅館、レストランなど20施設を経営する企業グループです。グループは「コロナ禍でも将来を見据えて、客へのおもてなしを一層充実させる」として、創業以来最多となる85人を採用しました。
welcoming ceremonyは「歓迎式典」です。
flagshipは、ブランドなどを象徴する「主力商品」や「旗艦」を表す単語です。
propertyには「不動産、物件」という意味がありますが、ここでは老舗旅館を指しているので「施設」としています。
a 115-year-old innは「加賀屋」を指しています。

The group had to temporarily close all four of its hotels last year, after guest numbers dwindled in the face of the pandemic.
和文
加賀屋グループは去年、感染症の世界的なまん延に直面して宿泊者数が減少してきたことを受けて、系列の4つのホテル全てを一時的に閉鎖せざるをえませんでした。
解説
temporarilyは「一時的に」という副詞です。
guestは、ここではホテルや旅館の「宿泊客」を表しています。
dwindleは「しだいに減少する」という意味です。
in the face of ...は「~を前にして、~に直面して」という表現です。
But its recovery plan involves an aggressive recruitment strategy based on the goal of improving customer service in the future.
和文
しかし加賀屋グループの業績回復計画には、将来に顧客サービスを改善するという目標に基づいた積極的な採用戦略が含まれています。
解説
ここでのrecovery「回復」は、企業としての「業績回復」を意味しています。
involveは「~を含む、伴う」という動詞です。
ここでのaggressiveは「積極的な」という形容詞ですが、状況によっては「攻撃的な、強引な」となる場合もあります。
recruitmentは「採用」という名詞です。動詞「採用する」ならrecruitですが、次のセンテンスのように、recruitを「採用された者」つまり「新入社員」として使う用法もあります。
based on ...は「~に基づいた」という表現です。

The recruits will undergo three months of job training. Then they will start their careers just as a "new normal" takes shape in the post-COVID world.
和文
新入社員たちは、3か月の職業訓練を受けることになります。その後、コロナ後の世界で「新常態」が具体化するさなか、彼らは自分たちの職業人生を歩み始めることになります。
解説
ここでのrecruitは「新入社員」を指しています。
ここでのundergoは「~を受ける、経験する」という意味です。
careerは、日本語でも「キャリア」として定着していますが、一生の仕事となるような「職業」を指します。start their careersは「彼らの職業人生を歩み始める」と訳せます。
new normal「ニューノーマル」はコロナ禍で注目されるようになった言葉で、「新常態」や「新たな日常」などと訳されます。社会の大きな変化によって、これまで思いもよらなかった考え方や行動様式が求められる状況を指しています。
take shapeは、漠然とした概念や考え方が「形になる、具体化する」という表現です。
日本の新たな事業年度の始まりを来週に控えて、各企業は新入社員を迎え入れる準備を進めています。新型コロナウイルスの世界的な流行は、多くの雇用主、中でも観光業者に大きな打撃を与えていますが、日本の老舗旅館を運営する企業は、コロナ後の時代を見据えた野心的な計画を立て、引かない姿勢を示しています。
日本海沿岸にある施設を経営する加賀屋グループは水曜日(3月24日)、85人の新入社員を迎えて入社式を行いました。このグループの最も重要な施設は、温泉地にある創業115年の旅館です。
加賀屋グループでは、新型コロナウイルスの影響で宿泊客が減ったことから、去年は系列の4つのホテル全てを一時的に閉鎖せざるをえませんでした。しかし、その業績回復計画には、将来的な顧客サービスの向上を目標に据えた積極的な採用戦略が組み込まれています。
新入社員は3か月間の職業研修を受けたあと、コロナ後の世界に向けて「新しい生活様式(ニューノーマル)」が形成される中で、それぞれの職業人生を歩み始めることになります。