We begin with chaotic scenes in Washington. Supporters of President Donald Trump have stormed the Capitol building, halting a joint session of Congress where lawmakers were finalizing President-elect Joe Biden's victory at the ballot box.
和文
ワシントンの混乱状況から始めます。ドナルド・トランプ大統領の支持者たちが連邦議会の議事堂に突入し、議員たちがジョー・バイデン次期大統領の選挙での勝利を最終確定させる手続きをしていた連邦議会上下両院の合同会議を中断させました。
解説
chaotic「混乱の、無秩序な」は、chaos「混乱」の形容詞です。
動詞stormは集団が「急襲する、襲撃する」で、ここでは「突入する」という意味であることが次のセンテンスで分かります。名詞のstormが「嵐」であることから、「激しく襲う」というニュアンスを伴います。
the Capitol buildingはアメリカの「連邦議会議事堂」で、この建物がある丘Capitol Hillをこの意味で使うこともあります。
joint session of Congressは「上院と下院の合同会議」です。
finalizeは「最終確定させる、仕上げる」という動詞で、バイデン次期大統領の勝利を確定させる手続きが行われていたところに、選挙に不正があったと訴えるトランプ大統領の支持者たちが押し寄せたことが分かります。
president-electは「大統領に選出された人」ですが、-electは投票で選ばれた時点から正式に就任するまでの肩書として「次期~」という意味です。governor-electなら「次期知事」です。
at the ballot boxは、直訳では「投票箱において」ですが、つまり「選挙において」という意味です。

The mob charged past police barricades and flooded onto the balcony. They later smashed their way into the Senate chamber, the House of Representatives, and the offices of some lawmakers.
和文
その暴徒集団は、警察の制止用の柵を越えてバルコニーへと押し寄せました。その後、彼らは上院会議場や下院、そして一部議員の執務室に突入しました。
解説
ここでのmobは「暴徒」や「統制がきかない群衆」という意味です。ギャングやマフィアの「構成員」として使われることもあります。また、mobが使われる最近の例として、flash mob「フラッシュモブ」という群衆の中に紛れたダンサー集団が突然踊り出すパフォーマンスもあります。
barricadeは「バリケード」で、侵入を防ぐために置かれた柵などの障害物です。
ここでのchargeは「体当たりする、襲いかかる、突撃する、突進する」という動詞です。チャージといえば料金の請求と考えてしまいがちなので、この用法を覚えておきましょう。
本文ではcharge以外にも、似た内容を意味する表現が使われています。floodは「押し寄せる」、smash one's way into ...は「窓ガラスなどを壊したり、ドアを壊したりして突入する」ことを表します。警備にあたっていた議会警察は重装備せず、議事堂周辺には鉄製のフェンスが設置されていましたが、議会に押し寄せた群衆はバリケードを突破して敷地内に侵入し(The mob charged past police barricades)、このうちの一部が、ドアや窓を破ってなだれ込みました(smashed their way into ...)。
the Senateは二院制議会における「上院」、the House of Representativesは「下院」で、ここではアメリカ上院・下院の名称です。
U.S. media say one woman was shot and later succumbed to her injuries.
和文
アメリカのメディアによれば、女性1人が銃で撃たれ、後にその負傷で死亡したとのことです。
解説
shotは、shoot「銃で撃つ」の過去分詞形です。shoot-shot-shotと変化する不規則動詞です。なお、(someone) was shotは銃撃を受けて「死亡した」というニュアンスを含むこともありますが、ここでは撃たれた女性がsuccumbed to her injuries「自身の傷に屈した」と比喩的な表現で「死亡した」ことを追記しています。
succumb to ...は「~に屈する、~に負ける、~で死ぬ」です。
現地の警察はその後、対応にあたっていた警察官1人を含む5人が死亡したことを明らかにしました。この事件に先立ち、トランプ大統領が集会で支持者に議事堂へ向かうよう呼びかけていたことから、支持者らをあおったとして大統領への非難が強まっています。

Biden called the development a sign of American democracy under threat.
和文
バイデン氏はこの展開を、アメリカの民主主義が脅威にさらされている兆候だと呼びました。
解説
call A Bは「AをBと呼ぶ」です。AとBの間に前置詞などは入りません。
ここでのdevelopmentは「(物事の)展開」という意味です。時間の経過とともに状況が変化する様を示すことから、「進展、発展、進歩、進捗」、あるいは写真の「現像」としても使われる単語です。
signは「兆候、兆し」です。
under threatは「脅威にさらされている」という表現です。


(Joe Biden / U.S. President-elect)
"At this hour, our democracy is under unprecedented assault. Unlike anything we've seen in modern times. And it must end now. I call on this mob to pull back and allow the work of democracy to go forward."
和文
「今、我々の民主主義がかつてない攻撃にさらされています。現代において見たこともないようなものです。これはすぐに終わらなければなりません。この暴徒に対して引き下がるよう求め、民主主義の営みを前進させるよう求めます」
解説
バイデン次期大統領の言葉です。
at this hourは、ここでは「今この瞬間」といった意味です。
unprecedentedは「いまだかつてない、前例のない」という形容詞で、under assaultは「攻撃にさらされている」という表現です。
modern timesは「現代」です。Charles Chaplin(チャールズ・チャップリン)の1938年の映画Modern Times「モダン・タイムス」を連想する方も多いでしょう。
call on A to ...は「Aに~するよう求める、呼びかける」です。
pull backは「引き下がる」で、議会に侵入した暴徒に出ていくよう求めたことを指しています。
the work of democracyは「民主主義の営み」といった意味です。
go forwardは「前進する」です。
混乱状態にあるワシントンのニュースから始めます。ドナルド・トランプ大統領の支持者たちが連邦議会の議事堂に乱入し、ジョー・バイデン次期大統領が選挙で勝利したことを最終的に確定する連邦議会上下両院の合同会議を中断させました。
暴徒化した集団は、警察が設置した制止用の柵を越えてバルコニーに殺到し、さらに上院の議場や下院、そして一部の議員たちの執務室に侵入しました。アメリカのメディアは、女性が1人銃で撃たれて負傷し、その後死亡したと伝えています。
バイデン次期大統領はこの事態を、アメリカの民主主義が脅威にさらされている兆候だとして、「今、私たちの民主主義が前例のない攻撃にさらされています。こんなことは近年、見たこともありません。直ちに終わらせるべきです。私はこの暴徒たちに、現場を離れて民主主義の営みを前進させるよう求めます」と訴えました。