UN Secretary-General Antonio Guterres has called on world leaders to declare states of "climate emergency," urging them to do more to cut greenhouse gas emissions.
和文
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、各国の首脳に「気候の非常事態」を宣言するよう要請し、温室効果ガス排出の削減に向けてさらに多くを行うよう促しました。
解説
UN secretary-generalは「国連事務総長」です。
call on A to ...は「Aに~するように要請する」という表現です。
declareは「宣言する」です。
state of emergencyは「(政府が指定する)非常事態」で、declare a state of emergencyなら「非常事態を宣言する」です。ここではdeclare states of "climate emergency"ですので、複数の政府が「気候の非常事態」を宣言することを示しています。
urge A to ...は「Aに~するように促す」です。
ここでのcutは「削減する」という意味で、do more to cutは「削減するためにさらに多くを行う」です。
greenhouse gas emissionsは「温室効果ガス排出(量)」です。

The UN chief made the appeal at an online summit marking the fifth anniversary of the adoption of the Paris Agreement.
和文
グテーレス国連事務総長は、パリ協定の採択から5周年を記念したオンラインによる首脳会合で、このように訴えました。
解説
the UN chiefは「国連事務総長」を指しています。
make an appealは「(公式に)訴える」という表現で、made the appeal「このように訴えた」とあるのは、センテンス1で述べられた内容を指しています。
online summitは「オンラインによる首脳会合」です。
marking ...は「~を記念した、~周年を迎えた」です。
adoptionは「採用、採択」です。
the Paris Agreement「パリ協定」は、2015年12月、フランスのパリで開催された第21回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)において、2020年以降の温室効果ガス排出削減などのための新たな国際枠組みとして採択されました。


(Antonio Guterres / UN Secretary-General)
"Five years after Paris, we are still not going in the right direction. If we don't change course, we may be headed for a catastrophic temperature rise of more than three degrees this century."
和文
「パリ協定から5年が過ぎても、私たちはいまだに正しい方向に進んでいません。このまま方針を変えなければ、今世紀中に3度以上という壊滅的な気温上昇に向かってしまいそうです」
解説
グテーレス事務総長の言葉です。
five years after Parisは、そのあとに続くwe are still not going in the right direction「いまだに正しい方向に進んでいない」という部分につながって、「パリ協定から5年たった今でも」という意味になります。
the right direction「正しい方向」とは、後のセンテンスに出てくるように、世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2度より十分低く保ち、1.5度に抑える努力をすることです。
ここでのcourseは「方針、指針、進路」という意味で使われています。change courseは「方針を変える」ですので、if we don't change courseは「もし方針を変えなければ」です。
be headed for ...は「(厳しい状況など)~に向かう」という表現です。
catastrophicは「壊滅的な、悲惨な、最悪の、大惨事をもたらす、大異変の」という意味の形容詞です。名詞形は、catastrophe「大惨事、大災害、災難」です。
temperature riseは「気温上昇」です。


The accord looks to limit the global temperature rise to an average of less than 1.5 degrees Celsius above pre-industrial levels.
和文
この協定は、世界の気温上昇が産業革命以前の水準を超えて上回るのを、平均で1.5度未満に抑えることを目指しています。
解説
accordは「協定」で、the accord「その協定」は「パリ協定」を指しています。
ここでのlook to ...は「~しようとする、~を目指す」という意味です。
動詞limitは「制限する、(ある範囲に)おさめる」です。
averageは「平均」、less than ...は「~未満の、~に満たない」です。
above pre-industrial levelsは「産業革命以前の水準を超えて」です。
The UN chief asked if anybody can still deny the world is facing a dramatic emergency.
和文
グテーレス事務総長は、世界が劇的な非常事態に直面していることを誰か今でも否定できるのかと尋ねました。
解説
ask if ..は「~かどうか尋ねる」です。
denyは「否定する」で、このあとにthatが省略されているので、deny [that] ...は「~ということを否定する」です。
ここでのfaceは「(良くないことなどに)直面する」という動詞です。
dramatic emergencyは「劇的な非常事態」で、世界の気温が劇的に上昇していることを示しています。

European Commission President Ursula von der Leyen told the summit the 27 EU member countries have agreed on the goal of cutting emissions by at least 55 percent from the 1990 levels by 2030.
和文
ヨーロッパ委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長は、この会合でEU=ヨーロッパ連合の27か国は、2030年までに(温室効果ガスの)排出量を1990年の水準から少なくとも55%削減するという目標に合意したと述べました。
解説
European Commissionは、EU=ヨーロッパ連合の執行機関である「ヨーロッパ委員会」のことです。 agree on ...は「~に合意する」です。
the goal of ...は「~という目標」です。
at leastは「少なくとも」です。
なお、この会合には日本の菅総理大臣もビデオメッセージを寄せ、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすることを目指すとした日本政府の方針を説明しました。
The world's biggest emitter, China, has also raised its target.
和文
世界最大の温室効果ガス排出国である中国も、その目標を引き上げました。
解説
emitterは「排出するもの、放出するもの」で、ここでは「(温室効果ガスの)排出国」です。the world's biggest emitter, Chinaですので「世界で最大の温室効果ガス排出国」は中国であることが分かります。
raiseは「引き上げる」で、raise one's targetは「目標を引き上げる」です。
中国の習近平国家主席はビデオメッセージを寄せ、GDP=国内総生産当たりの二酸化炭素の排出量を、2030年までに2005年と比べて65%以上削減する方針を明らかにしました。中国は、これまで国際公約として、GDP当たりの二酸化炭素の排出量を2030年までに2005年と比べて60%から65%削減すると掲げてきましたが、従来の目標を引き上げた形です。
「パリ協定」を揺るがしてきたのが、中国に次ぐ世界第2位の温室効果ガス排出国のアメリカです。トランプ政権は環境問題より経済成長や雇用を優先する姿勢を示し、パリ協定を離脱しましたが、ジョー・バイデン(Joe Biden)次期大統領は気候変動の問題を政権の最重要課題に位置づけています。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、各国の首脳に「気候の非常事態」を宣言し、温室効果ガスの削減に向けて一層の対策を行うよう求めました。
この呼びかけは、「パリ協定」が採択されてから5年を迎えたことに合わせて開かれたオンラインでの首脳級会合でのことでした。
グテーレス事務総長は、「パリ協定から5年がたっても、私たちはまだ正しい方向に進んでいません。このまま方針を変えなければ、今世紀中に3度以上という壊滅的な気温の上昇につながるかもしれません」と述べました。
「パリ協定」は、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べ1.5度に抑えることを目標にしています。グテーレス事務総長は、世界が危機的な非常事態に直面していることを今でも誰か否定できるのかと問いかけました。
この会合では、ヨーロッパ委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長が、EU=ヨーロッパ連合27か国は、2030年までに温室効果ガスの排出量を1990年に比べ少なくとも55%削減するという目標で合意したと表明しました。また、世界最大の温室効果ガス排出国の中国も、(二酸化炭素の排出量削減の)目標を引き上げました。