クローズアップ現代 メニューへ移動 メインコンテンツへ移動

労働(77件)の放送記録

新しい記録から見る
2024年4月10日(水)

“埋もれる労災” 働き続けるシニア世代に何が?

「荷物の仕分け作業で手首に激痛」「深夜の工場内で倒れて救急搬送」労働災害の中で60歳以上が占める割合は年々増え続け、3割近くに上ります。さらに、統計には表れない“埋もれる労災”の実態が見えてきました。解雇を恐れて労災申請を断念する従業員や、事故発生後、すぐに企業に認めてもらえないという訴えが相次ぎます。老後の生活不安を抱え、厳しい労働環境でも働かざるを得ない高齢者たち ...

2023年11月15日(水)

シリーズ #働き方を考える 職場の死をなくすには ~働き方改革の”ひずみ”~

過労死防止法の成立からまもなく10年。長時間労働の抑制が進む一方、いま精神障害による労災が増えています。労働時間は削減されたが業務量は変わらず、働く人が疲弊する、働き方改革の“歪み”とも言える実態が浮き彫りに。NHKでも10年前に女性記者が亡くなり、翌年、過労死と認定。その後、改革が進められてきたが、別の職員の過労死が認定されています。働き方改革の課題を解消する道につ ...

2023年11月13日(月)

仕事と介護に挟まれて ビジネスケアラー318万人時代の現実

働きながら家族の介護を担うビジネスケアラー。国は、2030年に318万人に上り、労働生産性の低下や離職による経済損失は9兆円を上回るという推計を発表しました。今後、介護の主な担い手となるのは働き盛りの40代・50代。仕事と介護を両立しようとしたとき、どんな課題に直面するのか。当事者の取材で見えた「制度の限界」とは。企業で始まった新たな対策も交え、ビジネスケアラーを支え ...

2023年8月22日(火)

家事代行サービス 急拡大の陰で...

今やアプリで気軽に呼べるまでに進化した家事代行サービス。1時間のスポット利用や価格が従来のおよそ半額のサービス、高齢者向けの低額サービスまで登場。市場規模はこの10年で6倍、8千億円に達するという試算も。一方で、家庭という“密室"ゆえに、手抜きのトラブルや、家事代行者がカスタマーハラスメントに巻き込まれたり、亡くなったのに「ある理由」で労災が認められなかったケースも。 ...

2023年3月15日(水)

密着!賃上げ交渉 私たちの給料は上がるのか?

3月15日は集中回答日でした。大手企業を中心に賃上げムードで、賃上げ率は3%台を超える勢いです。しかし、実質賃金はむしろ下がっており、働く人の7割を抱える中小企業ではベアを予定していないという企業も少なくありません。そうした中、非正規雇用の従業員たちも立ち上がり、“横でつながる非正規春闘”という新たな動きも出始めました。物価高が続く中で、私たちの賃金はどうなるのか。そ ...

2023年2月8日(水)

収入アップ?いつ学ぶ? リスキリングは職場に浸透するか

今、世界的潮流として注目されるリスキリング。デジタル分野など成長が期待される仕事を担当させるために、企業や行政が働く人に新たなスキルを習得させる取り組みです。プログラマーやシステムエンジニアに転身し、収入がアップしたり、会社の業績が向上するケースも。国が5年で1兆円の支援策を打ち出す一方、中小企業ではさまざまな課題も。リスキリングに取り組む現場に密着してみると…。

2023年2月1日(水)

“安いニッポンから海外出稼ぎへ” ~稼げる国を目指す若者たち~

安定した職をも捨てて、若者たちが続々と海外に出稼ぎに向かう!オーストラリアの農場で働く男性は1日6時間の作業で月収50万円。介護施設で働く女性はアルバイトを掛け持ちして9か月で270万円貯金、念願の大学院進学の準備が整いました。背景には経済成長と同時に賃金を上昇させる先進国のトレンドに日本だけが取り残される現実が。さらに外国人労働者から見た日本の魅力も低下。安いニッポ ...

2022年11月8日(火)

“送料無料”の陰で・・・ トラックドライバーの悲鳴

脳・心臓疾患の労災は全業種の10倍、過労死も頻発▼謎!改善された労働基準が過労死ラインを超えている!?▼あるトラックドライバーの2日間に密着。高速代が出ず長時間下道を走ります。運転以外の“タダ働き"が横行?改ざんされる労働記録。▼現役ドライバーのホンネを緊急アンケート。「長時間労働が制限されたら困る!?」悲痛な叫びとは?▼“送料無料"が当たり前の意識。あなたは変えられ ...

2022年10月19日(水)

なぜ急増?“ガチ中華”新時代の日中関係に迫る

ナマズの煮込みに、ザリガニのニンニク煮込み…。日本人の舌に合わせた料理ではなく、本場中国の味を出す中国料理店が都内に急増!その数300軒にのぼります。急増の謎をひもとくと、中国社会の知られざる変遷が明らかに。熾(し)烈な受験戦争や就職戦線、“頑張らない若者”の増加…。中国の若者たちは日本の価値観や終身雇用など雇用環境に共感、来日するケースが増えています。ブームから見え ...

2022年9月26日(月)

食卓の向こうに“闇”がある 追跡!シーフード産業の実態

世界有数の水産大国タイでは、ブローカーにだまされるなどして船に乗せられ、低賃金で過酷な労働を強いられる人たちが。“海の奴隷労働”とも指摘される問題。長い間、顕在化しにくいとされてきましたが、NGO団体の調査などをきっかけに発覚、世界に波紋が広がっています。去年、国際的な環境保護団体が、不当な労働によってとられた魚が、日本に流入している可能性があると指摘。ひと事では済ま ...

2022年7月27日(水)

バーゲン・ジャパン 世界に買われる“安い日本”(2)労働力

新興国での賃金高騰と急速な円安を受け、中国など外資系企業が日本に製造拠点を作る動きが出始めています。まじめで質の高い労働力が"割安"で雇用できることが魅力だと言います。一方、かつて安い労働力を求め生産拠点を海外に移し続けてきた日本メーカーも国内回帰の動きを加速させるなど戦略を大きく見直しています。この30年間賃金がほとんど上がらず、今や世界でも“格安”となった日本の労 ...

2022年7月12日(火)

日本政治はどこへ 独自分析 参院選

夏の政治決戦となる参議院選挙。この25年あまり、浮き沈みがありながらも与野党の第一党がしのぎを削ってきた日本政治。今回の選挙で、その構図が維持されるのかどうかが注目されています。最新の分析では、有権者の投票心理が大きく変容し、従来とは異なる野党像を求める傾向が広がっている実態も浮かび上がってきました。今回の参院選は日本政治に何をもたらそうとしているのか。政治の現在地と ...

2022年5月18日(水)

自由な仕事というけれど フリーランス急増の裏で

いま「フリーランス」に転身する人たちが急増しています。民間調査では2年前と比べて1.7倍の推計500万人。自由で柔軟な働き方として個人も企業も期待を寄せ、政府も成長戦略の一つに位置づけてきました。しかし取材を進めると、転身した人たちがさまざまな誤算に見舞われ、生活が立ちゆかなくなったり、働く人の尊厳を奪われたりする事態も見えてきました。“自由な働き方”の裏で何が起きて ...

2022年4月27日(水)

あなたの先生は大丈夫?教師の過重労働 その果てに何が

取材班に中学生から苦悩の声が…「国語と美術の授業が数か月間、全て自習のように」。担当教師が休職、代わりの先生がこないのが理由ですが、生徒は「先生たちが多忙でかわいそう」と学校に掛け合うことはしませんでした。教師の過重労働。国は働き方改革を進めてきましたが、取材を進めると現場では勤務記録改ざんも。過重労働を背景に教員志望者は減少、教員不足が深刻化する負の連鎖も。学ぶ機会 ...

2020年2月27日(木)

60代の孤独死 団地の片隅で ~外国人労働者の末路~

団地で孤独死が起きていると聞くと、高齢者問題だと誰もが思うだろう。しかし今、団地で起きているのは、外国人労働者の孤独死だ。数年のデカセギのつもりで来日した人たちが日本での暮らしが長くなり、母国とのつながりをなくしてしまう実態が明らかになってきた。30年前、一番早く来日したブラジル人の労働者たちが相次いで孤独死した団地でその人たちの人生をたどり、今、何が必要か考える。

2019年11月6日(水)

揺れる“非正規公務員” ~急増する背景に何が?~

ことし日本列島をたびたび襲った台風。自治体の初期対応や現地調査の遅れが問題となった。さらに相次ぐ児童虐待事件では、児童相談所などの対応の問題も指摘される。実はこうした問題の裏には、自治体の人手不足や、いわゆる“非正規公務員”の増加があると言われている。税収が減り人件費削減が避けられない中、非正規は公務員の3分の1を占めるまでに。手取り16万で働く児相職員、学級担任を任 ...

2019年9月18日(水)

ルポ 外国人労働者の子どもたち ~受け入れ拡大のかげで~

外国人労働者が急増するなか、学校教育を受けられない子どもたちの問題が深刻化しています。彼らは日本の義務教育の対象ではないため、いじめや語学力不足、あるいは家庭の事情などでいったん学校に通えなくなると、制度からこぼれおちてしまい“放置された子ども”となってしまうのです。外国人生徒の比率が15%を超えたある中学校の生徒指導の現場をルポ。学校からドロップアウトしてしまった彼 ...

2018年12月5日(水)

外国人労働者127万人 共生をどう進める?

深刻な人手不足に直面する日本で、急速に進む外国人労働者の受け入れ。今やその数は127万人(去年)を超え、10年で2.5倍以上になった。こうした中、共生をめざした様々な取り組みが始まっている。2人に1人が外国人という地域の団地では、住民自身が試行錯誤を繰り返し、近隣トラブルを減らしている。ある建設会社では、外国人労働者の要望に丁寧に応え、500万円を超える年俸を支払うと ...

2018年10月16日(火)

いじめ 非正規 恋… 歌に託した人生 ~ある歌集・異例のヒット~

「サラダ記念日」の大ブームから30年、平成の時代をうたった一冊の短歌集がいま大きな話題を集めている。作者は萩原慎一郎さん、去年32歳で自ら命を絶った。学生時代のいじめ、その後の精神的不調そして非正規として働いた人生・・・。過酷な日々とともに夢や恋も歌にした。発行部数は通常の歌集の200倍に達している。自らも感銘を受けたという又吉直樹さんとともに、萩原さんが残そうとした ...

2017年11月14日(火)

「全員、正社員にします」 脱・非正規のチャンス!?

パートや契約社員などを“正社員化”する動きが広がっている。育児や介護などの事情を抱える人のために、短時間勤務を導入したり、転勤なしという条件で採用を進めるなど、正社員のあり方も大きく変わりつつある。背景にあるのは、深刻な人手不足だ。今年6月、正社員の有効求人倍率は初めて1倍を突破。中小企業では業績が黒字でも破綻する「人手不足倒産」も相次いでいる。“正社員化”の流れで、 ...

2017年6月7日(水)

2兆円↑アニメ産業 加速する“ブラック労働”

映画などの相次ぐヒットで活況を呈するアニメ業界。史上初めて2兆円市場に達したとみられている。しかし、「夢の仕事」だとして業界の成長を支えてきたアニメーターや、制作会社には、十分な対価は還元されず、低賃金や長時間労働が常態化。働き方改革が進む社会の中で、業界のリーダーたちからも「このままでは日本アニメの未来はない」という危惧の声が上がり始めている。岐路に立つ日本のアニメ ...

2017年6月1日(木)

会社が社員にしがみつく!? ~大量離職時代をどう生きる~

「社員は会社に骨を埋めて当然」というのはもう過去の話。会社があの手この手を尽くして“社員に辞めないでもらう”「リテンション」(保持)という取り組みが注目されている。入社3年以内の若者の離職率が業界によっては50%を越える今、企業が必死に社員を会社につなぎ止めようとしているのだ。人工知能を用いて離職予備軍を探し出すIT企業や、労働時間の短縮で離職防止に挑む大手企業などの ...

2016年10月11日(火)

シリーズ あなたの働き方が変わる!? コンビニで急増!?留学生バイト ~外国人労働者100万人時代へ~

オリンピックが開催される2020年には400万人を上回る労働力が不足する日本。そうした中、新たに注目されているのが留学生として来日している外国人だ。大手コンビニでは、来日前の留学生に現地研修を行い、即戦力を育成するなど、外国人アルバイトの獲得に力を入れている。一方、建設や農業分野で受け入れられているのは「技能実習生」だ。しかし、実習生は過重労働や低賃金で脱走が後を絶た ...

2016年2月22日(月)

広がる“労働崩壊”~公共サービスの担い手に何が~

今、保育や介護、建設現場など、公共サービスや公共工事を担う現場で、低価格の受注競争に巻き込まれ、経済的に追い詰められる労働者が増えている。京都市内のある保育所では財政削減の一環での民間委託に伴い、契約保育士全員が職を失った。このままでは働く人が食べていけなくなり、保育の質や安全が低下するのではと保護者に不安が広がっている。背景にあるのは、自治体が推し進めるコスト削減。 ...

2016年1月5日(火)

シリーズ「新たな隣人たち」②どう受け入れますか?外国人労働者

シリーズ「新たな隣人たち」第2回は、労働の側面から、外国人との共生に何が必要かを考える。国内の外国人労働者数は、過去最高の78万7千人。中でもサービス・介護の分野では、様々な模索が始まっている。横浜市の介護福祉事業者経営会では、外国人ヘルパーに、専門のコーディネーターが、働き場所を紹介したり、働き方をアドバイスしたりといった支援を行っている。外国人の意見を積極的に取り ...

2015年6月29日(月)

あらゆる人材を戦力に ~変わる雇用の現場~

人手不足が解消されない中、人材を有効活用するため、企業の現場では様々な取り組みが進んでいる。いったん定年を迎えた中高年や介護、育児を抱えた人など、潜在化している人材の力をいかに引き出すか。中でも注目されているのが障害者雇用をめぐる動きだ。今年4月からは雇用率を満たさないと納付金の支払い義務が生じる企業の範囲が拡大するなど、企業の障害者雇用をめぐるルールが変わった。実際 ...

2014年7月9日(水)

アジア労働者争奪戦

いま、成長を続けるアジア各国で労働力不足が深刻化している。東京オリンピックの特需が見込まれる日本も例外ではない。建設業界などでは、ベトナムやミャンマーなどで人材確保に努めているが、韓国、台湾、シンガポールなど、アジア各国も外国人労働者獲得に力を入れており、苦戦を強いられている。日本以上に、外国人労働者を受け入れるための制度改革を徹底的に進め、魅力ある労働市場を作り出そ ...

2014年6月12日(木)

シリーズ 人手不足ショック② どう向き合う 外国人労働者

人手不足が深刻化するいま、外国人労働者への依存が急速に強まっている。日本で働く外国人労働者は去年70万人を超え過去最多。飲食業や建設業など、外国人の労働力なくしてはもはや産業が成り立たないとも言える状況になっている。6月に改定される国の成長戦略でも外国人労働者を受け入れるための環境の整備が盛り込まれる見通しだ。番組では、外国人労働者に依存する様々な現場を克明にルポ。“ ...

2014年5月28日(水)

転勤できない社員続出 ~企業・個人の模索~

企業の競争力向上や人材育成に欠かせないとされてきた“転勤”。しかし今、育児や介護などを理由に転勤できないとする、勤務に制約のある社員、いわゆる「制約社員」が男女を問わずに増加。対応を迫られる企業の現場では、転勤を一時見合わせたり、時期を自分で選択できる制度の導入など模索が加速化している。業種によっては、非正規の従業員を地域限定正社員に登用し、積極的に機会と責任を与える ...

2014年3月13日(木)

賃上げは広がるか? ~検証・春闘2014~

経済の好循環を生み出す鍵になるとされる賃金。今年の春闘は、景気が緩やかに回復するなかで、基本給を一律に引き上げるベースアップなど賃上げの動きがどこまで広がるかが焦点となっている。円安の追い風を受け、業績好調な富士重工業(スバル)は、2000円のベア実施を回答。しかし、その企業城下町、群馬県太田市では、多くの中小企業が先行きの不透明感などから賃金を据え置く方針だ。一方、 ...

2013年12月3日(火)

実現するか“失業なき労働移動”

“成熟産業から成長産業へ―失業なき労働移動を進める”。国が成長戦略の主要テーマとして掲げている政策である。すでに今、業績悪化などで人員削減を迫られる業種から、希望退職というかたちで移動を余儀なくされる正社員が増えている。こうした人達の多くがたどり着くのが、転職支援会社だ。国は来年度から、転職支援に重点を置き、転職支援会社を活用して社員の再就職を実現させた企業への資金投 ...

2013年9月18日(水)

拡大する“ブラック企業” ~過酷な長時間労働~

ブラック企業という言葉が広がるなか、長時間労働や残業代の未払いなど劣悪な労働環境のなかで追い詰められる社員が増えている。今年6月に公表された最新の労災認定でも、過労死や鬱などの精神障害の労災が過去最多を記録。その半数以上が20代から30代の若者だ。背景には、時間管理のしにくい外回りの営業や記者など特定の働き方に認められていた「みなし労働」の拡大解釈がある。このみなし労 ...

2013年5月14日(火)

めざせ、“5時まで管理職”?! ~脱・長時間労働の実践~

過労やストレス、少子化、孤独な子育て、そして経営の悪化…。今日本が直面する社会問題の根底にある大きな原因の一つが、サラリーマンの「長時間労働」だと言われる。今、多くの企業で、長時間労働を経営リスクととらえ、会社全体で働き方を変えようと取り組むところが増えている。生産性の高い、イノベーションが創出する風土にし、様々なリスクを回避したいというのが理由だ。しかし「わかっちゃ ...

2013年2月7日(木)

働くみんなが“経営者” ~雇用難の社会を変えられるか~

「雇う」「雇われる」の関係ではなく、働くみんなが“経営者”として、全員が納得いくまで経営方針を話し合い、自分たちの給料も決める。こうした「協同労働」という働き方が注目されている。埼玉県深谷市では、主婦10人が「協同労働」で豆腐屋を設立。配食、介護など次々に事業を拡大し年商3億7千万円を達成、地域経済の大きな柱になっている。スペインでは、8万3000人を有する巨大な協同 ...

2012年11月26日(月)

会社員人生は65歳まで ~働き方はどう変わる~

「高年齢者雇用安定法」が改正され、来春から企業は希望する社員全員を60歳定年後も65歳まで雇用することが義務づけられる。年金の支給開始年齢の引き上げでできる収入の空白期間を埋めようとする国の施策への対応を迫られる企業のなかには、コストアップにつながる、若年者の雇用に悪影響を与えると苦慮するところも多い。さらに難しい問題が職場の人間関係だ。定年で役職を離れたシニア社員と ...

2011年5月19日(木)

職業訓練で雇用を生み出せ

東日本大震災は多くの人から職を奪った。従来から失業率の高止まりに悩んでいた日本は、かつてない危機に立っている。そこで今、長期的な雇用回復、復興への道の一つとして期待されているのが「職業訓練」だ。欧州では職業訓練に力を入れることで好調な経済を維持している国が少なくない。例えばデンマーク。国・企業・労組が一体となって失業者を訓練(education)し、環境分野などの成長 ...

2011年4月28日(木)

雇用は守れるか ~岩手・釜石ドキュメント~

がれきの撤去が進められ、町の機能が少しずつ回復し始めた岩手県釜石市では、今、「雇用」という深刻な問題が浮かび上がっている。かつての鉄の町・釜石は、新日鐵の規模縮小の危機を積極的な企業誘致で乗り切ってきた。しかしその誘致企業が軒並み津波に晒されおよそ4千人が職を失ったと見られている。市では、浸水地域以外に新たな工場用地を用意し、企業に残存を呼びかけているが苦戦が続いてい ...

2010年7月22日(木)

スト続発!変わる中国の労働者

いま、中国の日系メーカーの工場で、賃上げを求めるストライキが続発している。中心となるのは「新世代農民工」と呼ばれる20代の若者たち。低賃金で我慢強く働く、かつての「農民工」とは大きく変わっている。急速に広がる経済格差、単純労働で先の見えない不安に若い労働者は苛立っている。携帯メールで、賃上げ情報を教え合い、新たなストを誘発しているのだ。様変わりする労働者に、日本企業は ...

2010年2月8日(月)

働きたくても働けない ~若者を襲う雇用の危機~

今、高校生たちが厳しい就職難に直面している。求人数が前の年のおよそ半分に激減し、内定率の下げ幅は過去最大を記録(昨年11月末現在)。生徒たちは「働きたくても働けない」状況に陥っている。求人の「質」も変化している。なかには定期昇給がないうえに、健康保険や失業保険にも加入できない「名ばかり正社員」とも言える求人まで現れている。内定を得られず、働くことの意欲を失ってしまう生 ...

2010年1月27日(水)

正社員の雇用が危ない

不況が長引く中、新たなリストラの波が正社員を襲っている。会社で突然IDカードを取り上げられたり、長期間自宅待機を命じられるなど、一方的に職場から閉め出される「ロックアウト型」の解雇が増加。また、マニュアルをもとに組織的に多くの社員を退職に導く会社も現れている。しかし不当な整理解雇や退職強要が行われても、労働基準監督署には紛争解決の強制力がなく、裁判で勝訴しても、実際に ...

2009年5月19日(火)

正社員への狭き門 ~世界不況に揺れる就職戦線~

世界不況の影響で”売り手市場”が消えた就職戦線。去年より2割減の採用者数を前に、来春卒業予定の大学生たちが喘いでいる。派遣切りを目の当たりにした彼らが何より恐れているのは、非正規労働者になること。正社員の待遇を掴もうと、業界を問わず数十社の受験に奔走しているが、内定にはなかなか手が届かない。景気悪化に苦しむ企業の選考方法も厳しさを増す一方だ。求めるのは即戦力。優秀な社 ...

2009年4月21日(火)

“共働き社会”が壊れる ~女性の雇用危機~

不況の中、非正規やパートなど立場の弱い女性労働者が次々と解雇され、共働きを前提とする中流家庭を危機に追い込んでいる。国内の女性労働者は現在、およそ2300万人。「共働き」の割合は、97年頃から「男性片働き」を逆転し、女性の収入が中流家庭を支える砦となってきただけに、影響は大きい。保育所不足も深刻だ。夫の収入減少を理由に求職する子育て女性が急増、待機児童が増えている。一 ...

2008年12月17日(水)

非正社員に広がる“うつ” ~派遣切りが止まらない~

世界的な景気悪化で大規模な「派遣切り」が相次ぐ中、派遣社員や契約社員など非正社員の間に「うつ」などの心の病が広がっている。「うつ」の治療には医師の診察に加えて、十分な休養が欠かせないが、非正社員の場合、解雇を恐れて休養を取れず、症状を悪化させるケースも多い。さらに仕事ができなくなった後のセーフティーネットも脆弱だ。正社員の多くは働けなくなっても「傷病手当金」を受け取る ...

2008年11月6日(木)

教育に穴が空く ~“非正規”教員 依存のひずみ~

いま全国の公教育の場で、教員が確保できずに授業に穴が空くという事態が相次いでいる。財政難に苦しむ多くの自治体では、ここ数年、教育予算を抑えるため、正規の教員数を削減し続けてきた。その一方、教育現場には、少人数学級など「きめ細かな教育」が求められている。そうした中、増えてきているのが、時間給の非常勤講師など、人件費が安い”非正規”教員。現在、その数は教師全体の少なくとも ...

2008年3月12日(水)

正社員化が加速する

非正規社員の活用で人件費を削減、業績回復を果たした企業が今、正社員への登用を始めている。山形県米沢にある電話機メーカーでは、派遣社員が次々と入れ替わることで、技術が継承されないという問題に直面、正社員への登用試験を始めた。低価格路線の見直しを迫られた大手衣料品チェーンでは、接客能力を高めるため、優秀な店員を正社員に昇格させ、活気ある職場を作ろうとしている。職場で失われ ...

2008年2月20日(水)

秘められた能力を引き出せ ~広がる知的障害者の雇用~

これまで障害者の中でも最も就労の難しかった知的障害者の雇用が、今急速に伸びている。この動きに弾みをつけたのは、去年11月、静岡で開かれた障害者の技能オリンピック「国際アビリンピック」での日本の知的障害者の大活躍だった。パソコン入力の技能を競う「データベース作成」部門で、日本勢が金・銀・銅を独占、健常者にも勝る能力の高さを証明した。パソコン入力だけでなく、接客や老人介護 ...

2008年1月30日(水)

ヨーロッパからの“新しい風”【3】“労働力大移動”成長への戦略

旧東欧諸国などを取り込み、27カ国・5億人の巨大市場となったEU。その中で行われている”労働市場の自由化”がいま、東から西へのダイナミックな労働力の移動を生み出している。 EUへの加盟以来、100万人の労働者を域内に供給してきたポーランドでは、多額の出稼ぎマネーの環流で消費が拡大、景気を牽引している。一方、受け入れ国のイギリスでもポーランドからの労働者が人手不足を補い ...

2007年5月17日(木)

ワーキングプア アメリカからの警告

「働いても働いても、豊かになれない」と大きな問題となっているワーキングプア。アメリカでは、日本に先駆けて深刻化し、注目を集めている。「勤勉に働けば報われる」という米経済の理念が、ついに崩れ始めたからだ。貧困が貧困を生む連鎖と、世代を超えて悪化していく状況に歯止めがかからない。市場経済の裏側で進行するこの事態をルポし、全米に議論を巻き起こしたジャーナリスト、デイビッド ...

2007年3月20日(火)

春闘2007 格差は縮まるのか

大手企業の賃上げ交渉が、ほぼ終結した今年の春闘。戦後最長の景気回復が続く中、2年連続で賃上げが実現したが、あくまでこれは正社員の話。非正規雇用で働く人たちは依然、取り残されたままだ。今や全労働者のうち、3人に1人が非正規雇用と言われる。連合も、正社員と非正社員との「格差是正」に取り組むよう強く指示しているが、各組合では正社員の待遇改善で精一杯で、非正社員までは手が回ら ...

2006年10月31日(火)

シリーズ 雇用 “いざなぎ超え”とはいうけれど  第2回 オレたちにも“景気”を

戦後最長なのに実感がわかない「いざなぎ超え景気」の実情を見る2回目は、「就職氷河期」と呼ばれる若者などの今を追う。卒業時就職先が見つからず、やむなく非正規雇用で働く若者たちは、景気がよくなってもその恩恵が回ってこない。正規雇用に変えてもらえる目途はなく、賃金も据え置き。年収300万円以下の生活を続けている。そんな待遇に耐えかね、街頭デモや労働争議を始める若者が増えてい ...

2006年10月30日(月)

シリーズ 雇用 “いざなぎ超え”とはいうけれど  第1回 新卒採用ラッシュの陰で

戦後最長なのに実感がわかない「いざなぎ超え景気」。雇用の現場を見ることでその実情に迫る2回シリーズ。1回目は、景気回復で始まった企業の新規採用ラッシュで広がる、大都市と地方の格差について。ことし東京・名古屋などでは早くも「採ろうにも人がいない」状況になっている。長い採用の手控えで必要な正社員も手薄という企業が一気に新卒者の採用に走っているからだ。欲しい人材を地方の大学 ...

2006年5月30日(火)

シリーズ・デフレは終わったのか(2) どうなる賃金と雇用

シリーズ2回目は物価が低下する中、同様に下落した給料「賃金デフレ」を検証。デフレと言われた時代、年功序列から成果に連動する給与体系に転換する企業が相次ぎ、またパートや派遣など非正規雇用が増えた結果、賃金水準は下落した。しかし今、新卒採用はバブル並、非正規雇用の待遇改善や正社員への転換も目立つ。賃金デフレは止まったのか?実は、現在の正社員の採用増も、団塊世代の大量退職対 ...

2005年4月13日(水)

シリーズ 団塊の世代 第三回 熟練社員がいなくなる

シリーズの第3回は団塊世代の大量退職が企業に与える衝撃と対策に迫る。企業にとって最大の懸念は、熟練社員の退職によって技能やノウハウが失われるのではないかということ。ヤマハは楽器製造部門のおよそ半数が50代のため、材料の選別眼や音感などの技能がとぎれてしまうのではないかと危機感を募らせる。川崎重工では中高年に頼っている技能があと何年維持できるかを洗い出し、伝承の取り組み ...

2004年12月7日(火)

派遣社員は製造業を変えるか

今年3月、労働者派遣法が改正され、製造業への人材派遣が解禁された。パートを集めるより手間や費用がかからないと導入した住宅設備メーカー、配置換えや直接指示ができると請負会社から切り替えたプレス加工会社など。短い製品サイクルで低コスト生産を強いられる企業の間で、派遣を活用する動きが広がっている。 一方、派遣会社には、当面の職が確保できる上、正社員同様の仕事を任されるとし ...

2004年11月25日(木)

監視される社員たち ~進む情報流出対策~

今、企業の間で、社員1人ひとりの行動を厳しくチェックする動きが広がっている。背景にあるのは相次ぐ個人情報の流出事件。その多くは企業内部の関係者が関わっていたと見られているためだ。個人情報の流出は、企業の信用を失墜させ、また大きな経済的損失を招くため、その防止は、企業にとってまさに死活問題となっている。 さらにこうした動きを後押しするのが、情報流出防止ソフトの開発競争 ...

2004年6月21日(月)

働くチャンスをどう増やす ~変わりはじめた障害者雇用の現場から~

障害者の雇用が、今、大きく変わり始めている。 社員の多くが障害者という中電ウイング社(特例子会社)。他社とのデザインコンペに打ち勝って大量のポスター印刷を受注するなど、年に6億円の売り上げを上げる。障害者を特別扱いせず、能力の発揮や競争を求めることで、雇用を増やしつつ企業として成果を挙げるところが現れ始めたのだ。 障害者の雇用を広げるためには何が必要なのか。企業や ...

2003年10月29日(水)

シリーズ・あなたの働き方が変わる 第2回 社員のやる気をどう引き出す

いまや労働者の3人にひとり、およそ4000万人が非正社員になっている「雇用流動化先進国」アメリカ。採用や査定など人事プロセス一切を派遣会社任せるメーカー、さらには人より高い業績を上げるエリート社員や、経営を直接左右する上級管理職まで派遣に頼る企業も増加している。 一方、ノースカロライナ州のIT企業は、進みすぎた流動化は、製造ラインでの不良品増加・顧客との関係悪化につ ...

2003年10月27日(月)

シリーズ・あなたの働き方が変わる 第1回 正社員にはこだわらない

終身雇用や年功序列賃金といった日本的な雇用システムが壊れる一方、新たに導入された成果主義の弊害も指摘される今、企業と労働者の関係はどうあるべきなのか?どうすれば意欲をもって働く事ができるのか?雇用をめぐる世界各国の最新の動きも取材しながら、私たちの「働き方」の未来を三夜連続で考えていくシリーズ。 一回目は、日本の企業で急速に進む「脱・正社員化」の動きを見ていく ...

2003年7月1日(火)

広がる成果主義 ~戸惑う社員たち~

社員を査定し、給料に差をつける成果主義を導入する動きが本格化している。 中部電力は、人件費の削減や、社員の働くモチベーションを高める効果を期待、今年全社員を対象に成果主義を導入した。シチズンは、新入社員採用に、1年ごとに契約を更改する年俸制を取り入れた。しかし、長年続いた年功序列制度から成果主義への急激な変化に、現場では戸惑いも広がっている。2年前にいち早く成果主義 ...

2002年2月25日(月)

ワークシェアリングで雇用を ~オランダ~

失業率が上昇する中で、「ワークシェアリング」が注目を集めている。 大手企業が相次いで、解雇者を減らす有効な策として導入を検討し始めた。 「ワークシェリング」の最先端をいく国として、日本の関係者の注目を集めている国がオランダである。オランダは、パートタイム制度の積極的な導入や、パートとフルタイム雇用の賃金の格差を無くすなどの諸施策の整備で「ワークシェアリング」を根付 ...

2001年12月11日(火)

シリーズ雇用(2)仕事は分け合えるか

長引く景気の低迷で大規模なリストラ策を打ち出す企業が相次いでいる。一方で、何とか雇用を守ろうとする必死の模索が続いている。半導体メーカーは、業種の垣根を越えて自動車部品工場に社員を出向させ、雇用確保に動きだしている。10万人の社員を抱える東西のNTTは、大胆な組織改革に乗り出した。分社化し、賃金は最大30%カットする。仕事を分け合い雇用を守ることが出来るのか。難題に挑 ...

2001年12月10日(月)

シリーズ雇用(1)中小企業・進む空洞化

失業率5.4%。かつてない不況が製造業を直撃している。中小企業で働く人は、全体のおよそ70%に上る。大企業が生産拠点を賃金の安い海外に移すことで産業の空洞化が進み、中小企業の倒産やリストラが相次いでいる。NHKでは、製造業の中小企業にアンケートを行った。そこには空洞化の深刻な実態と、大企業に頼らない生き残りをかけた模索があった。雇用は守れるのか、今夜は空洞化にあえぐ日 ...

1999年6月28日(月)

人を減らすか賃金を減らすか ~始まった企業の大変革~

ことし大手企業が、相次いで人員の削減策を発表した。赤字に転落したNECは、1万5千人、巨額の負債をかかえる日産自動車は5千人などいずれもかつてない人員削減策だ。千葉県の観光バス会社は、全社員を一旦退職させ大幅な賃金カットをした上で、再雇用するという手法をとった。従業員を守ることが会社の存在意義だとしてきた日本企業、その姿勢がなぜ今一変したのか、雇用のあり方を変革しよう ...

1999年5月31日(月)

採用試験を見直せ ~新入社員退職10万人の衝撃~

就職難といわれる今、苦労して入った会社をあっさりと辞めてしまう若者たち。大学、短大卒業者などで1年以内に退職する数は、凡そ10万人。危機感を持つ企業の中には、採用のあり方を見直す動きも出ている。つらい仕事をありのままに見せる会社。ユニークな面接で確実な人材だけを採用しようとする会社。企業を揺さぶる新入社員の退職者10万人の衝撃。急増する若年退職者の実態と、企業の対策を ...

1999年2月3日(水)

社員の不正見逃しません ~変わる企業の危機管理~

企業内部の不正を調べるコンサルタント会社が登場。国税局のOBが、脱税調査のノウハウをいかして社内を徹底的にチェックする。企業の不祥事や破たんが相次いだここ数年、調査の依頼が急増している。勤務態度や業績の良くない社員を調べて欲しいと、調査会社に依頼する企業もある。勤務中や退社後、休暇中の行動まで、社員を尾行して調べる。かつてない不況が続く中、生き残りをかける日本の企業。 ...

1998年3月26日(木)

65歳・定年延長 ~企業の戦略・社員の選択~

定年を65歳に延長し、高年齢の社員を活用しようとする企業が増えている。中高年をリストラする企業が多い中、あえて定年年齢を延ばす企業。一方で実力がある人だけが会社に残れたり、実力に応じた能力給の導入をすすめる企業も少なくない。定年延長に踏みきる企業の戦略は何か、大きく変化しつつある賃金や雇用のあり方で、サラリーマンの生き方はどう変わるのかを探る。

1997年5月27日(火)

退職金がなくなる ~変わる日本型雇用~

今、企業の間で退職金制度を見直す動きが急速に広まっている。住宅ローンの支払いや、定年後の生活設計にかかせない退職金。この退職金をなくして毎月の給料を増やすという会社や、業績に応じて退職金の額を査定する会社も出始めている。日本の終身雇用の象徴とも云われる退職金制度に、今なにが起きているのか探る。