クローズアップ現代

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地球のミライを考える 私たちができること1

地球のミライを考える 私たちができること1

2019年10月14日

1)科学の声を聞く

まずは、知ることです。近年の温暖化の主な原因が人間活動による温室効果ガスの増加であることは、科学的によく理解されています。そして、今後も温室効果ガスを排出し続ける限り、温暖化が続くことは間違いありません。インターネットなどで、太陽活動の方が重要とか、氷河期がくるといった説を目にすることがあるかもしれませんが、多くは意図的に議論を混乱させるために発信されたもので、これらは科学的に否定することができます。
「気候変動」で検索して、最近のニュースを見てみてください(ニュースアプリを使っている人は「気候変動」のテーマをフォローするとよいです)。世界各地で過去の記録を更新する極端な気象が起きていることや、新しく発表された研究結果の多くが事態の深刻さを強調していることがわかります。

2)人に伝える

気候変動について情報を得たら、自分で留めておくのではなく、あなたが知ったことや考えたことを人に伝えることが大事です。伝えることで、多くの人が気候変動が取り組むべき大事な問題なのだと共通認識が持てるようになります。最初はあまり話に乗ってきてもらえなくても、話せる相手を探して、少しずつ広げていきましょう。友達や家族など、周りの人に話したり、あなたが共感した専門家などの意見や、関連のニュースなどを友達と共有し、SNSなどで発信していきましょう。海外では、意外な有名人も気候変動について発言していますので、探してみてください。9月20日に行われたような気候マーチに参加して、声を上げることも一つの方法です。気候変動の危機を心配している人がこんなにいるということを、まだあまり分かっていない人に知らせていきましょう。

3)生活を見直す

普段の生活の中で「エネルギーの無駄遣いをしない、牛肉を食べすぎない、プラスチックをなるべく使わない」なども大切です。我慢や不便を受け入れろといわれている気がするかもしれませんが、まずは自分にとってプラスになるところから始めたらどうでしょうか。たとえば、いつも車で移動するよりは適度に歩いたり、自転車に乗ったりする方が自分の健康にとってもプラスです。肉、特に牛肉は家畜を育てる過程や輸送する過程で二酸化炭素やメタンが排出されています。必要以上に食べたり、残したりしていないか、一度振り返ってみてはどうでしょうか。地産地消も心がけましょう。プラスチックは海洋汚染が問題になっていますが、製造や焼却のときに二酸化炭素が排出されます。今は使わないで生活しようとすると個人の努力が必要ですが、「私は使いたくありません」という意思表示をする人が増えると、企業がそれを感じてプラスチックを減らす取り組みが加速するかもしれません。
また、住宅を見直してみることも大事です。一軒家に住んでいる方は、断熱を良くして、太陽光パネルを載せ、エネルギーを管理する「HEMS」というシステムを備えた、エコハウスへリフォームしてみてはどうでしょうか。これから家を建てる方は、「ZEH」(ネット・ゼロエネルギーハウス)を発注しましょう。集合住宅でも、窓を断熱にしたり、冷蔵庫などの家電を買い替える際にできるだけ省エネのものを選んだりと、できることがあります。いずれも初期投資がかかりますが、住んでいるうちにもとがとれます。

4)企業・政治を選ぶ

気候変動対策に積極的な企業を応援することです。「気候変動イニシアティブ」に参加している企業や、再生可能エネルギー100%を目指す「RE100」に参加している企業を調べましょう。それらの企業の商品やサービスを選ぶようにしたり、その企業の株を買うことや、契約している電力会社を、再生可能エネルギーの導入に積極的なところに変えるのもよいでしょう。
また、気候変動対策に積極的な政治家を応援しよう、と言いたいところですが、残念ながら日本では今のところ海外のように気候変動が選挙の争点になりません。そこで、選挙の時に候補者が選挙活動をしていたら、「あなたの気候政策を聞かせてください」と質問してみるのもいいかもしれません。少しずつでも、政治にプレッシャーをかけて、気候変動の政策的な優先順位を上げることが大事です。二酸化炭素を出さない社会経済システムに大きく転換していくためには、政治が動く必要があるからです。

5)地域の気候変動対策に参加する

ご自身のお住まいの自治体で、気候変動対策がどのように取り組まれているか調べてみましょう。地域での話し合いやボランティアの機会があれば参加することも大事です。市民発電の取り組みがあれば、出資してみるのもよいでしょう。地域の取り組みでは、熱波や豪雨など気候変動の影響に対応するために、地域のインフラや日々の暮らしのあり方を変える「適応」策も重要になります。防災や熱中症対策などを地域で話し合う機会があれば、気候変動とつなげて考えてみましょう。

最後に。グレタ・トゥーンベリさんのこの言葉を心に留めておきたいと思います。

You are never too small to make a difference.
「変化を起こすのに、自分が小さすぎるなんてことはない」


NHK「クローズアップ現代+」では、地球のミライについて皆さんと一緒に考えています。
あなたができること、やっていることなど、ご意見お寄せください。

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