クローズアップ現代

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あなたの町のダムは安全か?

あなたの町のダムは安全か?

2019年7月10日
  • 防災

今回番組の取材で明らかになったダムのリスクについて、本ページで公開します。これからの時期に心配な豪雨に備えて、一度身の回りのダムについて確認してみてください。

赤色のポイントで示したのは、下流の河川整備が終わっていないために「放流量に制約があるダム」。こうしたダムでは本来の治水機能を十分に発揮できず、緊急放流が行われるのが本来よりも早まる可能性があります。国土交通省への取材から、そうしたダムが全国に17あることが分かりました。西日本豪雨などの災害を受けて、国は「重要インフラの緊急点検」を実施。国土交通省と独立行政法人水資源機構が所管するダムについて、「放流量に制約があるダム」などを改善する対策が始まっています。

また黄色のポイントで示したのは、「堆砂による浸水のおそれがあるダム」。少なくとも全国に35あることが明らかになりました。ダムの上流で土砂の堆積(堆砂)が進行すると河床が上昇、大雨の際に川から水があふれやすい状態になります。国土交通省は「ダムの定期検査」において、その状態や危険性を調査。それぞれのダムに対して「総合判定」として、下記の基準で評価を下しています。それぞれの「判定の理由(原文ママ)」とともに公開します。

A:ダムの安全性及び機能への影響が認められ、直ちに措置を講じる必要がある。
B1:ダムの安全性及び機能は保持されていると判断されるものの、速やかに措置を講じる必要がある。
B2:ダムの安全性及び機能は保持されていると判断されるものの、必要に応じて措置を講じる必要がある。
C:ダムの安全性や機能に影響を及ぼすおそれがないと判断され、状態監視を継続する。

北海道

放流量に制約があるダム
・二風谷ダム(沙流川、北海道沙流郡平取町)

東北

放流量に制約があるダム
・鳴子ダム(江合川、宮城県大崎市鳴子温泉)
・釜房ダム(碁石川、宮城県柴田郡川崎町)

堆砂による浸水のおそれがあるダム
・上郷ダム(最上川、山形県西村山郡朝日町)
判定:B1
判定の理由
「貯水池内堆砂のフラッシュを期待したH24~H29までの水位運用試験の効果は見られず、堆砂は3~4万㎥/年で推移している。計画洪水流下時には周辺民地(原野)の浸水、道路冠水が想定され、堆砂の進行により影響範囲の拡大が予想されるが、民地所有者との協議は未実施で、道路管理者との協議も一部未了である。また、堆砂の進行は今後ダム構造にも影響を与える結果(安定計算)となっている。貯水池内堆砂について、早急に具体的な対応方策を検討すること。」

北陸

堆砂による浸水のおそれがあるダム
・祖山ダム(庄川、富山県南砺市祖山)
判定:B1
判定の理由
「浚渫により堆砂の進行は緩やかとなっているが、計画堆砂量に対する堆砂率が高い状態が続いている。また、河床の上昇により調整池の支川合流部や上流部において用地買収線を超えて浸水する土地(合計5,624㎡)が点在している。浸水地役権等の措置は未了であるが、実害補償がなされることを確認した。これらのことより洪水被害が発生するおそれがあると判断される状態である。引き続き浚渫を行うとともに用地買収などの措置を速やかに講じる必要がある。」

・小原ダム(庄川、富山県南砺市葎島)
判定:B2
判定の理由
「計画堆砂量を超過し、用地買収線を超えて浸水する土地及び建物4棟がある。建物及び建物周辺の土地は浸水地役権を設定し、それ以外の土地は実害補償等の協議を実施済である。現状では堤体への影響はない。」

・千束ダム(利賀川、富山県南砺市利賀村大勘場)
判定:B2
判定の理由
「計画堆砂量を超過し、用地買収線を超えて浸水する土地があるが、実害補償等の協議を実施済である。現状では堤体への影響はない。」

・小牧ダム(庄川、富山県砺波市庄川町)
判定:B2
判定の理由
「計画堆砂量を超過し、用地買収線を超えて浸水する土地があるが、実害補償等の協議を実施済である。現状では堤体への影響はない。」

・神一ダム(神通川、富山県富山市片掛)
判定:B2
判定の理由
「計画堆砂量を超過しており、用地買収線を越えて浸水する山林がある。これについては、用地買収に向け対応中となっている。現状では堤体への影響はない。」

・神二ダム(神通川、富山県富山市岩稲)
判定:B2
判定の理由
「計画堆砂量を超過しており、用地買収線を越えて浸水する田畑・山林がある。これについては、用地買収に向け対応中となっている。現状では堤体への影響はない。」

・庄川合口ダム(庄川、富山県砺波市庄川町)
判定:C
判定の理由
「堆砂の進行は小さく、用地買収線を越えて浸水する土地は河岸法面であり、地権者に対しては実害補償を行うことを確認している。」

関東甲信越

堆砂による浸水のおそれがあるダム
・雨畑ダム(雨畑川、山梨県南巨摩郡早川町雨畑)
判定:A
判定の理由
「堆砂による上流部の河床上昇により浸水被害が発生しているため。」

・山口ダム(木曽川、長野県木曽郡南木曽町吾妻)
判定:B1
判定の理由
「堆砂に伴う洪水時の背水の影響によって道路及び原野等が浸水するため、速やかに措置を講じる必要があるため。」

・読書ダム(木曽川、長野県木曽郡大桑村野尻)
判定:B1
判定の理由
「堆砂に伴う洪水時の背水の影響によって道路及び原野等が浸水するため、速やかに措置を講じる必要があるため。」

・藪神ダム(破間川、新潟県魚沼市須原)
判定:B2
判定の理由
「堆砂の状況が、貯水池の左右岸の民有地(地目:雑種地)において、現在洪水位が用地買収線を越えており、措置を講ずる必要がある状態と判断されるため。」

・渋沢ダム(中津川、長野県下高井郡山ノ内町平穏)
判定:C
判定の理由
「貯水池の堆砂状況については、洪水位が国有林内の借地線を越えていることから、引き続き森林管理署と協議を行うこと」

東海

放流量に制約があるダム
・長島ダム(大井川、静岡県榛原郡川根本町)
・矢作ダム(矢作川、愛知県豊田市閑羅瀬町)
・青蓮寺ダム(青蓮寺川、三重県名張市中知山)
・比奈知ダム(名張川、三重県名張市上比奈知)

堆砂による浸水のおそれがあるダム
・佐久間ダム(天竜川、静岡県浜松市天竜区佐久間町)
判定:A
判定の理由
「計画堆砂量を上回っているものの堤体の安定に影響はないが、洪水時の背水による耕地等への浸水の可能性があるため。」

・久瀬ダム(揖斐川、岐阜県揖斐郡揖斐川町)
判定:B1
判定の理由
「堆砂に伴う洪水時の背水の影響によって山林が浸水するため、速やかに措置を講じる必要があるため。」

・西平ダム(揖斐川、岐阜県揖斐郡揖斐川町)
判定:B1
判定の理由
「堆砂に伴う洪水時の背水の影響によって山林が浸水するため、速やかに措置を講じる必要があるため。」

・水窪ダム(水窪川、静岡県浜松市天竜区水窪町)
判定:B1
判定の理由
「堆砂に伴う洪水時の背水の影響によって道路及び山林が浸水するため、速やかに措置を講じる必要があるため。」

・大井ダム(木曽川、岐阜県恵那市大井町)
判定:B1
判定の理由
「堆砂に伴う洪水時の背水の影響によって道路が浸水するため、速やかに措置を講じる必要があるため。」

・打保ダム(宮川、岐阜県飛騨市宮川町)
判定:B2
判定の理由
「計画堆砂量を超過し、用地買収線を越えて浸水する土地はあるが、現在地権者と補償協議が完了している。浸水地役権設定および墓地移転は、H30完了を予定。現状では堤体への影響はない。」

・角川ダム(宮川、岐阜県飛騨市古川町)
判定:B2
判定の理由
「計画堆砂量を超過し、用地買収線を超えて浸水する土地及び市道があるが、土地については地権者と補償等の措置が講じられており、市道は管理者である飛騨市と協議を行うこととしている。現状では堤体への影響はない。」

・坂上ダム(宮川、岐阜県飛騨市河合町)
判定:B2
判定の理由
「計画堆砂量を超過し、用地買収線を越えて浸水する畑地はあるが、洪水被害に対する地権者からの了解を得ており、今後補償を行う予定である。現状では堤体への影響はない。」

・御母衣ダム(庄川、岐阜県大野郡白川村)
判定:B2
判定の理由
「堆砂の進行は穏やかとなっているが、計画堆砂量に対する堆砂率が高い状態が続いている。また、河床の上昇により調整池上流部で用地買収線を超えて浸水する土地(15,108㎡)と建物3戸がある。民有地すべてにおいては浸水地役権の措置、国有林野については森林管理署と実害補償を基本とした協議が整っているものの、堆砂の進行状態を把握するため、状態監視を強化する必要がある。」

・成出ダム(庄川、岐阜県大野郡白川村小白川)
判定:B2
判定の理由
「計画堆砂量を超過し、用地買収線を越えて浸水する雑種地がある。現状では堤体への影響はない。」

・鳩谷ダム(庄川、岐阜県大野郡白川村)
判定:B2
判定の理由
「堆砂率は高くないが、用地買収線を越えて浸水する雑種地がある。」

・椿原ダム(庄川、岐阜県大野郡白川村椿原)
判定:B2
判定の理由
「堆砂率は高くないが、用地買収線を越えて浸水する雑種地がある。」

・大白川ダム(大白川、岐阜県大野郡白川村平瀬)
判定:B2
判定の理由
「堆砂の進行は穏やかとなっており、計画堆砂量に対する堆砂率も高くない状態が続いている。また、河床の上昇により貯水池上流部で用地買収線を越えて浸水する国有林野(7,023㎡)がある。すべての国有林野について森林管理署と実害補償を基本としたと協議が整っているものの、堆砂の進行状態を把握するため、状態監視を強化する必要がある。」

・大黒谷ダム(大黒川、岐阜県高山市荘川町)
判定:B2
判定の理由
「計画堆砂量を超過し、用地買収線を超えて浸水する国有林野があるが、森林管理署と実害補償を基本としたと協議が整っている。現状では堤体への影響はない。」

・下原ダム(飛騨川、岐阜県下呂市金山町)
判定:B2
判定の理由
「堆砂の影響により洪水時に民地(森林)を浸水させる箇所が8箇所あり、堆砂の状況から必要に応じて措置する必要がある。」

・千頭ダム(寸又川、静岡県榛原郡川根本町)
判定:B2
判定の理由
「堆砂率が97.8%と高い水準のまま保っている。周囲が国有林であることや堆砂により貯水位で用地買収線を年によって超え無い場合もあるため、明確な協議とならない状態にある。明確に超えた場合は協議を行う準備をしている。」

・下小鳥ダム(小鳥川、岐阜県飛騨市河合町)
判定:C
判定の理由
「堆砂の進行は小さく、用地買収線を越えて浸水する土地は河岸法面であり、地権者に対しては実害補償を行うことを確認している。」

近畿

放流量に制約があるダム
・大滝ダム(紀の川、奈良県吉野郡川上村)
・室生ダム(宇陀川、奈良県宇陀市室生)
・日吉ダム(桂川、京都府南丹市日吉町)
・一庫ダム(一庫大路次川、兵庫県川西市一庫)

堆砂による浸水のおそれがあるダム
・二津野ダム(熊野川、奈良県吉野郡十津川村)
判定:B1
判定の理由
「堆砂量が計画堆砂量を超過しており計画設計洪水の場合は建物の冠水が懸念されるため。」

中国

放流量に制約があるダム
・弥栄ダム(小瀬川、広島県大竹市小方町)

堆砂による浸水のおそれがあるダム
・宇賀ダム(高山川、広島県広島市安佐北区安佐町)
判定:A
判定の理由
「ダム堤体に影響が無いものの、堆砂量が堆砂容量を上回っているため、速やかに措置を講じる必要がある状態。堆砂の影響で貯水池上流部において浸水する恐れのある林道・市道について、直ちに措置を講じるか、道路管理者と対応等を協議調整する必要がある状態。堆砂の影響で、貯水池上流部において浸水する恐れのある民地(山林・原野)について速やかに措置を講じるか、所有者と協議する必要がある状態。」

・柴木川ダム(柴木川、広島県山県郡安芸太田町)
判定:B1
判定の理由
「ダム堤体に影響が無いものの、堆砂量が堆砂容量を上回っているため、速やかに措置を講じる必要がある状態。堆砂の影響で貯水池上流部において浸水する恐れのある民地(山林・原野)について、速やかに措置を講じるか、所有者と協議する必要がある状態。」

・鱒溜ダム(太田川、広島県山県郡安芸太田町)
判定:B1
判定の理由
「ダム堤体に影響が無いものの、堆砂量が堆砂容量を上回っているため、速やかに措置を講じる必要がある状態。堆砂の影響で貯水池上流部において浸水する恐れのある民地(山林・原野)について、速やかに措置を講じるか、所有者と協議する必要がある状態。」

四国

放流量に制約があるダム
・長安口ダム(那賀川、徳島県那賀郡那賀町)
・野村ダム(肱川、愛媛県西予市野村町)
・鹿野川ダム(肱川、愛媛県大洲市肱川町)

九州・沖縄

放流量に制約があるダム
・嘉瀬川ダム(嘉瀬川、佐賀県佐賀市富士町)
・厳木ダム(厳木川、佐賀県唐津市厳木町)

堆砂による浸水のおそれがあるダム
・瀬戸石ダム(球磨川、熊本県葦北郡芦北町)
判定:A
判定の理由
「計画堆砂形状より堆砂が進んでいる地点があるため、洪水被害が発生する恐れがある。」

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