クローズアップ現代

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【性暴力を考えるvol.2】被害を受けたあなたへ。

【性暴力を考えるvol.2】被害を受けたあなたへ。

2019年6月14日
  • 性暴力


まず、性暴力の被害を受けたことを誰にも相談できずにいる方へ、
看護師という立場から、一番伝えたいことはなんでしょうか。


性暴力の被害を受けた方の多くが、恥ずかしい、なかったことにしたい、思い出したくない、早く忘れたい、自分にも悪いところがあったなどの思いで誰にも相談できずにいます。しかし、身体的には妊娠や性感染症のおそれもあります。また、自分だけで抱えることで時間の経過とともに苦しくなり、いろいろな症状が出てきます。特に外傷後ストレス障害(PTSD)は、何らかのきっかけでフラッシュバックや悪夢を繰り返し、不安と不眠、いらいら感や集中できないなどで学業や仕事、日常生活を脅かすようになります。大切なからだと心を守るためにも、できるだけ早く性暴力支援センターのような相談機関へご相談ください。いま何ができるか、一緒に考えましょう。


被害を受けた方には、加害者が顔見知りの場合など、「自分がされたことが性暴力なのか判断がつかない、考えたくない」という状況の方もいらっしゃると思います。「どこからが性暴力だったのか」という点について、私たちはどのように考えるべきでしょうか。


国連では、身体の統合性と性的自己決定を侵害するものを性暴力と定義しています。性暴力は人権侵害を引き起こす言動であり、性に関するものすべてが含まれます。全国の性暴力救援センターでは、「同意のない、対等でない、強要された性的行為はすべて性暴力である。」と定義しています。この定義に該当すれば、性暴力と考えてよいと思います。


支援機関に相談したい場合、目安としてどのぐらい過去の被害までなら、
相談してよいのでしょうか。


現在、私がいる支援センターに寄せられる相談の約2割が過去の性暴力被害によるトラウマで、長い間PTSDで苦しんでいるという方です。そのため、被害からの経過年数は制限していませんが、身体的な治療や証拠の採取、性感染症の検査など、被害から日が浅い時にしかできないこともあります。できるだけ早くご相談していただくことをお勧めしています。

片岡 笑美子(かたおか・えみこ)さん
性暴力救援センター 日赤なごや なごみ センター長
SANE(性暴力被害支援看護職)の資格を持ち、
これまで3年半で70件以上のケースの相談に応じてきた


番組では、性暴力に関する情報をまとめ、皆さんと一緒に考えていく場を設けました。
取材班もコメントし、継続的に取材経過を発信していきます。
あなたの気持ち、意見など、コメントをお寄せください。

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