不妊治療の方法

主な不妊治療

排卵や受精を補助する治療を行います。
一般的には、タイミング法→人工授精→体外受精というように、治療法をステップアップさせていきます。

① タイミング法

毎日の体温を測るだけでなく、血液検査や尿検査、超音波検査などを使用して、卵胞の大きさや尿中のホルモンを測定し排卵日を推定。最も妊娠しやすい時期に性交を持つようにする方法。

② 人工授精

マスターベーションで採取した精液から良好な精子を取り出して、最も妊娠しやすい時期に、子宮の中に入れる方法。おなかの中で受精するのを待つ。

※人工授精の1回あたりの成功率は、5~10%。

③ 体外受精

膣から細い針を刺して卵巣から卵子を取り出し、体外で精子と受精させる。数日後に子宮内に受精卵を戻す。

※体外受精は高度な医療技術となるため、1回に30~60万円程の医療費がかかる。
※成功率は、40歳で9.5%、45歳で1.1%。

生まれつき子宮をもたない、
病気などにより子宮を摘出してしまった場合

生まれつき子宮をもたない女性や、病気により子宮を摘出してしまった女性は、自らの子宮で妊娠をすることはできません。こうした女性が子どもをもつためには、代理出産か養子縁組しか方法はありませんでした。
そこに、「子宮移植」という新たな治療法が加わろうとしています。

代理出産

第三者の女性(代理母)に、妊娠・出産をしてもらう方法。

人工授精型代理母

依頼人の男性の精子を代理母の子宮に直接注入する。この場合、生まれてくる子どもは依頼人の男性、代理母と遺伝的な関係をもつ。

体外受精型代理母

男性の精子と女性の卵子を体外受精させて、代理母の子宮に入れる。この場合、生まれてくる子どもは依頼した男性、女性と遺伝的な関係をもつ。ただし、卵子や精子の提供を受けた場合、生まれてくる子どもとの遺伝的な関係はさまざまなケースが起こりうる。

※日本では、代理出産を規制する法律はない。しかし、日本産科婦人科学会は指針によって規制している。

子宮移植

子宮をもたない女性に、第三者の子宮を移植して妊娠・出産につなげる方法。