みんなでプラス メニューへ移動 メインコンテンツへ移動

みんなでプラス

“ロシア兵は集団でレイプしにくる”【ユリアさん・人権団体弁護士】

「性暴力の被害を止める唯一の方法は戦争を止めることです。それ以外にはありません」

強く訴えたのはウクライナの首都キーウに拠点を置く人権団体「ラ・ストラーダ・ウクライナ」の弁護士で、共同代表を務めるユリア・アノソワさんです。寄せられた相談の中には12歳の女児が被害にあったケースや、レイプされた後に殺されてしまった痛ましいケースもあったといいます。苦しんでいる被害者を救うために、一刻も早い停戦と公正な裁きを求めています。

“被害者の中には12歳の女の子も”

20年以上にわたって女性や子どもへの支援活動を行ってきた「ラ・ストラーダ・ウクライナ」の緊急ホットラインには、ロシアによる軍事侵攻以来、ウクライナ各地からロシア兵による性的暴行を訴える声が届いています。
現状は9件ですが「氷山の一角」だとユリアさんは話します。

〈国際報道2022 4月12日放送より〉
ユリアさん

「被害を訴えてきた女性は成人もいれば、12歳や17歳の女の子のケースもありました。全てロシア兵にレイプされたという訴えです。
今のところ数は多くはありませんが、被害にあった女性がまだロシアに制圧された地域にいて、避難することができていないと思われます。私たちに連絡をしてくる女性たちは、安全な場所へ避難できた方たちなのです」

市民がロシア兵から性的な被害を受けたという被害は、ユリアさんたちの団体以外からも次々と報告されています。
ウクライナの女性副首相ベレシチュク氏は、ロシア側に拘束された500人以上の女性が、髪をそられたり服を脱がされたりするなど「人間の尊厳が傷つけられている」と訴えています。
また「性的暴行の事実も把握している」と非人道的な行為を非難しました。

“レイプが「戦争の武器」として使われている”

4月11日、「ラ・ストラーダ・ウクライナ」は国連安保理に対して「女性への暴力やレイプが“戦争の武器”として使われている」と訴えました。

ユリアさんはその根拠として、個別のケースについて詳しくは公表できないとしながらも、ロシア軍が「組織的に性的暴行を行っている」とみられる実態を明かしました。

〈国際報道2022 4月12日放送より〉
ユリアさん

「ほとんどのケースは被害者が家やその近くにいるときに起きています。ロシア兵は集団でやってきて、複数の兵士が順番に暴行することもあれば、レイプにおよぶ1人以外はただ見ているだけのこともあります。
聞いた中で最もつらかったケースは、数日間にわたって監禁されて暴行された後、殺されてしまったケースです。未成年の女の子がレイプされるケースもあり、本当につらいです」

法律家として感情をたかぶらせることなく、冷静にインタビューに応じたユリアさん。
取材の最後に、戦争犯罪は裁かれるべきだという強い意志を口にしました。

ユリアさん

「実際にはよりたくさんの苦しんでいる人がいます。一日も早く戦争を止め、一日も早く法的なプロセスを始めるべきです。苦しんでいる人のために、公正な裁きが下されなければなりません」

この記事のコメント投稿フォームからみなさんの声をお待ちしています。

みんなのコメント(5件)

感想
侵略という国家犯罪
60代 男性
2023年10月7日
ロシア兵が撤退した地域で住民が虐殺された痕が見つかり、多数の遺体を見てウクライナの人々は戦いを嫌うのではなく、逆に戦う意志を強めて団結していると聞き及んでいます。ロシア兵を追い出し、レイプや虐殺の危機にさらされている同胞を救い出したい思いなのでしょう。

第三者である我々がしてはいけないことは、ウクライナに安易な停戦合意を迫ることです。ロシアに対し侵略した者勝ちの利益を与える一方で、ウクライナに対し被侵略地域における住民を見捨てるように強いることになるからです。
体験談
戦後の日本も同じ
70歳以上 男性
2023年6月2日
エリザベスサンダースホームを若い人、すべての人に知ってほしいし、知る必要があるでしょう。
中国・朝鮮からの引き上げ者にも同じような被害にあった方が大勢います。
提言
せいちゃん
40代 男性
2022年8月3日
レイプは許される行為ではありません。
戦争では、冷静な道徳精神が失われてしまうのでしょう。
どの戦争や紛争でも、レイプはついてまわりました。
大事なのは、冷静な判断力を取り戻す為、一刻も早く戦闘を停止して、和平交渉に入ることです!
感想
てつし
60代 男性
2022年5月9日
ロシア軍の中には昔からの伝統として「戦には略奪やレイプが付きものだ」という価値観が残っているのでしょうね。
感想
蘭吹(らぶ)
女性
2022年5月3日
がんばって!!!
私たちはずっと応援している。あなたたちを、いつまでも。つらかったら、いつでも日本に来たりして、いつでも頼ってね!
ほんとうにがんばれ!!!!!!!