みんなでプラス メニューへ移動 メインコンテンツへ移動

生理について海外ではどう話してる? 世界各地で聞いてみた

「生理についてもっとオープンに語ろう」とよく耳にするようになりました。
でも言うは易し。どう言葉にすればいいかわからないし、いきなり語られても受け止める人も戸惑うのでは…?

そこで私たちは生理についてオープンに話し合っている世界各地の家族、カップル、友人たちを取材することにしました。

生理中の人への「思いやり」を教える台湾の小学校。
「男性がナプキンを買ってきてくれるのは普通」と話すブラジルの高校生。

生理をめぐる色とりどりの価値観を見つめていくと、従来の「生理」のイメージが心地よく覆されていきました。

(『ハロー!生理』ディレクター 柿沼 緑)

『ハロー!生理 世界で聞いた5つのストーリー』

<11月3日(水・祝)よる10時55分~>

“ママブロック” 「子どものため」が障壁に

(生理用品 左:月経カップ、中央:タンポン、右:ナプキン)

日本で生理のことを話しづらくしたり医療的なケアを受けづらくしたりしている要因のひとつに“ママブロック”があると言われています。

娘のためを思って母が教える生理にまつわる情報や振る舞い方が、娘の思考や行動を“ブロック”して生きづらくしているというのです。例えば、こんな言葉を取材中に何度も見聞きしました。

「生理のことは隠すのがお上品」

「若い娘が婦人科に行ったら周りの人に妊娠したと思われるのでは」

「避妊ピルを飲んでいると知られたら 性に奔放な子だと思われる」

こうした言葉が積み重なって娘たちの意識の中に刷り込まれ、生理痛が重くても耐えるばかりで医者や周囲に相談できず、病気の発見が遅れたりしています。

立ち上がれないほどつらい生理痛を抱えながら大学受験を乗り越えなくてはいけない、PMS(月経前症候群)で心のバランスを崩しながら就職活動をしなくてはいけないという人も少なくないようです。

「幼い頃に知っていたら…」男子学生の声

また、取材をする中で印象的だったのは、日本の男子大学生の声でした。小・中・高校で生理のことについて詳しく学ぶことなく育った世代です。

男子大学生たちの声

「母は機嫌が悪く理不尽に怒る日があるけど、それがPMSのせいだと最近知った。幼い頃に知ることができていたら お互いにつらい思いをせずに済んだのに…」

「パートナーが生理痛などに苦しんでいるから助けてあげたいけど、どう接すればいいかわからない。ネットの情報を頼りにしているけど、何を信じればいいのか わからない」

家族や学校が子どもたちに生理のことについて正しい情報を詳しく教えようとしてこなかったために、本人や周りが不意に傷ついたり、自分の大切な人を思いやることができなかったり、苦しい思いをしているのだということを知りました。

”生理への思いやり”を教える台湾

(台湾の小学校 「生理中の人を思いやる」ことについて考える授業)

今回取材した国や地域の中で、生理についてオープンに話す文化が根強いと感じたのは台湾です。

生理周期を管理するアプリをスマホに入れてパートナーの体調を一緒にケアする男性も少なくないと聞きました。生理用品をお盆のお供え物にする例もあるそうです。

生理がタブー視されていない社会だなと驚きました。

ある小学校では、保健体育などの授業以外でも先生が日常的にこどもたちに生理の話をするそうです。生理のメカニズムだけではなく、生理中の人に思いやりをもってどう接するべきか、具体的に伝えます。

生理を、生理がある本人だけが抱え込まなくていい社会の基盤を垣間見たような気がしました。

(妻の生理についてオープンに話し合う台湾の夫婦)

生理中の妻を夫が手厚くサポートするという台湾の夫婦にも話を聞きました。

いつもは家事を分担している二人ですが、生理期間中は夫が一手に引き受け、買い物に行く前には生理用品や鎮痛剤の在庫を確認し、足りなければ買い足しておくそうです。

妻が普段から自分の生理の周期や症状について包み隠さず話すので、夫は妻の痛みを理解して的確なサポートができるのだと感じました。

日本では夫婦やカップルの間で生理について歩み寄って話すということは比較的に少ないように思います。本人は生理の周期や それに伴う心身の変化について“つつみ隠す”、そして夫やパートナーも“関わらない”傾向が強いのではないでしょうか。

でも台湾の人たちの対話を見ていると、日本で感じる生理に関す対話の“断絶”は、男女の身体的な違いから生じるわけではないということをまざまざと感じます。

“断絶”を生んでいるのは「男だからわからない」「女にしかわからない」という“思い込み”や、そうした“思い込み”を生み出してきた日本の社会や文化のありかたにあるように思います。

男性も普通に生理用品を買う ブラジル

(生理用品 『ハロー!生理』のコマ撮りアニメより)

ブラジルの高校生が教えてくれたことで印象に残っている言葉があります。

「この町の男性は普通に生理用品を買ってきてくれる。お店から電話してきて『どの商品がいい?こんなのがあるよ?』って聞いてくれるの。」

「生理を隠す」という風潮にはメディアも長年、加担してきたと思います。日本で取材する中で「ナプキンは体につけるものだと思っていた」「タンポンを見たことがない」という声を男女どちらからも たびたび聞きました。

そこで番組で生理用品のコマ撮りアニメを作りました。生理用品を包み隠すことなく、男女問わず みなさんが直視しても恥ずかしくない形で画面に提示したいと思いました。繰り返し洗って使える月経カップも登場します。

生理用品ひとつで、ひとりひとりの日々の暮らし方や仕事の進み具合が大きく変わります。いろんな選択肢があることを知ってもらい 気軽に手に取って試してもらえるようになるといいなという願いを込めています。

番組のナビゲーターはモデルで俳優の水原希子さん。世界各地の家族やカップルの“生理の対話”を見ながら、自分の初潮のときの思い出を笑いながら赤裸々に話してくれたエピソードには共感できる人も少なくないかもしれません。ぜひご覧いただきたいです。

(『ハロー!生理』ナビゲーターの水原希子さん)
水原希子さん

「私はこれまで『男の人には生理の話をしてもわかってもらえないのでは?』と思っていたけれど、この番組には性別や世代を超えてフランクに、そしてほほえましく生理について対話するチャーミングな人たちが登場します。

日本でもさらっと『今日、生理なんだ』と言えるようになったらどんなに楽かなと思いました。そうすれば、いろんな誤解や勘違いもなくなり、結局みんなが幸せになるんじゃないかな。番組をご覧になって、この感覚をぜひ味わってください。」

世界各地の“生理の対話”を取材して…

(フランス 生理について語り合う幼なじみのふたり)

私自身、小学校で男女に分かれて受けた性教育の授業で生理について学び、家庭の中でもナプキンをこそこそ隠しながらトイレに行くような環境で育ちました。

でも、海外に一歩飛び出してみると、生理の会話はまるで天気の話をしているかのごとく軽やかでした。老若男女が垣根なく生理について語り合い、「あはは」と笑えて、ちょっと沁(し)みる…。人間模様がぎゅっとつまった対話がたくさんありました。そして、生理について話すことは「みんなが心地よく生きるための術」であることを学びました。

『ハロー!生理 世界で聞いた5つのストーリー』

<11月3日(水・祝)よる10時55分~>

あなたのご意見や記事へのご感想を画面の下に表示されている「この記事にコメントする」か、ご意見募集ページからお寄せください。