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カキの養殖がピンチ!?海の“酸性化”問題【インスタ画像でわかりやすく解説】

世界三大漁場の1つとも言われる三陸沿岸。

カキの養殖が盛んな宮城県は全国2位の生産量を誇ります。
しかし、取材をすると研究者から気になる話が…

「海が炭酸飲料みたいなイメージでどんどん酸性に傾いている。将来的にはカキの養殖が難しくなるかもしれない…」

三陸の海にいったい何が起きているのでしょうか?

※サムネイルの画像を矢印に沿ってスワイプすると、インスタグラム「地球のミライ」で投稿した画像の続きを見ることができます。

“世界三大漁場” の1つに異変が

世界三大漁場の1つとも言われる三陸沿岸。
宮城県はカキの養殖の生産量は全国で2位。温室効果ガス増加による海水温上昇で、カキの成長に影響が…

海水温も上昇 海で進む「酸性化」 仕組みは?

気象庁によると、三陸沖の平均水温 (4月~6月)は、この100年で0.8℃上昇。
この時期の水温が高くなるとカキの成長が遅くなると言われていて、漁業者は水揚げの時期が遅くなったと感じています。

漁業者が不安を感じているのが海の「酸性化」。大気中の二酸化炭素の約3割を海が吸収しています。排出量が増加すると二酸化炭素の吸収量も増え、海が酸性に近づいているのです。

気象庁は日本近海の「pH」 の値を解析し、比較。産業革命以降の10年あたりの平均値に対し、最近では 4.5倍のペースで海の「酸性化」が進行しているのです。

海の「酸性化」が進むと、環境の変化に弱いカキなどの貝類の子どもが死んでしまうケースも。南三陸の沿岸では、2020年から海の「酸性化」の進行を調査しています。

南三陸町の沿岸の調査では、「酸性化」の度合いを示す 「pH」 の値が日本近海の平均より「酸性化」が進んでいると出たことも。カキなどにただちに影響が出る水準ではないと専門家は見ていますが、不安の声も。

南三陸の海洋を調査「サスティナビリティセンター」 太齋 彰浩 代表

「温暖化も海の酸性化も、原因は人間が出す二酸化炭素ということは明確です。その影響が自分たちに帰ってくるということを理解して、今後の対応を考える必要があります」

インスタグラムでも画像を公開中

インスタグラム「地球のミライ」では、環境問題や気候変動のほかSDGsの達成に向け、いま課題になっていることを写真やグラフィックで紹介しています。こちらも合わせてご覧ください。
インスタグラム「地球のミライ」※NHKサイトを離れます

インスタグラム「地球のミライ」はこちらから※NHKサイトを離れます

担当 地球のミライの
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みんなのコメント(2件)

感想
こだぬき
19歳以下 女性
2022年12月3日
私の小学校では、海育の授業をしています。最近は「海洋酸性化」について学んでいて、最後にスライドでまとめることになっています。資料を作る際に、NHKさんのこのサイトを見ています。牡蠣は日本中の多くの人を虜にしている食材です。その牡蠣がなくってしまったら、私自身とても悲しいし、世の中の多くの人が(泣)です...こちらのサイトを見てこれから気を付けていきたいなと思いました。CO2減らすぞー!
感想
achemical_1
女性
2022年3月15日
海の酸性化はもう、20年くらい前から危惧されていて、その後、新聞にも載りましたが、、、。20年前に専門家が警鐘を鳴らしていたのに。地球環境問題の特徴は時間的空間的広がりです。私も含めて日々の行動一つ一つに次世代への責任を感じなければならないと思います。森が消えれば、海も死ぬ。生態系は、バランスの上に成り立っています。マクロ、ミクロ、双方の視点からとらえていかなければならないと思います。