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#Beyond Gender
2021年7月1日

Vol.23 ジェンダー “社会の本音”は? NHK世論調査より①

社会や家庭における男女の役割、夫婦別姓、同性婚…
「ジェンダー」をめぐるさまざまな問題ついて、人々はどのような価値観や考えを持っているのでしょうか。NHKは3月末に電話による「ジェンダーに関する世論調査」を行いました。その結果をテーマ別に紹介します。

(テーマ)
・家庭における男女の役割・育て方
・夫婦別姓
・同性婚
・女性リーダー
・性別による差別

調査は2021年3月26日から28日までの3日間、全国の18歳以上を対象にコンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかけるRDDという方法で行いました。調査の対象となったのは2,890人で、このうち52.2%にあたる1,508人から回答を得ました。

(NHK放送文化研究所 世論調査部 研究員 岡田真理紗)



家庭における男女の役割について
現在「共働き世帯」(雇用者の共働き世帯)は1245万世帯、「専業主婦世帯」(男性雇用者と無業の妻からなる世帯)は582万世帯。「共働き世帯」は「専業主婦世帯」の2倍以上です。(『男女共同参画白書 令和2年版』 ※NHKサイトを離れます。)

家庭における男女の役割や、男女の子どもの育て方について、人々はどのように考えているのでしょうか。


Q1.「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」に、賛成?反対?



「反対」「どちらかといえば反対」を合わせた『反対』は49%と約5割を占めていますが、「賛成」「どちらかといえば賛成」を合わせた『賛成』も41%で約4割に上っています。


Q2.男性の育休に、賛成?反対?



国は男性が育児のために仕事を休む「育児休業」を増やそうとしています。これに関連して、男性が妻の出産後、一定期間、仕事を休んで育児や家事をすることについて、賛否を尋ねました。「どちらかといえば反対」を合わせた『反対』は全体の2割弱。「どちらかといえば賛成」を合わせた『賛成』は8割を超えました。

子どもの育て方
Q3.子どもに家事を手伝わせるなら、男の子と女の子どちらかにさせる?どちらにもさせる?



9割以上は「家事は、女の子にも、男の子にも、同じくらいさせたほうがよい」でした。「家事は、主に、女の子にさせたほうがよい」は4%、「家事は、主に、男の子にさせたほうがよい」は0%(1,508人中2人)「その他」も0%(1,508人中3人)でした。


Q4.「男は男らしく、女は女らしく育てる」という考えには賛成?反対?



「どちらかといえば」を合わせた『賛成』は6割近くで、「どちらかといえば反対」を合わせた『反対』は3割強にとどまりました。

夫婦別姓について
今の法律では結婚した夫婦は、同じ名字を名乗らなければなりませんが、同じ名字にするか、別々の名字にするか、選べるようにするべきだという意見もあります。これに関連して、選択的夫婦別姓への賛否と、その理由を尋ねました。

Q5.夫婦は同じ名字を名乗るべき?それとも、選べるようにすべき?



「夫婦は、同じ名字を名乗るべきだ」が4割に対し、「同じ名字か、別の名字か、選べるようにすべきだ」が6割近くにのぼりました。


Q6.「別の名字にしないほうがよい」と思う理由は?



第5問で「夫婦は、同じ名字を名乗るべきだ」と答えた人に、別の名字にしないほうがよいと思う理由を選択肢の中から1つ選んでもらいました。最も多かったのは「夫婦は同じ名字を使うことが当然だから」4割近く。次いで「子どもに好ましくない影響を与えるから」、「家族の絆や一体感が弱まるから」「周囲の人が混乱するから」がそれぞれ2割前後でした。


Q7.「同じ名字か別の名字か、選べるようにするべきだ」と思う理由は?



第5問で「同じ名字か別の名字か、選べるようにするべきだ」と答えた人に、そう思う理由を選択肢の中から1つ選んでもらいました。最も多かったのは「個人の意思を尊重するべきだから」が約6割。次いで「女性が名字を変えるケースが多く、不平等だから」が約2割でした。

同性婚ついて
日本の婚姻制度では、結婚は男女の間に限られていますが、同性婚を認めることへの賛否と、その理由を尋ねました。

Q8.男性どうし、女性どうしの結婚も認めるべきだと思うか



同性婚を認めることに「どちらかといえば賛成」を合わせた『賛成』は全体の約6割。「どちらかといえば反対」を合わせた『反対』は約4割。『賛成』が『反対』を上回りました。


Q9.同性婚に賛成の理由は?



男性どうし、女性どうしの結婚も認めるべきだという意見について「賛成」「どちらかといえば賛成」と回答した人(856人)に、その理由を選択肢の中から1つ選んでもらいました。同性婚に『賛成』の理由で最も多かったのは「誰にでも平等に結婚する権利があるから」が8割近く。次いで「愛しあっていればよいと思うから」、そして「海外でも認められているから」でした。


Q10.同性婚に反対の理由は?



男性どうし、女性どうしの結婚も認めるべきだという意見について、「反対」「どちらかといえば反対」と回答した人(552人)に、その理由を選択肢の中から1つ選んでもらいました。「子どもが生まれず少子化が進むから」と「結婚は男女ですべきものだから」が、いずれも36%。次いで「伝統的な家族のあり方が崩れるから」24%でした。


Q11.自分の家族が同性と結婚したいと言ったら、受け入れられますか?



「どちらかといえば受け入れられる」を合わせた『受け入れられる』は45%。「どちらかといえば受け入れられない」を合わせた『受け入れられない』は49%でした。

同性婚については『賛成』という人が57%と多くても(Q8)、自分の家族の同性婚について『受け入れられる』という人は45%にとどまっています。

女性リーダーについて
Q12.「女性のリーダー」の割合をどう思うか

日本の国会議員や企業の役員などに占める女性の割合について、どう考えるか、「今よりも、女性が多いほうがよい」「今のままでよい」「今よりも、女性が少ない方がよい」の3つの選択肢の中から1つ選んでもらいました。



「今よりも、女性が多いほうがよい」が全体の約6割で最も多く、次いで「今のままでよい」が3割で、「今よりも、女性が少ないほうがよい」はわずかでした。


Q13.女性リーダーが増えたほうがよい理由は?



第12問で「今よりも、女性が多いほうがよい」を選んだ人(855人)に、その理由を選択肢の中から1つ答えてもらいました。最も多かったのは、「物事を決めるときに女性の考えが反映されるから」で全体の5割弱。次いで、「男女が平等な社会になってほしいから」が約3割。「女性が社会で活躍するための目標になるから」が2割。「日本のイメージアップをはかれるから」はわずかでした。


Q14.日本でも「クオータ制」を導入すべき?

女性のリーダーを増やすために、国会議員や企業の役員などについて、一定の割合を女性にする制度を、日本でも導入するべきだと思うかどうかを尋ねました。



最も多いのは「どちらかといえば導入するべきだと思う」の44%で、次いで多い「導入するべきだと思う」の24%と合わせると、『導入するべきだと思う』が約7割にのぼりました。「どちらかといえば」を合わせた『導入するべきだとは思わない』は約2割。「わからない、無回答」が1割でした。

性別による差別
男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数」(世界経済フォーラム2021年3月)で、日本は156か国中120位。依然として政治や経済の分野で大きな格差があると指摘されています。

実際、日本の社会では、男女の地位は平等と思うか、性別によって差別を受けたことがあるか、尋ねました。


Q15.男女の地位は平等?どちらかが優遇されている?



最も多いのは「どちらかといえば男性のほうが優遇されている」の49%で、「男性のほうが優遇されている」の22%と合わせて約7割でした。「平等である」は15%、「どちらかといえば」を合わせて『女性のほうが優遇されている』は7%にとどまりました。


Q16.男性、女性といった性別によって、不利益を受けたと感じたことがありますか?



「大いにある」「ある程度ある」「あまりない」「まったくない」の4つから選んでもらいました。最も多かったのは「あまりない」の40%で、「まったくない」の20%と合わせると、不利益を受けたと感じたことが『ない』は6割。一方「大いにある」は8%、「ある程度ある」は26%で、合わせて3割あまりが不利益を受けたと感じたことが『ある』と答えています。

<調査の概要>
期 間 : 2021年3月26日(金)~ 28日(日)
方 法 : 電話法(固定・携帯RDD)
対 象 : 全国の18歳以上2,890人
回答数(率) : 1,508人(52.2%)


・ 調査結果の%は小数点以下を四捨五入し「整数」で表示しているため、%の合計が100にならないことがあります。
・ 複数の選択肢を合計する場合、実数を足し上げて%を再計算しているため、%を合計した値とは一致しないことがあります。
・本文やグラフで使っている『』(二重かぎかっこ)は、複数の選択肢を合わせたものを示しています。


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