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新型コロナウイルスとの“長期戦”。

この試練とどう向き合っていくのか、1人1人が試されている今、共に生きていくための知恵やヒントを一緒に探っていきませんか?

みなさんが実践していることや経験、アイデアをお寄せください。
トピック一覧はこちら
13.【働き方のヒント③】東芝 出社とテレワークの最適解はどこに?
12.【働き方のヒント②】カイシャ革命の課題 どうする?社員の評価
11.【再起のヒント①】劇団四季 公演再開までの舞台裏
10.【働き方のヒント①】サイボウズ 青野社長に聞く コロナ後のカイシャ
9.【地域発!のヒント②】地方移住 カギは「テレワーク環境」の整備
8.【安心のヒント④】 家族間のイライラ 解消するには
7.【地域発!のヒント①】 「ゲストハウス」ピンチをチャンスに
6.【発想のヒント②】"新型コロナ時代" をどう生きるか  C.W.ニコルの遺言
5.【安心のヒント③】 ストレス治療の専門家 小山文彦さん
4.【安心のヒント②】 “親子の孤立”どう防ぐ? 模索する現場から
3.【安心のヒント①】 宇宙飛行士 野口聡一さん
2.【現状リポート①】若い女性3割超 “経済的不安を感じる”
1.【発想のヒント①】"ストレス危機” どう乗り越える? みなさんの解決策
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2020年7月10日
このお題はクローズアップ現代+で番組になりました
【働き方のヒント】東芝 出社とテレワークの最適解はどこに?
↑↑上をクリックすると動画が始まります(2分33秒)↑↑

「新たな日常」の到来で進む“カイシャ革命”。その波は、これまでテレワークなどに馴染まないとされてきた製造業の分野にも押し寄せています。国内7万人の従業員がいる東芝では、設計業務などを見直し、テレワークを大胆に導入。「週休3日制」の検討にも乗り出しています。
「週休3日制」の導入も検討
東芝では、出勤するのが当たり前と考えられてきた製造現場に対しても、出勤を15%以上削減するという方針を打ち出しています。

鉄道やダム、交通システムを制御する基盤など、社会インフラを担う東芝 府中工場。新型コロナウイルスの感染が拡大する中でも通常通りに稼働し続けてきました。感染リスクを減らすため、導入を検討しているのが「週休3日制」です。

週に5日出勤し、1日約8時間働く従来の働き方。1日の労働時間を2時間ほど延ばすことで、1週間あたりの勤務時間は変えずに、出勤日数を1日減らそうというのです。



若手社員への聞き取りを行うと、休みが増えるというメリットを感じる従業員がいる一方で、不安の声も上がりました。さらに、取引先との調整なども必要です。実現に向けた議論が続いています。

出社とテレワークの最適解は?
グループ企業の設計部門では、1か月間、完全テレワークを試みました。ただ、全く出社しないのは難しいという声が。設計には法律で定められた設置基準など膨大な知識が必要なため、オフィスに保管されている資料を確認する必要があるからです。こうした意見を受け止め、設計部門では週に2回まで出勤できるようにしました。



東芝 車谷暢昭社長
「劇的な変化が、いま社会では起こっていると考えたほうがいいので、従業員と一緒に、それぞれの職場ごとに、どういう形がいいのか作りこんでいるところ。変化に対していかに適応する能力があるか。いま、まさにそれが問われているんじゃないかと。」

より詳しくはこちら↓
2020年6月23日(火)放送 クローズアップ現代+
「ウィズコロナ時代 “カイシャ革命”であなたの仕事は?」放送ダイジェスト

合わせてこちらも↓
【働き方のヒント①】サイボウズ青野社長に聞く コロナ後のカイシャ
【働き方のヒント②】カイシャ革命の課題 どうする?社員の評価


今を乗り越えるだけでなく、アフターコロナも見据えた取り組みやアイデアをこれからも紹介していきます。あなたの周りで始まっている「withコロナを生きる」働き方のヒントをぜひコメント欄にお寄せください。
#新型コロナウイルス#働き方
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2020年7月8日
このお題はクローズアップ現代+で番組になりました
【働き方のヒント】カイシャ革命の課題 どうする?社員の評価
↑↑上をクリックすると動画が始まります(2分53秒)↑↑

「新たな日常」の到来で、カイシャのさまざまな仕組みが根底から変わってきています。あなたの会社では、どんな課題が見えてきていますか?
テレワークで業績アップ! でも課題も・・・
新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、全社員が在宅勤務可能な仕組みを整えた会社 オンリーストーリーでは、業績が上向きに。外回りを担当していた社員は、商談も全てオンラインに切り替えました。それにより、通勤や移動に費やしていた時間を資料作成などにあてられるようになり、ひと月の契約件数が過去最高に伸びました。



一方、従来のやり方を根本から変えたことで、管理職の負担が増すという課題も浮かび上がってきています。15人のチームをまとめるマネージャーは、一つ一つの業務を「見える化」するために、毎日1時間半かけて作業の工程表を作成。部下へのメールやミーティングの頻度も増やしました。以前に比べ、業務量は大幅に増えているといいます。
社員の仕事ぶり どう評価する?
社員の仕事ぶりが見えにくくなるテレワーク。目に見えにくい部分をすくい上げるため、この会社では、新たに「自慢シート」という仕組みを導入しました。左側には営業の成約数など数字で示すことができる成果、右側には数字で表しにくい工夫や努力などを書き込むものです。シートは、オンラインで全社員に共有されます。



毎月行う互いの仕事ぶりを評価しあう会議では、自慢シートをもとに、その月の表彰者を社員たちが投票して決めています。

社員の管理や評価に手間がかかるテレワーク。どう改善させていくか、模索を続けています。

ほかの事例などより詳しくはこちら↓
2020年6月23日(火)放送 クローズアップ現代+
「ウィズコロナ時代 “カイシャ革命”であなたの仕事は?」放送ダイジェスト

合わせてこちらも↓
【働き方のヒント①】サイボウズ青野社長に聞く コロナ後のカイシャ


今を乗り越えるだけでなく、アフターコロナも見据えた取り組みやアイデアをこれからも紹介していきます。あなたの周りで始まっている「withコロナを生きる」働き方のヒントをぜひコメント欄にお寄せください。
#新型コロナウイルス#働き方
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2020年7月3日
【再起のヒント】劇団四季 公演再開までの舞台裏
↑↑上をクリックすると動画が始まります(1分46秒)↑↑

年間公演数 約3,000回、観客動員数 約300万人。日本を代表する演劇集団の「劇団四季」。新型コロナウイルスの感染拡大で、今年2月末から公演の中止を余儀なくされてきましたが、7月14日(火)から約5か月ぶりとなる公演の再開を決めました。

しかし、最大の課題は、観客や俳優などの感染リスク。そこで行ったのが、飛まつのリスクを可視化するための「実験」です。実験では意外な結果も明らかになり、未知のウイルスとの向き合い方がわかってきたといいます。
※「クローズアップ現代+」で取材中です。
“「満員の客席がリスクに・・・」 創設以来 最大の危機”
劇団四季は、全国に8つの専用劇場を持ち、抱える俳優・スタッフは総勢1,400人以上にのぼります。

『キャッツ』

創設者の故・浅利慶太さんの理念のもと、「演劇から得られる収入だけで組織を成り立たせる」ことにこだわってきました。そのため、劇場公演以外からの収入はほぼなく、新型コロナウイルスの感染拡大で、創設以来“最大の危機”に陥りました。中止公演の総回数は、6月時点で1,000回を超え、売り上げの3割、約85億円を消失する事態となったのです。



劇団四季 吉田智誉樹社長:
「芝居だけで食べる、劇場からの糧だけで生きることの前提は、やはり“満員の客席”です。でも、新型コロナウイルスの感染拡大を助長してしまうと考えられているのも、同じく満員の客席。感染拡大が始まった頃には、どうしていいかわからないような気持ちでした。」

“ゼロリスク”にできない中で どう公演を再開?
“生きる糧”である公演を再開するには?緊急事態宣言下の5月上旬、再開を模索する社内会議が発足。会議には、吉田社長以下、営業や顧客対応、劇場支配人、制作、技術など、各セクションのトップや現場担当者が参加し、2つの中心課題について話し合われてきました。



最優先に掲げられたのが、観客の感染者を出さないことです。「休憩時にトイレの長蛇の列はどうするのか?」「売店は“3密”にはならないか?」など、対処すべきリストは膨大に。観客席で俳優が演技をするシーンを一部変更するなど、苦渋の決断をせまられることもありました。


過去の公演の様子

次の課題は、俳優同士の感染リスクです。話し合いの末、稽古場には厳格なゾーニングを導入。演目の違う俳優同士の接触を禁止しました。フェイスシールドをつけて稽古し、マスクの着用、換気や消毒、食事中は話さないなどの細かなルールも徹底することに。


6月上旬、稽古場に戻ってきた俳優たちは・・・。


『マンマ・ミーア!』主人公ドナ役 江畑晶慧さん:
「この2か月間、初心に戻る機会になり、自分がどれだけ舞台を愛していて、どれだけ舞台に立ちたかったか、本当に心の奥底から湧き出てくるような感じでした。ただ、不安が全くないと言うわけではありません。どうしても舞台で相手と近くでしゃべったり、歌ったりしなければいけないので、自分が絶対にかからないように徹底していかないといけないと思います。」

実験で感染リスクを“可視化” マスクの効果が明らかに
劇場での感染リスクはどこにあるのか?リスクを明らかにした上で対策に活かしていくため、取り組んだのが、2つの「可視化実験」です。1つ目は、観客席での感染リスクを明らかにするもの。微粒子測定の専門家の協力を得て、実際の劇場で「観客がマスクをせずに、会話やせき・くしゃみをした場合、ウイルスを含んでいると仮定した飛まつがどれくらい飛散するのか」、実験しました。

  (協力:新日本空調)
実験では、マスクなどの対策をしないと、前方だけでなく横の人にも飛まつが拡散してしまうことが明らかに。一方、マスクを着用した場合は、飛まつの拡散は見られませんでした。そこで、HPなどで観客への注意喚起を行い、劇場でのマスク着用をお願いすることにしました。

俳優のせりふや歌から出る飛まつは? 意外な結果が明らかに
今回行ったもう一つの実験が、「舞台上で俳優が発声・歌唱をした場合、どれくらい飛まつが漂うのか」検証するものです。せりふや歌を劇場全体に響き渡らせる俳優たち。その飛まつ量や飛距離は、どこまで及ぶのでしょうか。

  (協力:新日本空調)


実際の舞台上で、俳優に本番同様のボリュームでせりふをしゃべってもらうと、口から出る飛まつの多くは真下に落下。一般人にせりふを大声でしゃべってもらって比較すると、意外なことに、俳優の方が飛まつの量や飛距離が控えめに見えるとわかったのです。



実験に協力した俳優(『リトルマーメイド』などの舞台に出演)田邊真也さん:
「僕たちは、大声を出しているように見えて、実は息の量をコントロールしています。ロングラン公演を続けていくためには、そうしないと一日で喉が潰れてしまうからです。」

さらに、声学の専門家によると。
東海大学:梶井龍太郎教授
「日常生活の会話と舞台での発声は、息の流れや声の大きさのメカニズムが別です。プロの発声が空気を多く使っているかというと、むしろ逆で、少ない空気でより遠くに聞かせるように音を発しているため、飛まつの量も飛距離も少なくなると思われます。」

しかし、一部は飛まつが舞台を超えて観客席の最前列に達している可能性もあり、念のため、最前列から数列空けて、チケットを販売することを決めました。実験によって未知のウイルスとの向き合い方が分かってきたといいます。

劇団四季:吉田智誉樹社長
「これまで新型コロナウイルスは“見えない敵”でした。ですが実験で、ようやく敵の影だけでも掴めた気がしました。“正しく恐れる”ことができるようになったのは、とても意味のあることです。」

公演再開しても険しい道のり
演劇が持つ感染リスクと向き合い、対策を検討してきた劇団四季。約5か月ぶりに舞台を再開する日が近づいてきています。ただ、道のりは平坦ではありません。最大の懸念は、今後、感染が再び拡大した場合にどうなるかです。再び公演の自粛が求められることも考えられます。



さらに、国や都道府県の要請に基づき、当面は座席の間隔を空け、満員時の50%以下で再開させます。しかし、これでは採算がとれず、再開しても赤字を続けることになるのです。
このような多くの課題が残されている中でも、吉田社長は再開する意義を強く感じているといいます。

劇団四季:吉田智誉樹社長
「コロナで人の気持ちも、社会も変わってきましたが、演劇という芸術そのものが否定されたわけではないと思います。演劇を求めるエネルギーは、社会の中にも人の心の中にもある。私たちの舞台はどの作品の中にも、人生賛歌、“人生は生きるに値する”というテーマがあるんです。こういうご時世だから、観た方の心に響くんじゃないかと思います。生身の人間がその時代の空気を吸って、同時代のお客様の気持ちをおもんぱかりながら届ける芸術、これが演劇ですから。再開した舞台をご覧いただいて、明日を生きる活力を得ていただきたいですし、われわれ自身もメッセージをしっかり込めてお客様に届けたいと思います。」


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2020年7月2日
このお題はクローズアップ現代+で番組になりました
【働き方のヒント】サイボウズ 青野社長に聞く コロナ後のカイシャ
多くの企業でテレワークが導入されるなど、新型コロナウイルスの感染拡大によって、私たちの働き方が大きく変化しました。そのテレワークを10年前から導入し、ほかにも子連れ出勤や副業を認めるなど、多様な働き方をいち早く実践してきたサイボウズ。ソフトウエア開発を手がける従業員約900人の会社です。社長の青野慶久さん「新型コロナウイルスが企業にもたらした影響」について聞きました。

新型コロナウイルスは企業に何をもたらしたのか
ディレクター:
「新型コロナウイルスは企業にどのような影響をもたらしましたか」

サイボウズ社長 青野慶久さん(以下 青野さん):
「新型コロナウイルスは、企業の“場所” に影響を与えました。シンプルに場所なんです。これまで会社という場所に集まって働いていましたが、分散せざるを得なくなった。今までの仕事の形をやめざるを得なくなったということです。しかし、やめたことにより “新しい活動にチャレンジするきっかけに” なったと思います。よくテレワークが取り上げられますけど、テレワークだけではなく、営業スタイルが変わったという話も聞きます。例えば、イベントをオンラインで開催する。顧客発掘をオンライン化して、その後の営業体制もビデオ会議、メールやチャットを利用して営業をすることなどですね」

会議室いらなくない?
ディレクター:
「テレワークを経験した後に、私自身、従来の働き方を思い返して“場所に縛りつけられていた”と感じました。アフターコロナは、これまでの固定観念にとらわれない働き方が生まれてくるのでしょうか」

青野さん:
「テレワークを経験した多くの人が “テレワークの方が効率良くない?” と気付きました。会議の資料とかもそうかもしれませんね。会議の資料のコピーを当たり前にやってきたことが、オンラインになると資料をコピーして配れませんから、デジタル化した資料を事前に配布しますよね。そうすると『え、これでよくない?』となります。
会議室が3密になる、感染するというのであれば『会議室いらなくない?』みたいな。それにオンラインで、全員マイクをつけてフラットに会議した方がやりやすいみたいなことも出てきました。いらないものに気付いてしまった。新しい手段によっていらないもの、固定観念が可視化されました」

会社は実在しない“河童”である
ディレクター:
「アフターコロナは『会社のあり方』がより問われることになりそうですね」

青野さん:
「経営者は “会社のために頑張ってくれ”や“会社の方針だからこれに従ってくれ” という言い方をしてきました。けれども実際に会社なんてものは実在していません。あくまで法律上、人と定義した法人に過ぎません。つまり、河童と同じ幻想なんです。にもかかわらず、 “河童のために頑張ってくれ” “河童の方針だから” と経営者は言ってきました。しかし、“河童のために仕事をしてくれ”ということ自体が本来おかしなことなんです。何かをするときに“会社に迷惑がかかる”と表現する人がいますけれど、本当は、迷惑をかける相手はお客さまや同僚です。

実在するのは僕たち一人一人の人間ですよね。ですから本来、注目すべきは人間です。在宅勤務が定着した後に“もうコロナ終わったんだから出勤してこい”という経営者がいた時に、あれ?って思いますよね。アフターコロナで、経営者がつまらない発言をすると、みんな気付くわけです。つまり犠牲にならない働き方というのを経験すると、一人一人の人間を犠牲にしようとする人に対して疑念が湧いてくるということです。コロナ前は、会社のために出張に行って、会社のために転勤して、といわれてきたけれど、コロナを機に新しい手段を使ったことで、いらないものが見えてきたのだと思います」

(サイボウズのオフィス 2017年撮影)

「アフターコロナには、変化する会社と逆戻りする会社が出てくると思います。緊急事態宣言が出てから、“よし、在宅勤務やろう。けれど、緊急事態宣言が解除されたから在宅勤務から出社に戻してしまおう”みたいな会社です。でも、そうなると、若い人たちは転職してしまうと思います。今回、若い人たちはテレワークの良さを知ってしまった。それをやらせてくれない会社に魅力を感じません。そうすると、アフターコロナというのは、変われる会社と、変われない会社に二極化する。そして、変われない会社はまさに淘汰される。それがちょっと加速したという印象です」

アフターコロナの会社経営で求められるもの
ディレクター:
「一方で、子どもが自宅にいて仕事に集中できないなどの理由で、テレワークで働くには限界があるという人もいます。第2波の可能性がある中、仕事のやり方はどのようになっていくと、青野さんは考えますか」

青野さん:
「今回のコロナにおいてメンタル的に辛かったことに、学校が閉まったことがあります。学校と保育園が閉まったため、子育て中の社員が子どもの面倒を見ながら、在宅勤務でパフォーマンスを出さないといけないっていう。これ無理ゲーですよ。パフォーマンスを出せる訳ないですよ。だからここにケアが必要です。私も “パフォーマンス落としていいよ”と全社員に向けて発信をしました。『そのことにより人事評価を下げるようなことはしないから、子育ては大事な仕事だから』と、みんなのメンタルケアをしました。諦めた上で、出来ることやろうということです。日本人は根性論好きなので“根性があれば何とかなる”となってしまう。むしろ、これからは相互扶助の仕組みを作っていった方が良いと、私はそう思います」

(子連れ出勤の様子 2014年撮影)

ディレクター:
「どのようにすれば相互扶助の仕組みを実現できますか」

青野さん:
「大切なことは、嘘を許さない組織を作れるかどうかと考えます。そう言うと、会社でありがちなのは、監視的な事をやり始めるということです。そうではなく、僕たちは監視にはあまりコストをかけないで、その代わり『正直に話して』というモラルの向上の方に力を割いていくべきだと感じています。監視に力を入れれば入れるほど、社員の間に信じられていないという感じが出てきてしまい、本人も楽しくないです。マネジメント側も監視するためカメラを設置するなどコストがかかってしまいます。ですから、コストだけかかって何も良いことないですよ。」

「そのために重要になってくるのは組織のあり方。私は、権限のヒエラルキーと情報のヒエラルキーに分けて考えます。サイボウズの場合は社長・本部長がいるなど、権限のヒエラルキーがあります。けれど、情報に関してはヒエラルキーを作らなくて、フラット。社長が知っている情報と、現場が知っている情報にほぼ解離がありません。これが大事なことだと思っています。嘘をつかない、隠さないってこういうことだと思いますよ。でも世の中の多くの会社は、社長が決めた事を部長が翻訳して課長に伝え、課長が翻訳して現場に伝え、3回くらい繰り返します。なんか伝言ゲームで全然伝わらないみたいな感じです。ITツールを使えば全員に対して同時に情報共有できます。オープンな情報共有を徹底する。例えば、さっきの子育てでメンタルがちょっと辛いという人も、情報がフラットであれば、誰かが気付きフォローに入れます。情報がフラットでなかったら、気付かれずに心が折れてしまうわけです。情報が広くオープンに共有されていて、異変にすぐ気付いて、気付いた人がフォローに入る、こういうチームワークの形が、情報がフラット化されたチームです。その人の個性に合った活躍ができるようにしていけば、それがベストです」

合わせてこちらも↓
青野さんご出演 2020年6月23日(火)放送 クローズアップ現代+
「ウィズコロナ時代 “カイシャ革命”であなたの仕事は?」放送ダイジェスト


今を乗り越えるだけでなく、アフターコロナも見据えた取り組みやアイデアをこれからも紹介していきます。あなたの周りで始まっている「withコロナを生きる」働き方のヒントをぜひコメント欄にお寄せください。
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2020年7月1日
【地域発!のヒント】地方移住 カギは「テレワーク環境」の整備
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コロナを機に地方移住希望者が増加
新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、 “地方に移住して仕事をしたい” と考える人が増えています。

愛媛県今治市では、5月からオンラインで移住に関する相談を始めましたが、参加者は1週間で10人を超えました。「職場」に対する意識が変化する中、市は大きな可能性を感じていると言います。



この相談会に参加した20代の男性は、満員電車などソーシャルディスタンスのとれない東京の感染リスクの高さに不安を感じ、仕事を辞めて地元愛媛に帰ることを妻と相談し始めています。

自治体に求められる「テレワーク環境」の整備
一方、地方移住を検討する上での不安や問題として、4割近くの人が挙げたのが「テレワークの環境」でした。北海道北見市は、若い世代の人口流出をなんとか食い止めようと、5年前から、従来の企業誘致に加え、テレワーク人材の誘致を進めることに。テレワーク環境の整備に先進的に取り組んできました。



テレワーク拠点としてオープンした「サテライトオフィス北見」。施設内には、Wi-Fiやテレビ会議室、鍵付きのロッカーやコピー機などを完備。利用料は1人、月に1万円と格安です。出張などで利用する人が年々増え、昨年度の利用者はのべ約3,000人にのぼっています。

詳しくはこちらから↓
NHKニュース おはよう日本「増える地方への移住希望者 背景に新型コロナ」

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【地域発!のヒント】「ゲストハウス」ピンチをチャンスに
【発想のヒント】"新型コロナ時代" をどう生きるか C.W.ニコルの遺言

今を乗り越えるだけでなく、アフターコロナも見据えた取り組みやアイデアをこれからも紹介していきます。観光、農業、漁業、働き方、地域活動など、あなたの地域で始まっている「withコロナを生きる」ヒントをぜひコメント欄にお寄せください。
#新型コロナ#地方移住#ヒント#withコロナ
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2020年6月23日
安心のヒント④ 家族間のイライラ 解消するには
子どもの虐待やDV=ドメスティック・バイオレンスの相談は、後を絶ちません。虐待・DVの加害者と被害者支援を行うNPO「女性・人権支援センター ステップ」では、4月の緊急事態宣言が出されて以降、オンライン会議システムを通じて、加害者更生のグループワークを実施していますが、毎週のように新たに参加する人が増え、4月~6月の新規参加者は去年の同時期と比べて6倍の24人に上ります。特に、最近、妻からの相談が増えているそうです。

家族間のイライラや不安とどう向き合えばいいのか。NPO「ステップ」理事長の栗原加代美さんやグループワークの参加者への取材から、ヒントが見えてきました。

(報道局社会番組部 ディレクター 白瀧愛芽)


“子どもも ひとりの人間”

(NPO「ステップ」理事長・栗原さん オンラインによる加害者更生のグループワークの様子 今年4月 撮影)

4月上旬、緊急事態宣言の出された日の週末から、NPO「ステップ」は、それまで活動スペースで実施してきた加害者対象のグループワークによる更生プログラムを、オンラインに切り替えて行っています。

私は、このオンラインのグループワークに参加した男性に、後日、話を聞くことができました。40代のこの男性は、去年の秋頃、「わが子への虐待をやめたい」とステップに相談。それから毎週のように更生プログラムのグループワークに参加していたそうです。


(わが子への虐待をやめたいとNPO「ステップ」に相談した父親 40代 オンライン・インタビュー)

男性は、ステップに通うようになる前は、小学生の子どものことを「所有物」のように考え、「自分が子どものときにできなかったことをさせたい」という思いが強かったそうです。例えば、洋服は自分の買ってきたものだけを着させたり、本人が好きなスポーツの練習に通わせるよりも英語の勉強をさせたりして、子ども自身の興味や個性を認めようとしていなかったといいます。しかし、ステップに通い、「相手は子どもでも、全く別の人間であり対等な存在であること。そのため、コントロールしようとすることで、健全な関係性が失われていく」ということを学ぶことで、自分の考え方が変わっていったそうです。

父親(40代)
栗原理事長から「子どもだって、ひとりの人間なんだよ」という話を聞いたときに、はっとしました。それまで、わが子に対しては「親としての責任がある」と考えるがあまり、子どもを「ひとりの人間」として認めるよりも、「所有物」という感覚を強く持っていました。そして、食事のマナーや会話の時の返事などについて「こうあるべき、こうするべき」と厳しくしつけていました。ところが、次第に子どもが家庭内でゴミ箱を蹴り飛ばしたり、包丁を持ちだして自傷行為をしようとしたりするようになり、自分の接し方が子どもに悪い影響を与えていると気づきました。

ステップで学んだことで、子どもにもプライバシーやパーソナリティがあり、彼らの人生なのだからむやみに踏み込んではいけないと思うようになりました。「子どもはこうあるべき」という考えがなくなり「最低限のことを守ってくれればいい」と思うようになると、イライラする理由がなくなりました。


“思考の癖“を直すために・・・
再び取り戻した家族との穏やかな関係。しかし、ことし3月、新型コロナの感染拡大の影響で、男性がテレワークを始め、休校で家にいた子どもたちと24時間一緒にいる生活が続く中で、絶えない兄弟げんかにカッとなり、暴言を吐いてしまいました。6週間、ステップの更生プログラムへの参加を自粛していたことで、考え方の癖が戻ってしまっていたといいます。オンラインであっても、参加し続けることの大切さを実感したそうです。

父親(40代)
徐々に悪い時の感覚に戻っていることに自分でも驚きました。家族にもストレスを与えているんだなと、正直反省する限りです。以前までは、参加した後の1週間、とても穏やかに家族と接して、自分よりも相手の気持ちを思いやることもできたのですが、自粛している間に、再び、自分の考えを優先するように思考が戻っていました。

こういう時だから、子どもは静かにするべきとか、いい子じゃないといけないという自分の「(こうある)べき」を押し付けるのではなくて、子どもはうるさくてもいい、子どもなんだし兄弟ゲンカもする、こういうときはしょうがないよねと、自分の中の「(こうある)べき」の基準を下げることがとても大事と思います。

NPO「ステップ」理事長の栗原加代美さんによると、“思考の癖”は習慣化しているため、なかなか簡単には直らないそうです。そのため、イラっとしたら、立ち止まり、マイナス思考をプラス思考に変えることを習慣化していくことが大切だといいます。

栗原 加代美さん(NPO「ステップ」理事長)
更生プログラム参加者には一度でなく、毎週参加し続けることを勧めています。学んで訓練しないと一人では習慣化することは難しいのです。自分でできることとしては、例えばテレビドラマや新聞、本などから、プラス思考に変えるきっかけとできるような「良い言葉」を書き留めておくことです。例えば「悲しいとき、笑うことで悲しみが消える」とか、「何でもあり」など。普段からプラスの言葉にアンテナを張って、書き留めておけば、マイナス思考になったときに、見返したり、思い出したりすることができます。


急増する妻からの 加害・被害相談
6月、ステップの相談者の顔ぶれにある変化が起きていました。妻からのDV相談が増えているというのです。女性加害者からの相談は4月からの間に10件。2か月間にこれだけ多くの女性から相談を受けたことはないそうです。「ストレスから夫をどなってしまった。自分は加害者ではなないか…」。あるいは、言葉や行動の暴力に至らないまでも「自粛期間中、夫を怒らせないように機嫌をとりすぎて疲れた」という声もありました。テレワークをしていた夫が再び出社するようになり、一人の時間ができたことで、ようやく相談できたという女性が少なくないといいます。

ストレスや不安を感じたとき、どうすればいいのか、栗原さんに聞きました。


(NPO「ステップ」理事長 栗原加代美さん)

栗原 加代美さん(NPO「ステップ」理事長)
女性でDVや虐待をした経験をもつ人の多くは、罪悪感が強く、悩みに悩んだ末に相談してこられます。できれば、悩みすぎる前に相談していただければと思います。自分だけで悩まないで、オンラインや電話相談で、自分のストレスを吐き出していただきたいです。ただ吐き出す、自分の中に起きている負の感情や思考を言語化することでも、だいぶ自分が楽になるため、他の弱いものにストレスや怒りが向かわないようになります。可能であれば、ステップに来て、マイナスの考え方をプラスの考え方に変える方法、ストレスから解放される方法を学んでいただきたいと思います。


“まあ いいか” 家族間の衝突を避けるヒント

(「ステップ」には、“夫が特別定額給付金を独り占めしようとする”という相談も)

悩みすぎる前に相談することが大事なのは、被害者も同じです。栗原さんのもとに、先日、「特別定額給付金を夫が独り占めしようとしている」という妻から相談が寄せられました。40代の妻は、3人の子どもと夫と5人暮らし。結婚当初から、主婦である妻は、夫から、「だれのおかげで生活できていると思っているんだ、子どもの学費を払っているのは俺だ」と言われるなど、経済的なことで心身に負担を与えられてきたそうです。さらに今回、特別定額給付金の申請がきっかけで、金銭的な自由を奪われかねないなど、“経済的DV”がひどくなったと感じ、以前、テレビで知ったステップに連絡したといいます。

栗原さんが妻から聞いた話によると、きっかけは、「家計簿のつけ方」でした。夫は、自分が望むような形式で家計簿がつけられていないからという、一見ささいな理由で、給付金を渡さないと主張し始めたそうです。さらに「俺が一生懸命働いてきたのだから、俺が使って何が悪い」とどなられ、互いに口を開けば、ののしり合うようになっているということでした。

これに対して、栗原さんは、相手を変えられないが、自分の思考と行為を変えることはできると伝えました。「なぜ夫は給付金を渡してくれないのか、自己中心的だ、ひきょうだ」と夫を責めたり非難したりするのではなく、「相手は、何かしらの理由があって、ああいう行動をとっている。相手にとって最善の行動なのだ。まあ、いいか」と考え、まずは自分自身の機嫌を直し、自分の夫に対する接し方を穏やかにすることを優先してはどうかとアドバイスをしたといいます。

栗原 加代美さん(NPO「ステップ」理事長)
その女性は、「まあ、いいか」と口にしてみることで、意外にも怒りがおさまっていくのを感じたそうです。夫に対して穏やかに「何に使いたいの?」と聞いたり、「あなたがそんなに使いたいならどうぞ、今まで私たちを経済的に支えてくれてありがとう」と伝えたりしてみることも選択肢の一つです。けんかしないで話し合いで折り合いをつける夫婦を目指していただきたい。そして、ゆくゆくは夫と一緒にNPOにきてほしいと、その女性に伝えました。

その結果、女性は、「まあいいか、給付金のことで言い争えば、いま夫から月々渡されている生活費さえ もらえなくなってしまうかもしれない。また、争いを子どもに見せるのは良くない。お金より家族関係が大切だ」と考え直し、「夫婦関係が良くなることを目指して、夫の行為をプラスに考えようとすることにチャレンジしたい」と言って、電話を切ったそうです。

栗原さんは、夫婦や親子の間で口論や衝突を避けるために、以下のことを心がけるよう、アドバイスしています。

夫婦や親子の“衝突”を避けるためのアドバイス
・「過去と相手は変えられない、変えられるのは、自分の思考と行為と未来」と考える
・相手を非難せず、行動に対する理由を聞く
・相手に感謝の言葉を口にする


取材して・・・
私はこれまでもDVや虐待の加害経験をもつ人たちを取材してきましたが、新型コロナの影響によるストレスや不安がきっかけで、DVや虐待などの家庭内の問題が一気に深刻化、顕在化しているように感じます。加害者の更生支援の現場では、加害行為の背景に、「自己肯定感の低さ」や、「相手に期待しすぎる自分」があるなどといわれます。日頃から自分を大切にできていなかったり、相手が「~してくれない」と不満を募らせたり ストレスをためたりしている人たちは、“新しい生活様式”が求められる今、ちょっとしたことがきっかけで暴力や暴言に走ってしまいやすいのかもしれません。

もし、小さなことでも引っかかることがあれば、大ごとになってしまう前に、迷わず相談の扉をたたいてほしいと思います。

DVや虐待の相談を希望される方は…
●NPO法人 女性・人権支援センター ステップ https://www.npo-step.org/(※NHKサイトを離れます)
10時~20時 電話:045-439-3620 / 080-5530-8047  
メール相談も可
クローズアップ現代「“ストレス危機”をどう乗り越える?」(4月30日放送)でも取材しました。
●DV相談プラス(内閣府) https://soudanplus.jp/(※NHKサイトを離れます)
24時間対応電話:0120-279‐889 
SNS、メール、チャット相談、外国語対応も可
●DV相談ナビ(内閣府)
電話:0570-0-55210 最寄りの配偶者暴力相談機関につながります。

あなたの記事への感想や意見、親子や夫婦間でのイライラを「こうして乗り越えた」などの経験談を、下の「コメントする」から お寄せください。
#新型コロナウイルス#ストレス#コロナ ストレス危機
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2020年6月19日
地域発!のヒント 「ゲストハウス」ピンチをチャンスに
新型コロナウイルスの感染拡大で外国人観光客の減少、国内旅行もかつてのようにはまだ行けない状況…。
観光業が大きなダメージを受けるなか、各地域のゲストハウスが「このピンチをチャンスに変えよう」と新たな一手を打ち出し始めています。
今回は東京、京都、札幌のゲストハウスの取り組みを紹介します。

東京発! “時間貸し”で利用方法も多様に


東京都北区にある、外国人向けの一軒家のゲストハウス。外国人好みの「和」を基調にしているのが特徴で、利用者の9割を外国人宿泊客が占めていました。しかし、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、2月ごろから宿泊客は大きく減ったため、ゲストハウス側が、苦肉の策として、部屋の「時間貸し」に力を入れ始めました。



この日、利用していたのは東京に住む家族連れ。外出を自粛していた時に部屋の掃除をしていて出てきた着物で、母親の誕生日の記念撮影をしようというのです。通常は外国人旅行者が寝泊まりしている和室で、着物の着付けをしたあと、番傘などを背景に撮影を楽しみました。

撮影で利用した母親
「一軒家を開放して、いろいろな部屋を自宅のように着物でいっぱい写真を撮ってもらえてありがたい。いい場所を貸してもらえて、いい巡り会いができたなと思います。」



「時間貸し」は、空き部屋を1時間単位で貸し出し、売り上げを確保するのがねらいです。 「ゲストハウス」を仲介するサイトの運営会社によりますと、新たに登録される「時間貸し」の物件は毎月10件程度でしたが、2月以降は、およそ40件と急増しているということです。安い部屋では、1時間1000円程度で利用でき、手ごろさから利用が増えているといいます。仲介サイトの運営会社は「時間貸し」の需要増加に手ごたえを感じ始めています。

仲介サイトの運営会社 重松大輔社長
「インバウンドが壊滅的で、東京オリンピックの需要が来るまでしのぎたいというオーナーさんが多いと感じています。借り手のほうも、テレワークや動画撮影など、新しい使い方が出ていて、スペースの活用は伸びていくと考えています。」

京都発! 今こそ“ご近所さん”を招待


京都市下京区の路地沿いにあるゲストハウス。日本らしい滞在を楽しめると、宿泊客の8割は外国人観光客が占めていましたが、新型コロナウイルスの影響で予約の9割以上がキャンセルになり、連日空室の状態が続いています。
そのような状況のなかで、運営会社は4月、近所の人たちに無料で宿泊してもらうプランを企画しました。

そのねらいは、地域の人たちにゲストハウスのことを知ってもらうことでした。
外国人観光客が急増していた京都では、トラブルが相次ぎ、ゲストハウスや民泊にネガティブなイメージを持つ周辺住民が増えていました。運営会社は、観光客が期待できない今の時期だからこそ、地域の人にゲストハウスを体験してもらい、摩擦を減らそうと考えたのです。

運営会社 井上千亜希さん
「近隣の方とかによく思われていないものがありまして、今回それをいいきっかけに、ゲストハウスの中も見てもらって、近隣の方にも知ってもらえたらなというのがあります。」



感染拡大を防ぐため、宿泊してもらう対象は、公共交通機関を使わなくても良い徒歩圏内に自宅があり、普段から同居している家族に限定しました。

この日(取材は4月)チェックインしたのは、徒歩10分のところに住む鎌田さんの家族。高校生になる娘と、同居する鎌田さんの姉、姉の子どもたちの、合わせて5人で訪れました。およそ1か月間、家族で出歩いたことはほとんどなかったという鎌田さん。子どもたちにいつもとは違う体験をさせてあげたいと申し込みました。
夕食には豪華な弁当、夜は枕投げ。休校が続く子どもたちはのびのびと過ごすことができました。実際に滞在することで、ゲストハウスに対するイメージも変わったといいます。

宿泊した鎌田さん
「ゲストハウスが身近なものにもちろん感じたし、敷居が低くなりました。いろんな人が私たちみたいに泊まりに来て身近に感じてくれたら、どんどんいい方向に行って、理解も増えると思うのでいいと思います」



運営会社 井上千亜希さん
「すごくホッとしました、満足していただいて。帰るときにリラックス、来たときと違う笑顔になっていて。少しずついろいろ知ってもらう企画ができたらなと思います。」

(このプランは4月いっぱいで終了しています。)


札幌発! “オンライン宿泊”で観光を諦めない


札幌を中心に7つのゲストハウスを運営する会社が「オンライン宿泊」を本格的に始めています。
「オンライン宿泊」はオンライン会議システムを活用した交流会で、ゲストハウスに宿泊するワクワク感やコミュニケーションをオンライン上で体験することができる新たなサービスです。



チェックイン時の「はじめまして」のやりとりからスタートし、宿の中を写真やライブ映像で見たり、地図を使ってゲストハウスの周辺にあるおすすめのお店を教えてもらったりと、実際に訪れた時と同じようなサービスを受けることができます。
参加費は1000円で、その半額は、将来、実際に宿泊した際に宿泊費から値引きしたり、ウェルカムドリンクとして還元したりする予定です。



参加者(東京都在住)
「すごく新鮮で純粋に楽しかったです。こういうオンラインの楽しさを知っていたら、自粛疲れが起きなかったりするのかなと思いました。」

参加者(大阪府在住)
「参加者をランダムにグループ分けしてもらって、ラウンジで話をするという時間があったんですけど、そこでめっちゃ盛り上がって、フェイスブックを交換しようということに私たちのグループではなりました。終わったあとでも交流があるというのは、実際に泊まった感じがしました。」



このサービスを始めたゲストハウスを運営する合同会社Staylinkでは、新型コロナウイルス拡大以降、キャンセルが相次ぎ、売り上げは3月が前年比65%減、4月は90%減りました。給付金や融資を受けながら雇用を維持していますが、8月には運営する店舗のうち1店舗を閉店させる予定です。
こうした状況のなかでオンライン宿泊を始めた狙いを、運営会社の柴田涼平さんはこう話します。

運営会社 柴田涼平さん
「人が呼べない、人が来れないから観光を諦めるというのは、すごくもどかしさがあって。ずっと観光業に携わってきましたし、人が来ることによって生み出した価値もあると信じているので、それをこの状況下になってしまっても諦めたくないという気持ちがあって、オンライン上で価値提供を始めました。」

柴田さんの会社では、ゲストハウスの2段ベッドが置かれた「ドミトリー」のベッド数を減らし、個室としても利用できるように改装するなど、3密を防ぐ対策を急ぐことにしています。このほか店舗を一棟まるまる1グループに貸し出すサービスを始めるなど感染対策と収益確保に取り組んでいます。
またオンライン宿泊を国内だけではなく、海外の人にもPRし、終息後に北海道を訪れたいと思う人を増やしていきたいと考えています。

運営会社 柴田涼平さん
「実際に旅ができるようになった時に、旅をしたいという欲求が芽生え、その芽生えた欲求の先が札幌である、北海道である、日本であるというところはちゃんと築くことができるんだなと思います。」


今を乗り越えるだけでなく、アフターコロナも見据えた取り組みやアイデアをこれからも紹介していきます。観光、農業、漁業、働き方、地域活動など、あなたの地域で始まっている「withコロナを生きる」ヒントをぜひコメント欄にお寄せください。
#新型コロナ#Withコロナ#ゲストハウス#観光業#ヒント
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2020年6月5日
"新型コロナ時代" をどう生きるか  C.W.ニコルの遺言
4月に直腸がんのために亡くなった作家のC.W.ニコルさん。信州・黒姫山の麓で35年に渡って森の再生に取り組んできたニコルさんは亡くなる直前、新型コロナウイルスに翻弄される私たちに向けて、あるメッセージを発表しました。

今回、生前つながりがあった脚本家・倉本聰さん、解剖学者・養老孟司さん、地域エコノミスト・藻谷浩介さんに、ニコルさんが遺した言葉を読み解いてもらいながら、私たちが“新型コロナ時代”をどう生きればいいのか、ヒントを探ります。

(この内容は5月29日「知るしん 信州を知るテレビ」(長野県域)で放送されました)

ニコルさんが遺したメッセージ「バランス」


新型コロナウイルスの感染拡大に心を痛めていたニコルさんが、亡くなる6日前に英字新聞で発表したコラムです。

生命体はあまねく すばらしい競争のなかにあります
カモシカと草 カモシカとライオン アリとアリクイ
食べる側 食べられる側の間にある競争は ウイルスも同じです
ウイルスから私たちが身を守るには まずは免疫を付けることです
その上で感染者を隔離する努力は当面は必要でしょう
しかし強制を伴う隔離は 長く続けることはできません
そうしたなかで私たちに今 求められているのは「バランス」なのです

C.W.ニコル「免疫、隔離、そしてバランス」

新型ウイルスに対し、各国が進めた都市封鎖などの隔離政策。しかしウイルスを完全に隔離することは困難だとして、「バランス」が必要だと訴えたのです。

「バランス」 ニコルさんの原点


ニコルさんが、新型コロナと向き合う上で必要だと訴える「バランス」。
実は、ニコルさんは人の自然との関わり方を語る時、常々この「バランス」という言葉を用いてきました。

「大木があって、いろんな動物や植物が、何千何万年も一緒にバランスをとって共生していきているのは森です。それで我々が入って手入れして、目的は原生林に近い状態にしようと。これこそ森なんです」

(2003年「NHK人間講座」のインタビュー)


ニコルさんが30年以上かけて取り組んできたのが、黒姫山の森の再生です。
1985年にニコルさんが買ったこの森は、もともとは、終戦直後の開拓で、いったんは耕作地になったものの、作物が育たず、長年放置されていた土地でした。
そのころ日本はバブル景気の直前で、開発に伴う環境破壊が社会問題となっていた時代。
黒姫山でも開発が進められようとしていると聞き、その自然を守ろうと考えたのです。

ニコルさんの「バランス」の考え方。それは、一緒に森の再生に取り組んできた松木信義さん(84)から学んだものでした。松木さんは15歳から森の仕事に携わり、木こりや炭焼きなど、森と生きる暮らしを続けてきた「森の達人」です。
2人で下草を刈り、木を間引いて森の環境を整えていくなかで、太い木ばかりを残そうとするニコルさんに、松木さんが口を酸っぱくして伝えたのが、「動植物の数や種類のバランスこそが森にとっては大切なんだ」ということでした。
あえて人が手を入れることで自然のバランスを保つ。それはまさに、かつて日本の里山で大切にされてきた考え方でした。



人の命を奪うウイルスに対し、私たちはどう「バランス」をとっていけばいいのか。
ニコルさんの言う「バランス」がどういうことなのか、コラムではそれ以上、語られていません。
養老孟司が読み解く「バランス」 ~排除から共存へ~


その言葉をまず読み解いてくれたのは、解剖学者の養老孟司さん。14年前に東京都の森づくりを考える委員会で出会い、意気投合。5年前には対談本も出しています。
ニコルさんが伝えたかったのは、ウイルスを排除する社会から、ウイルスと共存する社会への転換だと考えています。

養老孟司さん
「ニコルさんは、病気は悪いものだと決めつけて、それを潰そうとする立場はとらないんですね。“共存”です。
社会全体を人として見れば、頭でっかちの人ができてしまって、体の方が薄くなった、そこをウイルスに突かれてしまった。人類は、ほかの生き物と“共存”ではなく、全部を廃棄してきたんですね。だから社会に異物が入ってくると排除してしまう。新型コロナは典型です。

森に行ったら意味のわからないものはいくらでもあります。石ころは転がっているし、それこそミミズは死んでいるし、草は生えているし、いちいち意味が分からないもの同士が“共存”しています。」

藻谷浩介が読み解く「バランス」 ~地域の実情に応じた“間合い”~


地域エコノミストの藻谷浩介さん。ニコルさんの考えに共鳴し、ニコルさんが副委員長を担うNPOの理事を務めています。
平成の大合併前の全国3200の市町村を全てめぐり地域から日本のあり方を提言してきた藻谷さんは、地域の実情に応じた“間合い”が求められていると感じています。

藻谷浩介さん
「我々も含めて下の世代は、都市に偏りすぎて暮らしていて、自然との間合いの取り方を勉強していないんですよね。それを本当は勉強しなくてはいけないんだよということをニコルさんは言っていました。ニコルさんや養老孟司先生もですが、小さいときから自然に囲まれて生きてきた人というのは、理屈じゃなくて感覚として『今はこれぐらいの感じだよね。今度こうなってきたときはこれぐらいかなって、ちょっとやってみてダメだったら考え直そう』という自然との“間合い”の感覚を肌感覚で身につけているように思います。

今回はっきりしているのが、東京・首都圏と地方において、感染状況が全然違うということです。日本で亡くなった人の半数以上が、1都3県です。東京・首都圏の密のなり方が、ある一線を越えて極端に密だということなんです。
東京という狭い土地に、ものすごく見事に人間と緑を詰め込んで、かろうじて生きていける環境をつくってあるわけです。この芸術作品が逆に、できすぎていたということがわかったんですね。

間合いを取りながら、対処するところには きぜんと対処し、しかし過度に怖がらずに行動できるでしょ、自分の頭で考えて体で体験しようよということをニコルさんは言っていたはずなんです。」

倉本聰が読み解く「バランス」 ~本当の豊かさとは~


40年来の友人、脚本家の倉本聰さん。
「今の日本は、経済至上主義になっていないか」、そうニコルさんは考えていたと、倉本さんは語ります。

倉本聰さん
「ニコルさんが原点にしているのは、故郷のウェールズの炭鉱なんです。彼は自然破壊のすさまじさと、それに対する怒りみたいなものが幼いころから身についていたんだと思います。資本主義経済の進みや発達と、それによって自然が破壊されていくことを、ずっと彼は、心の中に怒りとして持っていて」

木材や石炭の供給基地となり、森の木は切り倒され、石炭のくずが山と積まれ、荒れ果てたふるさとを見ていた幼い頃のニコルさんは〝本当の豊かさとは何なのか〟ずっと疑問を抱いていたのです。

そして、倉本さんは、今こそ私たちは価値観を変えるべきだと言います。

倉本聰さん
「今回、経済と人命が てんびんにかかりましたが、今、かかりつつありますが、経済社会の恐ろしさは、今、行き過ぎているということだと思うんです。
ニコルというのは、僕は時代遅れのトム・ソーヤーだという気がします。僕は時代遅れのハックルベリーだと思ってしまいます。いくら叫んでみても、世の中の動きは仕方がないし、それに逆らうことは難しいという気がするんですね。
ただ、このコロナ騒ぎがこれだけあって、果たして人間、日本人は変われるだろうか、変わっていないだろうか、ということが一番問題だと思います。」

自然と経済の「バランス」への挑戦


ニコルさんは晩年、ある挑戦をしていました。「自然を大切にする生き方」で「経済的」にも成り立たせるということです。
5年前から森で2頭の馬を飼い始め、かつて日本の各地でみられた、馬を使って森の木を運ぶ「馬搬」の文化をよみがえらせようとしていました。

アファンの森でも ホースロギング(馬搬)で丸太を切り出し
それから製材機で 建材 ホダ木 薪などを作るつもりだ
そのような仕事ができれば
数人の若者が生活できるぐらいの収入を得られる
森には宝の山がある
それは私たちの心を豊かにして 生活に恵みを与えてくれる
森がよくなれば経済もよくなり そして人間が元気になる
私はアファンの森でそれを実践していく

(「C.W.ニコルの生きる力」より)




「馬搬」では大きな富は得られなくても、地域の人が暮らしていくだけの収入は得られると考えていたのです。
現に、ニコルさんのふるさと・イギリスでは、「馬搬」を生業にする組織が70以上作られ、人々の雇用や所得に結びついています。

“新型コロナ時代” 地方の見直しを
ニコルさんが目指した森を中心とした生き方や考え方は、コロナ時代を生きる私たちへの問いかけでもあります。

養老孟司さん
「新型コロナの発生率を見ても分かります。大都会は危険です。暮らしいい条件のあるところに人間が動くと考えたら、地方に動くのがごく自然じゃないでしょうか。ある程度、自然に触れるというか、そういう生活をしたほうが自分のためでもあり、子どものためでもあり、社会のためでもあります。生活のなかで、何が中心かということをもう一度考え直す機会になるんじゃないでしょうか。」

藻谷浩介さん
「現実に新型コロナの騒動になってわかったことは、庭に畑があったり、井戸があったり、場合によってはそもそも裏山の清水で水道をまかなっている人とかは、実は生活がほとんど変わっていないんですよね。1%でも1割でも、畑を自分でつくっていれば、それだけで格段に強くなるんです。
都市に住んでいても、ちょっとだけでいいから近所に公園がある。あわよくば小さな坪庭がある人と、まったく緑がないところでエレベーターに乗って暮らしている人では、今、受けているストレスが全然違います。
ほんのちょっとでいいので、ゆとりを持っていて、ちょっとでもいいから自然が目の前に見える環境に暮らしていることは、大都市でもできるし、それは重要なんです。」



誰よりも森を愛し、生涯にわたって、人類が進むべき道を探り続けたC.W.ニコルさん。 新型コロナ時代を生きる私たちに遺した文章は、こんな一節で結ばれています。

すべての生命は唯一無二の存在だが
お互いに結びついています
私たちは今こそ 尊敬と謙虚さを学ぶ必要があるのです


あなたが“新型コロナ時代”に生きるために実践している生活やヒントはありますか? コメント欄にぜひお寄せください。
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2020年5月27日
安心のヒント③ ストレス治療の専門家 小山文彦さん 
緊急事態宣言が全国で解除されましたが、外出自粛やイベントの開催制限は段階的に緩和されるなど、以前と同じような日常に戻るにはまだ時間がかかると見られます。

先が見えない不安やストレスを乗り越えるためにどうすればいいか。“最前線のプロ”に聞く「安心のヒント」、今回はストレス治療が専門の東邦大学医療センター教授・精神科医の小山文彦さんです。「非日常」と向き合うためのヒントを教えてもらいました。

(※小山さんが出演した4月30日放送の『“ストレス危機”をどう乗り越える? ~新型コロナ・奮闘する現場は~』特集ダイジェストはこちらから

ストレスや不安を感じて当然
Q: 大人から子どもまで、大勢の人が不安やストレスを抱えている今の状況をどう見ますか?

新型コロナウイルスの影響で、学校やイベントなど普段だったらあるはずのものがないとか、外出自粛や在宅勤務などで身近な人や職場の人との会話が乏しいといった 普段だったら自由にできていたことがなかなかできない日々が続いています。「日常性のピンチ」、「日常性ロス」のような状況だと思います。人は、このように、いつもと違う、少し苦しい状況を受けとめていく心理過程の中で、最初は「どうしてそんな事になっちゃうんだ」とか「そんな事はあるはずない」と思ったり、人のせいにしてみたりと、怒り・非難・批判・否認などが浮き彫りになりがちです。

そういう心理状態でいながらも、見えないウイルスの恐怖から自分を守っているわけで、「心ごとガードを固めているような状態」になります。このようなときに、人が近づいてきたり、咳(せき)こんだりすると、それだけで心が、敵対するような、いらだちのポーズを取ってしまう。こうした過程を経ることは、人間として自然なことだろうと僕は考えます。


(在宅勤務が増えるなど “日常性ロス”が続く日々)

身近な人への気遣い「ありがとう」が心の支えに
Q:どうすればストレスや不安を和らげることができますか?

今後、友人たちと集まるにしても、3密になりやすいお店などに行くことが以前に比べて非常に難しい状況ですが、本来、そういう場所や環境といった「箱」の中に僕らは何を入れていたのかというと、それは「人と人との交流」だったんですね。

新しいものではないけれど、普段から持っているはずの、人への気遣いやおもんぱかりを、僕らは「箱」の中で、一緒に楽しんだりしていた事が今はままならないので、「箱」の中身だけは、見えないストレスや恐怖に負けることなく、心に持ち続けないといけないと思います。

一方で、人と直接交流する機会が減っている今こそ、友人や家族など、普段、自分の身近にいる人たちのありがたさを再確認する いい機会でもあるんです。

友達にしても、普段はいがみあっている家族にしても、自分の目の前にいない今こそ、その人がどんな表情をしていて、どんな思いで毎日暮らしているのかなと想像してみる。そして、その後、電話で声を聞いてみたり、メールやオンラインでコンタクトをとってみたりすると、実際に近くにいたり、いがみ合ったりしている時よりも、逆に、その相手に対して気遣いだったり、おもんぱかりを強く持つことができたり、「ありがとう」と言うことができたりするんです。また、そうした身近な人への気遣いや「ありがとう」が人の心を支え、また、自分を支えてくれるように思います。

一人一人が、今、暮らしと家族を守っている。そんな「大仕事」をしている毎日だからこそ、互いにねぎらい、「ありがとう」を伝えましょう。不安を感じているときは、一人で悩まずに、精神的にも手をたずさえることが大事です。震災のときは、心の結びつきがいかに大事なものかが広く理解され、絆という言葉があらためて大切にされました。

絆をより、あたため、強くするにはどうすればいいか。次のことをおすすめします。

絆をあたため、強くするために…
・本当の気持ちをできるだけ隠さずに話し合う
・互いをねぎらう
・相手に長所短所があっても、その人が共にいてくれることに感謝する



(診療する小山文彦さん)

Q:家族で過ごす時間が増える中、家庭内でイライラがたまり、いがみあうことも少なくないと思います。どうすればいいでしょうか?

そんなときは、相手と自分とを結びつけるものを辺りにあえて転がしておくといいかもしれないですね。ケンカして、ふと相手の姿が目の前から消えたとき、相手の好きなものや脱いだばかりのソックスなどが床に転がっていると、ふと愛らしくなって笑ってしまう、そんなことを経験する人もいるのではないでしょうか。

あるいは、いがみ合っていても、おなかがすいたら一緒においしいものを食べ始めたら、機嫌が直り、おいしいねってなることもあるのではないかと思います。そこで、次のことを心がけるといいでしょう。

食事のときに…
・「おいしいね」と、言いましょう。
・「作ってくれて、ありがとう」と言いましょう。
・そう言われたら、「そう?よかった」と言いましょう。


未来の“良いシナリオ”を描き 実行する
Q:特に、先の見えないことに対する不安には、どう対処すればいいですか?

人は、大半の不安は、過去に遡るのではなく、先行きに対して抱くものなんです。例えば、「これからもずっとウイルスの感染は続くのか?」とか、「夏や秋になっても3密を避けなければならない状況は変わらないのか?」など。こうした出口のないような先行きへの不安は、人が自ら描いた心理的な脚本、シナリオにすぎません。

そこで、そうした不安を和らげるために、違うシナリオも描いてみるんです。例えば、「夏をあきらめなければならないのか?」というシナリオの代わりに、「夏にどんなものを着ていたいか?」と考えて、実際にタンスから着てみたい服を取り出してみる。好きなTシャツを広げる、白いスニーカーを真っ白に洗う、など。精神的な衣替えが出来ればいいと思います。家族みんなで衣服や靴などタンスなどの整理をしてみるのもいいかもしれません。 出口の先にあるだろうものを手元でしっかり確かめる。あるいは、それをイメージしてみることもいいでしょう。

みなさんは、ストレスとどのように向き合っていますか?ご自身の体験や、記事への感想や意見を、下の「コメントする」か、ご意見募集ページから お寄せ下さい。
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2020年5月26日
安心のヒント② “親子の孤立”どう防ぐ? 模索する現場から
政府は緊急事態宣言を全国で解除しましたが、外出自粛などについては、地域の感染状況などを評価しながら段階的に緩和していく方針です。地域のつながりを維持しづらい状況が続く中で懸念されるのが、“家族の密室化”に伴う虐待の増加です。東京都国分寺市で子育て支援を行うNPOでは、“地域みんなで子育てをする”という考えのもと、親子を孤立させないことで虐待を防ごうと活動しています。新型コロナウイルスの影響で、広場や公園にみんなで集まりにくくなったいま、どのように親子どうしや 地域のつながりを保っていくのか、かつてない難問に直面しています。試行錯誤を続けて2か月、一つの手がかりが見えてきました。

(報道局社会番組部 ディレクター 神津善之)


子育て広場が閉鎖… 見えづらくなるSOS

(閉鎖された国分寺市 親子ひろば「BOUKENたまご」)

国分寺駅前にある子育て広場「BOUKENたまご」。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、3月に入ってから閉鎖していますが、以前は毎日、30組ほどの親子が利用して、にぎわっていました。運営するのは、この地域で20年にわたって子育て支援を行っているNPO法人「冒険遊び場の会」です。10人のスタッフが親たちの悩みを聞き出し、時には栄養士や助産師、心理カウンセラーなどによる支援も行ってきました。相談の数は年間1400件にも上ります。

代表の武藤陽子さんは、ストレスや不安が高まりやすいいまこそ、気軽になんでも相談できる場が求められるにもかかわらず、広場を閉鎖せざるを得ない状況になったことで、子育て中の親たちが悩みや不安を独りきりで抱えていないか、心配する気持ちを強めていました。


(NPO「冒険遊び場の会」 代表・武藤陽子さん)

武藤さん
「ここに来てほっとされていたお母さんたちが、来られなくなって、“分断”され、孤立している状況を思うと、とてもつらいです。私たちは子どもを親だけで育てている家庭をつなげ、地域みんなで子育てを一緒にしようよということを大事にしてきました。でも、その“みんなで”というところができなくなり、それぞれ自分だけで考えて子育てしなければならなくなってしまった今の状態を心配しています。

もともとこの子育て広場が立ち上がった一番の目的は、虐待予防です。実際にお家で、お子さんと長時間 向き合う中で、どんなにできたお母さんでも、行き詰まってしまう、息が苦しくなってしまうと思うんです。今回、テレワークが始まって、余計に家族だけで密になっている。そのあたりがいま大変なのではないかと思います。」



(相談の電話を待つ「冒険遊び場の会」のカウンセラーさん)

武藤さんたちは、広場を閉鎖しても相談支援は続けたいと、すぐに電話相談を開始しましたが、当初、電話はほとんど鳴りませんでした。これまで多くの相談は、スタッフとの何気ない会話の中から出てきていました。自分からわざわざ電話して相談することは、親たちにとってハードルが高いのだろうと考えました。親たちからのSOSは突然見えづらくなり、武藤さんたちの危機感は募りました。

公園での遊びも禁止に…
武藤さんたちは、室内での子育て広場に加えて、公園に親子が集って話したり遊んだりする「青空ひろば」という活動を続けてきました。市内9つの公園に週1回、プレイリーダーと呼ばれる、各地区の担当のスタッフが出向き、それぞれの親子をつないだり、砂場や遊具などでの遊びや植物観察などをサポートする取り組みです。いつも同じスタッフが参加することで、近所の親子たちと顔見知りになって、つながりを築いてきました。


(「青空ひろば」の様子 2015年に撮影 写真提供:冒険遊び場の会)

しかし、緊急事態宣言が出ると、公園に人が密集することはリスクが高いとされ、自治体からの要請で「青空ひろば」の活動も中止することになり、武藤さんたちの懸念はさらに強まりました。

武藤さん
「以前は、公園で親子のみなさんと遊んでいたのですが、新型コロナの感染拡大が続いた中、緊急事態宣言が出て、外遊びも難しくなりました。活動ができなくなるのはやむを得ないことでした。ただ、実際に活動を中止してから、“これはまずい”、“どうしよう”という気持ちになりました。公園に遊びにきていた子どもたち、お母さんたちはどこにいってしまったのかと心配になったのです。集まれないのは仕方がないけれど、大きな戸惑いと憤りもありました。」


試行錯誤から見えてきた“つながる”ヒント
子育てを支援する活動の場がなくなり、地域で築いてきた つながりが絶たれる中で何ができるのか。武藤さんたちは、手探りを続けながら、いくつかのヒントを見いだしてきました。

ヒント① SNSの情報発信は“映えない”写真
(「冒険遊び場の会」のインスタグラム)

親子に会えないようになって、NPOのスタッフたちがまず着手したのが、SNSでの発信です。インスタグラムのアカウントを開設し、地域の親たちへメッセージを送り始めました。これまで対面でのつながりを大事にしてきたスタッフにとって、デジタルでのやりとりは初めてのこと。どんな投稿をすればいいのか悩んだ末、たどり着いたのは、ありのままの日常を伝えることでした。子育ては日々続いているからこそ、特別なときだけ発信するのではなく、毎日発信し続けることを決めました。そのため、無理はせず、投稿には“映える”写真は載せないようにしました。代わりに手書きの手紙を写真に撮って投稿するなど、手触り感のある、あたたかみにあふれた写真が並びます。

こうした投稿を続けたところ、電話相談の数が徐々に増え始めました。「いつまでこの生活が続くのか、先の見通しが見えずにストレスがたまっている」とか、「みんな大変な状況だから、がまんしないといけないと思っている」という声もあったそうです。


ヒント② “手を振るだけでいい”
(公園で親に声をかけるNPO「冒険遊び場の会」スタッフ)

さらに、NPOのスタッフたちは自分の暮らす地区で、“見回り活動”を始めました。日常生活で買い物に出るついでに近所ですれ違う親子に声をかけたり、プレイリーダーたちは公園の整備をするついでに、見かけた親たちとあいさつをかわしたり。短時間でも、ひと言でも声をかけることで、孤立感をやわらげようと考えたのです。

見回り活動をするスタッフに取材で同行した日、公園に、保育園への登園を自粛している子どもとその親が来ていました。小さな子どもをずっと家の中で遊ばせることが難しく、息抜きに出てきたそうです。スタッフと何気ないやりとりをした親は、「久しぶりに家族以外の人と話をして、気持ちが明るくなった」と話していました。

見回りを続ける中で、武藤さんやスタッフたちはあることに気づいたといいます。それは、たとえ話ができなくても、手を振るだけで喜んでもらえる、ということでした。

武藤さん
「手を振っただけでも すごく喜ばれたという報告がスタッフから届きました。スタッフが『手を振ることしかできなくて ごめんね』と言ったら、『私のことを思ってくれている人がいると感じられるだけで すごくうれしい』と言ってくれたそうです。それで“あ、そっか、手を振るだけでいいんだ”と、逆に教わりました。目と目をかわすだけで分かり合える、手を振るだけで、相手の心に響くということを知りました。」


ヒント③ ポストで手紙のやりとりも
(各地区の公園に設置されたポストと掲示板)

さらに、会えない人たちに向けて、公園内に、ある仕掛けをつくりました。「ポスト」の設置です。そして、親も子どもも それぞれ自由に気持ちを書いて投かんしてほしいというメッセージを掲示しました。アナログな方法ですが、反響は上々。手書きの手紙が入るようになり、手応えを感じています。声が届く度に、スタッフが掲示板に返事を掲げ、やりとりが続いています。

“ひとりじゃないよ”と伝えたい
集まることができなくなっても 立ち止まることなく、できることを考え出して活動を展開してきた武藤さんたち。その原動力は、孤立しがちな親子に対して“ひとりじゃないよ”、“気にしているよ”ということを伝えたいという強い思いだと言います。


(子育て広場でミーティングする武藤さんとスタッフ)

武藤さん
「外出自粛が続く中、社会から分断されてしまうと、自分は独りぼっちだと感じてしまう人も多いと思います。だから、“あなたは、ひとりじゃないよ”、“ちゃんと私たちが一緒にいるよ”ということを伝えたいと思っています。
親子の遊び場を一緒に作ってきた地域の仲間として、自分の親でもない、同じ地域に暮らす第三者の大人として、“あなたの味方だよ、仲間だよ”ということを、これからもずっと発信していきたいと思っています。」


NPO「冒険遊び場の会」の活動を取材して、新型コロナの影響で、親子が集まれる場がなくなってしまうことの歯がゆさを感じる一方で、こうした状況でも、つながりを保つためのさまざまなアイデアが生まれてくるのは、長年にわたって地域の親子に寄り添い続けてきた みなさんだからこそだと思いました。生活様式の変化が求められ、多くの人が不安やストレスを抱えがちないまこそ、孤立を防ぐために、ご近所さん同士のつながりや“地域の力”がいっそう大事なのではないかと感じます。

地域の親子や家族が“つながる”ために、何が必要だと思いますか?あなたの考えや 記事への感想を、下の「コメントする」か、ご意見募集ページから お寄せください。
#新型コロナウイルス#ストレス#コロナ ストレス危機
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2020年5月20日
安心のヒント① 宇宙飛行士 野口聡一さん
「感染が怖い…」「いつ事態が収束するか分からない…」見えない脅威が広がる中、つのるストレスを乗り切るための心構えや秘けつを、“最前線のプロ”たちに教えてもらいます。

第1回は、“究極のストレス環境”である宇宙に長期間滞在した経験をもつJAXA宇宙飛行士の野口聡一さん。アメリカの民間企業「スペースX」が開発する新型宇宙船への搭乗が決まり、現在、NASA=アメリカ航空宇宙局のジョンソン宇宙センターで訓練を続けています。合原アナウンサーがオンラインで話を聞きました。

新型宇宙船の搭乗に向け 日々訓練中
合原アナウンサー
いま、野口さんはテキサス州のヒューストンにあるジョンソン宇宙センターで日々、訓練を続けていらっしゃいますが、新型コロナウイルスの影響は出ていますか?

野口さん
先ほど訓練を終えて帰ってきたところです。NASAは基本的に全員テレワークを行っていますが、「スペースX」の宇宙船の搭乗が決まっている宇宙飛行士の訓練は、特例で続いています。直接対面しながらの訓練はかなり制限されていますが、テレビ会議のシステムを使ったり、コンピューターでのシミュレーターで対応したり、いろいろ工夫ながら訓練をなんとか継続しようと、NASAもがんばっています。訓練は通常、インストラクターや一緒に搭乗する宇宙飛行士が同じ場所に集まって話が進む部分がとても大きいのですが、さまざまなことが制限されている今は、いかにコミュニケーションを保ち続けるかというのが、すごく問われている気がします。

「ルーチンワーク」と「変化」が大切


合原アナウンサー
野口さんは、2009年に国際宇宙ステーションに半年間 滞在されました。そのときの経験から、外出自粛や自宅待機が求められている今、参考にできるヒントはありますか?

野口さん
宇宙ステーションは、“究極の自宅待機・外出禁止”のようなものです。半年間 地上に行くことができません。滞在したときに心がけたのは、「今ある環境の中で、できることをする」ということです。

中でも、「毎日のルーチンワーク」が大切です。私の場合は、宇宙ステーションにいる間、「朝起きたら水1杯を飲んで、頭が起きてなくても すぐに運動する」ことを習慣にしていました。とにかく起きたら30分から45分 運動する。そうすると、「体にいいことをしたな」という前向きな気持ちで一日を始められます。そういう意味で、ルーチンの役割がすごく大きいと思います。

一方、毎日、同じことの繰り返しだと単調になってしまうので、「少しずつ彩りと変化を加える工夫」もしていました。食事に関して、「今日は日本食をみんなで食べよう」、「次の日はロシア人宇宙飛行士の居住モジュールに行って、ロシアの食事と日本のカレーを交換してみよう」とか、「別の日はみんなでパンの上に、トマトソースとソーセージ並べてピザみたいにして食べよう」とか。普段と違う事を取り入れていくということも大事です。

「ルーチンワーク」と「変化」の2つを行うことで、長い自宅待機、隔離生活も乗り切れるのではないかと思います。



日数を数えず “新しい1日”を祝福する
野口さん
もう一つ、先輩の飛行士から言われたのは、「きょうは1日目、2日目」みたいに数えない方がいいということ。「あと100日、あと50日・・・」とか、「まだ あとこんなにある・・・」など、先が見通せないというふうに思ってしまうと、一日一日が非常につらくなります。あまり構えすぎずに、「その日1日乗り切れればいいや」ぐらいのところから始めるのがいいかなと思います。

新型コロナウイルスの問題も、「ワクチンができるまで あと何年かかるのか・・・」みたいなことを考え始めてしまうと すごくつらいです。だから、とにかく「今日やるべきことなどができた!」「愛する人や家族がコロナウイルスにかからずに1日が終わった!」という小さなサクセス(成功)を積み重ねる。翌日、朝起きたら、また、新しい1日に新しい祝福を与えて、「また がんばろう!」という気持ちを、小さく重ねていくことが大事だと思います。

寂しさやストレスを 分かち合う
合原アナウンサー
「外出自粛が続く中、大切な家族や友人に会えなくてストレスを抱えている」という声が番組にたくさん寄せられています。対処法はありますか?

野口さん
電話、オンライン通話、メールなど、「今できる範囲でどういうふうにコミュニケーションを保てるか」、工夫の見せどころです。大事なことは、「自分がコミュニケーションを大事にしている」ということを、しっかり相手に見せていくことだと思います。また、会えないつらさを無理に隠さなくていいということ。例えば、宇宙ステーションに居たとき、家族の大事な記念日や誕生日に参加できなくて残念だという気持ちは、みんな持っていました。無理に、それを隠す必要はなく、ワーッと出してもいいと思っていました。無理に平気なふりをしない方が乗り切れるかなと思います。

仲間として、その寂しさとかストレスに共感してあげる、お互いにそれを分かち合える というのも、ストレス解消という意味で、すごく大きいと思います。



合原アナウンサー
「みんなそういう思いをしているのだから、口に出すのもはばかられる」という人もいらっしゃると思いますが、そこは口に出した方がいいのでしょうか?

野口さん
そういう気持ちになる方は多いと思います。でも、自分の中にあるストレスは、ため込んで 抑え込んでも、消えるものではないです。短い期間であれば、「みんな、ストレスを抑えて、とにかく乗り切りましょう」など、不満を抑え込みつつ乗り切るという考えも確かにあると思います。でも、このコロナウイルス、おそらく長期戦になる可能性がありますよね。ですから、自分たちのつらさを出していける社会、自粛して外出ができないつらさを分かち合える環境とか社会になれば、すごくいいと思います。

自分も今は、日本に住む家族と離ればなれになってしまっているので、会えないつらさをストレートに伝えています。また、家族は今どういう問題に直面している、僕は今どういう問題を抱えているとか。普段の日用品でなくなっているものは何があるかとか、買い物に行ったらこれが売り切れていたとか。そんな話も含めて、今、自分の周りで起きていることを毎日ちょっとずつでも話すようにしています。

家族で “互いを尊重”、“不満を均等に”


合原アナウンサー
「自宅で家族とずっと一緒に過ごすことにストレスを感じる」という声も寄せられています。国際宇宙ステーションにクルー6人で長期間 滞在されたとき、ストレスとどう向き合いましたか?

野口さん
我々の場合、宇宙に行く2年ぐらい前から一緒に訓練しているので、メンバーみんな、気心は知れていました。ただ、そうはいっても半年間ずっと一緒にいると、やはり人間なので、「自分にとって、すごく大事な時間」というのは少しずつ違ってくるんですよね。「外の景色が見える窓のある空間とか、運動ができる空間を、この時間に使いたい」というのが、それぞれ出てきます。そこで、「ここに関しては、あなたを尊重するけど、それ以外は みんなで共有して使おうよ」という調整がちゃんとできるといいですね。

日本人の場合、私も含めて、いさかいが表面化しないように一生懸命、自分の気持ちを抑えてしまいがちですが、言うべきことは、小さなことでもちゃんと言って、小さなうちに逆にそれを表に出す。そうすることで、“時限爆弾”みたいにワーッと出ないようにすることが、すごく大事と思います。


合原アナウンサー
それでも、家族全員の不満をすべて解消するというのは、すごく難しいと思います。どうすれば、いいでしょうか?

野口さん
私が最初に宇宙に行った時、スペースシャトルの船長、アイリーン・コリンズさんに言われた言葉で、すごく覚えているのは、「全員が満足することではなく、全員の不満にばらつきがないことを目指す」ということです。誰かだけの不満を下げると 絶対に他の人にしわ寄せがくるので、不満を均等にすることが大切です。家族も同じことだと思います。特定の人が不満を多く抱える状態にならないようにすることが、気配りの上で大事だと思います。



先の見えない不安に 惑わされない
合原アナウンサー
先の見えない漠然とした不安も、今、多くの人が感じていると思います。野口さんは、2003年のスペースシャトル・コロンビア号の事故のあと、いつ打ち上げが再開されるか分からない中、2年半近く、ひたすら訓練を続けたそうですね。先行きの見えない不安をどう乗り越えましたか?

野口さん
私の最初の飛行が、コロンビア号の事故後、スペースシャトル打ち上げ再開の第1号でした。だから、スペースシャトルは本当に復活するのかという大きな問題と、宇宙飛行士としてこの先も雇ってもらえるのかという不安もあって、すごく先が見えない時期を過ごしていたと思います。でも、いずれも自分の中でどうにかなる問題ではありませんでした。

そこで、自分ができることというのは日々の訓練しかなかったので、とにかく、それをやっていく。スペースシャトルの打ち上げが再開するときには、自分は準備万端で待機しているという状態を保つ。あとは、この先どうなっちゃうんだろうみたいな、先行きが不安になるようなことに心を惑わされないように気をつける。精神状態をできるだけポジティブ、前向きに保ちつつ、心身を健康に保つようにしていました。しっかりご飯をたべて、運動して、休息もしっかりとるという、わりとシンプルな生活スタイルを心がけていたと思います。



今回も、新型の宇宙船への搭乗は新しい挑戦ですが、やることはわりとシンプルで、その宇宙船の訓練を日々しっかりやっていく。いつ打ち上げがあるかというのは、私自身の能力を超えたところで決断されるので、あまりそこには気持ちがいかないように、気持ちが迷わないように気をつけたいなと思っています。

新型コロナウイルスに関しては、正しい知識を入れつつ、対人の距離を取って、3密を避けることなど、自分が今できることをちょっとずつやっていく。その上で、死への不安、病への不安に心がとらわれないようにする。それが大切だと思います。

“日本のみなさんへ” 野口さんのメッセージ

#新型コロナウイルス#ストレス#コロナ ストレス危機
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2020年5月19日
若い女性3割超 “経済的不安を感じる”
新型コロナウイルスによる社会への影響が長期化する中、日本の若い女性が置かれている実態を把握するため、国際NGO「プラン・インターナショナル」がオンラインでアンケート調査を実施しました。その結果、失業と収入減への不安を感じている女性は3割を超え、中でも非正規雇用など不安定な状況に置かれている人が、より強い不安を抱えていることが分かりました。その背景に何があるのか。アンケートを行ったチームのリーダー、長島美紀さんに話を聞きました。

「女性が解雇されやすいのでは…」

(「新型コロナウイルスの影響に関する女の子と若い女性の声アンケート集計結果」)

アンケートは15歳から29歳までの女性を対象に、ことし4月15日から26日の12日間に行われ、364人が回答しました。

「新型コロナウイルス感染症とその影響について不安を感じていますか?」という問いに対して、「とても感じている」と回答した人が50%、「やや感じている」と回答した人が44.2%、あわせて94.2%が不安を感じていることが分かりました。その中でも、失業や収入減など経済的不安を感じている人は32.8%でした。また、正社員など正規で働く人のうち、「不安をとても感じている」と回答した人は37.8%。一方、非正規や個人事業主として働く人で「不安をとても感じている」と回答した人は67.4%に上りました。回答者の母数が違うため 数字そのものを比べることには注意が必要ですが、アンケートを実施した「プラン・インターナショナル」は、不安定な立場で働く女性の方が、より不安を感じている傾向が現れていると受けとめています。

「新型コロナウイルス感染症について、自分が『女の子、女性だから』という理由で受ける影響や、男の子、男性よりももっと影響が大きいと思うことはありますか?」という問いに対しては、
・「売り上げが厳しくなると男性社員よりも女性社員を解雇するのではないか」
・「女性だからという理由で派遣や契約社員だったり、責任のある立場を任されたりしない働き方をしていて、会社から優先的に解雇される事例は増えそう」
・「子どもを自宅保育しなければならないことによって収入を絶たれ、夫に依存しなければ生きていけない状況に置かれる可能性があることに大きなストレスや不安を感じる」

といった声が複数寄せられました。

背景には 日本社会のジェンダーギャップ
アンケートを行った「プラン・インターナショナル」は、子どもの権利を守り、とりわけ女の子を差別しない公正な社会を実現することを目標に、世界70か国以上で活動する国際NGOです。各国で新型コロナウイルスが女性たちの仕事や暮らしに影響を与えることが指摘されている中、日本の状況を把握しようと、今回、独自にアンケートを実施しました。

調査を行ったチームのリーダー・長島美紀さんは、若年女性たちが感じる経済的な不安の背景には、日本の女性たちが社会の中で置かれている状況が関係していると指摘します。


(プラン・インターナショナル 長島美紀さん)

長島さん
「もともと、いまの社会構造の中で、女性が働いている状況がどうしても男性に比べて不安定である、そのことに対する不安というのがアンケート結果にすごくよく出てきているなという印象があります。総務省の統計等を見てみると、いま働く女性の過半数が非正規職員なんですね。これは男性に比べると、非常に割合として高い。新しく働き始める人の数は年々増加していて、女性ももちろん数としては増えていますが、その割合として やはり非正規で働く人たちが多くなったりする。また、女性が働くとしても、フルタイムの労働でも女性の給与は男性に対して大体7割程度と言われています。

学生など若い女性は、給与が少し減ってしまうのではないかとか、非正規の職の採用状況が悪化するのではないかといった中で、自分たちが仮に今後大学を出ても就職先があるのかというような、長い目で見た不安にもつながっていくと思います。

もともとプラン・インターナショナルは「ジェンダー格差の問題」を非常に大きく取り上げていて、その中でも特に、若い女性・女の子が自分の意思でちゃんと自分の人生、未来を選んで、自分の発言をもって社会にきちんと参画できる社会づくりを目指しています。しかし、残念ながら やはり日本の中で見てみると、まだまだ女性たちは、非正規雇用だったり、経済的、社会的に不安定な状況に置かれやすかったりすることが多い現状があって、その問題がコロナウイルスの影響の下で非常に分かりやすく現れてしまっていると思います。」

“ジェンダーに基づく暴力”に注意が必要

(「新型コロナウイルス対策における若年女性支援に関する要望書」)

プラン・インターナショナルでは、若年女性たちからの不安の声を受けて、5月12日に政府へ要望書を提出しました。その中で「若年女性への経済支援の拡大」に加えて、「若年女性へのジェンダーに基づく暴力の予防・対応の強化」も求めています。収入が減った若年女性たちが、性産業で働いたり、SNSを通じて金銭目当てで人と会ったりすることで、性的搾取の被害に遭うリスクが高まることも懸念しているからです。

長島さん
「経済的な不況に立たされはじめると次にどういう問題が出てくるか。例えば、飲食店で働いていた人が、働き先がなくなり、他に何の仕事があるんだろうって考えると、一番入りやすく見えてしまう、いわゆる性産業や それに類する産業に入ってしまう可能性が出てくる。また、SNSでいわゆる援助交際の相手を探すことで、性暴力とか性的搾取の被害を受けるリスクも高まります。

それから、若年女性に限らず女性全般ともいえるかもしれませんが、緊急事態宣言が多くの地域で解除されているものの、まだ外出自粛をできるだけしましょう、在宅勤務をしましょうと言われていて、その中でDVなど、いわゆるジェンダーに基づく暴力というのが増えることも懸念されています。今回のアンケートでも、家族・恋人・友人とケンカや不和が増えたと答えている人たちが1割弱います。それが暴力につながっていく可能性もありますし、「性暴力」が増える可能性も高くなると考えられます。

こうした問題のもとにあるのは、日本が女性に対してまだ優しくない社会、女性が活躍してない社会であるという現実です。平時から「ジェンダー平等推進」ということは言われていますが、それをさらに推し進めていかないとこうした問題は、最終的には解決にはならないと考えています。ちょうど今年、男女共同参画基本計画の見直しが行われることになっています。その中でいまジェンダー格差を解消しましょう、女性が社会で活躍できるようにしましょうと言っていますが、それをどう日本の中で現実化できるのか。ただ経済活動だけを見てしまうと、目の前の事だけを見てしまって その森を見ないという状況になってしまうので、平時から女性が搾取されやすい状況や、それが日本の中でまだまだ当たり前になってしまっている状況をどういうふうに変えていけるのか。社会のあり方そのものに対する問いかけが大事だと思います。」

※プラン・インターナショナルの実施したアンケート結果はこちらから(NHKサイトを離れます)

『クローズアップ現代+』にも、窮地に追い込まれる女性たちから悲痛な声が届いています。あなたの仕事 、生活は大丈夫ですか? ご意見募集ページから お寄せください。
#新型コロナウイルス#働き方
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2020年5月12日
このお題はクローズアップ現代+で番組になりました
“ストレス危機” どう乗り越える? みなさんの解決策
新型コロナの感染拡大が続く中、漠然とした不安、家庭内のイライラ、大切な人に会えないなどの悩みとともに、そうしたストレスとどう向き合っているか、『クローズアップ現代+』に たくさんのご意見が寄せられています。
みなさんの工夫やアイデアの詰まったストレス解消法を紹介します。

(※4月30日放送『“ストレス危機”をどう乗り越える ~新型コロナ・奮闘の現場は~』で一部 紹介させていただきました。 ご意見はこちらから募集しています。

■「感染が怖い・・・」、「先行きが見えない・・・」漠然とした不安を和らげるためには-




■「親子・夫婦でずっと自宅…」イライラを減らして仲良く過ごすためには-




■「家族や友人に会えない…」大切な人と“つながる”ために、寂しさを紛らわすためには-




専門家によると、不安や悩みを共有することがストレス軽減につながるそうです。

これからも、みなさんから寄せられたストレスの解決策・対処法をさまざまなカタチで紹介させていただく予定です。

あなたは、ストレスとどう向き合っていますか?ご意見をこちらから お寄せください。
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