2020年5月2日

正しい情報を見極めるために

ネット上の不確かな医療情報に立ち向かう“バスターズ” 山本健人さん。
外科医として忙しい毎日を過ごす傍ら、「外科医けいゆう」の名でツイッターで “わかりやすい医療情報” を発信していて、フォロワーは6万人を超えます。

新型コロナウイルス感染症について信頼できる情報を選び取るためには、専門家個人の意見より、多くの専門家が一致している意見=コンセンサスを見つけることが大切だと言います。

新型ウイルス、正しく怖がるために

Q.『インフォデミック』と呼ばれるいまの状況をどう受け止めていますか?
私たちが直面しているのは、新型コロナウイルス感染症という人類が出会ったことのない新しい病気です。不安や恐怖を感じるのも当然だと思います。新型ウイルスに関する情報は日々更新されていて、専門家が言っていたことが、少し時間が経って新たな情報が増えたことで、違う解釈ができるようになる、ということが非常に短いスパンで起こっています。

でも、実は医学や科学の分野では、これはよくあることなんです。例えば「効果がある」とされていた治療方法が、研究が進んだ結果「実は効果がない」ことが判明した、というようなことは医学の歴史では何度もありました。とはいえ、すべての人がこうした科学的な思考に慣れているわけではありません。新型ウイルスをめぐっては「専門家の言うことがコロコロ変わる」と不信感を抱き、誰を信用していいかわからなくなる、といった非常に不幸なスパイラルが起こっていると感じています。

多くの専門家の意見が一致している部分を探ろう

Q.医学の専門知識がない私たちは、どうしたらいいの?
今回のような新しい病気に直面している状況では、専門家の意見が一致している部分と、一致していない部分が必ずあります。だからこそ専門家個人の意見ではなく、多くの専門家の意見が一致している部分=コンセンサスを見つけることが、とても重要になります。そして「多数の専門家の最大公約数」とも言えるのが、WHOや厚生労働省など公的機関が発表している情報です。つまり、公的機関の情報は、専門家のコンセンサスの代表なのです。

今回、画期的だと感じたのは、クラスター対策班のような公的情報を担う専門家集団が公式Twitterアカウントを作ったことです。あっという間にフォロワーが数十万人になりました。つまり、専門家たちの生の声が、直接数十万人の人に届くという構図ができました。

またSNSには、科学的根拠に基づいた発信をしている、医師のアカウントがたくさんあります。そうした信頼できる専門家たちを10人以上(できれば20人)フォローすれば、どういう意見が専門家のコンセンサスなのか、見えてくると思います。

ネットに飛び交っている医療情報は玉石混交です。科学的根拠があるかどうかを常に意識しておかないと、自分や家族の健康被害に直接つながるので、気を付けていただきたいと思います。



山本さんへのメッセージや質問などは、ぜひコメント欄に書き込んでください。

山本健人さん出演 「フェイク・バスターズ」
 5月5日(火・祝)夜10:45~11:15(総合テレビ)
(同時配信・見逃し配信あり)