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クロ現+
2019年11月18日

地球のミライのために 私たちができること「食料のムダを減らす」

先日、「食品ロス」をなくしたいと奮闘する小さな洋菓子店の取り組みを TOPIC⑥地球のミライのために 私たちができること「食品ロスを減らす」 でお伝えしましたが、今回は、食料のムダをなくすことがなぜ地球温暖化対策になるのか、世界中の科学者たちが作った最新の報告書から考えます。

最新の科学が注目!食料は温室効果ガスの大きな排出源に

世界中の科学者たちが作る組織、 国連気候変動に関する政府間パネル( Intergovernmental Panel on Climate Change)では、その時、特に重要なテーマを選んで報告書をつくっています。今年8月に発表されたのは世界52か国から100人以上の専門家が参加して作られた「Climate Change and Land」(土地関係特別報告書)です。IPCCが注目したのは、「食料からも温室効果ガスが排出されている」という点。食料からなぜ?と思われるかもしれませんが、食料と一口でいっても、私たちの口に入るまでには一連の流れがあります。農畜産業を行うこと、そして農畜産業を行うために森林を切り拓くことなどによる土地利用変化、そして、食料を加工し、流通させ、消費するなどの流れです。こうした一連の流れの中でも温室効果ガスが発生しています。これは、人間が産業活動を行うことで排出した温室効果ガス総排出量の21~37%にものぼると推定されています。

《食料システムからの温室効果ガス排出量 CO2換算(2007-2016年)》
農業および畜産業 約62億トン
土地利用変化 約49億トン
食料加工、流通、調理、消費など 24~48億トン
合計 107~191億トン

出典:IPCC土地関係特別報告書政策決定者向け要約



意外に!?多いのは牛や羊などからの排出

食料が生産され、消費されるまでの一連の流れのなかで一番、排出が多いのは、実は、農畜産業です。中でも約40%を占めているのが腸内発酵。これは、草を食べる牛や羊などの動物が消化の過程でメタンガスが放出されることを示しています。メタンガスは二酸化炭素に比べて25倍の温室効果があり、二酸化炭素に次いで地球温暖化に影響を及ぼします。ですから、重要な発生源として考えられています。また、堆肥などの肥料も温室効果ガスの排出源となっています。

世界の農・畜産業からの温室効果ガス排出源CO2換算(2014年) FAO(2016年)より作成

一方、報告書では、2010~2016年に世界で生産された食料の25~30%廃棄され、その量は温室効果ガス総排出量の8~10%に相当するとも推定されるという調査も報告されました。日本では、食料が生産され、私たちの口に入るまでの一連の流れの中で発生する食品廃棄物などが約2,759万トン(2016年度)。そのうちの約4割は、いま問題になっている売れ残ったり、食べ残ったりして、本来は食べることができたはずの食品が廃棄される「食品ロス」です。ですから、TOPIC④地球のミライのために 私たちができる「5つのこと」で、国立環境研究所の江守正多さんも触れていたように、牛肉を食べすぎないことなど食生活を見直すことは大切なことです。この報告書は、私たち一人一人が必要な分だけ買ったり、食べたりすることが温室効果ガスを減らすことになるということを教えてくれています。
あなたもきょうから、地球のミライのために食品のムダをなくすことを、意識してみませんか?

地球のミライのために、あなたがやっていることはありますか? また、私たちにできること、ぜひ教えてください

※コメントは編集部で内容を確認の上、掲載させていただきます。