クローズアップ現代

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2020年9月17日(木)
新政権発足 自民・立民 幹部に問う

新政権発足 自民・立民 幹部に問う

7年8か月にわたり続いた安倍政権が幕を閉じ、菅政権が発足。最長政権の何を引き継ぎ、何を変え、どんな独自色を出していくのか。一方、150人規模となった野党第一党の立憲民主党は、新政権とどう対峙していくのか。新型コロナ、経済の再生、消費税など山積する課題への対応は。そして衆議院の解散・総選挙は…。与野党幹部に直撃する。

※放送から1週間は「見逃し配信」がご覧になれます。こちらから ⇒https://www.nhk.jp/p/gendai/ts/WV5PLY8R43/

出演者

  • 野田聖子さん (自由民主党幹事長代行)
  • 福山哲郎さん (立憲民主党幹事長)
  • NHK記者
  • 武田真一 (キャスター)

自民・立民新体制 何が変わった?

武田:国民からの声に、政治はこれからどう対応していけるのか。政治部の徳丸記者とともにお伝えしてまいります。
まずは、両党の新しい体制を見ていきましょう。


まず、安倍前政権の継承を掲げる菅新政権ですけれども、前政権からの人材を多く引き継いでいます。また、結果的に派閥均衡人事になったのではないか、あるいは女性が少ないというような指摘も上がっていますが、野田さんは無派閥女性というお立場で、この新体制をどのようにご覧になっていますか?

ゲスト野田聖子幹事長代行(自由民主党)

野田さん:総裁選を通じて、現総理は安倍政権の継承、とりわけ今多くの方たちが新型コロナウイルスでご苦労されている。安倍政権のもとで、さまざまな政策を展開してくる中で、しっかりとそれを生かし、そして進め、1日も早く安心をもたらすような、そういう取り組みをしていきたい。手堅い政権にしていきたいということが、この組閣、再任が多い、そして再入閣も多いということは、即戦力として切れ目のない政治が行われることの証左だと思います。
また女性が少ないということなんですけれども、上川さん、橋本さん、余人かえがたしという、女性だからというよりは実力があるから選任されたということで、私は誇りに思っているところです。

武田:福山さんは、この菅新政権の顔ぶれどうご覧になりますか?

ゲスト福山哲郎幹事長(立憲民主党)

福山さん:まず7年8か月、官房長官としてあの官邸で仕事をされるというのは大変な重い仕事だったと思います。そのことをやり尽くした菅総理には、本当に敬意を表したいと思います。そして2世でも3世でもない中で、自民党の総裁に、秋田でお生まれ苦労されて上り詰めたと。このことについても私は敬意を表したいと思います。
ただ、やはりこの新型コロナの状況の中で感染拡大を防ぐ、そして経済はこれだけ厳しい状況になっている。それから安倍政権のアベノミクス、公文書管理も含めて、国民の中には不安も広がっている。この状況を、安倍政権を継承するということでどう向かっていくのか。実は国会が3日間で終わったので、われわれ、簡単に言えば“菅ビジョン”をまだ何も聞かされていません。そういった点で言えば、菅さんの考える日本、総理の考える日本を早く国民に国会を開いて説明をしていただきたいと思います。

武田:野田さん、継承だけでこの難局を乗り越えることができるんだろうかという指摘ですけれども、どうお答えになりますか?

野田さん:継承はあくまでも導入であって、切れ目のない、とりわけ新型コロナウイルスに対する対策を強く進めていくとともに、菅総理は規制改革に大変強い思いを持っていて、そういう人材、河野太郎さんとかを当てはめられています。
つまり、すべて同時進行でやっていかなくてはならなくて、まずは一番、先ほどお話があったように、経済の停滞の原因である新型コロナとの対峙(たいじ)を、どう折り合いをつけていくかということを進めながらも、次の時代の新しい経済のために規制で滞っているところを今から解決していく。
さらには、一番大きな問題は、やはり安倍内閣の継承で言うならば、この国の国難は人口減少なんだと。そのために、その原因になっている少子化対策をしっかりと取り組んでいく。それが私たちはメッセージとしてしっかり伝えていかなければならないと思っています。

武田:一方の立憲民主党の体制は、こうなっていますね。

徳丸政嗣記者(政治部):福山さん、新党、綱領も変えて、そして新しい党を結党したとおっしゃっていますが、党名は同じで、そして幹部の顔ぶれも変化に乏しいという指摘もありますけども、国民に対して、新しい党になったという姿が示せているとお考えでしょうか?

福山さん:新しさをうったり、清新なイメージだけをうって新党の期待を高めていこうとは思っていません。逆に執行部もご覧いただければ、選挙も出ていただき、一緒にやろうと決めていただいた泉政調会長、平野幹事長もこの合流に汗をかいていただきました。つまり半分実は顔ぶれは変わっているわけですけれども、やはりこれまでの経緯を分かり、それから、実はこの中は全部、実は枝野さんも官房長官、平野先生も官房長官、私も副長官、安住さんは財務大臣までやられています。泉さんは若かりしころに政務官をやられている。つまり、リアリティーのある政治をしていきたいと。国民の皆さんに信用していただくのは、とにかくリアリティーがあって国民の生活にしっかり向き合うことだと。命と暮らしを守ることだということで、最初の支持率・人気よりは、一つ一つ信頼を積み重ねていきたいというふうに今考えております。

武田:野田さんは、大きな野党になるこの新たな立憲民主党の体制、どうご覧になっていますか?

野田さん:福山さんには、まずは大変な困難を乗り越えて、このたび新しい立憲民主党、おめでとうございます。私たちも与党が相当長くなりました。政治の中には常に緊張感がなければいけないし、いい意味で好敵手がなければ、国民の望む議論というのが進んでいかないと思います。自分の党以外の党の方のことをコメントする立場にありませんけれども、ぜひとも多様な意見を国民から吸い上げていただいて、いい議論ができるようご整理いただければと思います。

武田:何か注文をつけるようなことはないんですか?

野田さん:(笑)それは、それぞれが自分の党のことを責任を持ってやるので、特にありません。

福山さん:野田さんから今のようなことばをいただいて、ありがたいと思います。やっぱり150人の政党ができましたけど、これまで安倍一強と言われる政治の最大の原因は、野党がばらばらで弱かったことだというふうに思います。ですから、新しい時代のまさに幕開けで、菅内閣発足とわれわれのスタート、とにかくいい議論をすることが大切だと思います。

目指す社会像は?政策は?

武田:その新しい体制で、それぞれ何を目指すのかという点を伺っていきたいと思うんですけれども、きのう就任した菅総理大臣、目指す社会像については「自助、共助、公助」と述べました。一方、枝野代表は「命と暮らしを守る、支え合う社会」を掲げて立憲民主党の代表に就任しました。

野田さん、新型コロナウイルスの影響で、経済や雇用は大きな影響を受けております。そういった中でこの「自助、共助、公助」、具体的にどういう政策に、どういうコンセプトで反映させていかれるんでしょう?

野田さん:菅総理のことばを正確に申し上げると、「自助、共助、公助」の後に「絆」が来ます。「絆」というのがやっぱり大きなゴールだと思います。「自助」ということばを放ったときに、どうも突き放した感じがあるというご批判もありましたけども、むしろ逆で、今、新型コロナウイルスの中で経済が低迷しています。ただその以前に、例えば社会的差別を受けている女性たちが十分な能力が発揮できないとか、同じように合理的配慮をされない障害者の方たちが自分の力を生かせない。そういうことが多々ありました。連動している規制改革、法律をしっかりと見つめ直すことで、そういう方たちに生きる勇気を与えることが、やはり菅政権の大きなメッセージだと思います。

武田:福山さんはこの「支え合う社会」、どう実現していこうと?

福山さん:新型コロナの中で、例えば飲食店が厳しいというお話がありますけれども、お客さんが満杯に入れられません、感染のリスクがあるので。それはいくら自分たちで頑張っても、実はもうかるところまでいかないところがたくさんある。今、エンターテインメントはお客さんが入れないので、なかなかそこはうまく回らない。そこにはたくさんの皆さんが関わっている。実はそういうことが今、目の前に起こっていて、それは自助ではどうしようもない社会です。だからこそ「公助」が最初に来るべきだと。今、自力で限界を感じている人がたくさんいる。特にひとり親世帯とかはすごい厳しい。そういうことに対して「自助」とでてきちゃうと、自分たちも一生懸命やっているけど、どうしようもないと。このことに対して、われわれは命と暮らしを守る支え合いが第一だと。
そして先ほど規制改革の話もありましたが、規制改革で言えば、野田さんが言われたように例えば最近、選択的夫婦別姓の理解が広がっています。こういった、まさに今まで岩盤規制だった選択的夫婦別姓。このことで社会を少し明るくする。こういったことが私は必要ではないかなと考えています。

武田:では、具体的な政策について聞きます。

政治に何を求める?

「消費税を下げてもらいたいよ、こんな不景気な時代だからね。」

「消費税は下げるわけにはいかないし、社会保障もあるし。」

「何の希望もない。年寄りには何かあるのかな。誰にも頼らず自分らでやっていかなければいけない。」

「老人への保障の押しの強い議員ばかりが選ばれて、子育て世代への見返りが少ないなといつも思っています。」

「(予測では)2100年に向けて、日本の人口自体が半分にしぼんでいく。人口政策は日本で一番欠けている点だと思います。」

消費税は?暮らしの支援は?

武田:消費税についての声もありましたけれども、福山さん、消費税率を引き下げるかどうかを巡って、両党は意見が隔たっているわけですけれども、立憲民主党は、消費税を期限を区切ってゼロにするということも選択肢としていると…。

福山さん:消費税だけではありません。昭和・平成を通じての成長の時代が、ほぼ、安倍政権も結局成長は低成長でした。この状況の中の、再配分の機能を変えていかなければいけない。だから、われわれはまず、新型コロナの中で消費はこれだけ落ちているので、消費税を下げたいと思いますが、いくら野党が言っても自民党が法律を通していただかなければ下がらないので、これは選挙の結果も受けて、あとどういう形で法律をしていくか。加えて、例えば年収1,000万円以下の子育て世代も含めてまず所得税を減免していく。
そして加えて、一番、今厳しい、非正規とか子育て世代については現金を給付する。こういったものをハイブリッドに組み合わせて、年齢を区切って、新型コロナの感染拡大を見た上でしっかりと、そういった形の政策のパッケージを示していきたいというふうに思いますし、野党が言っているだけでは成立しないものもありますし、われわれが衆議院選挙で政権を担っても、参議院が、実際には自公が過半数持っているので、そこもできないものもある。つまり先ほどから言っているように、リアリティーがあって、国民の生活を守れる状況を作っていきたいと考えています。

武田:菅総理は減税には否定的なんでしょうか?どうやってこの事業の継続ですとか、個人の暮らしのサポートをやっていこうというお考えでしょう?

野田さん:先ほども出ましたように、国民の間でも消費税についてはさまざまなご意見があります。同時に自民党でも多様な意見があることは承知しています。いろいろな形で、いろいろな角度で個人消費については議論する中で、とりわけ新型コロナウイルスの影響では、飲食店または観光というところに大きなダメージが寄せられている中、しっかりとそこの手当てをすることと、近未来、強烈な少子化社会の中で誰が社会保障を担っていくか。これまでは現役世代が担ってきましたけれども、それがなかなか難しいという現実をも視野に入れて、しっかりと野党の皆さんとも議論していく。それが大切だと思っています。

徳丸記者:厳しい状況が続いていますけれども、追加の新型コロナ対策を盛り込んだ、新たな補正予算の編成についてはどのようにお考えでしょうか?

野田さん:これについても、党内で活発な議論が交わされているところです。当然、自助と申し上げたけれども、やはり公助、共助、ここら辺を応援できるような体制はしっかりと作っていくということで、あらかじめ予備費もしっかりと上げさせていただいている中で、優先順位をしっかり決めて、皆さまからいただいている税金を使っていかなければいけないという今段階にあると思います。

どうする?少子化対策

武田:先ほどのVTRでは、人口減少や少子高齢化への対応を求めるという声もありました。菅総理大臣は少子化対策の一環として、不妊治療への保険適用などを挙げていますけれども、これまで日本のこの少子化問題というのは、なかなか問題の認識は共有されているとは思うんですけれども、なかなか進んでこない。菅政権のもとで、どうやってどこまで取り組んでいかれるんでしょう?

野田さん:不妊治療の保険適用と申し上げても、多くの男性の方は、マスメディアも含めて、意味が分からない方が多いと思います。これはまさに少子化の頂の部分で、それまでにすそ野からずっと少子化対策を根本的にパッケージで見直していくと。それはやはり女性の生き方、働き方と妊娠、出産が連動していない。そういうところを見つめ直していこうという、大きなボールを投げられたんだと思っています。
私も20年来、不妊治療そして保険適用について取り組んできましたけれども、まさに岩盤でした。反対というよりも理解がない。男性主導の社会の中にあって、不妊治療の主体は女性です。それについての理解が及んでないことを、菅総理は改めて継承してくれたと好意的に受け止めています。

武田:立憲民主党は少子化対策について、どういうビジョンを掲げて、何が必要だというふうにお考えでしょうか?

福山さん:今の不妊治療の話は、枝野代表も含めて、野田さんも含めて、みんなやはり苦労している方々がたくさんいます。われわれの政権のときに、最初に不妊治療の保険適用を言い、ことし(2020年)の代表質問で、枝野代表もそのことを切り込みました。ですから、本当に自民党がやる気があればすぐできるので、早くやっていただきたい。
さらに言えば、例えば働く女性を応援するなら、先ほども申し上げたように選択的夫婦別姓という、この20年来、岩盤規制になっているものをすぐに、これは何も要らないです、法律を変えるだけです。われわれ20年そのことを言っています。
さらに言えば、今、非正規雇用が増えていることで、例えばひとり親世帯とか、夫婦で育てていても実は収入が非常に低いという状況の中で、1人目を産みたいけど産みにくい。2人目を産みたいけど2人目はもう無理だという、経済的な事情が多いんですね。加えて、保育士さんの待遇改善も含めてベーシックサービスをしっかり充実する。こういう根本的な、先ほど申し上げた公助の状況を作り、支え合う状況を作ることで、社会で子どもを育てるんだという認識を、やっぱりこの日本に広げていくことが私は非常に重要なことだと考えています。

解散・総選挙は?

武田:そして今後、政治の焦点の一つになっていくのが、衆議院の解散総選挙です。菅総理大臣は「新型コロナの収束が優先」としていますが、麻生副総理兼財務大臣からは「早期解散すべき」という声が上がっています。さらに立憲民主党の枝野代表は「最短で来月(10月)25日に投票」というケースもあると述べているわけですけれども、野田さん、ずばり解散総選挙、どうなりますか?

野田さん:党を代表してお邪魔していますけれども、こればかりは菅総理の専権事項ですので、私のほうからはコメントができません。ただ、衆議院は常在戦場ですから、常に有権者の方たちに答えられるように、私たち自民党も切磋琢磨して、いつでも信頼をいただけるように努力をしていきたいと思っています。また、先ほど申し上げたように菅内閣は、私は「実力重視安定内閣」ということで、さまざまな懸案のことも皆さんが力を合わせて解決していける、非常に強力な、実務的な内閣だと思っていますので、それを優先しながらも、最後はやはり菅総理がしっかりと国民の、有権者の皆さんのために時期をお決めになるとかたく信じています。

武田:福山さん、来月25日というと結党間もない中で選挙ということになりかねないわけですけれども、準備は?

福山さん:あす(18日)で臨時国会が終わります。解散は総理の専権事項なので、われわれは何とも言いようがありませんし、いつあってもいいように準備をしなければいけないと思います。
一方で、早く臨時国会を開いていただいて、先ほど申し上げましたように新総理の所信を述べていただき、国会での代表質問、そして予算委員会、新型コロナ対策、さらには状況によっては英国との協定、それから人勧(人事院勧告)、実はいろいろな課題、法律も通さなければいけません。そしてその上で、菅総理がどのような形で解散をされるのかは専権事項だと思いますが、少なくとも、国会での論戦を避けて解散をするようなことだけはやめていただきたいと。堂々と新総理としての政見を国民に伝えていただき、われわれとの論戦に出てきていただきたい。そのことはお願いしたいと思います。

武田:野田さんはいかがですか。早く議論すべきじゃないかと。

野田さん:今、準備を着々と。ただ、現在組閣が終わり、そしてその後に続く副大臣、または政務官等々、所定の人事の作業を鋭意進めているところなので、今福山さんがおっしゃったことはしかと受け止めて、実りのある議論がお見せできるよう頑張ってまいりたいと思います。

武田:さあ、それではこの解散総選挙、各党はどう備えていくんでしょうか。

解散・総選挙への備えは?

公明党 山口代表
「(解散は)菅総理大臣が判断する専権事項でありますので。我々から何か要望を述べるようなことはしないことにしています。とにかく総理の方針が『仕事をしよう』ということであり、新型コロナ対策、あるいは経済対策、さらにはデジタル化など、推進する方向がはっきりしていますので、それに全面的に協力をしていきたい。」

日本維新の会 松井代表
「日本のためには、大胆な改革をやろうと思えば国民の支持が必要です。その支持を確認するには選挙しかないわけですから、ぜひそれは確認されたほうがいいんじゃないか。我々は厳しい戦いになります。それでも日本のためにはそのほうがいい。」

共産党 志位委員長
「ここで野党共闘をもう一段バージョンアップさせる必要がある。それはやはり野党連合政権、この政権合意をしっかり結んで、自公政権を倒したあとに野党がこういう政権をつくると国民にお示しする。各野党に呼びかけをさせていただきました。いつ解散総選挙になってもよいように、しっかり準備したい。」

国民民主党 玉木代表
「わが党と立憲民主党は小選挙区において、候補者が重複しているところもある。そういった選挙区の調整も当然必要になってくると思いますし、やはり次の衆議院選挙に向けて、私たち野党の一員として自公政権にしっかり向き合っていく。いつ解散総選挙があってもいいように、準備だけは怠りなくやっていきたい。」

他党との連携は?

徳丸記者:福山さん、選挙に向けてですけれども、共産党はじめ国民民主党、それから、れいわ新選組など、候補者の一本化が大きな焦点になっていくと思います。これはどのように進めていくお考えでしょうか?

福山さん:まずは今、合併をしましたので、党内で重複している選挙区の調整をすることがまず優先順位、1番ですね。
それから2つ目は、昨日の首班指名で分かれた国民民主党さんも、共産党さんも、れいわ新選組さんも、それぞれ枝野代表首班を書いていただきました。このことについては、心から感謝と敬意を表したいと思います。ですから、それぞれの政党と真摯(しんし)に話し合いを持っていきたいと思いますし、共産党さんとは天皇制や安保、いろいろなところで考え方の違いがあります。しかし一方で、対中の香港の民主化等については、踏み込んだことも言われています。この7年8か月の安倍政権を変えたいという思いを、どう野党でまとめていくのか。そのことについてはこれから急ピッチに、そして真摯に話し合いを進めていきたいと考えています。

徳丸記者:先ほど首班指名のことをおっしゃいましたけれども、選挙で協力連携していくと。その先には、連立政権というのは視野に入れられているのでしょうか?

福山さん:そこはまだ、この時期は早いと思います。

徳丸記者:野田さん、菅総理大臣は、以前から大阪の松井市長をはじめ日本維新の会との関係も近いとされているんですけれども、今後、憲法改正も見据えて連携を深めていくといったことはあるんでしょうか?

野田さん:そういう個人的なおつながりはよく承知しています。私も福山さんとは個人的には親しい関係にあります。ただ政策は是々非々ということでありますので、やはり菅総理は自民党の総裁ですから、しっかりと自民党の仲間がより多くの有権者に信頼を得るような、そういう先頭でリーダーシップをとっていただけるものと思っています。

徳丸記者:自民党内から、先ほどの野党の一本化の話ですけれども、これによって議席が減るのは避けられないという声も出ていますけれども、野党連携の動きというのは脅威には感じているんでしょうか?

野田さん:私は大変脅威に感じています。この8年近く、国民の皆さま方のご理解で自民党はずっと与党を続けてきました。その中には慢心もあろうかと思います。今福山さんがおっしゃったように候補者を一本化されれば、それだけ厳しい戦いになることは当然のことです。私たちも今までの甘えを捨てて、菅総理のもとで新しい自民党の姿をしっかりお見せすることで、新たな信頼を得ていかなければならないときを迎えていると思っています。

国会での本格論戦は?

武田:菅総理は例えば、今こういったデジタル庁の新設ですとか、携帯電話料金の引き下げ。もちろん新型コロナ対策や経済対策もあわせてということだと思うんですけれども、これはいずれもどのようなスピード感で進めていかれますか?

野田さん:自民党の場合、総理大臣の力は絶大でございまして、私も小泉政権のときに大変すごい経験をさせていただきました。これだけの熱い思いを持っておられる。またデジタル庁については、もう20年以上前から情報化が求められていて、遅々として進まなかったこともあり、結果として今新型コロナウイルスの渦中で立ち往生している。それは先進国でも大変遅れを取っているということが顕在化したわけですね。ですから、このピンチをチャンスにかえる、大きなときが来たんだということで、しっかりと実現していくんであろうと。在位1年ということでありますけれども、必ずスピーディーに結論を出されると私は信じています。

武田:福山さん、こうしたさまざまな提案がもうすでに出てきて、先ほど国会で1日も早く論戦をということですけれども、どういった姿勢で、何を政権に対してぶつけていかれますか?

福山さん:先ほど野田さんが言われたとおりで、菅内閣の優先順位はどこかというのが、実はまだ国民には伝わっていません。携帯電話の問題もいいことだと思います。しかしながら、実は昨年(2019年)の10月にもうすでに法律の改正をして、実際にその動きがある中で、さらに一段ということになるとどうするのかということも議論しなければいけませんし、デジタル庁は、じゃあ何で今までできなかったのかというようなこともありますので、安倍政権の7年8か月の公文書管理や情報公開の問題も含めて、全体を検証した後で、とにかく菅内閣が何をやられるのか。国民にしっかりご説明いただきたいと思いますし、国会での論戦にわれわれも挑んでいきたいと思います。

武田:野田さん、先ほど国会をしっかり開いて受け止めるというふうにおっしゃいましたけれども、いつ開きますか?

野田さん:これはまさに今、与野党、国会対策なり、それぞれつかさつかさで日々前へ進んでいることだと思います。デジタル庁と、これは縦割りの弊害の極めて典型的な例だと思いますので、こういうところをしっかりと野党共闘で世の中を変えていくことができればと。そのドアを開けなければならないということは、しっかりと党にも伝えていきたいと思います。

武田:新政権に、どういったことを訴えていらっしゃいますか?

野田さん:とにかく目の前で苦しんでおられる方たち、それは医療関係者もそう、飲食店を経営されている方もそう。また、小さな子どもを抱える、またはお年寄りをかかえる、ほぼすべての日本人が今、新型コロナウイルスとの闘いに挑んでいます。そのご期待に沿えるよう、明確な答えを出していける、そういう菅政権を作っていきたいと思います。

武田:国民は今、非常に大きな不安を抱えている時期ですので、与野党の皆さんにはぜひ活発なご議論をお願いしたいと思います。