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2020年6月4日(木)

ネットのひぼう中傷 なくすために ~女子プロレスラーの死~

ネットのひぼう中傷 なくすために ~女子プロレスラーの死~

女子プロレスラー、木村花さんが自殺したとみられる問題。ネットのひぼう中傷はこれまで何度も問題になってきたが、なぜなくならずにきたか…。木村さんへの中傷を書き込んでいた人たちを取材し、実態に迫る。また、長年問題になってきたのが、「発信者の開示プロセス」に時間と金がかかること。ひぼう中傷を受け、その後、書き込み相手を特定しようとした人たちを取材し、現在の仕組みの実情を探る。各国でも起きているこの問題。背景にある課題を浮き彫りにし、日本が今何をすべきか考える。

出演者

  • 山口真一さん (国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 准教授)
  • 葉山潤奈さん (ユーチューバー)
  • 武田真一 (キャスター) 、 小山 径 (アナウンサー)

誰が何のために? 当事者を直接取材

インターネット上のひぼう中傷。

実際に書き込みをした人物が取材に応じました。自身の病気が理由で大学を辞めた、20代の男性。友人の間で話題になっていた、花さんが出演する番組を以前から見ていました。

20代 男性
「俺たちは足元でギャーギャー騒いでるくらいの気分、正直。でも当人からしたら、そんなことなかったんだなって。」

花さんが出演していたのは、若い男女が共同生活する様子を記録するとうたう民放の番組。男性は、番組で映し出された花さんの言動に憤りを感じ、自分のSNS上に書き込みました。

“まだこいついんのかよ!”

20代 男性
「『早く出ていって欲しいな』とか『うぜえな』と書いている人は ほかにもいたので、それに自分も同調するような感じで、『誰かと話したい』みたいな気持ち。自分の好きなもの、きらいなものを見せることで共通の話題が出来るじゃないですか。」

男性が投稿したのは、番組の中で花さんが出演者の一人に対し、「人生をなめている」と発言し、問い詰めるシーンを見た後でした。

コメディアンになる夢に向かって もがいている出演者に感情移入していたという男性。花さんに反感を抱いたと言います。

20代 男性
「情けない気持ちというのは自分も持っていて、『情けないな』と思いながら生きている。それを、自分より圧倒的に立場が上でうまくいっている人に『なめているのか』と言われることはバカにされた感覚。『夢もって頑張っているやつを、ある程度成功している人がバカにするなよ』と思う。その声を届けたほうがいいって思う。正義感ですよ、いらぬ。」

しかし、男性は花さんが亡くなって初めて、自分のことばにも責任があると感じたと言います。

花さんが亡くなった日。
男性は、SNSに一時的な感情を書き込んでしまったことに対する反省のことばを投稿しました。

20代 男性
「どこに加害者がいるんだ、自分じゃないかと思った。自分も群衆の中のひとり、少なからず。同じ方向を向いて歩いていたので、俺の言葉は誰かを傷つけるんだと、みんな思っていないといけないなと思って。」

花さんに対するツイッターの書き込みは、3月に番組がネットで配信された直後に急増。批判的な投稿をリツイートする人も現れ、拡散していきました。

共感した内容をリツイートしていたという30代の女性が、当時の心境についてメッセージで取材に答えました。

リツイートした30代の女性
“後から、ツイートされてるものを見て、同じ事を思ったものはその都度リツイートしていたように思います。”

“他の人のツイートをリツイートする方が軽く感じていたからかもしれません。”

花さんに対する投稿はいったん落ち着いたものの、書き込みは続いていきました。
そのさなかに花さんが投稿したツイートです。

“手軽、気軽に送れる活字じゃなくて労力、気持ちを遣った人の字を受け取りたいシ、送りたい”

その4日後、番組の追加映像がユーチューブにアップされると再び注目を集め、花さんに対する投稿も増加しました。

このとき「見ていてイライラする」と投稿した男性が取材に応じました。

投稿した男性
“ああいう言動や行動を見せられて こちらも不愉快な気持ちになったので、傷つく傷つかないは関係なく とりあえず自分の思いを言いたかったです。”

“自分の意見をとにかく言いたかっただけなので”

“叩かれているのは知らなかったです。”

こうした投稿を目の当たりにしながら、何もできなかったという女性にも話を聞くことができました。花さんを応援してきたと言いますが、擁護することばを投稿する勇気はなかったと言います。

20代 女性
「擁護する方もすごく多かったけど、擁護されている方に対して、さらに非難の声を浴びせるとか、そういったことが多くて、そこに巻き込まれたくないというか、ただ見ているだけになってしまったというか。何もできずに終わってしまったというのはあります。」


花さんについてのツイートを分析すると、SNSのもう一つの側面が見えてきました。
ネットの炎上を研究する、山口真一准教授です。
山口さんが問題視したのは、一部の人の意見が あたかも多くの人の意見のように見えていたことでした。
花さんについての1万件余りのツイートのうち、7割以上は1回のみの投稿でした。一方、10回以上繰り返し投稿している人は1.3%。しかし、その僅かな人たちだけで、全体の投稿の10%以上を占めていることが分かったのです。

国際大学 グローバル・コミュニケーション・センター 山口真一准教授
「少数の批判とかネガティブなことを考えている人ほど多くのコメントを能動的に発信する。社会の意見分布としては、ファンもいればアンチもいるかもしれないけれども、ネット上ではアンチの方が元気になってしまう。ゆがんだ意見分布によって、あれ、私にはこんなに敵ばっかりいるのかな。相対的に応援してくれる人は少ないし、ということになってしまう。これがインターネットの特徴と、全世界が敵に見えてしまうことの1つの要因であると。」

心ないことばをSNS上で浴びせられ続けた花さん。
死の直前に投稿したツイートです。

“毎日100件近く率直な意見。
傷付いたのは否定できなかったから。”

“弱い私でごめんなさい。”


花さんの死の直後から、SNS上で異変が起きていました。
ツイートの6割が他人からは見えない状態となったのです。
ネットなどの問題にオンラインで対応する このNPOには、投稿したことを後悔する相談が相次いでいます。

“人を殺してしまった”

“私はどうしたら、いいのでしょうか”

NPO あなたのいばしょ 代表 大空幸星さん
「軽い気持ちで言っていた言葉が人を傷つけると、徐々に認識が広がっていて、今このような相談に現れているのではないか。」

投稿を削除したという男性からの声です。

投稿を削除した男性
“僕の投稿は不謹慎で笑えないなと思いました。”

“ツイートを削除したのは、特定など、別の掲示板などで掲載されたら面倒なので消しました。”

“木村花さんは誰より優しい人だった”

生前の花さんの人柄を知ってほしいと取材に応じてくれた、父の克也さんと娘の瑞穂さんです。
花さんがデビューまもないころから応援し、会場で何度もことばを交わしてきました。最後に会ったのは、去年のクリスマスイベント。花さんがマジックを披露するときに「一緒に手伝ってほしい」と瑞穂さんに声をかけてくれました。

瑞穂さん
「リングでは激しい動きをいっぱいするけど、リングを降りると明るくて優しい。明るいところが一番好き。」

父 克也さん
「弱者に対して、傷ついた人にすぐ気づいてケアする目は持っていて、気遣い、優しさというのが見ていればわかる選手だった。」

なぜ、花さんに心ないことばが向けられたのか、今でも理解できないでいます。

瑞穂さん
「信じられなかった。こんなにファン思いで優しい人が、どうしていろんなことを言われるのか、わからなかった。」

花さんが、生前に繰り返し語っていたことばがあります。

木村花さん(去年10月)
「ハンディキャップを持って暮らしている人たちに勇気を与えることができる職業。私たちが試合を見せて、自分たちの可能性、若い人たちの可能性を見せて、伝えていきたい。」

木村花さんの死が問いかけるもの

武田:素顔は明るくて、本当に優しかったという花さん。テレビで放送された一面だけで、激しいひぼう中傷を受けたことは やり切れない思いがします。
会社を経営しながらユーチューバーとしても活動をされている葉山さん。葉山さんは度々ひぼう中傷を受けたことがあるということですけれども、どんなふうになってしまうのか。そして、どんな思いになってしまうのでしょうか。

ゲスト 葉山潤奈さん(ユーチューバー)

葉山さん:今回の件に関しては、私の個人的な意見なんですけれども、花さんは反論したくても反論ができなかったというふうに私には見えています。私自身もすごく怖いなと思うのが、いろんなタイプがあるんですけれども、例えば普通にしていても、2~3件たたかれているコメントがあるだけで、「この人はたたかれて当然な人」というふうに見られて、どんどんエスカレートしてしまうこと。すごく怖いなと思います。

武田:反論できないというのは、どういうことなんですか。

葉山さん:反論してしまうと、スルースキルがないとか、子どもっぽいというような、今のおかしい当たり前が定着し過ぎているというか。そのようにすごく感じるので、私も黙ってしまうことはありますね。

武田:有名でネットでも存在感がある人でも、声を出すことはできなくなってしまうという現実があるわけなんですね。

葉山さん:そうですね。

小山:今回なぜ、こんなにも ひぼう中傷が広がっていってしまったのか。VTRにもご出演いただいた、ネット炎上を研究している山口さんが挙げているのが、番組を見た人がそれぞれに抱いた「怒り」や「正義感」、そして、「リアリティー番組に感情移入」です。今回の件を受けて、番組を制作していたフジテレビの遠藤社長はこのようなコメントを出しています。「“出演者の心のあり方”を番組として どう扱い どう救済していくか 認識が十分ではなかった」、今後検証を行うとしています。

武田:山口さん、ネットで非難することが正義だというふうに思い込んでしまうということがあるんですね。

ゲスト 山口真一さん(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 准教授)

山口さん:私が以前、ネット炎上について研究したところによりますと、大体6~7割の人は「許せなかったから」とか、「失望したから」といったような正義感とか、あるいは、怒りの感情で書き込みをしているということが分かったんですね。さらに、そのような怒りとか正義感を強く持っている人ほど多くの書き込みをしてしまうと。そのために、ネット上では社会の意見分布と比べて、かなりネガティブで ひぼう中傷があふれやすい空間になっているということが言えます。

武田:本当は一部の人しか書いてないということなんですね。

山口さん:そうですね。

武田:そして、もう一つ、リアリティー番組が今回きっかけになったということで、SNS時代にテレビを作っている私たちも考えなければいけない問題だと思ったんですが、これはいかがですか。

山口さん:こういった問題が起こると、必ず、ネットは怖いとか、ネットを規制しなきゃという話になったりするんですけれども、大体こういったネット上でひぼう中傷が殺到するようなところでは、多くの場合、テレビなどのマスメディアが影響を与えていることが多いんです。今回のケースで言いますと、リアリティー番組ということで、いつからか視聴者の批判的な感情をあおることによって人気を得る、視聴率を稼ぐというようなビジネスモデルに走ってしまったんですね。そのことが今回の事件の背景にあるわけなんですけれども、昔と違って、今のこの情報社会ではそのような番組作りをしたときに、ひぼう中傷や批判を誰でも自由に直接、演者に対して書けてしまうわけですよね。そのために、ビジネスモデルを変えるといいますか、情報社会に適した番組作り、報道のあり方ということを、いま一度検討していく必要があると考えています。

武田:ネット上の悪質な投稿に関しては、発信者を特定して訴えることもできるようになっています。しかし、被害者からは、今の制度では十分に救われないという声が上がっています。

苦しみ続く被害者 救済の“壁”

2年に渡り、ひぼう中傷の被害に遭った、サイエンスライターの片瀬久美子さんです。
自身のSNSで政府の説明責任への考えを投稿すると、200以上のアカウントから書き込みがエスカレート。その中に、根も葉もないデマや中傷を執ように繰り返す人物が現れます。見るに堪えないことばは、家族にまで及ぶようになりました。

ネットでひぼう中傷を受けた 片瀬久美子さん
「気味悪かったですね。不気味さ、何でこんなことを書いてくるんだろう。えたいの知れなさ。」

片瀬さんは、投稿の削除をツイッター社に依頼。
しかし、攻撃的な行為を禁止する規定には違反しないとして、削除には至りませんでした。

この人物を特定して、裁判で訴えることができないか。
途方もない闘いが始まりました。

匿名で書き込んだ人を訴える場合、まず裁判所を通じて、ツイッター社などにIPアドレスの開示を請求。さらに、誰が投稿したか特定するには、携帯電話会社やプロバイダーに裁判を起こすか、警察の協力を得なければなりません。そして、ようやく相手を名誉毀損の罪などで訴えることができるのです。裁判費用は100万円以上かかることもあります。

それでも裁判に踏み切った片瀬さん。
ツイッター社から情報開示を受け、警察に被害届を提出。1年かけて相手の特定に至りました。

ネットでひぼう中傷を受けた 片瀬久美子さん
「この“草加”って出てくるんですね。埼玉県周辺に住んでいる人だ。」

浮かび上がったのは、埼玉県に住む60代の男性。
数百のSNSアカウントを保持し、別々の人物を装ってひぼう中傷を繰り返していたと見られています。

損害賠償を求めた民事裁判。
相手は法廷には一度も現れず、260万円の支払いと謝罪を求める片瀬さんの勝訴となりました。

判決からおよそ1年。
いまだに謝罪も支払いもありません。刑事裁判に望みをかけようとしましたが、嫌疑不十分と判断され、不起訴処分となりました。
男性は検察の調べに対し、こう説明していると言います。
「悪気はなかった 遊びだった」

ネットでひぼう中傷を受けた 片瀬久美子さん
「結局、加害者X氏と私とを比べてみると、X氏は無傷なんですよ。(男性は)今も普通に暮らしているんですよ。何ら罰せられることもなく、謝罪文も書かず。これって、このままでいいのかな。」


ネット炎上に関する訴訟を数多く担当する、神田知宏弁護士。
被害者の苦しみが続く中、ひぼう中傷のことばを削除できる法律や仕組みが必要なのではないかと指摘します。

ネット炎上訴訟を数多く担当 神田知宏弁護士
「ひぼう中傷を受けている人は、とても心が病んで、正常な生活ができなくなってしまっている。例えば法律を作るなり何なりして、削除請求をもう少し迅速にできるようにして、(ひぼう中傷を)見えなくする。自分に届かなくする。(被害者の)心の問題を取り除いてあげることが必要なんじゃないか。」

投稿者の情報開示 議論すすむ韓国

去年の秋、韓国社会に衝撃が走りました。

韓国の人気タレント、ソルリさんと、親友でKARAの元メンバー、ク・ハラさん。SNS上のひぼう中傷に悩まされ、相次いで自ら命を絶ったと見られます。

パク・デチュル(朴大出)議員 (去年10月)
「ソルリ問題は匿名に隠れた暴力です。“指殺人”であり、“間接殺人”です。」

この問題を受け、国会では悪質な書き込みを抑止するための法案が発議されました。
すべての書き込みについて、投稿者のIDやパソコンのIPアドレスといった個人の特定につながる情報を最初からすべて公開。誰が書き込んだのかを追跡しやすくすることが狙いです。“ソルリ法案”とも呼ばれるこの法案。今後の国会での議論が注目されています。


一方で、インターネットを巡る規制に詳しい専門家は、安易に情報開示を進めることには危険も伴うと指摘します。

カチョン(嘉泉)大学法学部 チェ・ギョンジン(崔景津)教授
「名誉棄損となる悪質な書き込みと、健全な批判の境目があいまいなのです。違法な中傷をする1人を捕まえたいがために、無数の人の表現の自由に制約が生じるのは望ましくありません。」


法的措置を積極的にとることで、ひぼう中傷に立ち向かおうという動きも広がり始めています。
10の芸能事務所と契約を結ぶ法律事務所です。

法律事務所シンウォン キム・ナラ弁護士
「芸能事務所から送られてきたPDFファイルです。ファンたちが自主的に証拠を収集するチームを作っています。我々も強硬な対応をとっています。」

訴訟で重要となる証拠集め。協力しているのは多くのファンです。周囲の人が支援することで、泣き寝入りを防ごうとしています。

ある女性歌手は、わいせつな書き込みをした人たちを刑事告訴。
侮辱と名誉毀損の罪で有罪となった場合、被告にはおよそ9万円の罰金が命じられます。

法律事務所シンウォン キム・ナラ弁護士
「決して黙認せず、積極的に争う姿勢を示すことで、悪質な書き込みをする人たちが慎重になったと感じます。」

被害をなくすために いま何をすべきか

武田:葉山さんは「飼っていた犬を殺した」というデマを流されたことがあるそうですが、発信者の情報開示は諦めざるを得なかったそうですね。

葉山さん:そうですね。私自身も自分でひぼう中傷を収められると思っていたので、タイムラグが発生してしまったところがあるんですけれども、日本語の特有の難しさというか、ことばがたくさんあるので、「かもしれない」「そうらしいよ」というような書き方ではちょっと開示請求ができないと言われてしまったり、圧倒的に時間がかかったり、体力、財力が非常に必要だったので、途中でネットの記事は数件消えたんですけれども、それを自分のブログで発表して、「以後は法的措置をとります」ということで、もう諦めてしまいました。

武田:やっぱり被害者の立場というのは弱い。

葉山さん:非常に弱いですね。

小山:被害者の負担が大きい、そして、壁があるという声が上がっています。そんな中で、きょう、総務省の有識者会議が開かれました。話し合われた結果、ネット上でひぼうや中傷を受けた人が、匿名で投稿した人物を特定しやすくするための検討を進めることになりました。具体的には、氏名や住所、ネット上の住所に当たるIPアドレスなどに加えて、電話番号もSNS事業者などの情報開示の対象にする方向だということです。

武田:山口さん、今回のような悲しい出来事を二度と繰り返さないために、例えば、SNSの企業や私たちネットユーザーは、どんなことができるでしょうか。

山口さん:今回、悲しい事件の舞台となってしまったサービス事業者は、例えば、ひぼう中傷を投稿しようとしたらアラートを出すとか、これは実際に効果があることが分かっているんですけれども。あるいは、ひぼう中傷的コメントを一括で見えないようにするなどといった、見えなくする権利というものを保証できるようなサービスの改善。今ちょうど、各プラットフォーマー、サービス事業者さんが対策をかなり発表してきているんですね。こういったことを含めて、効果的な対策を推進していくことが求められているというふうに考えています。

武田:葉山さんは、このネット上のひぼう中傷がまん延する状況において、私たち一人一人は何ができるというふうにお考えですか。

葉山さん:私も実際に、そのデマがあったときにすごく救われたんですけれども、見えないところでダイレクトメッセージとかで「あなたのことを応援していますよ」「支えます」といったことばであったりとか、私は生配信をよくやるので、「言い争いはしないでほしい」ということを伝えると、応援してくださる方たちは何か具体的なことを書くわけではなく、ハートのコメントだけを送ってくれるという。

武田:ハートのマークだけを。

葉山さん:“ハートのエール”と呼んでいるんですけれども、そういったことだけでも全然違うと思いますし、見て見ぬふりはしないでほしいと思います。

武田:見て見ぬふりはしないということですね。

木村花さんが亡くなって10日余り。
今もインターネット上では、花さんを巡るさまざまな書き込みが続いています。
母親の木村響子さんは、こんな思いをツイッターでつづっています。

“皆さんに お願いがあります
どうか 花のことで ご自分を責めないでください
他の誰かを 責めないでください
なにかを恨まないでください
ヘイトのスパイラルを止めてください
もうこれ以上 こんなことが起こらないように
花が望んだやさしい世界に少しでも近づけるように”

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