クローズアップ現代

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2020年5月28日(木)
“夏の甲子園”も中止 中高生のためいま何をすべきか

“夏の甲子園”も中止 中高生のためいま何をすべきか

新型コロナウイルスの影響で、戦後初めて“夏の甲子園”が中止となった。高校3年生は大舞台を踏むことなく引退することになる。野球ばかりでなく、他のスポーツもインターハイなどの中止で活躍の場を失った。夢が絶たれモチベーションを保てなくなったり、仲間との大切な時間を持てず、最後の区切りもつけられずに悩む子どもたちは多い。彼らのために、社会や私たち大人はどう支えていけばよいのか。模索の始まった学校現場から、彼らとの向き合い方を考える。

※放送から1週間は「見逃し配信」がご覧になれます。こちらから ⇒https://www.nhk.jp/p/gendai/ts/WV5PLY8R43/

出演者

  • 桑田真澄さん (元プロ野球選手)
  • 武田真一 (キャスター)

中高生のため いま何をすべきか

集大成の舞台が奪われた今、生徒たちは何を思うのか。
そして、大人の果たすべき責任は。

甲子園中止の知らせを受けた、沖縄県・興南高校の監督、我喜屋優さんです。

興南高校野球部 我喜屋優監督
「グラウンドも泣いているよ。今頃は予選も控えて、緊張感のある熱気ムンムンとしたグラウンドが一緒に泣いているなという感じ。」

我喜屋さんは これまで、夏の甲子園に6回出場。
史上6校目の春夏連覇。
甲子園の魅力を誰よりも知る名将の1人です。

興南 我喜屋優監督
「甲子園は夢であり、目標であり、そして憧れの舞台であり。今回は戦わずして『不戦敗』ということについて、子どもたちに対して申し訳ない。」

指導歴30年のベテラン監督にとっても、簡単に心の整理がつかない事態。

興南 我喜屋優監督
「甲子園の開催がだめになったね。この逆境をどう乗り越えるのか。人生終わったわけではないよ。これから、この敗戦を学んで、次に進むんだ。」

3年生でキャプテンの西里颯選手。
野球人生の一つの集大成だと、この夏にかけていました。

西里選手のノート
“夏の大会に向けて 自分の理想になれるように練習に工夫を入れたりして必死に取り組み 納得のいく結果を出したい”

興南 西里颯主将
「悔しい気持ちもあって、こういう状況でしかたないという気持ちもたくさん入り交じって、複雑な気持ち。」

1年生の時に甲子園に出場し、その魅力を肌で感じた西里選手。レギュラーとして活躍しました。
仲間と一緒に再びあの場所に立ちたい。そう願い続けてきました。

興南 西里颯主将
「1年生のころから3年生、自分たち同級生は毎日毎日 死に物狂いでやってきたので、甲子園という存在が励みにもなるし、そこだけを目指してやってきたのは事実。」

球児たちのために…前監督の思い

大きな目標を失った球児のために、特別な思いを抱えて動き始めている人がいます。
福島県高野連の副理事長、木村保さんです。
今、夏の福島大会に代わる独自の大会の開催を模索しています。
実は木村さんは、この春、母校の野球部の監督としてセンバツ出場を決めていました。

福島県立磐城高校 野球部。
21世紀枠で46年ぶりのセンバツ出場が決まっていたのです。

木村さんにとっては、初めてつかんだ甲子園でした。
しかし…。
3月いっぱいで学校を離れる木村さん。
教え子たちと甲子園で最後の花道を飾るという願いはかないませんでした。

磐城高校野球部 木村保監督(当時)
「しかたがないという一言に尽きるかなと思います。夏ありますので、それに向けてしっかり突き進んで、甲子園出場の切符をもぎ取ってほしいなと。」


磐城高校を去る日。
木村さんは、センバツで着るはずだったユニフォームに袖を通しました。
最後に教え子たちとグラウンドに立ちます。

磐城 木村保監督(当時)
「いいな、やっぱりいいな。これ甲子園だね~。」

19人の選手一人一人に夏への思いを託したノック。
練習の最後、選手たちから木村さんへサプライズがありました。

磐城 岩間涼星主将
「最後に一人一言ずつメッセージがあるので。」

磐城 清水真岳選手
「2年間ご指導ありがとうございました。夏は絶対甲子園に行きます。ノックお願いします。」

磐城 沖政宗投手
「先生方を最後甲子園に迎えられなかったことを残念に思います。(木村)保先生の謙虚な心を持って、夏、必ず甲子園に連れていきます。ラストお願いします。2年間お世話になりました。」

最後はキャプテンの岩間涼星選手。

磐城 岩間涼星主将
「春の中止が決まってから、夏、絶対に連れていくんだという気持ちで、(木村さんが)絶対に見てくれていることを忘れずに、最高の報告ができるようキャプテンとして覚悟をもって頑張っていきます。それまで見守っていてください。最後のノックお願いします。」

磐城 木村保監督(当時)
「任せたぞ。」

木村さんは、夏への夢を部員たちに託し、学校を去ったのです。


4月からは、福島県高野連の事務局で働く木村さん。
代わりの大会を開催するには、さまざまな課題をクリアしなければなりません。

福島県高野連 木村保副理事長
「感染症のハンドブックを見ています。使用する施設の消毒の徹底とかですね。ある程度マニュアル化してやっていかないといけないと思います。」

準備を進める木村さんの元に、教え子からのメールが届きました。
最後にノックを受けたキャプテンの岩間選手です。

代わりの大会の開催を信じていました。

福島県高野連 木村保副理事長
「試合をやらせてあげたいなという気持ちが、さらに高まりました。学校すら休校になってしまうとか、いろいろなものが彼らにのしかかってしまった中での、その延長上で、この夏だめになってしまったので、なんとかしてあげたいですよね。」


今週、およそ1か月ぶりに学校が再開。
岩間選手は率直な思いを語りました。

磐城 岩間涼星主将
「まだ夏の甲子園があるんじゃないかなということが、正直 心の中にあるのがいま現在の気持ちです。(代替試合へ)動いてくれている方々もたくさんいる中で自分たちがあると思うので、そういった人たちに感謝の気持ちを忘れずに、最後、大会ができるのであれば全力でやりきりたいなと思っています。」

気丈にふるまう陰で… 高校生の本音

気丈にふるまう生徒たち。
しかし、その陰で人知れず抱える思いも見えてきました。

スポーツが盛んな学校として知られる、東京・日大豊山高校。
野球だけでなく、すべての部活動が休止となっています。
去年、インターハイで3連覇を果たした水泳部。

高校初の4連覇を目指していた4月、インターハイの中止が決定しました。

キャプテンを務める3年生の瀬良紘太さん。
中止決定の30分後に部員全員に向けて、あるメッセージを書きました。

“俺は、こーゆー試合がなくなった時に あったら勝ててたわとか言う奴が嫌いだ。だからみんな言わないでほしい。言ったら自分が弱い奴だと思ってほしい。
今の1、2年生に頼みがある。4連覇してくれ。”

学校は8月、ほかの高校とともに代わりの大会を開くことを決めました。

しかし、瀬良さんは、ひそかに割り切れなさを抱えていました。その思いを、生徒だけのミーティングで初めて吐露することになりました。

日大豊山 水泳部 瀬良紘太主将
「選手ミーティングを始めたいと思います。」

瀬良さんが触れたのは、ミーティングを欠席したある3年生のことでした。

日大豊山 水泳部 瀬良紘太主将
「庸午(3年生)は休みなんで。」

2年生で実力を伸ばし、3年生でインターハイ出場も有望視されていた中島庸午さん。大会中止を受け止めきれずにいることを瀬良さんは気にかけていたのです。

日大豊山 水泳部 瀬良紘太主将
「あいつだけは“正直そのことは考えたくない”とか、“今その思いを振り返るのもきつい”というくらい夏にかけてた。」

代わりの大会があっても気持ちは変わらないのか。
私たちは、中島さんに話を聞きました。

日大豊山 水泳部3年 中島庸午さん
「高3の夏って今しかなくて。将来のために、今までの努力が将来のためになるよって言われても、いや将来じゃないし、今、今だから。この困難を糧にしてって言われても、糧にする場所がないし。」

その後、瀬良さんは、自分もまた人知れず苦しんでいたと告白しました。

日大豊山 水泳部 瀬良紘太主将
「どうやったら、自分の中で、みんなの中でも一番熱い夏にさせられるか少しは考えてて、それがなくなっちゃって。あんな紙に(メッセージを)書いてかっこつけたけれど、でも、その裏とかはもう何もしたくないし、インターハイのスイミングマガジンとか見てて、見終わったら、なぜか泣いていました。というくらい今は何も考えたくない状態です。」

すると、そのことばに反応した生徒がいました。
3年生の坂信孝さんです。

日大豊山 水泳部3年 坂信孝さん
「やっぱり普段の部活とか学校に比べたら、すごくいろんなことを考えるようになって、その中で一番感じたのは、いくら水泳が速くても、いくら勉強が出来ても、やっぱり目標を見失うと、人間無気力になっちゃうんだなと思いました。僕もそうでした。」

レギュラーになれないまま3年生の大会がなくなり、区切りがつかない中で、受験勉強に向かう難しさを語りました。

日大豊山 水泳部3年 坂信孝さん
「学校が始まらないとか、テストがどうなるか分からないとか、漠然とした不安があると勉強も身につかない時期はあったし、ちゃんと次の目標見つけて頑張っていくことが重要なんじゃないのかなと思います。」

互いに本音を語り合ったのは、これが初めてでした。

日大豊山 水泳部3年 坂信孝さん
「インターハイなくなったというのが決まって、すぐ瀬良から泣きながら電話かかってきて、僕ももらい泣きしそうになったんですけど。」

日大豊山 水泳部 瀬良紘太主将
「泣いてないし。」

日大豊山 水泳部3年 坂信孝さん
「号泣しながら電話かけてきて。」

日大豊山 水泳部 瀬良紘太主将
「泣いてないから。」

日大豊山 水泳部3年 坂信孝さん
「うわーんとか言いながら。」

やりきれない思いを抑えながら、夢が絶たれた夏以降をどう生きるか。
生徒たちは探していました。

絶望 葛藤…子どもたちの声

武田:目標としてきた夢の舞台。その重みを誰よりも桑田さんはご存じだと思いますけれども、高校生たちの思いをどう受け止められましたか。

ゲスト 桑田真澄さん(元プロ野球選手)

桑田さん:やはり僕も同じ甲子園を目指したものとして、また、子どもを持つ親として、本当に胸が痛みますね。このニュースを見たとき、本当に涙が出ましたよね。また、僕は甲子園で すごく成長させてもらって、その後の進路や将来をがらっと変えることができたので、そんな舞台に挑戦するチャンスさえ失った彼らは本当にかわいそうだなと思いますね。

武田:夏の甲子園以外にも、全国高校総体、全国中学校体育大会、合唱や吹奏楽のコンクール、芸術の分野の大会の中止も決まっています。

私たちの元には、中高生や大学生から およそ300の声が寄せられました。桑田さんにも一つ一つ読んでいただいたんですよね。桑田さんが特に気になったという声です。

「高校で競技をやめる“非エリート”も大勢いる
集大成の大会がなくなり残念」

「本当なら仲間と目標に向け頑張っていたはずなのに…
“あぁ今生きている”という感覚が味わえなくなり とても残念」

一方で、こうした声もありました。

「大会の中止が決まっていないため部活が再開する予定
感染が心配」

感染リスクを避けるということは本当に最優先だと思いますが、とはいえ、子どもたちは授業時間だけではなくて、本当に大きなものを失いかけていると思います。桑田さん、子どもたちには、どうことばをかけてあげたいですか。

桑田さん:僕もことし52歳になったんですけど、今でも青春の1ページというのはすごく心の支えであったり、励みにもなっているわけで、その1ページを描けなかった彼らは本当にかわいそうだと思います。今、自分がこの立場にいたらどう思うのかと よく考えるんですけど、もう彼らにできるアドバイスというのは、今、泣きたいだけ泣いていいと思うんですね。悔しがってもいいし、涙を流してもいいと思うんです。でも、人生は待ってくれないので、厳しい言い方ですが、できるだけ早く目標を見つけて、新たな1歩を踏み出してほしいと思うんですね。なぜならば、野球に限らず他のスポーツも部活もそうなんですけど、特に僕は野球だったので、野球を通じてさまざまなことを学ばせてもらったんですが、その大きな1つは“起こったことはもう取り返しがつかない”ということですね。やり直しがきかないんですよ。ホームランを打たれた、三振した、もう一回やり直してくれ、はきかないんですね。次、どうするかなんですね。ですから、本当に厳しい言い方なんですが、もうこれはどうしようもない、取り返しがつかないんですね。次、きょう、どうするのか。あしたどうするのか。そして、1か月後、俺は切り替えてやる。きょう切り替えられる人は、きょう切り替えればいいです。1か月かかる人、半年かかる人がいてもいいと思うんです。悔しがるだけ悔しがって、そして、新たな1歩を踏み出してもらいたいなと思いますね。

武田:そんな子どもたちを支えるために、大人は何ができるのか。模索する現場を取材しました。

子どもたちに“活躍の場”を…力合わせる大人たち

大阪の興国高校です。
サッカー部は、ことし1月の全国大会にも出場した強豪チームです。
監督の内野智章さん。
生徒たちのために、インターハイに代わる舞台を用意しようとしていました。

興国 サッカー部監督 内野智章さん
「このチームで戦ってやりきって、このチームの最後を迎えたい。」

夏で引退する生徒だけでなく、大学やプロへの進路をかけている生徒の活躍の場にするためです。

内野さんの呼びかけに、全国大会の常連校の監督が賛同しました。

興国 内野智章監督
「公式戦のユニホームを着て、インターハイさながらの雰囲気をみんなで作って。」

帝京長岡 谷口哲朗監督
「大人が勇気を振り絞って前に出なければ。良いモデルになれるようにリスタートをきっていく。」

代替大会は8月。全国の強豪6校が静岡県に集います。
レギュラー以外の3年生が出場する試合も用意するなど、1000人を超える規模を目指しています。プロや大学のスカウトも招いて、進路を決める手助けもしたいと考えています。

どうしたら実現できるか。
施設や企業と協力して、準備を進めています。

会場となる静岡県の大型サッカー施設です。
17面のグラウンドや宿泊所など、日本有数の設備を備えています。

「こちらが客室になります。密を避けるために6名部屋に変更しております。」

感染リスクを減らすため、一部屋の利用者を半分にします。部屋数が増え、スタッフを増員しなければなりませんが、追加料金は求めないことにしています。

時之栖 常務 阿山恭弘さん
「25年このビジネスやってきて、多くのスポーツマンに支えられてきています。われわれが恩返しできるのは今しかない。みなさんが安心安全にプレーできる環境を整えるということかと思ってます。」

スポーツイベントを手がける企業も支援に乗り出し、スポンサー集めを始めています。

スポーツイベント会社 伊藤誠さん
「多くの部員を迎えるということに対して、当然費用がまた大きくなると思いますので、お力添えいただいてですね。」

大会の施設代やチームの移動費用など、300万円を集めることが目標です。
企業5社の協力を取り付け、クラウドファンディングやグッズ販売も実施しています。

スポーツイベント会社 伊藤誠さん
「みんなで盛り上げて、ぜひ子どもたちのために、いい舞台をつくりたいと思いますね。サッカーの中においても、子どもたちの意識とか、われわれも含めて思い直すことってたくさんあると思うので、そこで、もうひとつ成長できる機会だと思います。大変つらい思いをしただけに。」

興国高校の内野さん。
この大会の実現をきっかけに、生徒の思いに応える動きが全国に広がって欲しいと願っています。

興国 サッカー部監督 内野智章さん
「指導者とか大人がどういう声かけをしてあげたらよくて、どういう働きかけをしてあげたらよくて、どういう場所を作ってあげることによって、選手がモチベーションを持つかということが、高校生だけじゃ作れない、大人の力なしにはその場は絶対に作れないと思うので、それを、この状況下でどう作るか。」

子どもたちのため 大人は何をすべきか

武田:進路の不安を払拭しようという支援の動き。ラグビーでは、学生がSNSに上げた動画を大学や実業団がチェックして、スカウトにつなげる仕組みが作られました。

そして、夏の甲子園に代わる独自の大会ですが、これまでに17都県の高野連が開催する方針を示しています。ただ課題として、感染のリスクや授業との兼ね合いなどがあって、開催しないとする県もあります。(※5/28時点)

日本高野連などは、総額で1億9000万円の支援を行うとしています。

支援策は? 日本高野連に聞く

日本高野連 八田英二会長
「私たちの使命である大会の開催ができなかった。地方大会、全国大会。これは私どもの痛恨の極みです。ただ決断したかぎり、そのような球児に対する支援をしてあげたい。球場との交渉とか、そういう私どもの いま持っている人的なパワー、財政的なパワー、こういうものを可能なかぎり、必要があれば言っていただければ、使っていただきたいと考えております。」

子どもたちのため 大人は何をすべきか

武田:桑田さんは、どんな支援のアイデアをお持ちですか。

桑田さん:やはり子どもたちのことを第一に考えて、制度や前例にとらわれないような支援策を考えていくべきだと思います。野球で言いますと、大きく2つですね。まずは、各都道府県に任せると高野連の方は言っていますけれども、やはり高野連が中長期的な計画を立てて、リーダーシップを発揮していくということですね。もう1つは、プロアマの壁です。われわれプロ野球選手は学生野球に協力できないんですよね。ですから、野球界全体が1つになって、野球界を見守っていくという姿勢を持っていきたいなと思いますね。

武田:そして、保護者や指導者といった選手の身近にいる大人たちは、どんなことができるんでしょうか。

桑田さん:特に保護者ですよね。保護者の方も本当に大変だったと思います。子どもと同じぐらいの心境だと思うんですね。例えば、お母さんは洗濯し、弁当を作り、仕事で疲れていても、暑い日も寒い日も子どもと一緒に頑張ってきたわけですからね。そういった方は大変だと思いますが、子どもたちの将来に向けて、何とか一歩踏み出せるように背中を押してあげてもらいたいなと思いますね。

武田:保護者としても、やはり子どもたちに寄り添うだけじゃなくて、ということですね。

桑田さん:そうですね。

武田:なかなかつらいんですけれど、私も子どもがサッカーを続けていまして、いま高校3年生なんですが、親も気持ちの切り替えが必要だということですね。

桑田さん:そうですね。

武田:「この経験をどうやって糧にできるんだ」という高校生の悲痛な声が胸に刻まれていますけど、桑田さんはどう乗り越えていってほしいとお考えですか。

桑田さん:もう本当にそうは言っても、厳しい言い方ですが、切り替えるしかないんですよね。特にスポーツをやる最大の目的は何かというと、試合に勝ったり負けたりすることよりも、人生の勝利者になるということだと思うんですね。ですから、このつらい経験ですけれども、これをプラスに変えていくしかないんですね。特に野球に例えますと、9回のうち今の中学生は2回ぐらいですね。高校生は3回ぐらい。大学生は4イニングぐらいですよ。人生という試合の中には、まだまだ9回までたくさん戦っていかなきゃいけないので、大逆転もこれからできると思います。粘り強く、根気強く、自分の目標に向かっていろんなことに挑戦し、成長していってもらいたいなと思います。また、われわれ野球人としても全面的にバックアップしていきたいなと思います。

武田:人生の将来を目指して、頑張っていってほしいですね。

桑田さん:そうですね。

武田:桑田さん、ありがとうございました。

桑田さん:ありがとうございました。