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2019年11月21日(木)

現役世代のがん治療 “魔の不安定期間”をどう乗り越える?

現役世代のがん治療 “魔の不安定期間”をどう乗り越える?

2人に1人が“がん”になる時代。患者の3分の1が“現役世代”だ。いま、“がん”と告げられた後、適応障害やうつ病を発症し治療に影響が出るケースが多発していることが分かってきた。医師たちは、心が不安定になる告知後の“魔の不安定期間”の過ごし方次第で、その後が大きく変わると指摘する。番組では“不安定期間”を乗り越えていこうとする、ある40代夫婦に告知から密着。“がん”と告げられたとき、私たちに何が必要なのか考えていく。

出演者

  • 宮本亞門さん (演出家)
  • 久保田馨さん (医師 日本医科大学 教授)
  • 武田真一 (キャスター)

密着ドキュメント“現役世代”に突然のがん

今年7月。
都内の病院に、がんの検査結果を聞きに来た鈴木修一さんと、妻の珠実さんです。工務店を営む修一さん。自分の経験が、同じような状況の人たちの役に立てばと、取材に応じてくれました。

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「体調はいかがですか?」

鈴木修一さん
「体調はそんなに、自覚症状は感じずにという。」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「気持ちの方はどうですか?」

鈴木修一さん
「ここのところ、仕事の関係の連中にちょこちょこ言って回っているじゃないですけど。」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「仕事のあれですね。経営なさっているんでしたっけ?」

鈴木修一さん
「一応そういうことですね。個人事業やっているんで。」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「咳がちょっとありますか?」

鈴木修一さん
「ちょっと。」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「ご心配なさっていた結果だと思いますけど、細胞でも、がん細胞が出ていますね。」

肺がんの“ステージⅢA期”。既に、手術では取り除けない状態でした。

鈴木修一さん
「先生的には治るっていう、一旦とりあえず、再発がうんぬん抜きに、一回はこれ『治る』という予定というか、もとのお話として聞いて良いんですかね。」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「治療の目的から言うと、『治す』というのが目的ですね。」

鈴木修一さん
「一応ね、仕事に復帰できるように考えているから。」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「2か月ぐらいは、普通の仕事はなかなか難しいでしょうね。空いた時間にやったりとか、人に指示を出したりとか、そんなことは十分できると思いますよ。」

鈴木修一さん
「わかりました。」

妻 珠実さん
「ステージⅢのAっていうことは、希望は結構ありますよね?」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「ありますね。」

妻 珠実さん
「ありますよね?」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「治す目的で、頑張っていきましょう。」

結婚して1か月たったばかりの修一さんと珠実さん。
突然告げられた「がん」でした。
ここからの、魔の不安定期間。

修一さんにとって、がんのこと、経営する工務店のこと、そして、家族のことなど、不安ばかりの日々が始まりました。

告知から、5日後。
修一さんは死を意識し、先の見えない不安を口にしました。

鈴木修一さん
「『この後どうしよう』『家族どうしよう』って、『仕事どうしよう』って。ちょっと早いっすよね。ろくに何も残せてやれないじゃないですか。」

心の支えにしていたのは、医師の言葉でした。

鈴木修一さん
「先生が『治す方向だ』って言ってくれたので、復活して頑張るしかないって、もうそれだけですよね。なるべくいい感じで、帰ってくる。それだけですよ、まずは。」

告知から、1週間。
入院し、抗がん剤と放射線の治療が始まりました。すると、吐き気など、想像以上の強い副作用に襲われました。修一さんは、副作用のつらさで気持ちが沈み込み、「誰にも会いたくない」と珠実さんに告げていました。

妻 珠実さん
「ずっと寝ているか、気持ち悪いって言っているか、どっちかという感じなので、『弱音を吐かせてもらうと、つらい』って言っていました。『(治療を)やめたいくらいつらい』って。すごいイライラしていますね。私自身も、結構いっぱいいっぱいっていうか。」

修一さんは、治療に向き合う意欲を失いかねない状況でした。修一さんの心を少しずつ落ち着かせたのは、病状について何度も説明してもらったことでした。

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「だいぶつらかったでしょ。」

鈴木修一さん
「他の人がどうかは分からないですけど、自分なりにはつらかったですね。」

この日は、医師から治療の経過や見通しを細かく説明してもらいました。

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「おととい撮った(CT画像)では(がん細胞は)小さくなっていましたよね。」

鈴木修一さん
「おかげさまで。」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「ちょうど白血球が、今週は下がりやすい時期ですけど、そんな大したこともないですね。検査の具合はとっても良いので、だいぶつらかったと思うんですけど。」

鈴木修一さん
「ありがとうございます。」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「“だるさ”とかも、かえってエクササイズみたいなやつが効果があったりするんですよ。」

鈴木修一さん
「本当ですか。体を動かして、じゃあ、やれるかぎりやってみます。」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「いろいろやってみてください。あとは大丈夫ですか?」

鈴木修一さん
「大丈夫です。」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「どうぞお大事にしてください。」

告知から、約1か月。
修一さんは、3週間にわたる最初の抗がん剤治療を終え、一時退院しました。

鈴木修一さん
「本当に先生によくしてもらっていますよ。頻繁にお声がけしていただいて。状況は今こうだって、全部お話もいただいて、わかりやすく。楽じゃなかったですけど、そんなにつらいっていうわけじゃない。」

修一さんの主治医の久保田馨医師です。
患者が治療法を理解し、納得できるかどうかが、その後の経過を大きく左右するといいます。

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「(患者は)悪い知らせを伝えられたら、もう頭が真っ白になって、いろんな話されても、全然頭に入っていかないということが、むしろ多いんじゃないかと思います。ちゃんと(治療状況を)ご理解いただいて、医療者側はそれを確認して、その上で安全な医療ができていくということになると思います。」

がん患者の中には、医師に悩みを打ち明けられなかったり、治療に納得できなかったりして、不安が増していく人も少なくありません。
5年前に乳がんの告知を受けた、主婦の小林ゆかりさんです。医師とのコミュニケーションがうまく取れず、うつ状態になりました。小林さんは、中学生と小学生の2人の子どもを育てていました。

“母親らしいことが今できていない”
“妻らしいことはできていない”

小林さんは、毎日、死の恐怖と直面していました。
今の治療で本当に治るのか。自分や家族はどうなるのか。不安を主治医に相談することはできなかったといいます。

5年前に乳がんの告知 小林ゆかりさん(仮名・50代)
「先生は言葉少ない方で、ズバッとものをおっしゃる方なんですね。要点をパッパッパッと言って、『はい、これで大丈夫だから、はい、次』って感じだったので。それが、すごく私としては、もうちょっとお話ししたいなあっていうのがあったんですけど。先生とうまくコミュニケーションが取れないと、やっぱりつらい日々を過ごさないといけないので。」

悩みを打ち明けられず、うつ状態が悪化した小林さん。適応障害になり、2か月間入院しました。
がん患者は、適応障害など、気持ちの落ち込みがひどくなると、適切な治療の選択ができなかったり、治療を続けられなくなったりすることもあります。調査では、がん患者の5%から10%がうつ病を経験し、10%から30%は適応障害が認められるとされています。

魔の不安定期間にあふれる情報とどう向き合うかも、その後の経過に影響を与える場合があります。
最初の抗がん剤治療を終えた、鈴木修一さんです。新たな不安に直面していました。

これから投与が始まる抗がん剤について検索しました。画面に表示されるのは、さまざまな情報。「効果は2割」「重篤な副作用」など、ネガティブな言葉ばかりが目に留まりました。

鈴木修一さん
「生涯引きずるような、一生付き合っていくような副作用とか、結構書いてあったりして、結局それって、いつ出るか分からないし、やっぱり(治療を)やめますとも言えないし。」

告知から、1か月半。
再び気持ちが揺らぎだした修一さん。支えようと動きだしたのが、妻の珠実さんでした。

妻 珠実さん
「『やっぱり死ぬんだな』っていうのは、たびたび出てくる。どんな感じの症状が出るかとか、想像がつかないですから、極力支えていきたいなとは思っています。」

修一さんは、不安な気持ちを直接医師に言い出せずにいました。

妻 珠実さん
「検索しちゃったみたいで。」

中道真仁 医師
「ご本人が?」

妻 珠実さん
「成功じゃないけど、20%の人しか…。」

中道真仁 医師
「失敗例を見たってこと。ちょっと使い方が違うのと、薬もちょっと違うので、一回お話しましょうか。そしたら治療のときスムーズに、少し時間をおいた状態でお話して。」

珠実さんの働きかけで、早速、話をする時間が設けられました。

中道真仁 医師
「これを2週間ごとに、約1時間程度の点滴を行い、これを、効果が出ているかぎりは最大1年間継続します。」

妻 珠実さん
「家で気をつけることとかってありますか?」

夫婦は、抱えている疑問や不安を次々とぶつけていきました。

鈴木修一さん
「なかなか副作用(の種類)が多い、あれですね。」

中道真仁 医師
「多いんですけど。」

妻 珠実さん
「出るかどうかわかんない。」

中道真仁 医師
「(副作用が出る)頻度が少ないんですね。治す治療なので、やっぱり何とかしてやりたい。お仕事に戻るとか、そういうところが一番のゴールですかね。十分に注意をしてやっていきますし、そこが最大の目標です。」

珠実さんは、家族が不安や悩みを分かち合い、ともにがんと闘う姿勢を示すことが大切だと感じるようになっていました。

妻 珠実さん
「おこりうる出来事っていうのも全部教えた方がいいし、家族もちゃんとそれを理解して、うわべじゃなくて、この病気だったらこういう治療法があるっていうのも、ある程度は自分でも分かっていないといけないし。ちゃんと身近に、その状況を分かってくれる人が1人でもいないと、つらいかなって。」

告知から、2か月。
修一さんは、新たな抗がん剤の投与に納得し、再び治療に臨みました。体調や薬の効果を確認しながら、2週に1度投与を受けます。治療は1年間続く見通しです。

鈴木修一さん
「可もなく不可もなくというか、少し身体が楽になってきているのかなと思いますけど。」

妻 珠実さん
「立ちくらみは気にすることないんですかね。本当にひどくてですね。」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「そんなにひどい?」

妻 珠実さん
「毎回立つたびに、こういう感じで、顔が真っ白になってっていう感じで。」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「立ってみてください。今は脈はいいですね。」

日本医科大学 教授 久保田馨 医師
「ちょっと心電図撮っておいてくれませんか、明日。」

鈴木修一さん
「はい、分かりました。」

今も時折、強い不安に襲われることがあるという修一さん。がんを克服するために、治療に向き合い続けています。

鈴木修一さん
「今もだから、これから1年間でしょ。突然何かっていう感じでいえば、不安がないことはないですよね。でも、まあ、なるようにしかならないかなって。それでも気になることがあったら、先生にまたお話してっていう風に思っています。」

突然のがん どう向き合えば…

ゲスト宮本亞門さん(演出家)

武田:どうご覧になりました?

宮本さん:生々しいというか、現実、本当にこのような悩みを、僕も少しですが抱えたし、これはひと言では片づけられない問題ですが…。でも、本当に誰も予想しないことが突然来るので、もちろんへこみますし、正直言いますと、うつ病になっても、適応障害になっても当然のような、突然の落下気分が来るんですよ。

武田:宮本さんは4月に前立腺がんの告知を受けて、5月に手術を受けられました。今もお話にありましたけど、告知された時って、どんな…?

宮本さん:目の前で、お医者さんが僕に「がんです」って。「えっ?」ていう。もしかしてとは思ってはいたけども、みんなの深刻な顔を見ていると。何かもう本当に自分に言ってるのか?みたいな感じです。でも、僕はもうあえて気丈に明るくしていました。問題は家へ帰ってからです。家に帰って、寝る前だとか、1人でいる時間がもう、ふるふるっと震えてくるんですよね。それは、もう勝手に自分の中でカウントダウンということを考えてしまうんですよね。あと、どのくらい生きられるのか。さてレベルはいくつなのかっていうことがあって。ドキドキしながら夜、寝る前にSNSを見てですね。ダーッと探すんですよ。何一つ答えが見つからないのに必死に探すんですよね。あらゆる情報を見てるんですが、やはり、どうしても悪い情報が目に入るんですね。

武田:そうした、がんの患者さんの心の動きなんですが、告知後に心が不安定になる。そして、ある一定の期間をどう過ごすかによって、場合によっては適応障害になったり、うつ病になってしまうケースもあるということなんですけれども。VTRにも登場された久保田さん。こうして心が沈み込んでしまう患者さんって、やはり実際に多いんでしょうか。

ゲスト久保田馨さん(医師 日本医科大学 教授)

久保田さん:それは、ほとんどの方がそういう経験なさると思います。

武田:ほとんどの方が。

久保田さん:宮本さんがおっしゃったように、医師の前では気丈に振る舞う。でも、家に帰ったらもう眠れないとかですね。そういう経験、ほとんどの方がおありだと思います。

武田:この期間をどう過ごすかによって、がんのそのものの治療に対する影響というのもあるということなんですが、具体的にはどのような影響があるんでしょう。

久保田さん:ちょうどその時期っていうのは、病状の説明があったり、治療について考えたり、今後の見通しについて、そういったことを話し合う時期なんですね。落ち込みの状態が非常に強いと、適切な治療の選択ができないとか、先々の見通しをちゃんと考えられないとか、そういったこともありますね。ですから、その後の治療後の経過がかなり変わってくる。

宮本さん:でも、さっきの映像の中にもありましたけど、「治す目的」とか、あの言葉はどれほど勇気づけられたか。実際に治りますということとまた違うのかもしれませんが、目的を持って一緒にやっていきましょうとか。がんだと言ったあとに、やはりその言葉があるかないかっていうので、また気持ちは全然違いますよね。

久保田さん:そうですね。そういった目的を共有するっていうのが、非常に大切なんですね。

9月に開設「意思決定支援外来」そのねらいは

病状を正確に理解し、納得して治療に臨むために、新たな取り組みも始まっています。
今年9月、都内の病院に、全国でも珍しい「意思決定支援外来」が開設されました。主治医とは別のがんの専門医が、患者や家族の悩みをじっくり聞き、アドバイスします。
この日やって来たのは、50代の夫ががんになった女性です。

女性
「よろしくお願いいたします。」

都立駒込病院 鳶巣堅一 医師
「今日、ご本人はおいでにはならなかった?」

女性
「もう、がんって分かってからは、心がやっぱり沈んでいまして。『ちょっと僕は行かれないので』ということで。」

夫が落ち込んでいるため、家族の間でも病気の話ができない状況が続いているといいます。

都立駒込病院 鳶巣堅一 医師
「でも本当はね、(話を)しておいた方がいいと思う。ご本人とご家族が、理解がかい離しているのは困ります、後で。ご主人にも、一回ちゃんと、そういうお話を担当医から聞かれた方がいいと思うけどね。やっぱり、ご本人が受け止めていかないと。」

相談時間は1時間ほど。専門医が病状を説明し、主治医には打ち明けられなかった不安や悩みも聞きます。病院では、こうした心理面でのサポートが重要になると考えています。

都立駒込病院 鳶巣堅一 医師
「最初に診断を受けてから、かなりの人が本来は迷っていると思います。状況は厳しいなりに、沈まないでいけるようにならないかなと。それを後押しするための整理、心のありようを、ちょっとでもシフトできるような、そういう応援がしたいというのがあります。」

患者・家族がどう乗り越える?3か条

武田:この期間を乗り越えるために、患者さん本人やその家族にとって、どんなことが大事になるのか、久保田さんに3つの点を挙げていただきました。「悩み・疑問、何でもはき出す」「家族・周囲の力を借りる」「あふれる情報に踊らされない」。久保田さん、それぞれ解説をお願いできますか。

久保田さん:いろんな悩みとか、気がかりなことをなるべく出すということです。ですから、医療従事者にお話しいただいたり、家族とか友人、場合によっては、メモしておくというのも有効かもしれません。自分が言いたいことをメモすると。

宮本さん:書いておくのは、本当に必要だと思います。僕も必ず書きました。後で後悔しないように。やっぱり限られた時間なので、そこでちゃんと話ができるようにというのはありますよね。あらゆることを聞いて、しつこいぐらい聞きました。もう嫌われてもいいと思いました。

武田:そういうことはやっていい?

久保田さん:もちろん結構ですよ。例えば、家族と一緒に、ちょっと時間をとってくださいとか。看護師の方に依頼してもいいと思いますし。

宮本さん:特にこういうことだから、時間をとっちゃ悪いんじゃないかって、こんなこと聞いちゃいけないんじゃないかと思ってためている方が、もっと自分を憂うつにさせますよね。

久保田さん:そうですね。ちゃんとはき出すというのは、とても大事ですね。

武田:それから「家族・周囲の力を借りる」。これもね、なかなか迷惑かけちゃうんじゃないかとか思ってできないと思うんですけど、必要ですね。

久保田さん:これはとっても大切ですよね。なるべく共有するっていうのが、家族にとってもいいことだと思うんですね。だから、この情報は本人に伝えないとかですね、そういうのが分かれちゃうと、かえって苦労することになると思います。

武田:そして、「あふれる情報に踊らされない」。でも、やっぱり検索してしまいますよね。ただ、久保田さん、やっぱり患者さんというのは、自分が受けている医療が本当に最善なものなのかどうか、そこはどうしても疑ってしまう部分もあると思うんですよ。

久保田さん:同じがんでもですね、その人の状態というのがとても大事なんですね。惑わされないためには、自分の病気は自分のものだけなんだというふうに受け入れていただくことが、まず大事じゃないかと思いますね。

武田:そうか、前立腺がんだからこうですよというふうに、単純に言えないということなんですね。自分のものなんだと。

久保田さん:あくまで参考にはなるかもしれませんけれども、その人の情報というのは、やっぱ違うわけですね、ご自分と。

武田:その人の病気であって、自分の病気じゃない。
宮本さん、がんサバイバーとしてですね、いま道を見失ってる方がいらっしゃったとして、どんなメッセージを伝えたいですか。

宮本さん:でも、私は前立腺がんだったということもあるのかもしれませんが、本当にがんの治療が日々進化しているんですよね。いろいろな治療方法が出てきていて。だから、まずは、あきらめないでほしいというふうに思っています。

武田:私、ほんとに自信がなくて、やっぱり死ぬのが怖いっていうふうにじたばたしたりしてしまうんじゃないかと思うんですけど、久保田さん。

久保田さん:それはそれでいいと思います。

武田:そうですか。

久保田さん:はい。

宮本さん:じたばたしたことを全部出していいんじゃないですか。それは、何一つ悪いことでもなく、聖人になるわけでもなく、僕もだいぶ大きな声でつらいよ、何とかだよって言ったら、本当に楽になるし、全部出し切るのはいいことだと思います。

武田:そうですね。ありがとうございました。

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