クローズアップ現代

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2019年1月16日(水)
日本一監督の“イマドキ若者”育成術 ~明大ラグビー部 勝者の組織~

日本一監督の“イマドキ若者”育成術 ~明大ラグビー部 勝者の組織~

22年ぶりに明治大学ラグビー部を日本一に導いた田中澄憲監督。古豪復活の鍵は「精神論では動かない」イマドキの若者をどのように意識改革し、成長を促すかにあった。日本一へのマインドセットに使った、ある映像とは。ハードトレーニングを選手が嬉々として取り組んだ「工夫」は。さらに「ごみ拾い」で成長させるアプリ・・・。「納得感」を核に据え、最強のチームワークを完成させた田中改革を、箱根駅伝4連覇の名将が読み解く。

出演者

  • 原晋さん (青山学院大学 陸上競技部監督)
  • 武田真一・田中泉 (キャスター)

日本一!明大ラグビー部監督 イマドキ若者育成術に迫る!

明治大学22年ぶりの日本一。その裏には、今どきの若者のモチベーションを高め、結果を出す組織に作り替える、大改革がありました。NHKは1年近くにわたり、その舞台裏に密着してきました。

明治大学ラグビー部 田中澄憲監督
「ただ精神論だけじゃ、なかなか動かない。ハラスメントになっちゃう。時代に合わせていかないといけない。」

日本一!明大ラグビー部監督 若者育成術はマインドセットから

チームの改革が始まったのは、一昨年(2017年)の3月。

明治大学ラグビー部 田中澄憲監督
「これはふだんチームでミーティングをする部屋です。」

田中澄憲監督です。初めてのミーティングで、選手たちにある試合の映像を見せました。前のシーズン、慶応との試合でトライを許す場面。監督が繰り返し訴えたのは、勝つための意識改革でした。

明治大学ラグビー部 田中澄憲監督
「ピンチの場面で歩いている選手が何人もいたシーンなんですけど、そのゲームに勝ちたければ、絶対、歩かないですよね。そもそも本当に日本一になりたいのかっていう。本気で日本一目指すマインドセット(意識)ですよね。心構えというのが一番大事だと、そのミーティングで話した。僕が目指すんじゃなくて、学生が目指すものなので、学生が日本一を本気で目指さなかったら、どれだけ練習しても、きつい練習できないと思いますし。」

現在のキャプテン福田健太選手。監督の言葉に強い衝撃を受けたといいます。

4年 スクラムハーフ 福田健太主将
「簡単に諦めちゃってる。トライされそうだから、もういいやって。ただやってる。個人が試合に出て満足しているだけで、チームとして本当に日本一になりたいという思いが部全体で、まだ浸透してないチームなんだなと。」

日本一!明大ラグビー部監督 イマドキ若者 育成の難しさ

ゲスト 原晋さん(青山学院大学 陸上競技部監督)

武田:青山学院大学陸上競技部監督の原さん。
マインドセットと言っていましたけれども、これはどういうことですか?

原さん:物事を作り上げるための基本的な考え方だと思うんですけれども、明治大学のラグビー部とはなんぞや、明治とはラグビーが強いものなんだという意識を、まずは植え付けさせることからスタートしたのかなというふうに感じますよね。

かつて、名将・北島忠治監督のもと、黄金期を築いた明治。重量級フォワードがまっすぐにトライを狙うスタイル“前へ”が代名詞でした。初めて王座に上り詰めてから12回の日本一に輝きました。しかし、監督が亡くなったこともあり、成績は低迷。

そんな中、選手として明治最後の日本一を経験している田中監督に、チームの再建が託されたのです。実際にチームの指導を始めると、今どきの若者特有の課題が見えてきました。去年(2018年)の夏合宿のことです。

田中監督
「あれはちゃんと言わないと。」

“大事な場面での選手同士のコミュニケーションが不足している”。試合を想定した練習中、田中監督が何度も指摘していました。

田中監督
「龍雅と剣のとこ、コミュニケーションとって。どこでもらいたいか。トークアップしようトークアップ。」

明治大学ラグビー部 田中澄憲監督
「練習中も本当におとなしいですし、ミスが起きても、そのまま終わっちゃう。自分たちがよくなっていくために本当に何が必要なんだとか、しっかりと腹割って話すというか。これ言ったら相手が嫌な思いをするかもしれないとか。傷つくかもしれないとか、そういう部分もあるのかなって。」

4年 フォワード 祝原涼介選手
「どうしても、お互いの気持ちだったり、そういうのを気にしてしまう部分があったんで。仲間ですけど人に言うっていうのは、言われる方も言う方も、ちゃんと考えて、本当に勇気がいることなんで。」

今の学生と向き合いチームを作り上げていく上で田中監督が常に心がけてきたことがあります。

明治大学ラグビー部 田中澄憲監督
「ただ精神論だけじゃ、なかなかね。僕らが若いときはよかったかも知れないですけど、今の世代は、やっぱりそこにロジカルなものがないとダメじゃないですか。じゃあどうやって日本一になるのかっていう。自分たちの強みは何なのか。それで勝っていくんだっていうものをしっかり見せてあげるということ。それがないと、なかなか動かないと思うので。」

武田:やっぱりそうなんですか?

原さん:やっぱり、ちゃんとした理屈、論法を持って教えていかないとダメですよね。論理性がないと。根性論だけでは難しいんじゃないですかね。

日本一!明大ラグビー部監督 “納得感”がイマドキ若者を動かす

大切にしたのは選手の“納得感”です。なぜ厳しい練習をするのか、明確に根拠を示すことにしたのです。その根拠になっているのが、選手が装着するGPSのデータです。これは、ある選手の試合開始から終了までの運動量の推移です。

各グラフは1分ごとにどれだけの距離を走ったかを示し、赤色の部分は全力で走った距離を示しています。このデータの1.2倍を練習で走り込むよう、トレーニングメニューを設定。最後まで走り勝つスタミナをつけるためだと、選手も納得して練習に取り組むようになりました。筋力トレーニングでも、社会人トップリーグのデータを参考に、ベンチプレスは体重の1.5倍。スクワットは2倍の重量を目標として提示。この1年で、ほぼ全員が目標をクリアしました。飛躍的に向上したフィジカルが、ある重要なプレーの強化につながりました。ブレイクダウンです。

ボールを持った選手がタックルを受けて倒れた際のボールの争奪戦のことで、相手をブロックし、マイボールをキープし続けることで次の攻撃につながります。

4年 スクラムハーフ 福田健太主将
「田中監督が来る2年前までは、具体的にどうやって日本一になるか、明確なチャンピオンのロードマップが具体的に出ていなかったので、そこが監督が来ていただいてから、具体的に選手に示してくれたので、選手としても目標が明確になってやりやすくなった。」

日本一!明大ラグビー部監督 “ごみ拾い”が組織を変える!?

さらに田中監督は、ソフトバンクなど大手企業が社員研修に使用している、あるアプリを取り入れました。91人の選手全員が自分のスマートフォンで、ごみを拾うなど生活の中で当たり前にやるべき目標を設定。実行できたか、毎日振り返らせることにしたのです。

4年 フォワード 井上遼副主将
「ぶっちゃけ最初は『これやっても、そんなに変わらないっしょ』くらいは思ってました。意識が変わると、ちょっとずつなんですけど、全部が変わっていくんですよ。トイレ、洗濯場、水道、手洗い場とかがめちゃめちゃきれいになりました。細かい、しょうもないとこなんですけど、そういうところが明治は昔はできてなくて。そういう細かいところを気づけるようになれば、ラグビーでも視野が広がるじゃないですけど、直接関係しているか分からないですけど、僕は関係していると思います。」

生活習慣を見つめ直す中で、徐々に選手たちにチーム全体を考える姿勢が芽生えていったといいます。

明治大学ラグビー部 田中澄憲監督
「人としての成長につながってくれればいいので。そこが成長すれば、ラグビーはついてくるんじゃないかと思っているので。いい人間が増えれば、いい組織になりますし、そうなれば、パフォーマンスというのも出てくるんじゃないかと思うので。」

日本一!明大ラグビー部監督 イマドキ若者育成術に迫る!

武田:原さんも学生の育成についてはさまざまな哲学をお持ちで、今、田中監督の言葉にうなずきながらご覧になっていましたが。

原さん:非常に共感しますね。

武田:どこが一番共感されますか?

原さん:大学スポーツを通して、社会に有益な人材を育成するという確固たる信念を、田中監督から感じましたね。スポーツの核となる規則正しい生活、それがひいては社会に有益な人材を送り出す最初のスタートなんだということを、学生たちに伝えていますよね。

武田:あと、論理的に伝えないと学生が動かないというお話もありましたが。

原さん:これはあると思います。ただやみくもに「頑張れ!頑張れ!頑張れ!」「この練習をすればいい」というんではなくて、ちゃんと言葉で、そしてデータで伝えていくこと、これは数値化されていますよね。非常にいい取り組みですね。

武田:あと興味深かったのは、アプリを使って、生活そのものを改善しようと。それによって結果が出る。ちょっと一見、小学生の目標のようなものばかりでしたけれども、ここまでやる意味って何なんでしょうか?

原さん:やはり、いくら高度なトレーニングを課しても、そのベースとなる規則正しい生活というものが抜け落ちたらパフォーマンスって発揮できないんですね。スポーツってそういうものだと、私は思います。

武田:ラグビーって、自ら気付いて行動することが大事なスポーツで、そういう訓練なのかなという気もしましたけれども。

原さん:そうですね。一つの事象を捉えて、それをどうやったら効率よくできるか、どんなやり方があるのかということを生活の中から感じさせているのが、田中監督ではないですかね。

田中:実は田中監督は、選手一人一人とメールを通じても会話をしているんですね。監督と91人の選手の間で交わされた膨大なメールのごく一部を、ご本人たちの了承を得て抜粋しました。
まず、選手から監督へ。「部屋の整理整頓をおろそかにしてしまいました」というメール。これに対して監督は「今はいいかと思うのは、心のスキを生みます。やると決めたことをやりきれるように心がけるように」と返信しました。
もう一つ、「やらなければ後悔すると思ったので、階段を上るお母さんのベビーカーを持ってあげました」というメールに対して、監督は「良い心がけだね。ラグビー人生は終わりがあるけど、人生の終わりはありません。人間的成長が最も大事」と答えていました。こういったやり取りを、毎週欠かさずに行っている監督と選手たちなんですが、ほほえましいと同時に、ここまで細やかにコミュニケーションを取っているんだって、驚きですよね。

武田:屈強な若者たちが「ベビーカー持ってあげました」って監督に報告できる。いい関係ですよね。

原さん:現代版交換日記でしょうね。これ目的は、組織内における心理的安心性を担保するというのが目的なんですね。

武田:心理的安心性ってどういうことですか?

原さん:言葉を話してもいい、伝えてもいい、みんなでいいことも悪いことも言い合える関係性を作ろうではないかというような思いで、コミュニケーションをよくするということですね。

武田:そういう雰囲気を作ることが大事なんですか?

原さん:そういうことによって考える力ができますし、悩んだ時に先輩が励ますこともできますし、また、組織の問題点を洗い出すこともできるんですよね。言えない組織に発展はないですよ。

武田:「監督が怖い」というチームもあると思うんですけれども、そうじゃない雰囲気を作ろうということですか?

原さん:学生たちの心の扉を、いかにオープンマインドにさせるか。監督が全部仕切って牛耳った組織は、監督以上の力を発揮できません。

武田:こうして田中監督の改革で確実に成長していった明治の選手たち。一方で、改善しきれないままになっていた課題が、選手同士のコミュニケーションでした。

明大ラグビー部 最後の試練 選手が行動 結果を出す組織に!

日本一を決める大学選手権。その出場権をかけた大会。大事な一戦で、コミュニケーションの課題が露呈します。終始リードされる中、明治に訪れた逆転のチャンス。スクラムの直前、選手が意思の統一を怠っていました。

明治大学ラグビー部 田中澄憲監督
「コミュニケーションがすごく少なかったと思います、試合を通じて。嫌な感じはありましたよね。相手も、ここが勝負どころだって仕掛けてきたので。」

3年 フォワード 武井日向選手
「あの場面で、本当だったら1回全員で話して『ここ行くぞ』って言わなきゃいけなかったのに、試合の流れのまま(スクラムに)入っちゃった。」

早稲田に押され、自らスクラムを崩してしまいます。

敗れた明治は、大学選手権への出場権は得たものの、大きな不安を残す結果となりました。
敗戦から4日後。チームのためにできることは何か。自問自答し続けてきた4年生の祝原涼介選手です。この時、初めて自分から行動を起こします。

4年 フォワード 祝原涼介選手
「結構、自分でも悩むことが多くて、そこで田中監督と1対1で面談を。」

明治大学ラグビー部 田中澄憲監督
「(祝原が)『いまひとつチームがまだ1つになっていない』と。キャプテンの福田のパフォーマンスもそうですし、姿勢の部分っていうんですか、そういう部分がチームに影響しているのではないか。そこは自分が話すべきなのか、話さないべきなのか、どうしたらいいですかっていう相談に来たんですけど。やっぱり本音でお互いいろいろ話した方がいいと。」

田中監督に背中を押された祝原選手は、福田選手を呼び、2人きりで話しました。

4年 フォワード 祝原涼介選手
「いつも言わないことを言うので、結構、緊張しました。(福田主将の)コミュニケーションが一方通行の場面があったので、そこはもう少し試合中に話すようにすることと、健太(福田主将)にも僕らを頼ってもらうことを伝えました。相手が嫌がる言葉でも、それで仲が悪くなったら、それだけの関係なんで。」

4年 スクラムハーフ 福田健太主将
「本当にグサッと刺さりましたね。監督に言われることだったりとか、周りの人に『こうした方がいいんじゃない』と言われるよりは、一緒にプレーしている同じ学年の選手に言われるというのは、本当に自分自身、ほかの人に言われるより重みっていうのがありましたね。」

このあと、チームが一つになるために、レギュラー、控え関係なく、4年生全員が集まりました。

4年 スクラムハーフ 福田健太主将
「狭いコの字型の掘りごたつだったんですけど、ギュウギュウで座って、長々と話して。実際に本当に必要だったのは、自分が思っていることを腹を割って話すことだったり、自分の思いを伝えるってことが大事だったのかな。」

迎えた大学選手権決勝。相手は、パワフルな外国人選手を擁する関西の王者・天理。この日のために選手同士で作り上げた、サインプレー。福田選手が周りの選手を生かしました。そして、守備でも。選手同士がしっかりとコミュニケーションを取り、天理の反撃を食い止めます。

4年 フォワード 井上遼副主将
「誰を見てるのかであったり、(相手が)パスをした後どういう動きをするのか、細かいコール(呼びかけ)までしっかりコミュニケーションがとれました。」

試合終了直前。明治が反則を犯し、天理ボールのスクラムに。このままトライを許せば、逆転負けの可能性もありました。この時です。明治が円陣。

3年 フォワード 武井日向選手
「この1年間、このためにやってきたから、ここで出し切れなかったら意味がないって話しました。」

天理のスクラムを選手一丸となって受け止めました。そして…。

実況
「早く展開する。あっと、ボール落とした。ノックオン!ここでノーサイド!」

22年ぶりの日本一。田中監督の改革に91人の選手が最高の結果で応えました。

4年 スクラムハーフ 福田健太主将
「監督が来られてから、何かどこかで勝ちきれない集団だったのを勝つ集団に変えてくれたのかな。すべてにおいてマインドセットされたかなと思います。自分自身もラグビーもそうだし、すべての面において変われたと思うので、成長し続けさせてくれた師匠だと思います、本当に。」

イマドキ若者育成術の極意 原監督 組織を強くする言葉

武田:原さん、「勝つのはいいな」とおっしゃっていましたけれども、どうご覧になりましたか?

原さん:意識を変えた監督のすばらしさと、本当の意味の仲間になった明治大学の学生たちにあっぱれですよね。仲間とは、という定義づけなんですけれども、いい時も悪い時も苦しい時も、みんなで言い合える、それが本当の仲間だと思うんですね。それが苦しい時に成果として表れてくるんだと思うんですよね。表面づらだけの仲間は仲間じゃありませんよ、友達じゃありません。

田中:今日は、原さんが学生を率いる上で大事にしているキーワードの一部も並べてみたんですが、「目標を数字に置き換えよ」とか「人として当たり前の生活をするだけでチームは強くなる」など、田中監督と相通ずるものもありますね。

この中で気になったのが、「ハイっといい返事をする人間は伸びない』。これはどういうことなんでしょうか?

武田:ハイって言った方がいいんじゃないですか。

原さん:一見、聞いているような感じなんですけれど、実際聞いていないんですよ。自分自身で物事を考えていないんですよ。それでまた質問すると、さらに「ハイ」って言うんですよ。だから、自分の意思を持って、自分の思いを持って伝えていない。指導者の一方的な指導になっているというところじゃないですかね。

武田:明治大学の学生たちも苦労していましたけれども、「“コミュニケーション力”を武器にせよ」。これはどうやったら、さっきおっしゃったような、本当に一つになれるようなコミュニケーションが取れるようになるんでしょうか?

原さん:ここは一つ鬼になって、ダメなものはダメ、いいものはいいという形で、本質的なところ、幹となる部分について言及して、それについて議論を交わし合う仲間になるべきではないかなと思いますね。

武田:あと、VTRでもそういうシーンがありましたけれども、「相談してくる人に育てよ」というのは?

原さん:これは、管理者の皆さん、監督も気をつけなきゃいけないんですけれども、最近は結果をすぐ求められる時代になっているので、全部指示を与える側になるんですね。スピード感を求めている。ちょっと待ちの姿勢が乏しくなっている傾向にありますので、少し待ちの状態で学生たちと接していくことが大切だなと思いますけれどね。

武田:VTRで、祝原君が一生懸命考えて、勇気を出して、キャプテンに何か言うべきかどうか、まず監督に相談に行くというね。

原さん:そこで監督が「何をお前偉そうなこと言ってんだ!」という高圧的なことをすると二度と相談に来ませんので、そこの関係性ですよね。

武田:先ほど、指導者はじっと待つということをおっしゃいましたけれども、「答えを出すな。出るまで待て」というのもありますね。

原さん:やっぱり言葉に責任を持たせること、自分の意思でそのことをやるというようなもの。言葉に出すと、それだけ自分自身が責任を持って取り組むような形になる。それをサポートしていくのが指導者の責任かなというふうに思うんですけれどね。

武田:田中監督も、恐らくはいろいろ言いたいことはあったと思うんですけれど、じっと待つ、これもやはり大事な姿勢なんですね。

原さん:たぶん、かなりイライラはされていたと思いますよ。でも、顔つきから見て、なんか温かく学生を見守っているなという雰囲気を感じましたよね。

武田:あと私が気になったのは「管理するのではなく感じろ」。これはどういうことなんですか?

原さん:これも企業の管理職の皆さんに伝えたいんですけれども、ペーパーだけの数字だけで数字遊びをして、いいか悪いかを決めたら、本当の意味の組織の善しあしは分からないと思うんですね。最終的にはフェイス・トゥ・フェイス、「人工知能は人間には勝てない」という私の思いがあるんですけれども、やっぱり人が人をさばいていくわけですから、顔つきを見て、組織を運営していかなければいけないというふうに思いますね。

武田:だからこそ、監督と選手の距離感、何でも言い合える間というのが大事になってくる?

原さん:やはり、俺の背中を見てついてこいではなくて、学生に歩み寄る姿勢が僕は大切かなというふうに思いますね。

武田:明治の優勝シーンをご覧になって、「来年こそは!」という思いになられていると思いますけれども、どういうキャッチフレーズで今年はいかれますか?

原さん:キャッチですか?原監督作戦シリーズ。やっぱり負けたくないので、リベンジしたいですよ。リベンジ大作戦!このあたりですか。

武田:分かりやすすぎませんか?

原さん:まずはこういう。悔しいんでね、リベンジしたいですよ。

武田:リベンジというマインドセットで、これからまたチームを立て直して。

原さん:学生と共に夢を追いかけていきたいと思います。

武田:そして明治大学の皆さん、日本一おめでとうございます!