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2018年9月19日(水)

“精子力”クライシス 男性不妊の落とし穴

“精子力”クライシス 男性不妊の落とし穴

2月放送の「クローズアップ現代+」や7月放送の「NHKスペシャル」などで、日本に“精子の危機”が広がっていることが明らかになってきた。「精子の数が少ない」「ほとんど動かない」「肝心のDNAが傷ついている」など、「妊娠を成功させる精子の力」(=精子力)が衰えている男性が珍しくないというのだ。さらに取材を進めると、こうした“精子力”の危機が、頼みの綱の不妊治療にも影を落としていることが明らかになってきた。一部の不妊治療の現場には、男性不妊への理解不足や対処の甘さがあり、精子の改善治療を行わないまま、体外受精などを進め、失敗が繰り返されるケースもあるという。また、不妊に悩むカップルにとって大事な選択肢であった「精子バンク」も、岐路を迎えていることが分かった。日本では、長年、慶應義塾大学が運営してきたが、ドナー不足から休止状態に。一方、アメリカでは、精子バンクが民営化し、ビジネスとして成長している。インターネットなどで購入できるうえ、規制が甘いこともあり、一人のドナーから100人の子どもが生まれている可能性もあるという。男性不妊を取り巻く現状と、今後の向き合い方を考えていく。

出演者

  • 鈴木おさむさん (放送作家)
  • 武田真一・田中泉 (キャスター)