阪神・淡路大震災から20年、NHKではこれまで継続的に行ってきた被災者・遺族へアンケートを改めて実施。寄せられた928の回答からは、20年経った今被災者が直面する現実が浮かび上がっている。震災当時“働き盛り”だった世代が、いま経済的な困窮に陥り、さらに“心の復興”も実感できずにいるのだ。当時、“働き盛り”世代は、自力で自宅や事業を再建することを求められた。定年前後の年齢となった今、二重ローンの返済に追われたり、廃業や転職を迫られたりして、復興から取り残されがちになっていることが分かってきた。またこの20年、家計を支えるために必死になって働いてきた被災者の中には、老後を迎え、大切な人を失った喪失感に改めて苦しめられている現実も見えてきた。大規模災害で初めてとなる長期的なアンケート調査と被災者への取材から、今何が求められているのかを考える。
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